パンスターズ彗星

３月14日のパンスターズ彗星。
今夕は晴れて、そこそこに撮れたのでした。


　18時50分　露出2秒

　ガイド鏡にしている口径8センチ焦点距離910ミリの直焦点撮影です。
　　
　デジカメのボディーをつけてパチリ。
　トリミングして画像処理をしていますが、気楽に撮れるのが、昔とちがうところです。
　撮影後は、故・本田實先生が彗星捜索に使っておられた口径12センチの双眼鏡でじっくりとながめました。小さいけれど、彗星の姿を気持ちよく見ることができました。

パンスターズ彗星見えず

3月12日夕は、パンスターズが見えませんでした。
天頂には木星が輝くほどの快晴でしたが、西から薄いくもが迫ってきました。
口径12センチの双眼鏡で見ても、分厚い雲がさえぎっているような感じです。
同時刻の南の低空、長寿の星、カノープスもやはり見えません。
透明度が落ちているようです。
明日から天候が悪くなるとの予報です。残念。

星尋天文台からも彗星

3月11日は快晴。
パンスターズ彗星が、倉敷市内からでも見えるはずと、待ちかまえました。
口径5センチの双眼鏡でも、午後6時40分から確認できました。
西隣のお宅の屋根に沈むまでの10分間、しっかり見えました。
肉眼でも見えるようになると思えます。

2013.03.11.18.48　135mm F2.5 ISO3200　1/15sec

彗星を見るなら星尋山荘

3月10日夕、パンスターズ彗星が見えました。
彗星を見るなら星尋山荘です。

星尋山荘に向かう車中では、晴れ間が見え始めたばかりでした。
日没の午後6時9分頃には、幸運にも、全天快晴です。
西の空が次第に暗くなっていきます。
午後6時30分、天頂に木星が見えてきました。
午後6時40分、シリウスも。
口径5センチの双眼鏡では、彗星らしきイメージが見えてきません。
予報にあわせて、方位と仰角を合わせていた、大型双眼鏡(口径15㌢40倍)のほぼ中央に、ぼんやりと明るいイメージが見えてきました。
午後6時45分です。いそいでカメラを向けます。およその方角に向けて、数回シャッターを切ります。
写っていてほしい。気温はゼロ度、無風。
再び、大型双眼鏡に両目をこすりつけます。
左10時の方向にはっきりと、尾がのびているのがわかります。
予想以上に明るい。きっと肉眼彗星になってくれることでしょう。
午後6時50分、仰角5°以下は大気の深いよどみです。
彗星は、そのよどみに沈み、見えなくなってしまいました。
貴重な5分間。「本田實先生、ありがとうございました」と心の中でつぶやいたのでした。

倉敷天文台の礎

　全国初の民間天文台、倉敷天文台が改装工事中です。
　1926年に創立した当時は、口径32㌢は、国内最大級でした。


　望遠鏡を支え続けた基礎を3月8日、創立者・原澄治氏（１８７８～１９６８年）のひ孫にあたる原浩之さんとともに拝見しました。

　レンガ積みで箱形になっていました。わずかに台形です。内部は空洞でした。北側に開口部(写真右側)があります。
当時の望遠鏡の駆動方式は、まるで鳩時計のような仕組みでした。
重いおもりの力を利用して、星の動きに望遠鏡を合わせていましたから、おもりを下げるための空洞が必要でした。
　いまでは電気とモーターを使って、微妙な速度調整や位置合わせが自由にできるようになっています。