晴嵐改の生存確認ブログ

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ダ・ヴィンチ・コードの「真実」

2006年05月20日 | 読書
ダ・ヴィンチ・コードの「真実」/ダン・バースタイン
ダ・ヴィンチ・コードの「真実」 (竹書房文庫)

今日から映画「ダ・ヴィンチ・コード」の公開が始まりました。まだ観にいってませんが、小説の読者としては、どんな風に映像化されたのか気になるので、できれば劇場で観たいなと思ってます。

さて、その小説「ダ・ヴィンチ・コード」では、キリスト教――特にカトリック教会に関する刺激的な仮説が述べられています。それゆえ、小説がベストセラーになった時から色々と物議を醸してきたそうで、今回の映画公開に際しては映画配給会社と関連するソニー製品の不買運動まで起きているようです。

そんな「ダ・ヴィンチ・コード」については、実に様々な関連書籍が発売されています。
……何となく、エヴァンゲリオンを思い出しますが(笑
本書は、そうした数ある「ダ・ヴィンチ・コード」本のひとつです。

実在する芸術作品、建物、組織、歴史上の人物が取り扱われている以上、それらに関する小説内の記述が事実なのか、それとも虚構なのかという点については、やはり気になるところです。
しかも、ダン・ブラウン自身が、ご丁寧にも「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている」と書いているものだから、余計に話がややこしくなるんですよね。「ダ・ヴィンチ・コード」に関する批判の何割かは、この一文がトリガーになっているんじゃないかという気がします(^^;

本書では、秘密結社、レオナルド・ダ・ヴィンチ、マグダラのマリア…等々、「ダ・ヴィンチ・コード」に取り上げられた事物に関連した、様々な意見が紹介されています。それでいて、著者自身による主張は抑えられています。最終的な判断は読者に委ねられていると言っても良いかもしれません。
それが物足りないと思う方もいるかもしれませんが、変な色がついていない分だけ、「ダ・ヴィンチ・コード」の副読本としては、お薦めの一冊だと思います。


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