『勤務地シンガポール』

残りの人生どう生きるか迷い続けてこのまま終わってしまいそうです

写真2

2008年03月12日 | スリランカのこと

 <前回の続きです>

 スリランカ時代、撮っていた対象は「人」です。人にレンズを向けるのはとても勇気が要ります。撮られる方もレンズを向けられていると意識しますし、そうするとどうしても表情にそれが表れ、こちらが狙っている笑顔や自然な表情はすーっと消えてしまいます。望遠レンズを使って遠くから撮ればいいのかも知れませんが、それはポートレートで無い限り私はやりませんでした。自分が表現したかったのは動きのある豊かな表情をした「人間」でした。それで、レンズはあえて28mmの広角を用い、対象物との距離を測り、被写界深度を深くして、シャッタースピードを決めて、後はファインダーも覗かずその人とシンハラ語で話をしながらバシバシと撮っていくやり方で撮っていました(笑)。あのときはとても楽しかったです(笑)。でももうあのときのようには撮れないと思います。人にレンズを向ける勇気が、ちょっと今はもう無いかも知れません(笑)。今は簡単なデジカメで風景や家の猫でも撮っているのが合っていると思います。

 影響を受けたというのはとても恐れ多いですが(笑)、好きな作家は地元出身で高名な巨匠、土門拳です。地元には土門拳記念館があって当時私はプー太郎でしたのでかなりの頻度でその記念館に通っていました。年会員になると当時は自由に出入りできましたので(笑)。

 あと好きな作家を、というと長倉洋海さんでしょうか。。。長倉さんは第12回(1993年)「土門拳賞」の受賞者でもあります。受賞の展示会を土門拳記念館で開催した時もかなり入り浸っていました(笑)。受賞作品の「マスード 愛しの大地アフガン」はアフガニスタンのマスード国防相を長い期間撮り続けた作品でしたが、その後マスードが暗殺された時は私もかなりショックでした。。。


 とまあ、写真に関しては話が長くなります(笑)。今ではもうすっかりコンパクトなデジカメですが、デジカメも今では、例えばキャノンのEOS系もありますので、それであればシンガポールに持って来て今はドライボックス眠っているレンズ達もいつか再び活躍の日の目を見るかも知れません。でも、たぶん首からじゃらじゃらカメラをぶら下げて歩くっていうのにはならないと思います。

 同じ「モノクロ」、「Black & White」の世界でも今は「書」ですね(笑)。真っ白い紙に黒い線で表現する世界、でしょうか(笑)。写真にも書にも心の状態がもろに現れます。鍛錬ですね。それにしても私は、今ハタと気が付いたのですが、かなり「モノクロ」人間のようです(笑)。いや、「絵」があります(笑)。絵も書と同様に線が大切ですが、絵には色があります。絵について書きますとまた長くなりますのでまた今度機会がありましたら書きたいと思います。

 
 昔話に付き合って頂きまして有難うございました。思い出すことでふと日々の疲れが癒された気分です(笑)。


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