夜明け間もない境内に
箒(ほうき)の音が聞こ
える。清掃をしているの
は修行像。奈良のお寺に
毎年多くの僧を志す青年
たちが修行に訪れる。
修行僧の主なお勤めは授業
と作務。授業ではお経や仏
教史に加え、茶道や花道な
どの作法も学ぶ。
一方、作務は朝夕。雑巾で
仏様の周辺やお堂を磨く。
高校時代の同級生だった
僧は語る。雑巾掛けは最も
大切な修行だ、と。
身を低くし、異なる視点で、
普段は気づかない箇所に目
を留める。自らの心も磨き、
浄め、人が嫌がることも進
んで行うという生き方が
自然と養われる。
規律正しい一日を繰り返し、
春夏秋冬が二巡した頃、
彼らは晴れて下山できる。
それは仏道人生の新たな
旅立ち。
高僧は説く、仏の道は初瀬
の冬の様に厳しく、長い。
一生修行せよ、と。その教え
もまた、奈良の寺の美しさ
旅客機は豪華客船を見習った。
高級レストランを再現した。
しかし、時代が変われば、
快適の意味も変わる。
常識は窮屈になってくる。
それを変える挑戦者は。
21世紀の、新しい空をつくる
会社は、ヒトは、ただ今、準備中。
そして、
新コロナ・ウイルス収束後に現れる。
顔を見たり、直接、
言葉をかける機会がな
かった平安時代。
想いを伝える第一歩は、
「和歌」を送ることでした。
いわばラブレターです。
紙に趣をそえて、芳しい
香りを焚きしめ、
墨色を気遣いながら、
その筆遣いに想いを吹き
込む。
たとえば、木々が芽吹き、
地上にいのちが咲き誇る
情景をかさね合わせ、歌
を詠んだのです。
人が、人を想う気持ちを、
人の手で、心を込めてカタ
チにする。
和歌は、手作りの贈り物
なのですね。
自由に、人が、人と会え
なかった時代、会えない
時間が長いからこそ、
人を想う時間は色濃く、
鮮やかだったのかもしれません。
幸せになりたいと思ったときから
しあわせは始まっている
だけど手のひらにのっか
ているこの種が
どちらのタネだかわから
ない
私はときどき弱くなって
しあわせをあきらめそうに
なる
すると美しくたおやかな
芽は
あきらめのかたちに
変わってしまう
だけど決して踏みつけな
いで
夢という名の光りと水で
しあわせの芽に変わるの
だから
いろんなことがあるけれ
ど
可憐な花を咲かせま
しょう。