どうぶつ★だぁ~いすき♪

動物が大好きな私の、動物のお話がメインのブログです♪ 

続:『歯』…動物の歯、消化器官、食性★

2009-12-18 23:07:26 | 動物小話
『歯』…肉食動物の歯、草食動物の歯
の続きです★

草食動物さんの消化器官ではお肉を吸収することは出来ません★

出来ません、と言い切ると語弊があるかも知れませんが、肉食動物さんのように上手く摂り込むことは不可能です★

当然、草食動物さんは、植物食ですので、肉を食べる習慣はなく、それに適した歯も消化器官も持ってはいません★


それに対して、肉食動物さんは、植物を主食としないので、上手く植物を吸収することは出来ません★

同じく、肉食動物さんは、植物食に適した歯も消化器官も持ち合わせてはいないからです★


ただし、少し両者には違いがあります★

草食動物さんが草や穀物などの植物を主食とすることに対して、肉食動物さんは、主に草食動物さんを獲物とし、その肉を主食としている点です★

何が大きな違いかと言うと、草食動物さんは植物しか摂ることがないのに対し、肉食動物さんは、植物を食べている草食動物さんを獲物とする、つまり、直接的でなくても、植物を吸収しているわけです★

もっと言えば、草食動物さんを仕留めた肉食動物さんは、一般的に、基本、内臓部分から食べ始めます★

ということは、胃や腸にまだ未消化で残った草や穀物が残っていて、それらを肉と一緒に食べることも多いのです★

故に、肉食動物さんは、肉しか食べていないようで、植物も食べているのです★


では、どうして、肉食動物さんはお肉だけで生きていけるのか…

理由の一つに今書いたことがあります★

さらに、肉は草や穀物に比べて栄養価も高く、肉を主食とする肉食動物さんは、一度食事をすると、種や個体差もありますが、数日から数週間、何も食べれない状況になっても生きていけるのです★


それでは、草食動物さんは、と言うと…

種や固体差にもよりますが、草食でも大きな体の動物さんも多くいます★

ではどうして、その体を草や穀物だけで維持していけるか、それは消化吸収のメカニズムにあります★

肉に比べて栄養価の低い植物、それのみで体を維持する為に、肉食動物さんや人間でも消化吸収出来ない、セルロースを分解出来る微生物を消化器官に宿しています★

セルロースの分解、吸収により、草食動物さんはより多くの栄養を摂ることが出来ます★

これが全ての草食動物さんに言えることかは分かりませんが、セルロースの分解のみではなく、より優れた消化吸収の可能な内臓を持っているのです★

また、牛さんやヤギさん、アンテロープ類など、反芻(ルミネイション)を行う動物さんは、一度食べた物をまた口に戻し、また噛み…といった風に、基本4つある胃を使って、ほとんどの栄養分を吸収します★

牛さんたちが、何も食べていない時でも、お口をもごもごさせているのは、その為です★

野生において、長時間かかる食事は危険を伴います★

そこで、反芻動物さんたちは、一度食べて、それらを安全な所に行ってから、再び口に戻して食べるのです★

そうやって、時間をかけて食べることで、植物の栄養分をほとんど無駄なく吸収してしまうわけです★


肉食動物さんも、草食動物さんも、生きていく為に、それぞれ肉食と草食に特化した体を持っています★
本当に素晴らしいですね★


話は少し変わって、それではわんこさんは、どうなんでしょうか…

わんこさんは、基本的に肉食ですね★

だから、肉を食事にあげるのが一番だと私は考えていました★

ドッグフードやおやつなどに入っている野菜や穀物、果物…それらが何の為に入っているのか、私は必要ないのでは?と考えたこともあります★

わんこさんは肉食です★
ただ、他の野生動物さんたちと違う点、それは長年、人間の身近な存在だった、ということです★

人間のパートナーとして歩んできた歴史は、わんこさんを野生動物とは違う生態に変えました★

それに伴って、わんこさんの食生活も大きく変わりました★

雑食性が強くなったのです★

わんこさんの祖先はオオカミだ、という考えと、いや、全く違うという考えがありますが、どちらにしろ、イヌ科の動物さんだったことには変わりないはずです★

その先祖のイヌ科の動物さんから、わんこさん、いわゆるイエイヌへと変わっていくうちに、飼い主さんから食事をもらう習慣が身についてきました★

それは、自らハンティングし獲物の肉を食べること、との決別でもあります★
(わんこさんによっては、自分で狩りをして食べるコもいるとは思いますが、あくまで一般的なわんこさんの食性についてです)

飼い主さんは、肉ばかりを与えるわけではなく、例えば人間の食べ残しなども与えるようになります★

そうやって、わんこさんは、生活を人間と共にすることで、食性も人間に近いものへと変わってきました★

よって、体質や消化吸収に関しても、少しずつ変わってきました★

生肉ばかりを与えても、お腹を壊してしまうコもいますし、元々、雑食性もありますので、やはり植物も必要です★

獲物の内臓の中に残っていた草や穀物を食べることも、狩りをしない現代のわんこさんたちにはありません★

よって、肉も野菜も必要になるわけです★

ただ、あくまで肉食ですので、私はお肉をメインに、野菜も少し、また、お散歩の時に、自然の中で草を食べたりするのを自主的にさせます★

うちのわんこは、胃腸の調子を整える意味で草を食べていることが多いです★
(わんこの食事については、何がベストかは私もずっと模索中です。これが正しい、などと言うつもりはありません。あくまで個人の意見です)


肉食動物さんと草食動物さん、その歯、内臓、全てに生きる為の能力が携わっていますね★

本当に、動物さんって素晴らしいです★


動物小話PART6、後編でした★

長い文になってしまいました…読んで下さった方々、ありがとうございました★

不定期ですが、次回へ続く…


(補足:歯の詳細な名前については省略しましたが、私の書いている犬歯の説明で、臼歯なども肉食動物さんはとがっている為、総称して犬歯と書いています★
また、雑食性の強い肉食動物さんの歯において、臼歯が平ら、または比較的平らですが、あくまで、肉食がメインの肉食動物さんを主に取り上げて説明していますので、植物食が多い、また魚類や昆虫を主に食べるなど、動物さんによって違いはあり、歯については差があります★)