晴嵐改の生存確認ブログ

ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず

大阪モーターショー 雑感

2007年12月05日 | 日記・雑感
PIVO2

先日、大阪モーターショーに行ってきました。
これで5回目ですが、行くたびに、東京モーターショーで展示されていたコンセプトカーが無かったり、会期が短かったりすることへの不満を感じてしまいます。
まぁ、そもそもが東京モーターショーの地方巡業版なのだから、仕方ないと言えば仕方ないのかもしれませんが。

それはさておき、今回のモーターショーではあまり写真を撮りませんでした。
これまで過去4回のモーターショーでは、結構たくさん展示車両の写真を撮っていたのですが、せっかく貴重なコンセプトカーを生で見られるんだから、そうした体験の部分をもっと大切にしたいなぁという風に考えが変わってきたんですね。
年を取った……ということなのかもしれません。

今回も色んなコンセプトカーが見られて楽しかったのですが、個人的には次世代の自動車がどうなるのかということに興味があります。

電気自動車というのは、その答えのひとつだと思っていて、スバルの「G4e」や、三菱の「i MiEV」といった、リアル路線とでも呼ぶべき電気自動車はとても興味深かったです。バッテリーの改良によって航続距離もかなり延びているようで、実用化に向けて着々と技術開発が進められているのだなと感じました。

一方、ニッサンの「PIVO2」や、ホンダの「PUYO」のような、電気自動車でなければ不可能なデザイン、スタイルを追求したコンセプトカーも面白かったですね。真横に移動できる「PIVO2」。超信地旋回が可能な「PUYO」。こうした機動は電気自動車だからこその芸当なわけで、いずれはそういうクルマが街を走る日が来るのかな、と想像するとワクワクしてきます。

もっとも、課題も山積してますけど。

例えば、家庭用電源から充電できるという機能ひとつ取っても、なかなか簡単なことではありません。一戸建てに住んでいて、自宅敷地内に駐車場があるなら、話はシンプルです。しかし、自宅から離れたところに駐車場を借りていたり、マンション住まいで立体駐車場を利用しているという人も少なくないでしょう。そういう場合には、自分で充電用の電源を用意するのは無理です。

となれば、どこの駐車場に車を停めても充電可能なインフラ整備が必要になってきます。当然、メーカー毎に規格が異なるなど論外ですから、メーカーの枠を超えた協力体制をつくらねばならないでしょう。
短時間で充電を行う急速充電システムについても、広く普及させるためには、異なるメーカー間の互換性を確保することが不可欠です。

電気自動車に限らず、燃料電池自動車にしても同じことが言えます。
エタノールを使うのか、水素を使うのか。どこで補給できるようにするのか。リーズナブルな価格で、安定的に供給し続けられるのか。
解決すべき問題は大きいと思います。

石油という使い勝手のよい便利なエネルギー資源に依存してきた自動車社会を、次のフェーズへ移行させることは、並大抵の努力では成し遂げられないでしょう。
これまでは、各メーカーが個性を発揮して、それぞれに技術開発を進めてきました。トヨタはハイブリッドカーに熱心ですし、マツダは水素ロータリーエンジンにこだわりを持っています。しかし、長期的な視点で考えるなら、各メーカーが互いに協力、連携して、次世代自動車普及のための基盤整備をできるかという点がキーになるんじゃないでしょうか。

今はまだ石油が(高価格とはいえ)安定的に供給されていますし、天然ガスという代替エネルギーも(国内での利用状況はともかくとして)豊富に見つかっています。
電気自動車や燃料電池自動車を一刻も早く実用化すべき理由はありません。
だから、まだ各社で競い合っていてもいいのかもしれません。しかし、いつまでも国内で独自技術を競い合っているわけにはいかないでしょう。
どのタイミングで競合から協業へとシフトするのか。そして、それが上手く行くかどうか。その辺りが日本の自動車業界の未来を左右するのではないか――

てなことを考えた、第5回大阪モーターショーでした(^_^;

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