TBS NEWS DIGより
アメリカ・ニューヨークを訪問していた岸田総理は、国連総会の一般討論演説で、「被爆者の方々とともに希求してきた『核兵器のない世界』という理想に向けて、先人の努力により『主流化』した核軍縮の流れを確実に進めていくことが必要」と述べた。
その上で、「核兵器のない世界」の実現に向け、日本が新たに30億円を拠出し、海外の研究機関・シンクタンクに核軍縮に関する議論の場、「核兵器のない世界に向けたジャパン・チェア」を新たに設置すると表明した。
また、演説に先立って高濃縮ウランやプルトニウムなどの生産を禁止する条約の交渉入りを促す行事を主催するなど、核軍縮に向けたメッセージを 前面に打ち出した、とある。
いつも「崇高な精神」には感服するが、核を持っていない国が核兵器所有国に、核放棄を促すことなど現実的と考えているのだろうか。
現在の核保有国が、かなりの時間と莫大な経費をかけて開発した核爆弾を、手放すなどと考えることはまさしく「荒唐無稽」と言わざるを得ない。核被害を受けた日本。「核がないから核攻撃を受けた」と考える北朝鮮のほうが、大人に見えてくるから不思議だ。
唯一の核被害を受けた日本だから、世界で一番「核を持つ権利がある」と考えることは悪いことなのだろうか。現にアメリカの核の傘の保護を受けながら、核廃絶を謳う矛盾はどう説明するのだろう。またぞろ「非武装中立」論・憲法九条が日本を守る、などとまだ考えているのか。現政権は核廃絶を謳いながら、敵基地攻撃能力は持とうとする。核を抜き通常兵器でなら攻撃もあり、だとまるでスポーツの世界。審判もいる・世界も見ている・一ラウンド〇分・ルールもある・指導もある……。
「核兵器のない世界」の実現に向け、日本が新たに30億円を拠出、なのに会場はガラガラ。意味のないことに必死になっているようで白けた。