老中の市井日記

理想を失うことなく老いの中を楽しみながら、日々発見、日々刺激、日々出会いを大切にしていきたいと思っています

奇跡のリンゴ 石川拓治著

2009-08-27 09:33:19 | 読書
いろいろなところで紹介され尽くしていますが、キャパスビオトープや
昨日の記事の自然に触発されて「奇跡のリンゴ 石川拓治著」を読みました。
「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則さんの記録です。

番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で農家・木村秋則さんが放送されて
2年半、この本「奇跡のリンゴ」が出版されて丁度1年です。TVは余り
見ませんので知りませんでした。ブログでは昨秋辺りから感動の本として
紹介されてました。

無農薬、無肥料でリンゴ栽培をするという絶対不可能と言われたことに
チャレンジして苦闘する人生は一編のドラマを見るようでした。

それは1冊の本「自然農法」との出逢いから始まります。家族を極貧にまで
追い詰め、近隣から阻害され、8年に渡る試行錯誤の末の成功しますが、
天賦の才能があるかどうかの話ではないような気がします。

電気回路の実験では、「抵抗」や「コンデンサ」をヒョイと変えれば、
結果はすぐ分かります。ところが農業ではそう言う訳には参りません。
害虫や病気に対して手を打ちますが結果が出るのが1年もかかります。

自殺を図るために登った岩木山で転機が訪れます。自然が教えてくれました。
それをリンゴ畑で実現していったら、8年目に7つの花が咲きました。
そして9年目に無農薬、無肥料のリンゴ畑に花が咲き誇りました。

夢を持つ。強く願う。それを実行する。何年かかろうともあきらめない。
私は嘗てスポーツですが同じ光景を目の当たりにしました。

バドミントンとスポーツ教室

今回、もう一つ大事なことを教わりました。木村秋則さんの言葉から。
リンゴの実をならせるのはリンゴの木で、それを支えているのは自然だけれども、
私を支えてくれたのはやっぱり人であったな。

そして一番大事なことも知りました。
リンゴの木が、リンゴの木だけで生きているわけではない、周りの自然の中で、
生かされているなわけだ。人間もさ、一人で生きていけるわけではないんだ。
人間はそのことを忘れてしまって、自分独りで生きていると思っている。

エジプトもメソポタミアもインダスも、古代文明の繁栄した土地は、ことごとく
砂漠化しました。森林を伐採し、破壊し尽くしてしまったからです。

このリンゴ畑は「箱舟」です。


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