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脳のパフォーマンスは血糖値によって左右される
おなかが空くと、イライラして不機嫌になり、普段なら気にならないようなことでもカチンとくる――こんな経験はないだろうか? これは空腹で体内の血糖値が下がりすぎ、脳にエネルギーが回らなくなるために起こる現象だ。仕事のパフォーマンスを左右する集中力、想像力、そして感情のマネジメントには、血糖値のコントロールが大きく影響している。
血糖値とは、血液に含まれるブドウ糖の量のこと。食事によって摂取した炭水化物が分解されてブドウ糖になり、このブドウ糖が小腸から吸収されて血液によって体中に運ばれ、エネルギー源となる。
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体の各器官の中でも、最もブドウ糖を必要とするのが「脳」だ。脳をきちんと働かせるためには炭水化物を摂取しなければならない。しかし、炭水化物をとりすぎると、膵臓(すいぞう)からインスリンというホルモンが大量に分泌される。インスリンはブドウ糖を全身の細胞に送り込んで血糖値を下げる働きをするため、インスリンが大量に分泌されると血糖値が急激に下がり、ブドウ糖が脳に回らなくなってしまう。
「脳のパフォーマンスを保つためには、単純に炭水化物をたくさんとればいいというわけではなく、血糖値を一定にコントロールするような“炭水化物の戦略的な摂取”が必要となります。血糖値が急激に変動するようなとり方をすると、脳にブドウ糖が回らないだけでなく、毛細血管を損傷することにもなりますから」(西本さん)
血糖値を左右する要因(1)どれだけ欠食しているか(食事のタイミング)
→ 戦略的な間食のススメ
血糖値を一定にコントロールするために気をつけたいことの一つが、食事のタイミングだ。
たとえば、朝食を抜いて空腹の状態で昼食を食べると、血糖値が急上昇してインスリンが大量に分泌される。すると血糖値が今度は急降下し、昼食後、集中力が低下したり、眠くなったりする。欠食が多く、食事と食事の間が開くほど、このような血糖値の変動が激しくなることが明らかになっている。
「朝食抜きはもちろんですが、夕食を食べる時刻が遅い人も多いと思います。昼は12時に食べて夜は21時というのでは開きすぎです。4時間くらいの間隔で間食を上手に取り入れることをおすすめします」(西本さん)
間食には、脂質が多く血糖値が上がりにくいナッツなどがおすすめだという。ただし、間食をして1日にとるカロリーの合計が増えれば太りやすくなるので、間食した分、朝・昼・晩の食事で炭水化物の量を減らす工夫を。例えば、自宅で使う茶碗を小さいサイズに替える、ランチのご飯は先に2口分取り分けて残すなど、自分なりの方法を見つけよう。
血糖値を左右する要因(2)炭水化物の量と種類
→ 糖類は抑え、食物繊維を多めに
摂取する炭水化物の量が多いほど、血糖値が上がりやすくなるのは言うまでもない。ただし、炭水化物にもいろいろな種類があり、どんな炭水化物をとるかも重要だ。
炭水化物から食物繊維を除いたものを「糖質」、糖質のなかでも単糖類・二糖類などの吸収されやすい糖を「糖類」と呼ぶ(図)。「糖質+食物繊維」という形で存在している「食物繊維が多い炭水化物」(玄米、大麦、ライ麦など)は吸収が緩やかなのに比べて、食物繊維があまり含まれていない糖質や糖類は容易にブドウ糖に分解されるため、吸収されやすく、血糖値の変動が大きくなりやすい。
精製された白米・小麦や、清涼飲料水、甘味料など、現代の食環境はただでさえ糖質や糖類が多く、意識してコントロールしなければ、糖分摂取が過剰になりやすいので、とりすぎには注意が必要だ。
炭水化物の賢いとり方
では、食生活の中で、どのように炭水化物をとればよいのだろうか。
まず朝食では、パンと卵、ご飯と納豆などのように炭水化物と一緒にたんぱく質もセットで食べると、血糖値の急激な上昇を抑えられるうえ、腹持ちもいいという。
【朝食】
・朝食は抜かない
・炭水化物だけでなく、必ずたんぱく質も一緒に
昼食や間食では、できるだけ血糖値が上がりにくい低GI食品を選ぼう。血糖値の上がりやすさは「GI値(=グリセミック・インデックス)」という指標で表され、ブドウ糖を100とすると、炭水化物、たんぱく質、脂質の順に低くなる。炭水化物のなかでも、白米より玄米、うどんよりそば、普通の小麦粉よりパスタに使われるデュラムセモリナ粉のほうがGI値が低い。
「午後の眠気や空腹感、集中力の低下が頻繁にある人は、昼食や間食で高GIの食品を食べた結果、一時的に血糖値が急上昇した後に急降下しているのかもしれません」(西本さん)。
ランチで外食する際は、白米と玄米を選べるなら玄米を選ぶ、午後の眠気を避けたい日はうどんよりそばを選ぶ、といったことを心がけよう。
また、白米などのGI値の高いものでも、食物繊維を一緒にとると血糖値は上がりにくいので、たとえば牛丼大盛りを単体で注文するのではなく、並盛りでお新香やサラダ、野菜や海藻の入った味噌汁をつけるようにしよう。
「午後の眠気や空腹感、集中力の低下が頻繁にある人は、朝食を抜いていたり、昼食や間食に高GIの食品を食べて血糖値が乱高下していたりするのかもしれません」(西本さん)
【昼食】
・なるべく低GI食品を選ぶ
・食物繊維を一緒にとる
夕食も基本的には昼食と同じだが、寝る直前に食事をすると、睡眠中に胃腸が働いて疲れがとれにくくなるので、夕食は就寝の2~4時間前には済ませよう。
また、「食べる順番」によっても血糖値の上がり方は変わってくる。野菜など食物繊維が多いものから先に食べると、糖質の吸収を緩やかにする効果があるため、「サラダなどの野菜料理→たんぱく質中心のおかず→ご飯・パン・麺類などの炭水化物」の順番で食べよう。
【夕食】
・就寝の2~4時間前までになるべく済ませる
・野菜→たんぱく質中心のおかず→ご飯・パン・麺類などの炭水化物の順番で
さらに、ひと口20~30回とよくかんで、ゆっくり食べることも大切だ。消化の効率がよくなるだけでなく、時間をかけて味わうことは、集中力を高め、味覚などの感覚を磨くことにもつながる。「ゆっくり食べるのを実践するのは結構難しいので、ひと口ごとにいったん箸を置いて会話を楽しむ、といったことを意識するのもいいでしょう」(西本さん)
「普通の状態」を知り、変化に敏感になろう
慣れてくると何時間おきに間食すれば血糖値が一定に保たれるか、何を食べると調子が悪くなるか、などが分かってくるという。
「自分自身の場合、糖質をとりすぎると口の中が甘くなってきたり、心拍数が上がるような不快感があります」(西本さん)
人それぞれに調子の良い感覚は異なるが、空腹でイライラしたり、次の食事を食べるときに箸が進みすぎてしまうようなら、食事の間隔が開きすぎて血糖値が下がっていると考えられるという。
また、朝起きたときに食欲がわかないのは、前日の夕食の時間が遅すぎたか、量を食べすぎたということ。こうした日々の状態を、自分で敏感にモニタリングできるようになろう。不調が多すぎたり、変化に鈍感になっていると、それがデフォルトになってしまい、本来あるべき状態が分からなくなることもある。
「まずは自分の“普通の状態”を知る努力が大事です。多くの人はいつもより不調になると、なんとなく気づきはするのですが、自分の普通の状態を知らないため、好調なときの自分を思い起こして、いきなり好調な自分を目指そうと高いハードルに挑戦してしまいがちです。そして、結局うまくいかずになかなか調子が戻らないとガッカリすることが多いんです」(西本さん)
自分の普通の状態を自覚したうえで、「今日は何かいつもと違うな」という微妙な変化を感じ取れる能力が、疲れない脳をつくり、パフォーマンスを上げるためには決定的に重要なことなのだ。
(ライター 塚越小枝子)
この人に聞きました
西本真寛(にしもと・まさひろ)さん
Campus for H リサーチマネージャー・公衆衛生学修士。東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻修了。専門は組織における健康づくり、特にメンタルヘルス(精神保健)。
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近年、主人公に定年後の60代男性や、夫を亡くした70代女性を据え話題作を書いてきた内館牧子さん。ご本人が60代で病後にたどりついた「自分が一番大切なことを優先する」生き方と、心に留めて置くべきことを語ります。
内館牧子さんが考える、品格ある年の重ね方
目次
1. 78歳の女性が主人公の小説はどうやって生まれたか
2. 後期高齢者は、最も生きにくい年代かもしれない
3. 楽な方へ流れ、社会と接点をなくすのはセルフネグレクト
4. 外見を磨く意識はとても大事。生きる力にもなる
5. 断捨離はしない。自分の一番大切なことを優先して生きる78歳の女性が主人公の小説はどうやって生まれたか
63歳で定年を迎えた男性の悲哀を描いた『終わった人』(2015年、講談社刊)に続き、話題になったのが内館さんの小説『すぐ死ぬんだから』(2018年、講談社刊)です。
主人公の忍(おし)ハナは、ファッションや体形維持に気を使い、実年齢より10歳は若く見られる78歳の女性。東京都心の酒屋に嫁ぎ、長年懸命に働いてきましたが、すでに息子に店を譲り、夫と悠々自適に暮らしています。ところが突然、夫が倒れ、思いがけない事実を知ることに──。
この物語に、内館さんはどのような思いを込めたのか、始めにそのことからお話しいただきました。
後期高齢者は、最も生きにくい年代かもしれない
あるとき、後期高齢者の男女の集う会を取材したことがあったんです。びっくりしました。おしゃれで素敵な男女と、くすんで老人そのものという男女にくっきり二分されていたんです。見ていると、外見に手をかけている人たちは、自信が生まれるんでしょうね、会話も活発で元気で、リーダーシップがあるように見えました。人生の後半を生きる上で、この差はものすごく大きい。
確かに、その年代は最も生きにくいかもしれません。体も動かなくなるし、家族や友人を亡くしたりで、「もう楽しいこともないわ」って愚痴も出る。でも、死ぬまでは生きなければならないんですから、後期高齢者を主人公にして書きたいと思いました。
後期高齢者の多くの方が「どうせすぐ死ぬんだから」と言うんですね。例えば、娘から「お母さん、もうちょっときれいにしたら」と言われても、「いいのよ、この年になったら楽が一番。どうせすぐ死ぬんだから」と返す。「すぐ死ぬんだから」という一言が、楽をするための免罪符になっているわけです。
私自身も、そう言いたくなる後期高齢者の気持ちが、少しだけわかった出来事がありました。2017年の春、桜に見惚れていて転び、脚を骨折して歩けなくなったんです。ひどい骨折で、かなり長い間、車いす生活でした。その後も、脚にがっちりした装具を着けていたから、歩くのも大変。階段も上れないし、本当に不自由でした。
そうすると誰かの力を借りなければ、外出できないわけですね。友達から外食に誘われても、「段差があるのかな」「お手洗いはどうなってるんだろう」と考えて、「私はパス」となる。周りに気を使わせるのがいやで外出を控えるうちに、ファッションやメイクに手をかけなくなっていきました。
楽な方へ流れ、社会と接点をなくすのはセルフネグレクト
そういう時期が1年近く続いたかしら。骨がくっついた後も、筋肉量がなかなか上がらず、つい昔と比べてぼやくのね。それでふと気付いたんです。“ああ、後期高齢者の少なからずは、こういう気分で生きているんだろうな”って。
体が思うように動かないと、やっぱりいろんなことが面倒くさくなってしまうんですね。「どうせすぐ死ぬんだから」と口走りたくなる気持ちが、どこかわかりました。
とはいえ、今は人生100年時代で、すぐ死ねるかわからない。それなのに、「すぐ死ぬんだから」と楽な方へと流れていたら、外見も老人になるし、生活もだらしなくなって、社会との接点もなくなっていく。それは自分で自分を放棄してしまう「セルフネグレクト」ですよ。無理してでも外に目を向けて、他人の目を意識することから始めないといけないと思います。
外見を磨く意識はとても大事。生きる力にもなる
『すぐ死ぬんだから』の主人公・ハナは、もともとは肌の手入れにも服装にも気を使わない不精な女性でした。それで68歳のとき、娘と行ったブティックで、店員から「70歳そこそこにしか見えない」と言われるわけです。普通、見た目より5歳は若く言いますよね。60歳くらいと思っても、「55歳かな」と言う。つまりブティックの店員には、ハナが75~76歳に見えたわけです。
それが本人には大きなショックで、“人は60代に入ったら、実年齢より若く見られないとならない”をモットーに、外見磨きに目覚めます。
私は、外見を磨く意識を持つことは、とても大事だと思うんです。よく「外見より中身」って言うでしょう。でも、「外見は大切」という意識は「中身」の一つです。前述した会で実感しましたが、中身と外見は連動するものだと思います。
「お金がないから」「美人じゃないから」と、外見に手をかけない理由はいくらでもつけられます。でも、どんな状態であっても、きれいな人はいる。美人か否かとか、高いものを着るとか、そういう話ではないんです。許される範囲で、自分に手をかけることは、きっと生きる力にもなると私は思います。
断捨離はしない。自分の一番大切なことを優先して生きる
大事なのは、今できることを広げ、力を入れること。私は断捨離も終活もどうも性に合わないんです
60歳のとき、私は心臓の急病で倒れたんです。生きるか死ぬかの大手術を受け、2週間の意識不明の後、奇跡的に元の生活に戻ることができ、「これからは自分にとって一番大切なことを優先しよう」と考えるようになりました。
何を優先するかは百人百様ですが、少なくとも「若さや美しさは他人の目がつくる」ということは心に留める方がいいように思います。よく「他人の目を気にするな」と言いますが、他人の目がないと高齢者はついゆるみがちになる。それは、「すぐ死ぬんだから」に進む。恐いですよね。
私自身、病気をする前と比べて、できなくなったことは確かにあります。持久力も肺活量も落ち、階段を駆け下りたりはもうできない。だけど、「思い出と戦っても勝てないんだよ」って、プロレスラーの武藤敬司(むとう・けいじ)さんが言っているんです。すごい言葉ですよね。
昔の自分と比べてできないものを数え上げ、「どうせすぐ死ぬんだから」と言うより、大事なのは「今何ができるか」でしょうね。どうせすぐ死ぬと思えばこそ、自分にちゃんと手をかけて、今を楽しんだ方が得ですよ。
だから、私は断捨離も終活も性に合わないんです。昔から日本には、口に出すとそうなるという「言霊(ことだま)」ってものがあるでしょう。自分の死後のことを口に出したり、書いたりすると、言霊通りになりそうで嫌なんです。「死後のことは、生きている人の問題だから、好きにしてね」と家族に言っております。
『すぐ死ぬんだから』
内館牧子著、講談社刊、1705円
実年齢に見られない努力を続ける78歳の忍ハナ。夫と隠居生活を送っていたが、夫が倒れたことで、人生が変転していく。
内館牧子
うちだて・まきこ 1948(昭和23)年、秋田県生まれ。武蔵野美術大学卒業後、三菱重工で13年半のOL生活を経て、88年に脚本家デビュー。「ひらり」「毛利元就」「私の青空」など数々の人気ドラマの脚本を担当。著書に、映画化された小説『終わった人』、ドラマ化された『すぐ死ぬんだから』(ともに講談社刊)、エッセー『養老院より大学院』(講談社刊)『女盛りは心配盛り』(幻冬舎文庫)、『カネを積まれても使いたくない日本語』(朝日新書)など多数。
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7月27日から2日間かけて、ニューヨーク州の司法試験が行われた。小室圭さんも3年間にわたるアメリカ留学の集大成だ。
「彼は絶対に合格しなければなりません。もし不合格になったら、何のために眞子さまとの結婚を放置してまで渡米したのかわかりませんから。
ニューヨーク州司法試験における昨年の合格率は約85%。学業成績が優秀な小室さんなら合格濃厚ですが、かなりのプレッシャーがかかっているはず。万が一、落ちてしまったら……」(皇室担当記者)
眞子さまは、彼の“大一番”を固唾をのんで見守られているだろうが、同じく日本で応援しているのが小室さんの母・佳代さんである。
「6月下旬に発売の『週刊文春WOMAN』に掲載された佳代さんの告白がいまだに波紋を広げています。自殺をほのめかす発言だけではなく、金銭トラブルの経緯を説明するために秋篠宮邸へ訪問したこと、直接会ったことのある眞子さまの印象など、皇室の方々との交流を明かしてしまったことが問題視されているのです」(同・前)
宮内庁OBで皇室ジャーナリストの山下晋司さんは、佳代さんの告白について、次のような感想を抱いたという。
「『週刊文春WOMAN』の記事に掲載された佳代さんの発言で気になったのは“いつ死んでもいいと思うこともありました”という箇所です。
本心を話されたのでしょうが、“何かあれば死にますよ”という、メディアや世間に対する“脅し”ともとらえられる可能性があるからです。これだけ批判されていれば、そういう気持ちになることも理解できますが、いくら雑談とはいえ、相手は記者ですから、言葉は慎重に選ぶべきでしたね」
佳代さんの不用意ともいえる発言に、宮内庁も頭を抱える。
「佳代さんの発言は、結婚して皇室を離れた元皇族の方々や関係者ですらも話されたことのないような内容でした。もちろん、言論の自由があるので制限はできません。
一般の方々から、眞子さまの結婚に関連する電話が宮内庁にかかってこない日はなく、職員は疲弊しています……。今年4月、小室家の金銭トラブルの経緯を説明する28ページにわたる文書が公表されるなど、何かが起こった際には、1日で100件以上の電話がくることもあります」(宮内庁関係者)
名古屋大学大学院の准教授で象徴天皇制に詳しい河西秀哉さんも、佳代さんの発言を次のように指摘する。
「“皇室の方々のことを話してはいけない”という明確なルールはないものの、常識的に考えて私的な関わりを勝手に明かすべきではありません。“佳代さんが皇室に対して理解がないこと”が露呈してしまったと感じます。眞子さまが事前に口止めされるなど、ストッパーの役割を果たされるべきだったと思います」
秋篠宮さま主導の厳しい情報規制
皇室の私的な情報は、宮内庁をはじめ、関係者なども含めて積極的に表に出す機会はほとんどない。
その代わり、宮内庁は定期的に会見を行い、皇室の方々に関して、ある程度の情報を公表する機会を設けている。
佳子さまは今年5月に就職され、悠仁さまは来年高校生に('20年11月・赤坂御用地)
【写真】警察官2名を連れて外出する佳代さん。りっぱな“警護対象”の姿
「秋篠宮家については毎週、最側近である皇嗣職大夫が定例会見を行っており、今後行われる公務日程や内容を記者たちに紹介しています。
ただ、記者たちが質問を重ねても、秋篠宮ご一家の普段のお過ごしようや、事実確認といった簡単な話についても大夫は口を閉ざすことが多い。
4月下旬には、こんなことが。その日、大夫は佳子さまが『全日本ろうあ連盟』に就職されると会見で発表。その際、記者から“佳子さまが就職するのは初めて?”という質問が出ました。しかし、大夫は即答せず、1週間後に改めて“初めてです”と回答したのです」(秋篠宮家関係者)
近くで秋篠宮家を支える皇嗣職大夫が、佳子さまの就職に関する単純な質問の答えに、なぜ1週間を要したのか。
「簡単な事実確認すら即答できなかったことには驚きましたが、おそらく秋篠宮さまから情報を規制されており、記者からの質問に答えてもよいのか、殿下に確認をとっていたのだと思います。
殿下は、会見の議事録を毎回必ずチェックしており、大夫はご一家に関する情報を“口止め”されている形なのです。なので先日、佳代さんが秋篠宮家との関わりを“暴露”してしまったことについて、殿下や妃殿下は憤っておられるのは間違いない」(同・前)
そもそも、なぜ秋篠宮家は“情報規制”を?
「簡単な質問に対しても、皇嗣職大夫が明言を避ける理由は、秋篠宮ご一家がナーバスになり、余裕を失っておられるからでしょう。結婚問題以降、ご一家への風当たりが強いため、失言することがないよう、皇嗣職大夫にも慎重な対応が求められているのだと思います」(前出・河西准教授)
ただ、ご一家の近況や内情を国民が知ることのできる、唯一の貴重な機会がある。
「秋篠宮ご夫妻のお誕生日です。宮内庁担当の記者会から、事前に質問がいくつか提出され、殿下は会見、妃殿下は文書で回答されます。紀子さまのお誕生日は9月11日。今回は東京オリンピックとパラリンピックを挟んでいるからなのか、すでに先日、紀子さまへのお誕生日に際する質問が宮内庁サイドに提出されました」(皇嗣職関係者)
誕生日会見は皇室の“公式記録”としての回答
今年も当然のように、眞子さまの結婚問題に関連する質問が盛り込まれたそう。
「“この1年の振り返り”と“悠仁さまの進学とご家族の近況”、そして“眞子さまの結婚の見通し”の全3問。
今回注目すべきは、質問文に“小室さんの母親と元婚約者の男性との金銭トラブル”という文言が盛り込まれ、それを含めたご感想を求められている点です。これまでは“小室家をめぐるさまざまな報道”とか“今いろんなところで話題になっていること”という表現にとどまっていました。しかし、今年は質問文に具体的な文言が記載されることで、紀子さまは、はっきりと金銭トラブルに言及されることになります」(同・前)
5月ごろ、周囲に「娘を守れていない」と苦しい胸の内を(6月16日・半蔵門)
【写真】警察官2名を連れて外出する佳代さん。りっぱな“警護対象”の姿
金銭問題の当事者は佳代さんなので実質上、紀子さまは公で初めて佳代さんに言及されることになる。
「今回のご回答は、そうとう悩まれているでしょうね。そもそも、お誕生日質問は宮内庁のHPに記載されるだけではなく、皇室の公式記録としても残るもの。眞子さまの降嫁先に金銭問題があったという“汚点”が、皇室の歴史に一生残り続けてしまいます。
なんでも金銭トラブルが発覚した当初、詳細を説明するために秋篠宮邸を訪問した佳代さんは“皇室でお金をサポートしてもらえないか”と、信じられない提案をしたそう。
そして先日報じられた佳代さんの告白の件で、紀子さまによる佳代さんへの不信感は募りに募っておられます。
眞子さまは今秋、もしくは来年初めには結婚されるといわれています。佳代さんへのお気持ちを公にされるのは最初で最後となる可能性が高く、強い表現で批判されることも十分考えられます」(前出・宮内庁関係者)
佳代さんとの“最終対決”で、紀子さまはどんなおことばを綴られるのか─。
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寿命が延び、50歳は人生の折り返し。その後の人生を充実させるには、何といっても健康でなければならない。気をつけるポイントとは。
* * *
100歳になっても認知症にならず、自分の足でしっかり歩ける。この目標を達成するためには50歳からのリスク管理が大事、とお茶の水健康長寿クリニックの白澤卓二院長は話す。
「人生の後半戦50年のクオリティーを決めるのは、認知症、骨粗しょう症、がんのリスクです。この三つを管理するには、現時点で自分が抱えている要因を知り、リスクの大きいものから除去していけばいいのです」
まずは生活習慣の中で、肥満、睡眠不足、酒の飲みすぎ、喫煙などを改善し、歯周病を治療して危険因子を減らす。
白澤さんによると、食事に関しては、オリーブオイル、野菜、魚、赤ワインを中心とした地中海料理が健康長寿のグローバルスタンダードだ。日本食も、対抗できる論文はまだないものの、地中海料理より優れている可能性があるという。また、食物繊維を多く摂取する人は、少ない人に比べて健康的な生活を長く送れる確率が80%も高い。飲酒は週4日以下なら、ほとんど飲まない人と脳の加齢の進行に差は見られないそうだ。
睡眠の質も重要だ。就寝の1~2時間前に入浴すると、温まった手足からの放熱が体の深部の温度を急速に下げ、質のよい睡眠が誘導される。夕食と就寝の間の時間が長いと、乳がん、前立腺がんの発症リスクが減少するという報告もある。
■毎日12時間以上の絶食
物忘れの症状が出て認知症の外来を訪れるのは75歳以上が多い。しかし、50歳の脳をMRIで検査すると、すでにほとんどの人に病変が見られるという。
「25年間は症状が出ていないだけで、脳の病気は始まっています。最近の論文では45~55歳が認知症のスタート。50歳は予防を始めるにはいい時期です」
認知症の7割弱を占めるアルツハイマー型認知症は、脳内にアミロイドβというたんぱく質が蓄積することで起きる。カリフォルニア大学のデール・ブレデセン博士は、糖質を減らす、野菜中心の食事、毎日12時間以上の絶食、夕食と就寝時間を3時間以上あける、8時間睡眠を勧めている。
「これらによって神経細胞のエネルギー代謝が促進され、アミロイドβが除去されると考えられています。睡眠が深くなると、脳脊髄液が脳内に流れ込み、蓄積した老廃物を洗い流すというボストン大学の最近の研究も注目されています」
徹夜はアミロイドβが増加するというから厳禁だ。「認知症の危険因子」=右下の表=にある「難聴」も詳細は解明されていないが、関係が深いという。
今回、アエラでアンケートを取ったところ、ほとんどの人が食事と運動に気を配っていた。運動はウォーキング、水泳、ヨガ、マラソン、トライアスロンなど。ストレスはためず、無理をしないという回答も目立った。
■健康を過信しない
50歳からは健康診断もこまめに受けたい。50歳の女性は昨年、がんを患った恩師の勧めで数年ぶりに検診に行ったところ、乳がんが見つかった。
「あと1、2年早く検診を受けていたら、リンパ節への転移が少なくて済んだかもしれません。健康を過信しないほうがいい」
社会的なつながりと健康の関係を指摘するのが、高齢者心理を専門とする神戸大学大学院の増本康平准教授だ。
「最近では人とのつながりが身体的にも精神的にも健康状態に大きく影響することがわかっています。社会的孤立は認知症のリスク要因であるだけでなく、喫煙やアルコールより死亡率に影響するとも言われています」
家族や友人とつながっていれば情報が得られ、相談して不安を解消し、サポートを受けることもできて健康寿命が延びる。ただ、人間関係を築くには時間がかかる。50代から地域、趣味などのつながりを作っておいたほうがいいと増本さんは言う。コミュニケーションがとれるように、デジタルデバイスも使えるようにしたい。
「人生の最後の幸福感を考えたとき、悔いを残さないことも大事です。後悔には、やってしまった後悔と、やらなかった後悔の2種類があり、引きずるのは、やらなかった後悔です」
増本さんは3年前、思い切って何のツテもない米・スタンフォード大学の客員研究員になった。後悔の種を一つ減らしたが、海外生活で社会的孤立の心身へのダメージも痛感したという。
「もう一つ大切なのは50代のうちによい生活習慣を身につけること。認知機能が低下しても習慣は残ることが多く、元の生活が維持しやすくなります」
食事、睡眠、運動に加えて人間関係や生活習慣まで、今からできることはまだまだある。(ライター・仲宇佐ゆり)
※AERA 2021年8月2日号より抜粋