駐京弁の会・安徽省池州

2010年09月05日 | 日記
何よりびっくりしたのは…。

今回の駐京弁の会はちょっと変わったレストラン(?)だ。某一般アパート内にある安徽省池州の事務所だが、ここにはレストランがない。豪華なダイニングルームで池州関係者などが接待をするための場所があり、ここでの食事が実現したのだった。

入口も普通のアパートで案内板も看板もない。指定された部屋の受付には誰もいなかったが、丁度通りかかったスタッフに告げるとこのダイニングに通された。今回は1人いくらと決まっており(飲み物は別だ)安徽省から運ばれたその日にある食材と厨師の気分(笑)でメニューが決まるらしい。今回手配をしてくれたメンバーは「ここの安徽省名物料理の鶏のスープが非常に美味しい!」との情報を入手、これは是非作ってください!とお願いしてあるという。

最初に前菜が運ばれた。蓮根、豆もやし、苦瓜、海帯、肉の5種類で、どれも優しい素材を生かした味がする。特に蓮根はしっかり味がしみているのにサクサクと歯ごたえがありとても美味しかった。全員が揃ってから料理を運んで貰う。まずはお願いした鶏のスープだ。丸ごとの鶏を煮込んだスープで、炒った粟にこのスープをかけていただく。透明なスープはすっきりと、それでいて濃厚な鶏の出汁が良く出ていてめちゃうま。後先考えずにお代わりをしてしまった。

隣の部屋が厨房になっており、どんどんと料理が運ばれてくる。次はスッポンの煮込みと鵞鳥の煮込みだ。スッポンはどうやって食べて良いのか皆で迷っていたところ、服務員が取り分けてくれた。一番上にごろりと盛られたスッポンの甲羅は非常に柔らかく煮込まれていてぷるぷるだ。しかし以意外にもこのスープがかなり辛かった。鵞鳥は濃いめの味つけだがくどくなく、肉も柔らかで美味しかった。

次はつい歓声が上がった(笑)小降りのアワビの蒸し物と豚バラ肉の煮込みだ。アワビはとても柔らかく、豚バラは程良く甘く柔らかくでとても美味しかった。皿に大きな鍋に入った揚げたゆで卵と干し豆腐の煮物で、こちらも干し豆腐にしっかり味がしみていた。しかしこの辺りでかなりお腹が一杯になってきているが、隣からはまだ料理をする音や匂いがしている。一体何品出てくるのだろうか?

そしてやってきたのが桂魚の料理だ。恐らく蒸した魚に臭豆腐のソースをたっぷりかけてあるもので、魚の身もふんわりと柔らかく、そしてほのかな臭豆腐の香りで食欲をそそる。皿に今度はカエルの炒め物だ。北京でも見かける所謂ウシガエルではなく、これは多分「田鶏」などと呼ばれる小降りのカエルでは無いかと思う。皮付き&足や手がはっきり分かる肉片だが、思い切って食べてみるとこれがめちゃくちゃ美味しかった。良く言われる鶏肉のよう、と言うより鱈などの魚の白身に近い食感と味。添えてあるのは岩のりのようなものらしい。こちらもとても美味しかった。

そしてやってきたのが干し肉と腸詰めだ。この腸詰めは食べてびっくり、とても甘く柔らかい。一緒に運ばれてきたキクラゲの炒め物と野菜(冬瓜?瓜?)の炒め物はとても優しいほっとする味で、満腹なのにするすると入ってしまう。最後に干し魚のピリ辛味噌炒めがやってきた。最後にご飯と麺が運ばれ、山盛りのスイカと棗で終わりとなった。干し魚はかなり塩辛いが白いご飯のお伴には最高だと思う。お腹いっぱいでご飯と一緒に食べられなかったのが残念だ。

どの料理も美味しく、大満足で部屋を出る。厨房で見かけたのがTシャツを着た若い男性だ。なんと彼が一人でこの料理を作ったのだという。ええええっ!?勿論下ごしらえをしておいて一気に作るのだろうが、マンション内の厨房は若干プロ仕様になっているようだがそれ程広い空間でもない。今回何よりびっくりしたのはこの厨師のお兄ちゃんだった(笑)。


 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿