『勤務地シンガポール』

残りの人生どう生きるか迷い続けてこのまま終わってしまいそうです

人情

2011年10月30日 | 心に響くことば


 『現代(いま)は人情蔑視の時代であるから、人間という生きものは情智ともにそなわってこそ〔人〕となるべきことを忘れかけている。情の裏うちなくしては智性おのずから鈍磨することに気づかなくなってきつつあるが、約二百年前のそのころは、この一事、あらためて筆舌にのぼせるまでもなく、上流下流それぞれの生活環境において生き生きと、しかもさりげなく実践されていたものなのである。』

 池波正太郎「鬼平犯科帳 血頭の丹兵衛」





 ゆっくり、脳みそをリラックスさせたい時、自分の場合は「池波正太郎」の作品を好む傾向がある。

 知人から借りた「鬼平犯科帳」文春文庫第一巻を週末めくってみた。最近、「義理」や「人情」そして「恩返し」ということについて考えさせられることがあったためか、上記の一節が心に響いた。

 2011年の今読んでも「そうだな」と納得させられる文章であるが、驚くべきことは、その「血頭の丹兵衛」という作品が「オール讀物」誌上に発表された年はなんと「昭和四十三年三月」である。つまり1968年のことだ。今でこそ「人情蔑視の時代」という表現には少々古い感じを受けるものの、内容そのものは現在でも同様に思う。

 今週から11月が始まる。「人情」をキーワードにいこうと思う。

 

鬼平犯科帳(一): 1
クリエーター情報なし
文藝春秋




にほんブログ村 転職キャリアブログへ
クリックして頂けると大変嬉しいです。日々の励みになります。
今日も有り難うございました!


Twitterボタン
このブログの著者、佐藤裕人と直接会話ができるツイッターアカウントはこちらです。
まだ利用されていない方は、まずフォローして下さい。

☆Twitterで【シンガポール求人情報】をチェック!☆
http://twitter.com/SG_Oshigoto

☆Twitterで【シンガポール人材情報】をチェック!☆
http://twitter.com/SG_Jinzai


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 10月28日(金)のつぶやき | トップ | 10月30日(日)のつぶやき »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

心に響くことば」カテゴリの最新記事