じゃ お別れね、
あなたのこと 一生忘れないわ
と別れぎわに女がいう
実はイヤでイヤでたまらない
やつなのだ
男はごく善意にくいさがり
やがて 新しい恋にいどもう
とする。
※
「男にとってウソがどれほど
必要なもので、
しかも助けとなるものか、
女と医者だけが知ってる」
あなたの笑顔の一瞬や
あなたの憂いの一瞬と
出会えた時
写真のようにこの感じを
忘れないように胸に刻む
思い出すために すこしでも強く
思い出すために すこしでも長く
悲しくもこの恋が純粋であるように
心をこめて
またあなたを思い出すために
心細いような、心許せないような、
こんな嵐の夜には、どこからかあ
の人の声が聞こえてくる。
時間も距離もかるがると超え、わ
たしはあの頃に連れ戻されてしまう。
―――大丈夫だよ。キミはなにも、
心配しなくていいから。
―――俺に任せておいて。何もかも
ちゃんとするから。
―――キミは俺の大事な宝物。簡単
に別れないよ。
わたしを弄んだ、なつかしい、わた
しの昔の恋人。
あれは、あまりにも手痛い失恋だっ
た。そえゆえに、それはガラスに刻
まれた文字のように、わたしの心に
残っている。痛みは、静かな嵐のよ
うにやってきて、樹木をたまわせ、
木の葉を震わせ、わたしの根源を
揺るがせようとする。
でも、大丈夫、絶対に、大丈夫。
言い聞かせながら、わたしはひとり、
暗闇の中で、嵐が通りすぎていくの
を待っている。どんなに激しい雨が
降っても、わたしはもう「過去」を
迎えに行ったりしない。
わたしの心はさらわれていかない。
吹き飛ばされはしない。わたしに
は今、愛しい待ち人がいる。
YouTube
Killing Me Softly with His Song - Cheryl Bentyne
https://www.youtube.com/watch?v=fUKfGdyRUcc
弱くていい人だから
そんなに弱くていい人の心だけで
すべてのことに接すると
物事のすすみぐあいが悪いので
いじわるでこわい人のおめんと
つめたくて自分勝手な人の服と
やきもちでわがままな人の靴と
気まぐれでけちんぼな人の帽子と
うわさ好きでウソつきのカバンを
もって
もっといろいろな そう うっかり
気にいられないためのたくさんの
種類のバッジをいっぱいつけて
生きている
ああ だからね
だれからも好かれないようにと気
くばる必要のない所では
心から愛してうちとけた
恋人の前とかでは
贅沢な食卓を作るために
格闘して、ロクに会話さ
えないのはまずしい。
ズワイ蟹を食べている
人はみんな無口だ。
※水槽に入っているカニ
に注意。プランクトンが
いない為、ムダにダイエット
していて身が細くなっている。
オリンピックの開催は、
ふだんの生活が戻ってからで
良いのでは!?
お酒を飲まない方のために
紹介すると、あの有名な新宿
ゴールデン街や渋谷のガード
近くの酒場などは、
一軒一軒が、はなはだ狭い。
4~5畳くらいのところに、
大の男が10何人もひしめい
て飲んでいるんですね
(中には立ちっぱなし飲んで
いる人もいる)。
何もそんな狭いところ(お店
の人、ゴメン)で
飲むことはないでしょ、と言い
たくなるのですが、
男たちはトロけそうなほど
幸せな顔をして飲んでいる。
そんな(ある意味で不思議な)
光景に出くわすたび、ああ、
この人たちは、人に会いに来
ているんだな、と思う。
人を酔わせることができるのは、
結局人だけかもしれない、と
思うわけです。
その証拠に、「私、お酒は一滴も
ダメで」などと言う人がその
中にいて、そしてその中の誰
よりもしっかり酔っているふう
に、見えるのです。
体温があるから、コミニュケー
ションは美しい。