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「盗撮さえしなければ本当にいい人なんです」妊娠中に夫が逮捕された妻が明かす“辛すぎる胸の内”

2021-09-12 15:30:00 | 日記

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盗撮さえしなければいい人なのに」
 夫が盗撮などの性犯罪加害者になった妻の苦しみは、父親や母親のそれとは大きく異なります。
 ある日突然、夫が性犯罪で逮捕された妻たちの胸には、「まさかこの人が」という思いが去来します。しかし、だからといって即座に離婚するか、というとそうでもありません。そもそも「妻の会」で、参加者の女性の大半は夫との婚姻関係を継続しています。
 参加者の女性の多くが「夫は盗撮さえしなければ本当にいい人なんです」と口にします普段は真面目に働く従順な労働者。家事も子育ても積極的にこなすイクメン男性。彼女たちにとって夫は盗撮加害者にならなければ、非の打ちどころのない存在なのです。
 また、子どもが小さい場合は特に「子どもにとっては、いいパパ。それを私の一存で子どもたちから奪って良いのだろうか」という葛藤に悩まされます。そのため「逮捕、即離婚」とはならないケースが非常に多いのです。
「夫の性欲は妻が受け止めるべき」という男尊女卑的な価値観
 盗撮加害者の初診時の同伴者は、521人のうち3割以上が妻です。妻が夫を治療につなげようと必死に調べて、「なんとかして盗撮をやめてもらいたい」とクリニックを訪れるのです。
 しかし「性犯罪者の妻」という立場は、世間からさまざまな批判や疑念を向けられます。もっとも多いのが「妻としてケアが行き届いてなかったんじゃないか」という視点です。これは夫の両親や、時には実の親からも向けられます。実際に、義理の母親から「あなたがしっかり管理していないから、(うちの息子は)そういう事件を起こすんじゃないの」と責められて、ひどく傷ついた参加者もいました。
 さらに警察の取り調べでは、加害者の妻も事情聴取されることがありますが、その際に警察官から夫婦生活の有無まで聞かれることがあります。そこでは「セックスレスによって夫が問題行動に走ったのでは?」という、「性欲原因論」に基づく誤ったストーリーが仕立て上げられているのです。
 そもそも日本人カップルの半数がセックスレスといわれる現代、夫婦生活がないのは珍しいことではありません。セックスレスと盗撮に因果関係を見いだそうとする議論は荒唐無稽です。日本社会には、前提として「夫の性欲は妻が受け止めるべき」という男尊女卑的な価値観がいまだにはびこっています。このような男性の性的欲動に甘い社会なのです。
「男の性欲に甘い社会」作家のアルテイシアさんとの対談で
 以前、『ウートピ』というウェブメディアで、作家のアルテイシアさんと対談をしました。以下にその一部を引用します。
斉藤 (前略)「男の性欲に甘い社会」、その縮図とも言える現場に立ち会ったことが何度もあります。痴漢加害者の裁判で、被告人の妻が情状証人として法廷に立っていて、ある検察官が妻に、事件当初の夫婦の性生活について尋ねる場面があったんです。事件とはあまり関係のないこととして、裁判官も弁護人も質問を止めると思ったんです。でも実際には誰も止めることなく、妻は「夫婦生活はありませんでした」と答えざるを得なかった。

>アルテイシア (中略)「男には制御できない性欲があるんだから、女はそれを満足させなければいけない」という思考ですよね。

>斉藤 この質問には「夫の性欲を妻が受け入れなかったことが原因で、夫は痴漢に及んだのではないか」というバイアスが掛かっているんです。おそらく質問した検察官も無自覚だったと思います。だけどそんな仮説はまったくの無根拠ですし、セックスレスが影響して性犯罪が起こるなら、今の日本はそこらじゅうで性犯罪が起こっていますよ。

>(ウートピ「『夫の痴漢は妻の責任』? 男性の性欲に甘い社会【アルテイシア×斉藤章佳】」より)
 アルテイシアさんは、「男の性欲は女がケアすべき」という価値観が刷り込まれたこの社会を、漫画家の瀧波ユカリさんの言葉を借りて「ちんちんよしよし社会」と呼んでいます。なんとも言い得て妙だと感じると同時に、首がちぎれるほどうなずきました。
妻の妊娠と夫の性犯罪は無関係
 話を戻すと、加害者の妻たちは被害者と同じ女性であることから、夫の犯した行動への怒りや、「なぜ盗撮なんてするのだろう?」と夫の行動が理解できない苦悩も、参加者からよく聞かれることです。夫が逮捕されたばかりのときは、妻も「盗撮=性欲のはけ口」と考えていることが多いので、「浮気や風俗だったらまだよかったのに!」と口にする人が少なくありません。
 また妻の会には、妊娠中の女性もよく参加しています。つまり夫が妻の妊娠中に事件を起こしたというわけです。妻にとって、これから一緒に家族を築いていこうとする矢先に夫が性犯罪で逮捕されるというストレスは、すさまじいものです。なかには、一人目の妊娠中に夫が事件を起こし、クリニックで再発防止プログラムを受講したものの、二人目を妊娠中に再犯してしまった……という悲惨なケースもありました。このときも、妻は「妊娠中に夫の性欲を受け止めなかったから、盗撮に走ったんだ」という社会からの視線に苦しみました。
 妻の妊娠と夫の性犯罪には何の関係もありません。そもそも性犯罪を性欲の問題に矮小化して、「男の性欲はコントロールできないから仕方がない」という話にすり替えるのが間違いなのは、何度も繰り返してきたとおりです。そのことでもっとも得をするのは、盗撮加害者本人であり、盗撮に限らず性犯罪をなかったことにするこの社会なのです。
加害者の妻が苦しむトリプルバインド
 理解しがたい夫の行動に対する驚きと失望、「性欲原因論」による「妻としての責任」という二次被害、子どもにとっての良きパパを奪えないという葛藤、同性・同年代の被害者が受けた苦痛……妻たちはこうしたトリプルバインドに苦しめられます。
 トリプルバインドとは、矛盾した複数の命令を受け取りながらも、その矛盾を指摘できないままどちらにも応答しなければならない状態を指します。自分がまったく関与しないところで夫が起こした事件で、妻は二重にも三重にも苦しみ、その苦悩を誰とも共有できない孤独な状態に陥ります。そして、言うまでもなく彼女たちが安心して相談できる場はほとんどありません。
 夫の突然の逮捕を受けて、動揺した彼女たちが数少ない事情を知っている義理の両親に相談したとしても、先述したように「妻としてのケア不足」を指摘されたり、「たかが盗撮でしょ。写真を撮っただけじゃない」と軽視されることもあります。「つらかったね」「あなたのせいじゃない」と話をちゃんと聞いて受け止めてもらえた、というエピソードはほとんど聞きません。これが現状です。
 そんな生き地獄ともいえる状況下では、抑うつ状態や不眠、食欲不振など心身の不調を訴えたり、人間関係が制限されたり、外出できなくなる、仕事を続けられなくなるなど社会生活に支障をきたす人もいます。ひどい場合はオーバードーズやリストカットなどの自傷行為に及ぶケースもあります。
夫が事件を起こした日のトラウマ、フラッシュバック、不安…
 また「うちの夫がそんなことをするはずがない!」という困惑の次にやってくるのが怒りです。盗撮加害者は20代から30代が多く、その妻も年齢が近いことがほとんど。同年代の友人たちが仕事でキャリアを積んだり、旅行に行ったり、楽しそうに子育てしたりする様子を傍目に、「なんで私だけこんな思いをしないといけないんだろう」という夫への怒りがこみ上げるのは想像に難くありません。
 妻にとっては、夫が事件を起こした日から時間が止まっています。少しでも夫の帰りが遅いと「また問題を起こしてないか」と不安になりますし、テレビで性犯罪のニュースを耳にするとフラッシュバックが起こるなど、朝起きてから夜寝るまで不安な毎日を送っています。特に家族が恐れているのが、知らない番号から電話がかかってくることです。警察や弁護士から、妻の携帯電話にいきなり「夫が逮捕された」と報告されたことがトラウマになっているのです。また、午前中の早い時間帯に鳴るインターホンもトラウマになります。夫が逮捕されたときの、警察がいきなりやってきて子どもと自分の目の前で手錠をかけて連行した……といったシーンがしっかり記憶されているからです。️
 一方で加害者本人は、時間とともに事件の記憶が薄れていきます。「加害者は早期に加害者記憶を忘却する」といわれる所似です。この加害当事者と家族の温度差も、妻たちを追い詰めていきます。
 こうした状況で妻は夫とともにクリニックを受診し、「盗撮という性的逸脱行動の背景には性嗜好障害、つまり性依存症という病気がある」 「適切な治療を受ければ、再発防止ができる」と説明を受け、光明を見いだします。ただ、その説明は非常に慎重に行わなければいけません。「病気だから罪を犯しても仕方がない」ということではないですし、被害者にとっては病気であろうがなかろうが、傷つけられたことに変わりはありません。どんな理由があっても性犯罪は許されません。しかし、加害者家族にとっては、自分が再生するための道が少しだけ見える瞬間でもあるのです。
加害者の更生・回復において家族の存在は大きな力
「平成27年版 犯罪白書」では、執行猶予者の性犯罪再犯率を見ると、犯行時の婚姻状態別に再犯率が調査されており、「未婚」(14.2%)は、「既婚」(7.1%)の2倍の再犯率であることがわかります(下図参照)。執行猶予者 性犯罪再犯率(要因別)・犯行時の婚姻状況
 当クリニックでも、配偶者がいる加害者のほうが、未婚者に比べて治療継続率が高いことは、過去のプログラム実績からも明らかです。
 もちろんそれぞれの家族がさまざまな事情を抱えているので、事件がきっかけで離婚したり、別居することはやむを得ません。子どもを育てていくうえで、安全・安心な環境を選ぶために離婚することも大いにありうるでしょう。また、子どもが学校でいじめられるリスクを回避するために、転校や離婚をしてあえて子どもを妻の名字に変更するケースもあります。
 このように、加害者の更生・回復において家族の存在はとても大きな力になります。再発を防ぎ、新たな被害者を生まないためにも、加害者家族への支援の必要性が多くの人に広まることを願ってやみません。


「入居日からオムツをはずす」老人ホームを見た

2021-09-12 13:30:00 | 日記

下記の記事はビヨンドヘルスオンラインからの借用(コピー)です。

入所のその日から「自立」を目指してオムツはずしと歩行の訓練に入る特別養護老人ホームがある。東京都渋谷区上原にある「杜の風・上原 特別養護老人ホーム正吉苑」だ。寝たきりで入所しても、数週間後には歩ける人が続出。施設1階にはジムと見紛うほどのリハビリ施設を完備。「身体」「社会」「精神」──これら3つの自立を目指すその取り組みを聞いた。
「杜の風・上原 特別養護老人ホーム正吉苑」(写真:末並 俊司、以下同)
 東京都渋谷区。東京メトロ千代田線の代々木上原駅から徒歩圏内。都会のど真ん中にある「杜の風・上原 特別養護老人ホーム正吉苑」(入居定員80人)は歩けるようになる特養として知られる。
 取り組みの特徴は「オムツをしない」ということに収斂する。入居の当日からオムツはずしのケアが始まり、概ね数週間で入居者のほぼ全ての方がオムツ生活から開放されるという。
 同施設を運営する正吉福祉会理事の齊藤貴也氏に聞いた。
 「私たちはとにかく『自立』に軸足をおいて全ての取り組みを行なっています。では自立とはそもそもなにか」
 齋藤氏は次のように説明してくれた。
正吉福祉会理事の齊藤貴也氏
 福祉分野における「自立」とは、自己決定に基づいて、主体的な生活を営むこと。障害を持っていてもその能力を活用して社会活動に参加することである。そのためには身体的自立性の向上をきっかけにして精神的自立、社会的自立へと繋げる。
 身体的な自立が低下すると、いままでできていたことができなくなる。精神的な自立の低下は、寝たきりやオムツなどによる依存心がこれを増長する。また社会的自立の低下は要介護状態になることで孤立が深まるし、家族や社会に対する負担も増える。
 「『身体的自立』『精神的自立』『社会的自立』はそれぞれ独立しているのではなく、全てがつながっています。どれかひとつだけの解消を目指してケアするのではなく、3つの自立がそれぞれつながった形でケアすることが大切なのです」(齊藤氏)
オムツがはずれることで精神的な自立へとつながる
 身体的自立、精神的自立、社会的自立──。
 3つは相互につながっているとはいえ、高齢者の場合、多くは身体的な部分の低下がはじめに見られる。「分かりやすい現象としてはオムツへの依存ですね」と齊藤氏。
 「オムツがはずれることで、自信や生活の意欲が回復しその後、自己実現につながったり、精神的な自立へとつながる」(齊藤氏)
 都市部の特養は入居待機者が数十人、数百人単位で存在する施設が少なくない。どこも順番待ち状態ということだ。原則的に緊急度の高い順に入居が決まっていくので、都市部の特養の入居者は要介護4、5の方が多い。そのほとんどが入居時はオムツをつけている。
 「当施設では入居の当日からオムツをはずしてもらいます。おむつの中での排泄を続けていると、排泄の機能がどんどん低下してしまいます」(齋藤氏)
 今日は体調がいいからトイレにいこう、という気力がなくなるというのだ。
 「やがてオムツを交換するのも誰かにお願いしないとできないという生活になり、様々な意欲が低下していく。自立に向けての気持ちがどんどん低下するわけです。ここでは入所の日からオムツをはずして、その日からトイレに行くという生活を目指します」(齊藤氏)
 もちろんはじめのうちは失禁などの失敗もあるが、1~3週間のうちにほぼ全員が改善するという。
 「だから当施設ではいわゆる寝たままできるテープ式のオムツとか、紙パンツのようなものは開設当初から買っていない。普通のパンツと尿パットのたぐいで対処しています」(齊藤氏)
寝たきりでもオムツをはずす
 オムツをはずすのは大歓迎だが、気になるのが寝たきりの方だ。トイレに行きたくても行けないその場合はどうするのか。
 「やっぱりはずします。尿の失敗だとある程度なら尿パッドがあれば大丈夫。でも便の失敗はそうはいかない、だから寝たきりの方の場合、どうしてもオムツを使ってしまうのですが、当施設ではオムツをはずすと同時に『便失禁ゼロ』の取り組みをスタートさせます」(齊藤氏)
 ここで重要になってくるのが「水分管理」なのだという。
 「高齢者の方の中にはトイレの失敗が怖いから水分を控える、という人が少なくありませんが、間違いです。水分不足は様々なデメリットを生みます。水分不足は意識レベルの低下を招きます。すると尿意や便意を感じることができなくなって失禁につながる。また便秘の原因にもなる。個々に合った水分量を設定し、きちんと水分を摂ってもらいます」(齋藤氏)
 そのために杜の風・上原では常時50種類のジュースやゼリーなどを用意している。1日3回の食事時はもちろん、朝の起きがけやおやつ時など、それぞれのタイミングでそれぞれの好みに会った水分を提供する。
施設のバックヤード ゼリーからジュースまで豊富なラインナップ
 「適切な水分管理の結果、排便のリズムが安定してくるので、適切なタイミングでトイレにお連れすることができるようになる。あとは、その人の様子をみていると便意・尿意を感じ取ることができる。そのタイミングでトイレにお連れする。同時に歩行トレーニングもやるので、筋力や歩く感覚も戻ってくる。やがて自分でトイレに行けるようになるのです」(齊藤氏)
 もともと誰もが長年トイレを使ってきたはずだ。その感覚に戻ってもらう。これがトイレ訓練の基本だ。
歩行のトレーニング
 ベッドから起き上がり、立ち上がって歩く。ドアを開けてズボンを脱ぎ、便器に座る。トイレに行くという行為はこれだけの運動が必要だ。
 「歩ければオムツは要りません。なのでオムツはずしと歩行練習はセットです。当施設の場合、入居時に歩ける状態の人はおよそ30%ほどです。ところが概ね3ケ月でだいたい歩けるようになります」(齊藤氏)
利用者数に対する歩行率の割合。杜の風・上原 特別養護老人ホーム正吉苑による集計
 「高齢者が歩けなくなるのは筋肉低下だけでなく、一番の理由は長期間歩かなかったことで『歩き方を忘れている』ことなのです。だからまずは歩いてもらう。歩き方を思い出してもらうことが重要です」(齋藤氏)
 今年83歳の須子田光子さんは4年前に入居したときは車椅子を使っていた。しかし現在はご覧の通り。
楽しそうに歩く須子田光子さん
足の曲げ伸ばし運動は「毎日欠かさずやるのよ」と須子田さん
 「もちろんトイレも自分でいくしね。お出かけもするんですよ。今日は杖を使ってるけど、具合のいいときは杖もいらない。ここへ来る前は歩けるなんて思ってもなかったですよ」(須子田さん)
 「まずは5秒間、自分の足で立つ練習です。それができるようになったらすぐに歩行の訓練に移ります。これを続けているうちに歩けるようになる」(齊藤氏)
経営面でもプラス
 寝たきりで入居した方を、その状態のままケアする施設もある。一方、杜の風・上原は寝たきりの方のオムツをはずし、歩行練習をして元気にさせる。入居者本人にはもちろんいいことだが、施設としては手間がかかるばかりでメリットはないように感じる。
 「元気になってくれたほうが経営面でもプラスです。このようなケアは健康を増進し、入院が減りますからね。入居者が病院に入院している間は家賃相当分は入ってくるけど、介護保険サービス費は支払われません。ずっと元気で入院せずにここで暮らしてもらったほうが施設の経営は安定します」(齋藤氏)
 杜の風・上原では食事の面でも「自立支援」が徹底している。介護施設に入居する高齢者の多くは栄養不足気味だ。
 「当施設に入ってくる方々の8割くらいは当初、低栄養状態でした。刻み食やミキサー食の方も多い。でもそれだと食べる喜びを感じにくい。だから当施設では常食を目指します。つまり普通の食事にするということです。常食には食物繊維も多く含まれていますので、便失禁を改善する大きな要因のひとつといえます」(齋藤氏)
1階にあるジムでの風景
 見守りや食事介助の手間は増えるが、常食を摂ることで食べることの喜びを取り戻し、これが認知症の予防や症状の軽減にもつながるのだ。
 「私達は常から『認知症の周辺症状を取り除くケア』を実践しています。認知症はあくまでも精神疾患です。精神疾患が治るということは問題行動などが消失することです。私たちは水分ケアや歩行ケアを中心にケアによって、周辺症状を取り除き、安心した生活を送ってもらうように支援を行っています」(齊藤氏)
 医療では到底叶えることのできない取り組みだ。
 歩ける、トイレに行ける、美味しく食べられる。人として当たり前の日常を取り戻すことで、たとえ認知症を患っていてもその人らしく生きることができる。施設入居から新しい人生が始まることもあるのだ。


「やはり天皇家と秋篠宮家ではまったく違う」眞子さまの駆け落ち婚に学習院OGが抱く違和感

2021-09-12 11:00:00 | 日記

下記の記事はプレジデントオンラインからの借用(コピー)です。

秋篠宮家の眞子さまが小室圭さんと臨んだ婚約会見から4年が経過した。読売新聞などは、年内に結婚し、米ニューヨークで新生活を始められる見通しだと報じている。ジャーナリストの藤澤志穂子さんは「学習院OGで、ニューヨークに留学した経験を持つ立場からすると、2人の結婚、新生活には『一時金』よりも重大な問題がある」という――。
写真=時事通信フォト
新年一般参賀で手を振られる秋篠宮ご一家=2020年1月2日、皇居・宮殿・長和殿のベランダ
“ご結婚”にみる「甘え」の構図
私の「違和感」は、眞子さまと小室さんが、最初に婚約会見を開いた時からありました。
4年前の小室さんの職業だった「パラリーガル」は、法律事務所の弁護士見習いの事務職員で、年収はそう高くありません。その20代男性が、大学同窓の女性と結婚するなら、普通は共働きを考えるでしょう。
もしくは男性が弁護士になってから結婚に踏み切るか。でもお2人には、最初からそんな人生設計があったようには見えません。ただただ一緒にいたい、それだけで周囲を押し切った「純愛」なのかもしれません。
でも、意識の底に、皇室の存在と支援を頼りにしていた「甘え」がなかった、とは言い切れないでしょう。秋篠宮家もそれを黙認したことが、発表に至った理由とも考えられます。
その後さまざまな問題が発覚して、小室さんは米国へ。金銭トラブルがあるにも関わらず、学費の安い地方の州立大などではなく、お金のかかるニューヨークの私立大で、事務所からの給与が得られる留学を実現させ、大学からの奨学金もゲットできた背景には、「プリンセスのフィアンセだから」という要素が有利に働いたはずです。
英語は堪能でも、個人の力ではとても無理なはずで、上手く立ち回った「逆玉の輿こし」にどうしても見えてしまうのです。
「一時金辞退」だけでは済まされない
今となっての「一時金辞退」は当然ですが、それだけで済むと思ったら大間違いです。
降嫁した元皇族の警備は必須。ニューヨーク市警や日本総領事館が担うと思われるフォローや警護に関する諸経費は国内よりはるかにかかるはずで、そこに税金が充てられることになります。
英国のハリー王子とメーガン妃の場合、米国移住に当たり、警備費を「私的な財源で賄う」と公表しながらも、実は父チャールズ皇太子が相当額を援助するとされています。ともあれ、少なくとも眞子さまと小室さんも「警備費も自分たちで賄う」位の覚悟を示さなければ、国民の理解は得られないのではないでしょうか。
ニューヨーク州弁護士になれば年収1500~2000万円とも言われますが、物価の高いマンハッタンでは、住居費だけでも相当に高額です。アパートメントの一室を購入するなら、一時金の1億5000万円でも足りません。賃貸なら、最低限の安全を確保する「ドアマン付き」のワンルームが最低で月2000~3000ドル(22~33万円)、2人暮らしの部屋なら5000~1万ドル(55~110万円)は下らないでしょう。
※写真はイメージです。(写真=iStock.com/Rakesh Goudar)
小室さんの想定年収で、住居費や警備費が賄まかなえるとは考えられません。就職内定で「生活のめどが立った」などと言うのは筋違いです。
ニューヨークの「駐在員妻」は自由が利かない
その「就職内定」にもいくつもの不安要素があります。私はコロンビア大学ビジネススクールに研究員として1年間、ニューヨークに滞在しました。住んだのはマンハッタン中心部、小室さんが通ったフォーダム大学の近くでしたが、失礼ながら、この大学はあまり印象に残っていません。
ニューヨークにおけるロースクールといえば、まずはコロンビア大学、次いでニューヨーク大学で、フォーダム大はその2大学からうんと水をあけられた「3番手以下」の印象でしょうか。就職後の想定年収は上位校ほど高いのが当たり前。「3番手」の出身の日本人が、競争の激しいニューヨークの法律事務所で生き残るには、相当にハードルが高いことが推測されます。
また眞子さまの立場は「駐在員の妻」になるのでしょうが、ビザの関係で自由にアルバイトをすることもできないはずです。私が知る多くの「駐妻」は暇を持て余し、語学学校に通う位しかすることがなく、孤独感から精神的に参ってしまった人もいました。
演劇も音楽もエンターテインメントも豊富な街ですが、お金はかかります。ニューヨークで、眞子さまが精神面、物質面、安全面ともに満ち足りた生活を送れるのか、甚だ疑問です。
一途であることの危うさ
さらに「危うさ」を感じるのは、おそらく眞子さまが、男性に免疫のない「純粋培養」の「お嬢さま学校」を経て大学に進み、人生で初めてお付き合いしたであろう男性にほれ込み、結婚まで突っ走ってしまった様子が垣間見えることです。
学習院は幼稚園、初等科、大学は共学ですが、中学・高校は男女別で場所も別です。眞子さま、そして私の母校でもある学習院女子中・高等科(学習院女子部)は東京・高田馬場にあり、周囲との交流が隔絶された生粋の「お嬢さま学校」です。
挨拶は「ごきげんよう」。隣接して都立戸山高校がありますが没交渉(グラウンドが接しており、部活や体育の授業で、たまに戸山側に入り込んでしまうボールを投げ返してもらっていた位)。東京・目白にある男子の学習院中・高等科との公式な交流は年1回、筑波大学付属中学・高校と学習院との間で長年、行われて来た交流スポーツ大会「附属戦」の時のみです。私の知る限り、「附属戦」で男女交際に発展したケースは殆ほとんどありません。
学習院女子部では身近にいる男性が教諭のみ(当然ながらモテモテで、生徒と結婚に至るケースも結構ありました)。基本的に女子のみの「純粋培養」で男性の免疫がありません。なので大学に進学した途端、最初に付き合った男子学生と、純愛を貫いて結婚する、という例をたくさん見てきました。
眞子さまは、女子高等科から推薦入試で国際基督教大学(ICU)に進学。おそらく男女交際の「免疫」はそれまでなく、初めて付き合った男性が小室さんだったのでしょう。インターナショナルスクールに通い、母子家庭で育った小室さんは、それまで見たことのなかったタイプであり、出逢って瞬く間に惹ひかれ、一途いちずになってしまったのではないでしょうか。
もう少し「免疫」があれば、あるいは違った選択になっていたのかもしれません。
なぜ学習院を選ばなかったのか
写真=Wikimedia Commons/Harani0403
東京・四谷の学習院初等科=2012年3月25日
秋篠宮家の「アンチ学習院」には理解に苦しむところが多々あります。眞子さま、佳子さまの大学からのICU進学、悠仁さまの、幼稚園からのお茶の水女子大学付属への進学は、学習院OBOGを深く傷つけてきました。
進学先を選ぶ自由はあるとはいえ、皇族のために作られた歴史のある学校を、あえて選ばない理由は明確ではありません。ご結婚前の秋篠宮ご夫妻の在籍時以降、ご一家は学習院に多大にお世話になってきたはずで、その「恩義」を忘れているようにも見えてしまいます。
まずご結婚前の紀子さまは、父の川嶋辰彦さんが学習院大学経済学部教授だったことで、目白の学習院裏の教職員宿舎に住み、ご成婚当時は「3LDKのプリンセス」とうたわれました。家賃は相場より格安、かつ教職員の子女が学習院に通う場合、学費は半額でした。
また秋篠宮様(当時は礼宮文仁さま)が学習院高等科から大学に内部進学する際の成績の足切りラインは「この年だけ引き下げられた」という「都市伝説」がまことしやかに囁ささやかれました。学習院内で、付属の高校から大学への進学は概おおむね7割程度ですが、成績が悪ければ義務教育の中等科でも留年があるなど制度は公立学校より厳しく、内部進学もできません。当時の礼宮さまは、家庭教師について必死に勉強されていたとも聞きました。
佳子さまはいったん、学習院大学の文学部教育学科に進みましたが、2年生で中退し、ICUを受験して入り直しました。「女子高等科在学中の推薦入試に失敗され、やむなくいったん学習院に進んだものの諦めきれなかった」(学習院OG談)そうです。
普通の家庭なら「仮面浪人して夢を叶かなえた」ことになるのでしょうが、2年分の学費は無駄になりました。原資は国費で国民の税金です。袖にされた学習院も面目は丸つぶれです。学習院大学に進まず、浪人してチャレンジすることはできなかったのでしょうか。
そして眞子さま、佳子さまの在籍時に学習院女子中・高等科長(校長)を務めた先生は、定年までの任期を残して自己都合の早期退職をされました。皇族の子女を受け入れるのは様々なご苦労があり、疲れてしまったらしい、と伝え聞きました。
皇族を支える周囲の気遣いは並大抵ではない
私が学習院女子中・高等科に通っていた当時は紀宮様(今の黒田清子さん)が2年下におられました。皇宮警察が付かず離れず見守り、学内を歩く際には3mほど後ろを女性警察官が、その5mほど後ろを男性警察官が歩いていました。
また日本舞踊部だった紀宮様が文化祭で踊りを披露される際、当時の皇太子ご夫妻(現在の上皇夫妻)が見学に来られたことがありました。生徒が運営するステージの時間は何かと遅れがちです。
でもこの時ばかりはご夫妻のスケジュールの関係上、「1分たりとも遅れられない」と教員、生徒たちが緊張しながら対応したことを覚えています。学校までの道すがら、信号は交通規制で全て青になったはずでした。
ことほどさように皇族を支える周囲の気遣いは並大抵ではありません。あえて対比すれば、秋篠宮家はそれらを当たり前の特権として享受し、さらなる自由を主張されている。一方で、現在の天皇家は、それらに感謝して、国民のために立場をふまえて行動されているように思います。
※写真はイメージです。(写真=iStock.com/dimakig)
学習院大学に進まれた愛子さま、親として支える天皇・皇后両陛下を見ても、そんな印象を持ってしまいます。秋篠宮家の振る舞いに「国民のために」という視点は希薄に思えてなりません。
求められる周囲への理解と自重
私は中学から大学まで学習院に通いました。学習院女子中・高等科では紀子さまの1年下、黒田清子さんの2年上、大学では法学部政治学科で秋篠宮さまの2年下でした。私は、大学院で別の大学に進み、新聞記者になり、図らずも現天皇陛下の「お妃」は誰かを探る取材班に投入されたこともあります。「候補」とされた同級生が何人もいたからです。
その「お妃」となったのは東大・ハーバード大卒の雅子さまでした。まだ外務省職員の「小和田雅子さん」だった時代に学習院大学を訪れ、学生に向けて話をしたことがあります。当時の国際法の教授が、雅子さまの父の小和田恆ひさしさんと友人同士だった縁からで、仕事に打ち込む才気煥発さいきかんぱつな話しぶりをよく覚えています。その後、皇室に入り「適応障害」と診断されるに至ったのは止むを得なかったようにも感じます。
私の同級生たちの中では、娘を学習院に入学させている人が多くあります。概ね眞子さま、佳子さま、愛子さまの世代でしょうか。なので皆さま方の行く末には他人ごとではない心配と関心が、私を含む学習院OGの間には強くあります。
皆様に、幸せな人生を送る権利はありますが、普通ではない環境に支えられている立場を理解し、周囲への感謝の念は忘れず、自重もしてほしい。そしてご自身の才能を、社会に役立てていただけますよう。眞子さまの結婚をめぐる話題には、そのように感じています。

藤澤 志穂子(ふじさわ・しほこ)
ジャーナリスト
元全国紙経済記者。早稲田大学大学院文学研究科演劇専攻中退。米コロンビア大学大学院客員研究員、放送大学非常勤講師(メディア論)、秋田テレビ(フジテレビ系)コメンテーターなどを歴任


小室圭さん、米大手事務所から断られていた 弁護士が語る“厳しい現実”

2021-09-12 10:00:00 | 日記

下記の記事はAERAdotからの借用(コピー)です。

「小室圭さんの実力では無理だと思います」

 こう話すのは、全米で「トップ100」と呼ばれる大手弁護士事務所(ビッグロー)のパートナー弁護士のA氏。専門は、海外企業同士のM&Aなど。米国を拠点に世界を飛び回り、収入も桁違い。この姿こそ、小室さんが思い描く将来でもあるようだ。

 昨年の秋ごろ、A氏の事務所に、働かせてほしい、と小室さんの「経歴書」のようなレジュメが別の弁護士を通じて届いたという。小室さんは、ニューヨークなど大都市での弁護士の仕事を探しており、ビッグローか、その下の規模のミッドローでM&Aなどをやりたいという。

 A氏がそのレジュメを見て思ったのが、冒頭の言葉だ。なかでも、A氏が首をかしげたのがニューヨークのフォーダム大ロースクール(法科大学院)への留学の部分だ。「疑問なのは、彼がLLM(法学修士)のコースに入ったことです。しかも1年学んだ後に、JD(法務博士)コースに編入している。大きな事務所を目指してて、こんな動き方をするなんて聞いたことがない」

 LLMとJDというのは、ロースクールでのコース名だ。米国の大学には法学部がなく、弁護士を目指す人は、大学卒業後にJDに入る。ここで3年間学び、事務所に入るのが一般的なパターンだという。

 一方、LLMは、法律の資格を持つ外国人留学生が多いといい、「表現として正しいかわかりませんが、キャリアに“箔(はく)をつける”ようなイメージです」。

 A氏によると、米国で弁護士となるのに重要なのはJDでの1年目だ。

「米国での就職活動は、2年生の終わりの夏休みで終わります。事務所のサマープログラム(インターン)で働き、その後よほどのことがない限り、その事務所からオファーを受けて就職します。どの事務所のプログラムに入れるかは、1年時の成績で決まります。だから学生の競争も壮絶です。本を隠すなどの足の引っ張り合いもあります。小室さんはその1年をLLMに入っています」

 ビッグローのインターンの募集は、ハーバードやエール、コロンビアといった有名大学で公募し、最初の書類選考で成績優秀者に絞り、次の面接で決まる。A氏が言う。

「採用された学生には、1年目から19万数千ドル(2千万円以上)の給与が支払われます。それも5年くらいは半人前で、彼らから利益は出ません。それでも欲しい人材ということなんです。だから相当厳選します。原則でいえば、ビッグローはインターン以外の方法では採用しないです」

 チャンスをつかめる学生は、ほんの一握りだ。小室さんは、そもそもLLMに入った時点で、希望するビッグローへの道は閉ざされたといっていい。なぜLLMに入ったのだろうか? A氏が話す。

「こう言っては何ですが、彼の経歴に目を見張るモノはありません。あるとすれば眞子さまのフィアンセという一点。それでも奨学金を取得できたり、JDへ編入したり、弁護士が出てきて仕事を探したり。知恵をつけている人がいるんでしょう」

 では、ビッグローは無理でも、M&Aは他でもできるのだろうか?

「米国には約43万の事務所がありますが、M&Aの70%超は『トップ100』が扱っています。小室さんが弁護士として働くにはM&Aにこだわらないことですね。移民法の弁護士などは圧倒的に多い。日本人も多いです。もうからないので人気はないのですが」

 そして、こう続けた。

「詳しいことは申し上げられませんが、彼の『経歴書』を見る限り、とても“権威”が好きなんだと思います。M&Aも彼からすれば格好良く見えるんでしょうけど、実際は相当厳しい世界です。パートナー弁護士になるのは10年後くらい。それまで生き残っているのはわずかです。彼がそもそも弁護士という職業に向いているのか……。野心家だと思うので、ベンチャーのような起業家とかが向いているような気がします」


(本誌・矢崎慶一)


医師が解説!年齢を重ねるとぽっこりお腹になる原因

2021-09-12 08:30:00 | 日記

下記の記事はハルメクWebからの借用(コピー)です

年齢とともに痩せていても太っていても、お腹がぽっこり出てきます。仕方がないと放っておくと、脳卒中やがんなどの病につながることも。医師・満尾正(みつお・ただし)さんに、なぜ年齢とともにお腹が出てくるのかの原因と、その対策を伺いました。
医師が解説!年齢を重ねるとぽっこりお腹になる原因
目次
    1. ぽっこりお腹の原因は、内臓脂肪、便秘、骨盤のゆがみ
    2. 気を付けたい病気とぽっこりお腹の解消法は?
    3. 満尾正さんのプロフィールぽっこりお腹の原因は、内臓脂肪、便秘、骨盤のゆがみ
加齢とともに気になるぽっこりお腹。その原因として、満尾さんは、「内臓脂肪」「便秘」「骨盤のゆがみ」を挙げます。この3つの原因の大本にあるのは、若い頃と比べ年を重ねて大きく変化した体内機能の状態。
「人間の体は年齢とともに基礎代謝や筋肉が落ちていきます。さらに閉経後の女性では、女性ホルモンと男性ホルモンの両方が枯渇する、“ホルモン総枯れ状態”が生まれます。女性ホルモンの低下は、脂肪を内臓脂肪として蓄える現象につながります。男性ホルモンの低下は、筋肉量と基礎代謝量が低下する原因となります。その結果、内臓脂肪が蓄えられやすく、運動しても筋肉がつきにくく、ぽっこりお腹になりやすいのです」
また、「年齢とともに大腸壁の筋肉が衰えると、大腸のぜん動運動が低下して便秘になりやすくなりますし、骨盤を支える筋肉が衰えれば、骨盤がゆがんで姿勢が悪くなり、お腹が突き出て見えるようになってしまいます」。
ぽっこりお腹の3大原因
    * 骨盤のゆがみ
年齢とともに骨盤を支える筋肉が衰え、骨盤が後ろに傾くなどゆがんでしまうと、ぽっこりお腹が目立ってしまいます。「背骨コンディショニング」「骨盤ふりふり体操」で、骨盤のゆがみ、姿勢の改善を。
    * 内臓脂肪
閉経後、女性ホルモンと男性ホルモンが減少した状態で運動をしても効果が得にくく、食べ過ぎればお腹に内臓脂肪として蓄積していきます。「ドローイング」やぽっこりお腹解消に効果的な素材の長芋を活用したレシピを習慣に。
    * 便秘
加齢による筋力、特に大腸壁の筋肉の働きの低下や、食事や睡眠など生活習慣の乱れ、降圧剤など薬剤の副作用などが便秘の原因に。気を付けたい病気とぽっこりお腹の解消法は?
こうして徐々にぽっこりお腹になっても、「仕方がない」と放置しがち。でも、内臓脂肪型の肥満になると、血管系の病気を引き起こしやすく、脳卒中や脳血管性認知症の発症リスクが高まります。内臓脂肪が生み出す「ファットカイン」という物質は、体内の炎症を誘発し、発がんや動脈硬化のリスクも。便秘を放置すれば、悪玉菌と粘膜の接触時間が長くなり大腸がんなどの腸疾患のリスクが増えます。
放っておくと健康が遠のいてしまうぽっこりお腹。でも、諦める必要はありません。
「きちんと意識して対策をとれば、鮭が川を上るように、年齢に負けず体内の状態を改善し、お腹を凹ませることが可能です。きくち体操の菊池和子さんは、80代でお腹はすっきり、非常に美しい姿勢を保っています。あの姿を目指しましょう」
満尾さんのおすすめは、つらい食事制限や運動ではなく、“正しく食べて、正しく体を動かすこと”。
「例えば、DHEAというホルモンは、女性ホルモンや男性ホルモンの原料になる若返りホルモンとして今注目されています。これを多く含む長芋類を食べたり、便秘にならないように食物繊維を適切な量で摂取したり。やみくもに体を動かすより、内臓脂肪や骨盤に焦点を当てた動きを取り入れるのも効果的です」
普段の暮らしを大きく変えずにできる簡単な体の動かし方「ドローイン」や、食べ方などをご紹介します。満尾正さんのプロフィール
みつお・ただし 満尾クリニック院長。1957(昭和32)年、横浜生まれ。北海道大学医学部卒業後、杏林大学救急医学教室講師、ハーバード大学外科代謝栄養研究室研究員を経て、アンチエイジング専門病院「満尾クリニック」開設。著書に『ハーバードが教える世界最高の食事術「食べる投資」』(アチーブメント出版)、免疫力を強くするための『最強の食事術』(小学館刊)、ビタミンDの働きに注目した『最高の栄養』(KADOKAWA刊)など。