『返書には明人が愛読する『徒然草』百八十八段の次ぎの一文が、紙背短冊に書かれていた。
一事を必ず成さむと思はば、
他の事の破るるをもいたむべからず
人の嘲りをも恥づべからず
万事にかへずしては
一の大事成るべからず
見事な御家流の筆法である。紙背短冊はそのまま書見所の違い棚に、今も大事に飾ってある。それとは別に、百八十八段の意味を、もし著名な書家に扁額の揮毫で依頼されるなら、次ぎの四字がよろしかろう、親切に唐語まで添えてあった。
捨万求一
「なるほど」
兼好法師の美文も、四文字にすると、こうなるのか、見事な明人の解釈だ。まるで牛一が、近衛前久に揮毫を依頼するのを見透かしたような明人の配慮であった。』
加藤廣 著「信長の棺」日本経済新聞社 P140
一月も早や2週間が過ぎました。
大晦日から元旦にかけての、あの身が引き締まるような期待と不安といった心持ちも、やるべきことをただやるだけといった、日常の淡々とした忙しさの中で、薄れかかってきたこのごろです。
「あれもこれもやらなきゃ」、と、いう自分が自分に対して決めた事柄と、初っ端の二週間での成果や結果との間で、少々圧迫感を感じていたときに出会った言葉です。
『捨万求一 (しゃばんきゅういつ)』
マルチタスクであろうとすると、どうも呼吸が浅く速くなってしまう気がします。それはまた、パソコンのハードディクスが一杯になって何も保存できなくなってしまった状態に似ています(笑)。
焦らず、じっくり。今週はこの言葉をキーワードに一週間過ごしてみようとおもいます。皆さんも良い一週間を!
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が入り混じったような心持ちも、