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CEC

2007年03月27日 | 土壌環境
CECは日本語では塩基交換容量と言うのですが、
簡単に言うと、土が肥料を捕まえる力(保肥力)を数字で表したものです。
数字が大きいほどその力が大きいということです。

これが何を意味するかというと、CECが大きい土は肥料持ちがよいので、
肥料分が雨などで流されにくくなるのです。

CECが大きい畑と小さい畑で同じ量だけ肥料を入れたとします。

CECが大きい畑ではすべての肥料分を捕まえられて、多少の雨では流されません。

一方、CECが小さいと土壌が捕まえきれない肥料分が出てきます。
これらの余っている分は雨が降ったりすると流れ去ってしまいます。
また、余っている分が水に溶け出してECを高くし、
場合によっては肥料焼けを起こすこともあります。

一般的に砂質の土壌ではCECが小さく、
粘土の割合が増えるにつれてCECは大きくなります。
また、堆肥の成分である腐植が多いほどCECは大きくなります。
このことは肥料持ちのことを考えれば、
皆さんも経験上何となくおわかりのことと思います。

数値としてみれば、
CECが20以上あると、ある程度保肥力も高いといえるのではないでしょうか。

CEC の低い土壌では、
先ほどの理由から一度にたくさんの肥料を入れにくいです。
そこで、追肥をこまめにしたり、
緩効性肥料を利用したりすることで保肥力の低さを補っていきます。

CECを高くするのはなかなか難しいです。
砂質の土壌ならベントナイトという粘土や堆肥を使い、
やや粘質の土壌ではゼオライトや堆肥を使うことになるでしょう。
いずれにしても一度に大量に入れず、
年数をかけて少しずつ改良していくことになります。

けれども、CECの改良よりもむしろ、CECに合った肥培管理を考えていくことが、
この項目の数値の見方なのではないかと思います。

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