ぐうたらさせてよ!(安寝の日記)

日常/演劇/宝塚/SMAP

単調になったらお仕舞いだ。

国会図書館さん。( 携帯)。

2004年08月25日 19時08分18秒 | 携帯更新しちゃうぞ!
また続きますた。

そんな体調が悪くなりながらも、
唯一良かったのは、とても華のある若い男性を見かけたこと。
顔立ちもそうなんですが、地味な空間に華やかなオーラを放つような。

そんな素敵な男性を見かけて、暫し時間が止まったような。
なおかつ、間近で目もあって。(ノン勘違い)
嬉しかったですね。
誰も気づかない、野辺に百合を見つけた気分でした。

疲れたけど、ちょっといい経験。
もう行かないかも、だけど。

国会図書館に。( 携帯)。

2004年08月25日 19時08分06秒 | 携帯更新しちゃうぞ!
続きますた。

二冊借りたら、それを返却するまで他は借りられぬ地獄の定めですから。必死。
しかし、時間制限に間に合わず借りたかった本たちにはまみえず。
コピー撮るにも、著作権がどうので一苦労。
もう国家の横暴よ!
それぐらいゆっくりさせてよ!
定時に終わらせることばかり...

私自身、本来図書館とはリラックス出来る場所であるはずなのですが
何か頭が痛くなって鼻がグズグズ、目がシパシパしてきちゃって。
まだ続きますんだな。

国会図書館いち。( 携帯)。

2004年08月25日 19時07分56秒 | 携帯更新しちゃうぞ!
今日は、友人とともに調べ物をするため、
国会図書館に行ってきました!

しっかし数年前に国会図書館には因縁がありましてねぇ...(不満)
二十歳未満だからっていい年した乙女が門前払いを喰いましてねぇ!(`□´‡)ムカッ。

そしたら今頃は十八歳からでOKですって!(聞いた奥様?!)
複雑な心境のまま、検索開始。

一度に二冊までしか請求出来ないので、並んだり時間制限があったりテンテコマイでした。
国会図書館は殆ど閉架なので、
本を出すのに遙かなる地下世界から20分以上かけて取り出すのですよ。

何と続きます。

手の中に。( 携帯)。

2004年08月25日 01時32分18秒 | 何か詩でも書いてみようか
我が手の中にある 桃色の凝り

掴めず しかし 離れず

亡くした物に思いを馳せる「行為」を
あざ笑うかのように
そこに「在る」

仕方がなかった とは言え 手放すことを 決めたのは 己れ だ
代わりに得た 桃色の...

かえって 虚しさの仔を 増長させるだけなのだ

忍ぶ想いに 秋の手のひらを 頬に感じる
秋が 我が背を 抱き留めている

徒然なること。( 携帯)。

2004年08月24日 21時31分39秒 | 何か詩でも書いてみようか
忍ぶ声音に 心あやしくときめかす

瞼に射す影 それと分かる 暖かい呼気

気づくまでは 己れが生きているとは 知りもしなかった

触れるか触れないか
針の先ほどの 緊張

これが我が鼓動か
切れ目無い 音が重なって 難聴の赤子となるか

この緊張のままに...
しこうして、 恋ひる心は 秘するをよし と 夢のうちに 思う
あやしき 心 いだきしままに...

オリンピックの所感(学級日誌)

2004年08月24日 11時01分14秒 | Weblog
メダルラッシュ…もしかして、金メダルばっか取ってたら
ゴールドラッシュとか洒落るつもりか、マスコミ。




オリンピックも後半戦に入りましたね。
夜更かしするせいで、体の調節機能がボロボロな気がします。

さて、今回のメダルラッシュについて思うところがありますが。

何だか、期待されてない人がメダルとって、
期待されすぎた人が、残念な結果(それでも凄い記録だけど)
になってる気がする。
すると「た~に選手♪」のヤワラちゃんは頑張ったな。

やっぱ、「畜生、ちょっとは期待してくれよ!」って言う気持ちが
パワーに繋がるんでしょうか。

そして、日本人が久しぶりに気持ち良いほどたくさん
メダルを取ってる今回。

何となーく、そんな気がするだけなんですが。

確か、ドーピングの検査って今回か、ちょっと前に
かーなーりー厳しくなったはずだよね。

だから、今まで薬使ってた外人連中がボロボロダメになって、
よきも悪きも真面目な日本人がコツコツ結果を出したのかと。

だとしたら、ちょっと面白いかもしれない。

テロの影響か、アメリカ人やヨーロッパ勢に勢いがない気がするし。

何か益々面白くなりそうだ。
でもメダルの数を喜ぶより、彼等の過程とやり遂げたことを
評価したいもんです。

もしかしたら、金より価値のある銀や銅だって
あるかもしれないのにねぇ。
あんまり選手を追い込まないでね、って言いたい。

11回連続で応援にきているあのお爺さんは、
分かってるかもしれないけど。

大好き!宝塚。(語ってみるよ。)

2004年08月23日 18時00分00秒 | エンゲキバナシ。
思いついたので語ってみるよ。演劇ファンの戯言。
参考:宝塚歌劇団公式HP




ワタクシ、海藤 輝は宝塚をはじめとする演劇が大好きであります。
母も祖母も大好き。
幼い頃からミュージカルファン。
でも宝塚は長じてからのファンです。
元々、関西出身ってのもあったのでしょうが、はまっちゃいました、
この人のせいで。

そう真矢みきさん。

この人、今でこそ色っぽい女優さんですが、
トップオブトップだった頃は超リアルな男役だったんですよー。
最初に見たのは秋田弁バリバリの芝居だったけど。
「ザッツレビュー!」、ファーストインプレッション。
これが一番最初に生で見たタカラヅカ。
テレビでは一路真輝サンのベルばらを観てましたが。
みきさんは、今までの宝塚にあった目蓋真っ青化粧を
しなかったリアリズム男役だったんですよ。

女装(失礼)をショーの中でしたり、早変わりしたり、
目まぐるしく表情を変える姿に魅了されたんですよ…。

はまって何年経ったか。青春時代は宝塚とともにありました。
(今でも青春)

ちょっとここ等へんを語ると長くなるので本題へ。
(まだ入ってなかったのか)

さて、我々宝塚ファンは、「まだ宝塚を観たこと無い、でも興味あるな」って人に公演を見てもらう際、
ちょっと不安でドキドキしちゃいます。

不安の内訳:
「あの公演って面白かったっけ…。」
「リピーター向けの作品だから、意味わかるかしら、心配」
「あーーー!石田作品は下品だからダメーーー!」
「よりによって植田シンジ作品を!これが宝塚なんて思われたくないわよ!(でも確かに宝塚的だけど!)」
「●●ちゃん、歌が(踊りが)ダメなのよね…下手糞だと思われたらどうしよ」

一番最後が重要。
宝塚ファンは、親のように身内のようにタカラジェンヌを
観ていますから、下手な子が悪目立ちした上、
宝塚全体が、下手糞だと思われたらイヤなのです。

まぁ、普通の演劇じゃありえないよな。

恐らく宝塚ファンがこのような心境に陥る原因は、

「宝塚は、ある意味閉鎖的である」
「宝塚はアマチュアリズムを許容した空間である」


と言うところに尽きると思います。

宝塚が閉鎖的なのは昔から言われてることですが、
それは恐らく男性の宝塚ファンの減少によるところも大きいでしょう。
戦前までは確かに男性ファンが多かったのですが、
今では、少ない少ない。
そのせいで、
「女ばっかりで固まりやがって。気持ち悪いぞ。」
って言う悪感情を持たせているのかも。
食わず嫌いの人ほどはまる場合はあるのですが。

その閉鎖性を無くそうと
宝塚歌劇団は、対外活動に手を広げていますね。
例えば、横尾忠則氏や天野喜孝氏に
ポスター依頼したり。
ポップスの人に作曲依頼したり。
つまりヘビーユーザーより、浮遊層のライトユーザー獲得作戦ですね。


その前にヘビーユーザーを大事にしろよ、と言いたいですが。


そしてアマチュアリズムのこともそうですが、
金取っといて、アマチュアですからって言い訳は無いだろ、
の声もあるわけで。

宝塚の創設テーマ自体が「花嫁修行、劇団員ではなくあくまで生徒」
なので、ファンも観たことの無い人に見せるのが不安になるんですね。

今まで自分たちが許容してきた問題点(技術面、レベル)について
指摘されるのではないだろうか。
我々の愛しているもの(それは宝塚全体に至るまで)貶されるのでは
ないだろうか。

そう言う不安を抱えているわけです。
一時期「所詮女の学芸会」と言われた屈辱の歴史が、ファンの潜在意識に刷り込まれていることは確かです。

昔に比べると、現在は生徒(タカラジェンヌたちのこと)の
技術は格段にレベルアップし、
他の演劇と比較しても劣らない、むしろ勝ってるじゃん(言いすぎだ…)くらいに成長しました。

でも、まだ、「私宝塚ファンなの」って
職場や学校で言えない人も多いんだよなぁ。

恥ずかしいことじゃないんだけど、
未だに、「あんなの好きなの?」って偏見抱いてる人
いるみたいですねぇ。

(人の好きなものを否定する人って、その否定された人自身も
否定してるって分からないのかしら)
(じゃあおまえの趣味を教えろよって言いたい)

だって未だに、「宝塚ってレズなんでしょう?」って
聞いてくる「おバカさん」いますから。

だから言いにくい、勧めにくい。

本当、信頼できる人にしか、オフラインでお勧めできない。

面白いんですけどねぇ。

そして、信頼して薦めた人にも、あれやこれや
お節介なほど説明したくなるなる。
だって嫌いになって欲しくないから。
否定されたくないから。

母が少し前に、知人を連れて芝居を観に行ったとき、
ちょうどジェンヌの一人の声の調子が悪くて、
「今、●●さんは風邪を引いてて…」
と説明したそうです。
本来なら、風邪を引くのだってプロとしてはダメなんだけど、
いつもは上手い人だったので、説明せずにはいられなかったんでしょう。
多分、聞かされた人は何とも思ってなくても。

宝塚ファンみんながこんな風じゃないですが、
要素は持ってるはず。(笑)

そう考えると、ちょっとウザイですねぇ(苦笑)。
私は宝塚だけでなく他の演劇も観るので
特にそう思うのかもしれません。

gooブログにパッと見宝塚ファンが少なそうだから
言えるんですがね。
(だから逆に「オススメ」出来るともいう)

こんだけ言っておいてなんですが、
一度観て欲しいな…。

今の時代、ストレス解消になる演劇って少ないと思います。
その少ないうちの一つが宝塚だと。









ヨン様より格好良いし。(しっ!毒吐き過ぎ!)

報告!

2004年08月23日 16時33分26秒 | Weblog
単なる報告。

ドリームランドへようこそ!byエンジニア(「ミスサイゴン」観劇記)の、
人物に対するリンク直しました。

九月三日からの宝塚月組公演が楽しみだなぁ。

あ、しなたまさんに私信。

宝塚の公演は、大劇場と東京劇場同じ演目やりますから、
前のレポートでも大丈夫ですよ。

宝塚ファンが陥る「説明したい病」とは、
「下手だと思われたらいやだな…」と言う思いなんですね…。

ね、寝れない。( 携帯より) 。

2004年08月22日 03時00分06秒 | 携帯更新しちゃうぞ!
どうも、愛と演劇の伝道者海藤 輝です。
ブログ界のザビエルと呼んで下さって結構です。
でも彼のように禿げてはいませんから。
そこは重要ですから。
別に聞いてませんか。そうですか。
あのですね、寝れないんですね。
アテネとカウントダウンTVと24時間テレビ。
落語の三題噺かっての。
しかし何故若手芸人は何かある度、いちいち立ち上がるんだろう。
あ、でも辻加護は可愛いな。

男子水泳銅メダルおめでとう。

惰性で起きてます。
うひ。

ドリームランドへようこそ!byエンジニア(「ミスサイゴン」観劇記)

2004年08月22日 00時00分00秒 | エンゲキバナシ。
※リンク直しました。(8月22日)

8月21日、帝国劇場で「ミスサイゴン」を観てきました。
初めは、「きっとうっと暗いミュージカルなんだろうなー…」って思ってたんですが。
有名で名作と言われている作品だから一応観ておくか…ぐらいの考えだった訳です。
…面白いよ。壮絶な女の一生だよ。あの優しすぎる男のせいで…!
と帰り際に語るぐらいになってましたよ。




あらすじ。

物語は陥落直前のサイゴン(現在のホーチミン市)。フランス系ベトナム人-通称エンジニアが経営するキャバレーでのアメリカ兵クリスと17歳のベトナム人の少女・キムの出会いから始まる。
この戦争に大きな疑問を持つクリス、戦禍ですべてを失い、生きるすべを求めて、この店に働きにでたキム・・・二人の出会いはすぐに恋に変わった。

お互いに永遠の愛を誓いながらも、サイゴン陥落の混乱の中、米兵救出のヘリコプターの轟音は無情にも二人を引き裂いていく。

エンジニアと共にバンコクに逃れ、クリスがいつの日か迎えに来てくれると信じながら懸命に生きるキム。しかしそのキムには、誰にも明かさぬ秘密があった。それは、クリスの帰国後に生まれた彼との子・タム。

キムにとっては、タムだけが唯一の希望、そして生きる力だった。

それをも知らず、ベトナム戦争の後遺症に苦しみながら連夜悪夢にうなされるクリス。やがて、彼は新しい人生を始めるためにエレンと結婚する。ところがある日、彼は戦友のジョンから、キムが生きていること、そしてキムと彼の子供の存在を聞かされる。

愕然とするクリス。

キムとクリスの運命の糸をあやつりながら、したたかに「アメリカン・ドリーム」を追い求めるエンジニア。キムに会うために、バンコクを訪れるクリスとエレン、そしてジョン。

キムの宿願は、タムをアメリカに渡らせ豊かな未来を作ってあげること。その為に、キムは自らの命をかける思いだった。そして・・・不幸なすれ違いが始まる。

詳しいストーリーは、HPに載ってます。

今回のキャストは、
エンジニア(愛称・GI相手の売春クラブのオーナー)=別所哲也
キム=松たか子
クリス=石井一孝
ジョン=今井清隆(公式HPなし)
エレン=石川ちひろ
チュイ=泉見洋平
でした。(役代わりがあるのです)
指揮は帝劇おなじみ塩田さん。ノリのいい指揮者さんです。

◆ え!こんなことまで?!
幕が下りたまま、そこに朝日が昇ります。平穏な朝を打ち破る轟音。
ベトナムの戦いの始まりでした。
幕開きは、17歳の穢れない少女・キムがエンジニアの売春クラブでデビューさせられるところから始まります。
面食らいました。ほぼ半裸の女性たちがわさわさしてると思いきや、
松たか子、その場で生着替えしちゃうんだもん。
いいの?いいの!?そこまで見せちゃうの?!
ほぼ半裸ですっぱり着替えてくれちゃいます。(私はオヤジか)
ほかの女性たちは水着(下着?)姿なんですが、キムはスリットの腰まで入った
透け透けのアオザイ(清純派の白・下着も)です。
かえって、いやらしく見えたな…(照)ほとんどかぶりつきの席なもんで。
そこでGIのクリスとの出会い。
本当、運命的な出会いだったようで、二人はお互いを「お日様と月」になぞらえ
歌い愛し合います。この二人、情熱的でこっちが不安になるほど。
石井さんのクリスは、この優しさとたくましさ、悩める感じがぴったりだと
思いましたね。
あと別所さんのエンジニア!あのいやらしい感じで、小悪党なんだけど
憎めない。
いつまでもアメリカンドリームを持ち続ける、ある意味執念の人でも
あります。ミュージカル「エリザベート」のルキーニが出来るかも。
クラブ「ドリームランド」での「ミスサイゴン」選びの時の行動で
彼のすべてを表してましたね。

◆ 戦時下だしな~。
ベトコンだの、GIだの、大変な時代ですよ。
サイゴンも、革命後、ホーチミンに改名されたり。
エンジニアも、アメリカに自国の娘を買春させた咎で収容所送り。
キムも自分たちで結婚式を挙げたクリスと離れ離れになって、
彼の子タムを一人で育てています。
キムのここからが凄いのが、大昔の親が決めた婚約者(今は国の役人)チュイを
クリスの拳銃で撃ち殺し、エンジニアと一緒にバンコクへ逃げます。
このチュイが前に「レミゼラブル」でマリウスを演じた人なんですが、
まさかこんなに変わるとは。誰だか分かりませんでした。
自分の子を守るため、チュイを殺したキム。
そうでもしないと、この国では無残に死んでいくだけなんです…。
それでもクリスと再び会う夢を諦めないキム。
その頃クリスは、故国アメリカでエレンと言う女性と結婚していた…。
ジョンは、ベトナムに残されたアメリカ人とベトナム人のハーフの子供たちを
助ける運動をして、キムの消息をクリスに伝えるんですが…
子供たちの援助を訴えるこの時の歌がすごくいい。
「ブイ・ドイ」と言う曲名だったと思うのですが、ゴスペル風。
「みんなわが子」と歌う時、感動がビリビリ来る感じ。
作ってる人が、「レミゼラブル」と同じ人なので似ているテーマが、裏に
隠されているんですね。当然、レミゼにある花投げもあります。

◆ なんというか。
この作品は、狂信的なまでに愛し信じぬいた女の一生が描かれているため、
帰り際に絶対に語らざるを得ないんですよね。
そして、エンジニアの存在。
彼は、はっきり言ってエゴイストなドリーマーですが、
最後の方で、キムと身内同然になっていったくだりから
彼も変化していきますから。
っていうか…この作品の最後は書きたくないんですよね…。
何故かと言うと、キムの壮絶さは観ないと分かんないから。
ここで書いてしまうと、妙な先入観がついちゃうかな…っと。
この作品は、これから長い間役代わりとともに公演するので、
ぜひ観ていただきたい。
あ、これだけは。

ヘリコプターが迫力あり過ぎます。本物みたい。
あの倒れ方は…松たか子、尊敬。

今回、あまりいいレポートじゃありませんがご容赦を。
ちょっと、感動しすぎた。
書くべきところを思い出したらまた書きます。

「ファントム」の叫び。(宙組東京公演観劇記)

2004年08月21日 22時55分30秒 | エンゲキバナシ。
宙組公演「ファントム」を、8月16日に観てきました。
いやはや、レポートがひどく遅くなって、楽しみに(?)してる方スミマセン。
海藤的「ファントム」レポート行きます!




あらすじ

19世紀後半のパリ、オペラ座通り、遅い午後。無邪気で天使のように美しい娘クリスティーヌ・ダーエ(花總まり・はなちゃん)が、歌いながら新曲の楽譜を売っていた。群集の中にいたシャンドン伯爵(フィリップ)(安蘭けい・とうこさん)は、彼女の声に魅せられ引き寄せられる。オペラ座のパトロンの一人であるフィリップは、クリスティーヌがオペラ座で歌のレッスンを受けられるよう計らう。

オペラ座では支配人のキャリエール(樹里咲穂・じゅりさん)が解任され、新支配人のショレ(鈴鹿照)が妻でプリマドンナのカルロッタ(出雲綾・たきちゃん)と共に迎えられた。キャリエールはショレにこの劇場には幽霊がいることを告げる。そしてオペラ座の一番地下にある小さな湖のほとりが彼の棲家で、自らを“オペラ座の怪人”と呼んでいると。しかしショレは、これは解任されたことの仕返しとしてキャリエールが自分に言っているに過ぎないと取り合わなかった。オペラ座にキャリエールを訪ねて来たクリスティーヌを見たカルロッタは、その若さと可愛らしさに嫉妬し、彼女を自分の衣装係にしてしまう。それでもクリスティーヌは憧れのオペラ座にいられるだけで幸せだった。

ある日、クリスティーヌの歌を聞いたファントム(和央ようか・たかこさん)は、その清らかな歌声に、ただ一人彼に深い愛情を寄せた亡き母親(音乃いずみ)を思い起こし、彼女の歌の指導を始める。ビストロで行われたコンテストで、クリスティーヌはまるで神が舞い降りたかの如く歌った。クリスティーヌの歌声を聞いたカルロッタは、彼女に「フェアリー・クイーン」のタイターニア役をするよう進言する。フィリップはクリスティーヌに成功を祝福すると共に、恋心を告白する。ファントムは幸せそうな二人の姿を絶望的な思いで見送るのだった。

「フェアリー・クイーン」初日の楽屋。カルロッタはクリスティーヌに酒盃を差し出した。これはクリスティーヌを潰すための罠だったのである。毒酒と知らずに飲んだクリスティーヌの歌声は、ひどいありさまだった。客席からは野次が飛び、舞台は騒然となる。怒ったファントムが、クリスティーヌを自分の棲家に連れて行く。それはクリスティーヌへの愛情の表現にほかならなかった。しかしそれが、やがて彼を悲劇の結末へと向かわせることとなる……。


人名・愛称は上記のあらすじ参照!

◆ 比較してみるよ。
さて皆さんは「オペラ座の怪人」
をご存知でしょうか。
「ザ・ファ~ントォ~ムッオブジオペラ…♪」のオペラ座の怪人です。
劇団四季のミュージカルとして、結構有名ですよね。
四季の「怪人」はゴシックホラーとして、美しさと暗闇に対する人間の幻想を表現した作品でもあります。
ただ、ある程度ミュージカルに慣れていないと、この作品の精神性、そして根源的な問題であるストーリーが難しいため、理解できない場合が多々あるのですね。
そんでもって、四季ファンには「本当すいません」なんですが。
怪人はオッサンだし、ヒロインがおばちゃんなんですよねー…。
今回の「ファントム」は、アーサー・コピットと言う人がガストン・ルルーの「オペラ座の怪人」を改めて改作したものです。
怪人であるファントムの心の動き、人生に着眼したストーリー構成で、格段に分かりやすくなっています。また、アメリカンの作品なので、曲も全体的に明るい。
難を言えば、重みが無い。(「雨に唄えば」っぽい)
ただ覚えやすいメロディなので、すぐ歌えちゃうかも。(音符は難しい)
また宝塚ということで、怪人ファントムが醜いとか言われつつも、「綺麗」なんだよな。
いや、ちゃんと醜い顔の引きつれとかありますよ。
でも、若者らしい瑞々しさがあるの。
(あ、でもはなちゃんがちょっと、おば…いえ何でもありません。可愛いので)
服装もバリエーションがあるので飽きません。
あと、舞台美術の使い方ね。ろうそくの照らし出す世界が美しい。
ヨーロッパの怪奇趣味の一つに、古城の地下に幽閉される恐怖、暗闇に潜むものへの畏怖がありますがこの作品は、それらを踏まえつつ愛の光が差し込んでいると思います。
(ちなみにこの怪奇趣味の発端となった芸術家たちの集会により、「ドラキュラ伯爵」「フランケンシュタイン」が生まれた)
闇に潜むものは、神か悪魔か、それとも人か。
オープニングのオペラ座の屋根から、心の叫びを歌うファントムは
悲しくも人間らしい。セットもいいです。

◆ それぞれの良さを語ってみるよ。
ファントム(=エリック)を演じるのはたかこさん。
この人は長身で、格好いい人です。
殺人しても、何か「しょうがないよね…だって大変なんだもん」って思えちゃう人。
かなりの人数殺してるんですけどね。
でも彼の心は青少年。初めての恋に戸惑って、うろたえて。
愛するクリスティーヌに嫌われたくない一心で、自分の好きな詩を見せたり
とっておきの場所を案内したり。顔の引きつれを隠すマスクは、エリックの感情を
表す道具でもあり、形や色が変わったりします。
たった一人で、オペラ座の地下墓場(!)に住む彼には、美しいものと美しい音楽が生きがいだったので、純粋なくらいすべての物事に対して苦しみます。
キャリエールを実の父なのではと思いながら…。
後にキャリエールとの会話が、泣けます。
エリックが「僕の顔をどう思う?」と聞くと、キャリエールは
「もう少しマシだったらなぁ。(愛情深い笑顔で)」と答えます。
誰にも恐れられたファントムの顔は、彼の母と、父にしか理解できない苦しみの歴史だったわけですね。
そのキャリエールのじゅりさんは、本当、愛情深いいい顔するの。いい歌歌うの。
ブリマドンナだったエリックの母ヴェラドーヴァ(音乃いずみ)を愛してたんだな…。
とうこさん、演じるフィリップは…実はあんまりいなくても問題ないかも。
この人のシーンだけは、陽気で明るいんだよな。
はなちゃんのクリスティーヌも、結構頑張ってる感じ。年齢的に。
パッと見可愛いので、遠めに見れば…。
「メロディ、メロディ、マイメロディパリ~♪」の歌は可愛い。

◆ 最後は…。
大筋は、「オペラ座の怪人」とほぼ同じなんです。
「音楽の天使」と歌うところもあるし。いい歌です。
思わず帰り際に、「ドレミファソファレファミ~ドレミファソファレミド~♪」と口ずさみそうになるのが困りもの。
ファントム=エリックは、父親の愛情によって死ぬことになり…。
ファントム=エリックは死に際に、醜い引きつれの顔にクリスティーヌの愛のキスを受けます。
その瞬間の、エリックの嬉しそうなこと!
喜びに打ち震えながら、声を詰まらせ死んでいきます。
愛する人の腕の中で。
思わずグッときましたよ。…うん。

◆ 気になったところをつらつら言うよ。
バレー教師、マダム・ドリーヌの貴柳みどり(ぽっぽさん)何もしてなくても怖い。
ファントムには、彼の感情を表す…とかは無いけど幽霊や精霊のような「従者」たちがついて世話しています。(しかもよく踊る)
私はこの従者が好きで、勝手に「従者ーズ」と呼んでいます。
結構カッコいいんだ、彼ら。彼らもファントムに対して見えにくい愛情があったと思うよ。同じ異形のものとして。

今回はこんな感じ。