テレ朝の玉川氏はモーニングショーで、自己責任を問う風潮に異議を唱えた。
「ジャーナリストは民主主義を守るためにある」とし「国に迷惑をかけたって何ですか、その人たちは民主主義がいらないんですか。民主主義が大事だと思っている国民ならば、民主主義を守るためにいろんなものを書こうとしている人たちを、英雄として迎えないでどうするんですか」と力説した。
また「政府が行くなって言ったところへ行ったことに対して、じゃあ助けないんですか」と、また「例えば災害の時に避難勧告があって、仕事でそこから離れられない人がいた場合、その人は自己責任だと助けないんですか、それと一緒です」とし「彼は世界の民主主義のために命かけているんです。それを自己責任だとして助けなくてよかったんだと、どの口が言うんだ」とコメントした。安田氏のことを「災害時に逃げ遅れた人と同じ」と持論を述べた。
このコメントにはネットで反論が多く見られた。
私も玉川氏の意見には異論がある。自己責任論は確かに見られたが、まともな政府ならば国民を保護するのは当たり前の話。たとえ安田氏が政権批判しようが、チキン国家と呼ぼうが助けないことはないのだ。
玉川氏が言うように、無事生還を果たしたジャーナリストを、兵士と同じく「英雄視」することには無理がある。
兵士は自分の考えに関係なく、「命令」に従う義務がある。一方のジャーナリストには政府による「勧告」だけで、現地に行くことを選択しない自由もあるのだ。
左派の論客はもっともらしいことを言うが、気を付けて聞くと「論点のすり替え」を平気でする傾向にある。(続く)