太陽からノック
雨上がりの晴れた日に、
トントン、と家のドアを
叩く音がした。
あまりにちいさな音だったので
気のせいかな、
とコーヒーに手をのばすと、
またトトン、と音がする。
ドアを開けると、
さぁっと端々しい風が入り込ん
できた。
けれど、誰の姿も見あたらない。
よく見ると家のそばの木が
ずいぶん成長していることに
気がついた。
木は大きく枝を伸ばし、
風が吹くたび家のかべや
ドアを小突く。
コツ、トン。
枝先には果実の青いふくらみが
しっかりと実をむすび、
紅く熟すときを待ちわびるように、
きらきらとゆれていた。
陽と水を浴びながら。
雨上がりの晴れた日に、
トントン、と家のドアを
叩く音がした。
あまりにちいさな音だったので
気のせいかな、
とコーヒーに手をのばすと、
またトトン、と音がする。
ドアを開けると、
さぁっと端々しい風が入り込ん
できた。
けれど、誰の姿も見あたらない。
よく見ると家のそばの木が
ずいぶん成長していることに
気がついた。
木は大きく枝を伸ばし、
風が吹くたび家のかべや
ドアを小突く。
コツ、トン。
枝先には果実の青いふくらみが
しっかりと実をむすび、
紅く熟すときを待ちわびるように、
きらきらとゆれていた。
陽と水を浴びながら。