しあわせな生き方のつくりかた

自然素材、国産木材にこだわっている女性設計家が、建築、環境、健康、子育てを通してしあわせに生きる答えを探します。

新しい材料って・・・。

2007-03-10 22:19:22 | 建築

今、航空公園近くのお店の改装をさせていただいています。

ビニールクロスが貼ってあった店内を、しっくいの壁にしたい、というオーナーさんのご希望をどうやって実現しようかと思案して、あるメーカーさんのしっくいのような仕上がりになる塗材を取り寄せました。

普段、本漆喰を塗り慣れている職人さんにとって、新しい材料というのは不安がつきまとうもので、これはどうかなあ、と心配しながら塗ってくれました。
確かにビニールクロスの上に塗った所は、面積が小さいせいかもしれませんが、それほど問題もなく仕上がっています。

でも、石膏ボードを新しく張った場所は、下地調整した部分がどうしても薄塗りで仕上げているので下地が出てしまいました。
翌日、気になって遠い現場まで見に来てくれた親方は、やっぱりちゃんとした仕上げをしないとなあ、と腕を組んでいました。

もう一度、仕上に塗り重ねてもらうつもりです。

一回塗りで仕上げることができる場合は、お客様が施工する時などで、何度も塗るのが大変だから、という理由によります。また、化学樹脂の入った下地材を塗りたくない場合、ドロプラ珪藻土など便利なのです。
平滑に仕上げたい場合、しっくい一度塗りというのはどうしても無理がある、と痛感しました。

石灰、麻のスサ、海藻のりのつのまたで出来たしっくいを使うことをおすすめします。
リフォームや、どうしてもクロスを上手にはがせない場合などに使う場合は別にして。

昔から日本で使われて来た材料というのは、それなりに理由があって長い年月使われている訳で、何かと便利そうに見える材料にあまり心を移さない方がよい、という教訓をもらったような気がしています。

このお店については、後日お知らせいたします。

18年続いたギャラリーを、殆どそのままの状態で引き継いで、開店をするので、大きなイメージチェンジはないのですが、初代オーナーさんの想いの分も含めて、すてきなギャラリーになることをお祈りしています。

4月3日開店です。