サバンナのハンター『ライオン』
サバンナの掃除屋『ハイエナ』
永遠の宿敵同士の壮絶な命がけの争い
アフリカのボツワナ北部のサブーティ★
数頭のメスライオンさんと2頭のオスライオンさんで構成された『セントラルプライド』とハイエナさんの群れ『サザンクラン』の対立を中心にフィルムに収められています★
この両グループは、獲物を巡ってしばしば対立を繰り返します★
ライオンさんが狩った獲物を横取りしようとするハイエナさん、一般的なイメージはそうでしょうが、反対の場合もあります★
ハイエナさんの獲物をライオンさんが横取りしようとすることも珍しくありません★
基本的にライオンさんとハイエナさんは争わないように、ある程度お互いの境界線を決めています★
血を流し、殺しあう程の大きな争いはそれほど起きませんが、時にはお互いの存亡やプライドをかけて争うこともあります★
やはり、1対1では、ハイエナさんには勝機はありません★
ですが、例えばオスライオンさんの居ない状況の群れなど、戦力的に分析して自分たちの方が勝てると判断すれば、複数で1頭を狙い、群れをバラバラにして、統率力を無くさせ、勝利を収めることもあります★
ハイエナさんは女系優位の習性があり、メスの方が体も大きく、群れの中での地位もオスより上です★
メスのリーダーを筆頭にライオンさんよりも多い頭数の群れで生活しています★
まだ幼いうちから、自分の兄弟ですら殺してしまうほどハイエナさんの社会での生き残りは厳しく、またリーダーの子供はリーダーが生きている限り、安全で優位な地位を確保できます★
また、サバンナでのライオンさんの敵は決してハイエナさんだけではなく、同じライオンさんでも別の群れのテリトリーに入ると、命を奪うまで争うこともあります★
それはハイエナさんにも同じことが言えます★
ハイエナさんもテリトリーの境界線を巡って、激しい争いをします★
このDVDでは、セントラルプライドのメスライオンさんモツミが子供を産み、子供をコブラに殺され、自分もコブラの毒で一週間侵されましたが、その後回復し、再び群れの仲間に合流し、サザンクランのハイエナさんや別のライオンさんの群れとの抗争の後に、モツミの群れのオスライオンさんエントワイドメーラーがサザンクランのハイエナさんのリーダーを殺し、それから時は流れ、その後のハイエナさんのリーダー争いに勝利した新しいリーダーをもエントワイドメーラーは殺し、ひと時はライオンさんの群れの勝利となります★
ライオンさんとハイエナさんの、ギリギリの距離感でにらみ合う姿、時には同じ獲物を漁りながら、一触即発の雰囲気で互いが獲物を譲らない姿勢、ハイエナさんを圧倒的な力でねじ伏せるオスライオンさんの迫力、ライオンさんの群れの統率力を失わせ、混乱に乗じて悠然と獲物を自分たちだけで食べるハイエナさんの群れでの狩りの上手さ、ハイエナの群れの次期リーダーを確約されていたはずのリーダーの子供がリーダーが亡くなった途端に群れでも一番下の扱いになってしまうハイエナ社会の現実…などなど、本当にサバンナの厳しさをありのままに映し出していた作品でした★
NATIONAL GEOGRAPHIC DVD-VIDEOの『サバンナの宿敵 ライオンとハイエナ』を見ての感想でした★