咬合と全身 ホワイトニング

咬合を介して顎関節症と不定愁訴への歯科的アプローチ

歯周病予防・ムシ歯予防・口臭防止を兼ねたMIホワイトニング

プラシーボ効果

2007-06-02 12:26:56 | Occlusion & Body 咬合と全身
プラシーボ効果は大きく分けると偽薬投与、シャムトリートメント(見せかけの治療)、クワッカリー(インチキ療法)と3種類あります。

シャムトリートメントやクワッカリーでも、期待感や環境設定をうまく行い、信仰心までも高めることができれば驚くような治療効果が現れる事があります。

俗に、胡散臭いどんな治療法でも
1.絶対に効かないと言えない。
2.絶対に効くと言えない。
3.そういう類の各治療法は互いにつじつまが合わない。
4.目新しい新興治療法はよく効く。
5.信念だけで治ることがある。

それが、他人からより良くみられたい、より高い評価を受けたいという人間の社会性、深層心理を反映する「ホーソン効果」なのか? 
この他人が心の中で自分を観察している愛する人、有名人、尊敬する人に変わることができればよりパフォーマンスを発揮できるでしょう。例えば、治療が患者に与える直接的な影響ではなく、「治療をしているという事実」のみが患者の行動や治療効果に変化を与えているのでは?
プラシーボ効果に対するバイアスを完全に排除するまではホーソン効果の影響を受けるでしょう。

はたまた自然治癒力なのか、偶然なのか、未知の力が働いているのかは別としてプラシーボ効果が関与していることには間違いないでしょう。又その効果の平均有効率は35%という報告や、顎関節症に関しては咬合異常のシャム治療で65%という報告もあります。



マイオモニター

2007-06-01 18:18:58 | 顎機能
質問
マイオモニターを使用すると、どうも下顎が前方へ行く。


30年程前、マイオモニターを利用した咬合採得は前方位になり、臨床での活用はできないという評価がありました。以前の私も同様の考えでしたが顎口腔機能を考えていくと、その評価は間違っていたことに気が付きました。
1.咬頭嵌合位が崩れている。
 咬頭嵌合位はどうも生理的な顎位ではない。
 ・筋肉位を基準に考えた場合、低位咬合の傾向がある。
 ・筋肉位は咬頭嵌合位よりも前方に位置する。

2.崩れた咬頭嵌合位とマイオセントリックを一致させるには
 ・Supineでマイオセントリックを採得すると咬頭嵌合位とマイオセントリック
  がほぼ一致する。
   これは下顎骨体が重力で下方に下がるため
 ・Flexionでも同様の結果が得られる。
   このポジションは胸鎖乳突筋に負荷を掛けるため
   禁忌のポジションと考えた方が良いでしょう。

3.咬頭嵌合位が生理的顎位に存すればマイオモニターを利用しても
  前方位にはいかない。
 逆に、マイオモニター使用後、プレートの咬合調整を行うと下顎は
 前方へ行く傾向がある。この様な場合は、マイオモニターを使用せず、
 嵌合位の調整はタッピングのみにした方が良いでしょう。
 但し、TENS中は問題ありません。

以上のことから、マイオモニター使用によって下顎が前方へ行く場合の殆どは低位咬合と言っても過言ではないでしょう。
更に精度を増すにはキネジオ等の使用と口唇圧のチェックは欠かせないでしょう。