下記の記事は日刊薬業オンラインからの借用(コピー)です。
米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンから異物が見つかった問題で、厚生労働省は28日、異物が混入したワクチンと同時期に製造された製品を接種された30歳と38歳の男性が、接種後に死亡したことを明らかにした。いずれも基礎疾患はないという。
厚労省は「現時点ではワクチン接種と死亡の因果関係は不明で、異物混入が原因であることを示す情報もない」と説明。死亡報告が重なったことから、透明性向上のため公表したとしている。
2人が接種したのは製造番号「3004734」の製品。これまでに異物混入の報告はないが、異物が複数見つかった「3004667」と同時期に同じスペインの工場で製造されており、26日に使用の見合わせを決めた。
亡くなった38歳の男性は、15日に2回目の接種を受けた後に発熱。17日に解熱したが、18日に自宅で死亡した。解剖して死因を調べている。
30歳の男性は22日に2回目の接種を受け、翌日に発熱。回復して仕事をしていたが、25日朝に死亡した。死因は明らかになっていない。
厚労省は今後、詳しい情報を収集し、専門部会で検討を進める方針。【時 事】
下記の記事はビヨンドヘルスオンラインからの借用(コピー)です。
アルツハイマー病の予防・抑制への新たな取り組みとして、独自の脳派刺激が注目を集めている。眼と耳からの刺激が脳のエイジングを遅くする。逆に、家の中にじっとしていて誰とも話さない刺激のない生活は、アルツハイマー病のリスクを高め、脳の老化を加速させてしまう恐れがあるという。どんな生活を送るかは自分次第によるところが大きい。今からでもできることを心がたい。(庄子 育子=Beyond Health)
*以降の内容は、2019年9月6日に掲載した記事の再録です。肩書・社名、事実関係などは原則、掲載時のままとしています。
認知症の6~7割を占めるアルツハイマー病は、脳内にアミロイドβ(ベータ)というたんぱく質が蓄積して正常な神経細胞を破壊し、記憶を司る海馬を委縮させてしまう病気と考えられている。世界中で患者が増えているが、いまだに根本的な治療法が見つかっていない。そんな中、米国マサチューセッツ工科大学のリーフエ・ツァイ(Li-Huei Tsai)博士らの研究グループが、脳波の一種のγ(ガンマ)波による刺激を、アルツハイマー病モデルのマウスに与えると〝脳内ゴミ″のアミロイドβが減少することを英科学誌『Nature』や米科学誌『Cell』に発表、注目を集めている。
脳波は周波数によって、β波、γ波に、α(アルファ)波、δ(デルタ)波、θ(シータ)波、を加えた大きく5種類に分けられる。脳波では、リラックスした状態のときに出現するα波が有名だが、研究で使われたγ波は、瞑想など高次の精神活動の際に出やすいとされる。
抗加齢医学の専門家であり、ツァイ博士とも交流がある慶應義塾大学医学部眼科学教室教授の坪田一男氏も、この研究の成果に着目している専門家の1人。視覚と脳波の可能性を探っているという坪田氏に、γ波刺激によるアルツハイマー病改善への応用可能性について聞いた。
「40Hzのγ波」でマウスのアミロイドβが半減
坪田さんは、脳波と認知症の研究にとても注目していると伺っています。まずはリーフエ・ツァイ氏の研究成果について解説をお願いします。
ツァイ氏らが、マウスを用いた研究を行い、「40Hz(ヘルツ)のγ波の光を当てると脳内でアルツハイマー病の原因となるアミロイドβが除去される」※1と、最初に『Nature』に発表したのは、2016年12月のことでした。さらに、彼女らは研究を重ね、今年(2019年)4月、米科学誌『Cell』に、「音と光によるγ波刺激でアルツハイマー病が改善する」※2との研究成果を公表したのです。これまでの医学の世界では、脳波というのは、あくまで検査の結果と照らし合わせる指標の一つでした。例えば、アルツハイマー病になると、γ波が低下することが知られていましたが、それは病気になった結果表れてくる変化でしかありませんでした。
ツァイ氏らの研究の面白さは、脳波の波長そのものに機能性があることを見出したところです。これが、彼女たちが起こしたパラダイムシフトです。まだ動物試験の段階ではありますが、20Hz、40Hz、80Hzなどいろいろ試した結果、マウスの脳の中に40Hzのγ波を発生させると、脳内に蓄積されたアミロイドβが半減するという結果を得たのです。
γ波とはどのような脳波なのですか。
僧侶が瞑想したり、指揮者がオーケストラを指揮したりと、人が非常に集中したときに出る脳波がγ波です。普通、周波数31~120Hzの脳波をγ波と呼びますが、アルツハイマーを改善する作用があるのではないかと注目されている波長は限定されていて、40Hzです。
以前から、集中力を高めるとγ波が出て脳が守られるのではないかとは考えられてはいましたが、それはあくまでイメージに過ぎませんでした。それを科学的に証明したのが彼女たちの研究だったのです。
さらに強制的にγ波を発生させることで、脳内の“お掃除細胞”であるミクログリアが活性化して、脳内のアミロイドβが除去される──というメカニズムもわかりました。40Hzのγ波が本当にアミロイドβの蓄積を抑えることが科学的に確認できたのです。
『Nature』で彼女たちの論文※1を見たとき、僕は本当に驚き、興奮しました。
視覚と聴覚のγ波刺激が脳の健康を守る
どうやってγ波の効果を確認したのでしょう。研究が可能になった背景には、どんな技術があったのですか?
彼女たちの研究を可能にしたのは、オプトジェネティクス(光遺伝学)という技術です。米スタンフォード大学教授で精神科医のカール・ダイセロス(Karl Deisseroth)氏らが開発した技術で、ノーベル賞ものともいわれています。チャネルロドプシンと呼ばれる光受容体を海馬や視覚野などの観察したい脳細胞に入れておくことで、脳内の変化を可視化することを可能にした技術なのです。
ツァイ氏らは、アミロイドβを脳内に蓄積させたアルツハイマー病モデルマウスの脳の海馬に、このオプトジェネティクスを用いて光ファイバーでさまざまな周波数の波長を照射しました。すると、40Hzのγ波を当てたときだけ、アミロイドβが45~53%減少したのです。
次に、彼女たちが試みたのは、40Hzの白い光が点滅し続けるミニディスコのような空間にアルツハイマーモデルマウスを1日1時間入れる方法です。40Hzで点滅し続けるミニディスコで1時間過ごしたマウスでは、暗い部屋にいたマウスに比べて浮遊性のアミロイドβが半減し、1週間後には、脳内に蓄積したアミロイドβも減少しました。これによって、眼から光でγ波を当てることでアルツハイマー病が改善し、脳の健康が守られる可能性が示されたわけです。
γ波刺激で、海馬の萎縮も改善する可能性があるという結果も出ているようですが。
はい。しかし海馬に対する働きは、眼から40Hzのγ波を照射しただけでは起きません。脳の中の視覚野という部分のアミロイドβは除去されるものの、海馬のアミロイドβ量は変化しなかったのです。僕は、2回ほどツァイ氏の研究室へ行き、慶應大にも来てもらっていろいろディスカッションしたのですが、彼女も眼からの刺激だけでは限界があると考えていました。
そこで彼女たちが次に試したのが、音です。アルツハイマー病モデルマウスに、さまざまな波長の音を持続的に聞かせてみたのです。この研究※2の結果、40Hzの音を20分間持続的に聞かせたマウスで、聴覚野と海馬のアミロイドβの蓄積とタウたんぱくのリン酸化(アルツハイマー病の原因の一つでといわれる現象)が有意に減少しました。40Hzの音というのは、いわゆる振動音のような低いブーンという音です。インターネットで検索すると、40Hzの音が聞けるサイトもありますので、一度聞いてみてください。
面白いのは、眼と耳からのγ波刺激を組み合わせると、視覚野、聴覚野、海馬だけではなく前頭前皮質なども含めて、脳全体でミクログリアが活性化され、アミロイドβの蓄積が除去されることです。また、視覚と聴覚によってγ波刺激を加えると、脳神経に栄養を送る細胞が増え、新たな血管が作られる“血管新生機能”も高まることが報告されています。
アルツハイマーの治療や予防に応用される可能性大
脳で血管新生機能が高まることは、アルツハイマー病の改善につながるのですか。
それはまだ分かりませんが、加齢によって脳の血流が悪くなることが海馬の萎縮につながるというエビデンスはあります。新しい血管が増えて血流がよくなれば、脳を守ることにつながるかもしれません。ツァイ氏の研究成果から言えることは、視覚と聴覚という感覚刺激が脳を守るために非常に重要だということです。眼と耳からの刺激が脳のエイジングを遅くする。
逆に、家の中にじっとしていて誰とも話さない刺激のない生活は、アルツハイマー病のリスクを高め、脳の老化を加速させてしまう恐れがあります。もしかしたら、瞑想してγ波が高まれば、アルツハイマーの予防につながる可能性もあるかもしれませんね(笑)。米国では、脳波計で脳波を測りながら瞑想するためのツールが登場し、流行っています。僕も試していますよ。γ波を高める瞑想法のポイントが解明されたら興味深いと思います。
γ波照射によるアルツハイマー病治療や予防について、人への応用研究は始まっているのですか。
はい。ツァイ氏らは、まずは少人数の被験者を対象に安全性をみる臨床試験を始めています。眼や耳からγ波刺激を与える方法は、手術などと違って侵襲がないので、効果が証明されればアルツハイマーの治療法や予防法として応用しやすいと考えられます。
本当に40Hzが人にも効果があるのかは、今後の本格的な臨床試験の結果を待つ必要がありますが、非侵襲的な方法でアルツハイマー病が治療できるとすれば、画期的なのは間違いありません。日本でも、眼や耳からのγ波刺激によるアルツハイマー治療の実用化に向けた臨床研究が始まることを期待しています。
(聞き手は西沢 邦浩=日経BP総研客員研究員)
下記の記事はダイアモンドオンラインからの借用(コピー)です。
日本人の2人に1人ががんになる」といわれている昨今ですが、日本のがん検診受診率は先進国の中でも最低レベル。さらにコロナ禍ということもあり、2020年度の受診率は前年より3割も減っています。とはいえ、やみくもにがん検診を受けるのではなく、検査内容や年齢、受診のタイミングなど、今の自分がどの検診を受けるべきかを正しく知る必要があります。そこで今回は、医師であり、国立がん研究センターのがん検診の専門家でもある中山富雄さんの著書『知らないと怖いがん検診の真実』(青春出版社)から、検診の前に知っておきたい、年齢や性別によるがんの傾向について抜粋紹介します。
がん検診へのモチベーションは、がんを知ることから
自治体のがん検診には補助があり、自己負担の額は自治体や検査によって異なります。厚生労働省の「市区町村におけるがん検診の実施状況等調査結果」(2008年)の調査によると、肺がん、大腸がんは1000円以下、子宮がん、乳がんは500~2000円の自治体が多かったようです。ただ、胃がんは2500円以上の自己負担という自治体も結構ありました。
自治体ごとのがん検診の受診率を調べていたとき、ずば抜けて高い自治体を見つけました。東の横綱は東京・港区。西の横綱は大阪・箕面市。私は大阪の出身ですから「箕面市」が「お金持ちがぎょうさん住んではる」セレブの街なのはよく知っています。港区も高級住宅地として全国的に有名なので、2つが並んでいるのを見て「さては」と検診受診料を調べてみると、案の定「無料」。
受診率が高いのは「お金持ちは健康意識が高い」という側面もあるでしょうが、検診の自己負担額が「0円」であることが大きいでしょう。その他の地域を調べてみても、無料だと受診率が高いことがわかりました。
OECD加盟国でがん検診を実施している国のうち、検診にお金をとるのは日本ぐらいなものです。よその国のがん検診受診率が高いのは、金額的なことも無関係ではありません。金額はがん検診の受診率に反映されます。タダであれば受ける人も増えるでしょう。
とはいえ、新型コロナウイルスで財政的に苦しくなる自治体は増える一方で、検診をタダにする体力はもはやないと思えます。
そこで、がん検診へのモチベーションを上げるには、がん検診の意義を知ること。実は、性別や年齢によっても、かかりやすいがんのリスクは異なります。
性別・年齢によってかかりやすい「がん」は変わる
自治体のがん検診は対象年齢や部位が決まっています。こつこつ積み上げたデータを詳細に分析し、「検診で見つけられる可能性があるがんはコレ、これらのがんになりやすい年齢はコレ!」と決め打ちしているからです。
仕事をしている年齢では、男性に比べて圧倒的に女性のほうが、がんが問題になります。男性のがんが増えるのは、そろそろ定年後のことを考え始める50代以降。50歳を過ぎたら、胃・肺・大腸の検診は定期的に受けてください。
大事なことは、それまでにタバコをやめ、過度な飲酒やストレスを避け、身体の免疫力を落とすような生活習慣を改善しておくこと。がん細胞は発生してから発見されるほどに大きくなるまで10年以上かかります。がんになる人が増える50歳になってからの対応では遅いのです。
女性の場合はがんとの関係は年代ごとに変わっていきます。20代では子宮頸がんが増えます。若い女性には抵抗があるかもしれませんが、将来の妊娠出産に大きく関わってくるので、ぜひ検診を受けるようにしてください。若いと検査の重要性がピンとこないかもしれませんから、親御さんは20代の娘さんへの積極的な後押しが必要かと思われます。
さて、女性は子宮頸がんのリスクが落ち着いたら、40代になると乳がん、50代以降は男性同様に胃・肺・大腸がんが気になってきます。
ぜひ、意識していただきたいので、わかりやすく一覧にしてみましょう。
[男性]の場合
・ 20~40代……がんのリスクは小。将来のがんリスクを小さくするため、タバコは吸わず、お酒はたしなむ程度、ストレスをためず適度な運動を習慣に
・ 50代以降……がんのリスクが上昇し始めるので、胃・肺・大腸がん検診を適切な間隔で受ける。定年退職後に健診や検診から遠ざかることがないように
[女性]の場合
・20~30代……子宮頸がん検診
・40代……乳がん検診
・50代以降……男性同様、胃・肺・大腸がんのリスクが上がるので検診を忘れずに
親から子へ、ぜひ検診のすすめを
一家のお母さんがとにかく忙しいのは、重々承知しています。専業主婦が時間があるなんて勘違いもいいところで、子ども、夫、親の介護、地域と、異なる性質の案件を一気に回している敏腕営業ウーマンです。以前出演した番組で「検診の時間がない」とおっしゃる主婦のスケジュール帳が、本当に隙間なく土日も関係なくビッシリ埋まっているのを見て仰天しました。
ご自分のことを後回しにしているのもわかります。それでも、お母さんご自身も含めて、家族のがん検診の指揮官になってもらいたいと願わずにはいられません。どら息子を「酒、タバコやりすぎや!」と、どやせるのはお母さんだけ。20代の娘さんに「お母さんからのお願いや。子宮頸がんの検診、受けて」と強くすすめられるのはお母さんだけ。海外で若い女性の子宮頸がんの受診率が高いのは、お母さんからの習慣もあります。
お母さんと一緒であれば娘さんも安心です。ただ、海外では性教育の延長線上に子宮頸がんの検診がありますが、日本ではまだオープンに性を語る雰囲気ではありません。性感染症である子宮頸がんと、我が子を結びつけたくない親はたくさんいます。
でも、かわいそうなのは両親の思い込みで検診を受ける機会を失い、がんの早期発見・早期治療のチャンスを失う子どもです。将来的な結婚や妊娠出産に、確実に暗い影を落とします。
娘さんが子宮頸がんの検診を何度か受けるようになる頃には、親御さんのほうはそろそろ50代に入るのではないでしょうか。そうしたら、ご夫婦で手をつないでがん検診に行きましょう。
がん検診は「うまく利用する」ことがポイントです。ただし、残念ながら検診によってすべてのがんを見つけられるわけではありません。だからこそ、「検診を受けているから大丈夫」と思わずに、身体の不調のサインを見逃さないようにしていただきたいと思います。
(監修/国立がん研究センター検診研究部部長 中山富雄)
中山富雄(なかやま・とみお)
1964年生まれ。大阪大学医学部卒。大阪府立成人病センター調査部疫学課課長、大阪国際がんセンター疫学統計部部長を経て、2018年から国立がん研究センター検診研究部部長。
下記の記事は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です。
国内で若年層の新型コロナ感染者の増加が著しい。子どもは重症化しづらいとはいえ、皆無ではない。
今のところ、新型コロナの唯一の予防手段がワクチンだ。だが、副反応に関する報道が先行しがちで、自身は接種しても「子どもへの接種には不安がある」という親御さんも多い。
そこで以下、未成年への感染の広がりとワクチン接種の是非、不安をあおるデマの真相について、現時点での情報と見解をまとめておきたい。
20歳未満の新規感染が全体の「2割」へ
7月13日、東京都で初めて、基礎疾患のない10歳未満の女児が感染後に重症化し、人工呼吸器を着けて治療を受けていることが公表された。感染者数の分母が大きくなれば、重症化する子どもたちが増えるのは避けられない。
ナビタスクリニックでも、風邪症状で受診した親子や家族が揃ってPCR陽性というケースが目立ってきている。「子どもは無症状が多い」と言われてきたが、乳幼児でさえ症状がある子は確実に増えている、というのが現場の実際だ。
厚生労働省が公表している最新の「性別・年代別新規陽性者数(週別)」(8月17日更新)を見ると、直近の1週間では10歳未満の感染者が全国で約7500人、10代は約1万5000人になった。これまで最多だった5月の第4波でも、20歳未満の感染者は合計で1週間に5000人超止まりだった。
実は前週は10歳未満は5000人超、10代が1万人超で、いずれも1週間で1.5倍という驚異的なスピードで増えている。それぞれ60歳以上の高齢者のどの年代よりも多く、合わせると感染者全体の約18%に上っている。
高齢者の感染が鈍化したのは、65歳以上人口の8割以上がすでにワクチンの2回接種を完了していることが大きいだろう(日本経済新聞「チャートで見る日本の接種状況コロナワクチン」による)。対して未成年は、11歳以下(小学生以下のほとんど)がまだ接種を受けられないことが、今後への大きな不安要素だ。
読売新聞オンラインによると、10代の感染が急増したのは6月後半からで、6月20~26日の1週間の感染者は前週の1.7倍となっている。国立感染症研究所の推計で、デルタ株が東京、埼玉、千葉、神奈川で30%程度に達した頃だ(6月28日時点)。
6月11日時点の国立感染症研究所の報告では、まだアルファ株(英国型)を中心にベータ株(南アフリカ型)とガンマ株(ブラジル型)の3系統が合わせて9割を占めており、デルタ株は「全体に占める割合は極めて低い」とされていたが、2週間で状況は大きく変わっていた。
さらに直近、8月13日時点の同研究所の推計では、東京都ではデルタ株などがすでに95%を占め、「ほぼ置き換わった」とされている。アメリカ疾病対策センター(CDC)は、デルタ株は「水ぼうそう」に匹敵する感染力の強さとみているようだ(ワシントンポスト、7月29日)。
水ぼうそうウイルスは1人の患者から10人前後にうつる感染力を持ち、デルタ株がこれと同等かどうかについては議論もある(ナショナル・パブリック・ラジオ、8月11日)。それでも、少なくとも陽性者1人から周囲の7人に広がる感染力であることは、異論がないようだ。従来株やインフルエンザは患者1人から1.5~2人にうつる程度だったのと比べれば、4倍前後の強さだ。
現在、最も新規感染者が多いのは20代の男女である。中高年よりも若年層が感染しにくいわけでないのは明らかだ。ナビタスクリニックでも、若者~未成年のPCR陽性者が急増している。先日は、0歳の赤ちゃんもPCR陽性となってしまった。親からの家庭内感染だ。
デルタ株の拡大を実感せざるをえない。
8月下旬から全国各地の小・中学校、高校は、新学期がスタートする。デルタ株の流行拡大も、まさに正念場を迎えると言っていいだろう。
子どもはかかっても症状が軽い?
「子どもはかかっても症状が軽いなら、問題ないのでは?」という親御さんもいるだろう。だが、「軽症」という言葉の響きから、無症状に近いものを想像していないだろうか。
『The Lancet』に掲載された英国キングスカレッジ・ロンドンの調査(8月3日付)によれば、新型コロナに感染して症状が出た子ども1734人について、最も一般的な症状は、頭痛(62.2%)と倦怠感(55.0%)だった。5~11歳児では、次いで発熱、喉の痛み、腹痛、咳と続き、12~17歳児では喉の痛み、嗅覚異常、発熱、咳と続いた。
風邪に似た症状だが、風邪と違って新型コロナはだいぶしつこい。平均で、5〜11歳では5日間、12〜17歳では7日間、症状が消えなかった。決して短いとは言えないし、新型コロナは発症から5日以上たって急変することが多いので楽観できない。
同調査では、一般的な症状の経過として、頭痛、倦怠感、喉の痛みが初期に現れ、倦怠感がそのまま持続、頭痛も続くことがあるとしている。嗅覚異常は、多くは後期にのみ現れる。
全体としては74.5%に発熱、咳、嗅覚異常のいずれか、もしくは複数が見られ、発症から1週間以内に頭痛・倦怠感などと併せて6種類もの症状が重なる子が多かった。これはキツイ。
さらに、新型コロナで特徴的なのは、いわゆる「ロング・コビッド」と呼ばれる後遺症だ。ウイルスが体内から消えて「治った」はずなのに、様々な症状や障害が長く残ったり、後から次々と体に生じたりするケースが後を絶たない。
子どもでも「ロング・コビッド」は起きるのか?
同調査では、4週間以上症状が続くロング・コビッドを経験したのは1734人のうち77人(4.4%)で、どちらかと言えば5~11歳児よりも12~17歳児に多かった。さらに追跡できた1379人のうち1.8%にあたる25人では、8週間以上症状が続いたという。ただし、4週目以降、症状は初期と比べて弱まっていった。
イタリアの研究では、当初の症状の有無によらず、感染判明から60日以上を超えて追跡調査された子どもたちについて、特に不眠症(18.6%)、呼吸器症状(胸部の痛みや圧迫感を含む、14.7%)、鼻づまり(12.4%)、倦怠感(10.8%)、筋肉痛(10.1%)、関節痛(6.9%)、集中力の低下(10.1%)が多く報告されている。
また、『Nature Medicine』に掲載されたノルウェーの調査では、軽症で自宅療養となった16〜30歳の若者でも、52%に半年後もロング・コビッドが確認された。味覚や嗅覚の喪失(28%)、倦怠感(21%)、呼吸困難(13%)、集中力の低下(13%)、記憶障害(11%)などが報告されている。
全体から見れば、子どもではロング・コビッドに陥る割合は小さく、比較的軽症かもしれない。しかし、例えば味覚障害や倦怠感、集中力の低下といった症状の苦痛は、本人にしかわからない。
身体的にも社会生活の上でも成長著しいこの時期に、1カ月以上も症状が続くとしたら……。決して軽くみていいものではないだろう。
12~15歳へのワクチン、副反応と予防効果は?
結論として、私は対象年齢に達したお子さんには接種をおすすめしている。若年層への感染拡大を目の当たりにしていることもあり、ワクチン接種のメリットがリスクを上回ると信じているからだ。
12~15歳を対象としたファイザーのワクチンの臨床試験を確認しておこう。結果は5月27日付の『New England Journal of Medicine』に掲載された。
対象となったのは、健康状態の良い12~15歳の男女2260人で、ランダムに約半数をワクチン群、残り半数をプラセボ(偽薬)群とした。ワクチン群の97%超が2回接種を完了した。
安全性については、接種後に注射部位の痛み(79〜86%)や倦怠感(60〜66%)、頭痛(55〜65%)、寒気などが見られたが、大半は軽いか中程度の症状だった。38℃以上の発熱は、1回目接種後の10%、2回目接種後の20%に見られた。全身症状は2回目接種後のほうが多かったものの、いずれの症状も通常1~2日で回復した。
重い症状としては、14歳の少年に1回目接種後40℃超の発熱が見られた以外、アナフィラキシーや血栓症などは報告されていない。
一方、2回接種の有効性については100%との推定が出た。2回目接種から7日後以降、ワクチン群に新型コロナの発症者はいなかったが、プラセボ群では18人が発症した。免疫反応を見るために2回目接種から1カ月後に計測した中和抗体の数値も、16~25歳を上回り、若年層への効果が高いことが示された。
これに比べ、1回接種のみの段階では、ワクチン群3人とプラセボ群12人が新型コロナを発症している。いずれの場合も重症患者はいなかった。
以上、ファイザーワクチンに関しては12~15歳への高い安全性と有効性が報告され、これを踏まえて国内でも6月1日から接種対象者が12歳以上へと拡大された。
もう1つ、モデルナのワクチンも、7月26日に12歳以上へと接種対象年齢が引き下げられている。同社ワクチンの国内供給を担う武田薬品工業によれば、モデルナがアメリカで実施した12~17歳の3732人を対象とした臨床試験で、有効性と安全性が認められたという。
ファイザー同様に、18~25歳より高い免疫反応(中和抗体価)も確認され、2回目接種後2週間以降の高い発症予防効果が示唆された。重大な安全性の懸念は報告されなかった。
頭痛や倦怠感は、感染よりずっとマシ
こうして良好なデータのもとに導入されたワクチンだが、国内では12歳以上の若者への接種は思った以上に進んでいない。理由は2つ。ワクチンの供給が追いついていないことと、やはり副反応への不安からの様子見が多いことだ。
一般的な副反応については、上記の通り深刻な症状のリスクは低い。それでも特に2回目接種後は、頭痛や倦怠感、発熱などの全身症状は、ある程度は甘受していただくしかない。「感染するよりマシ」と思っていただいて、そのつもりで準備しておこう。
普段飲んでいる痛み止めや頭痛薬等があれば、それでいい。そういうものがない場合は薬局で、市販の小児用頭痛薬を購入しておくといいだろう。アレルギーや持病等で飲める薬が限られる場合は、かかりつけの小児科にあらかじめ相談しておきたい。
もう新学期が始まるが、2回目接種の翌日(場合によっては翌々日も)は学校を欠席する必要があるかもしれない。中学生以上なら普段の留守番は1人でするところだが、できれば今回は親御さんも仕事をお休みするなどして付き添ってあげたい。難しければ、誰か一定時間ごとに実際に様子を見に行ける人を頼みたいところだ。
なお、頻度は低いが、10代男性の接種後の副反応として知っておいたほうがいいものに、「心筋炎」や「心膜炎」(心臓の筋肉や膜に炎症が起きるもの)がある。
アメリカCDCの6月23日の報告では、接種後の心筋炎・心膜炎は10代後半~20代の男性に多く、ピークは20歳前後。男性が女性の8倍で、主に2回目接種から2日前後(~4日)に、ファイザーとモデルナおしなべて100万接種あたり12.6人に発生している。
それでも、心筋炎や心膜炎の症状が確認された患者323人のうち、309人が入院後まもなく退院し、9人が2週間以上の入院となった一方で、14人は入院もしていなかった。また、日本国内ではこれまで100万接種あたり0.6~0.8件との報告にとどまっている(ただし若年層の接種が進めば数字は変わってくるだろう)。
いずれにしても、接種後にもし胸の痛みや呼吸困難、脈拍の乱れを感じたら、直ちに受診していただきたい。心筋炎・心膜炎でも迅速に適切な治療を受けられれば、大事には至らない。
デマ拡散で巨額の収益を上げる「反ワクチン産業」
その他、新型コロナワクチンの副反応に関しては、世界中で突拍子もないデマが流れている。
鉄が含まれるわけでもないのに注射部位に磁石がくっつく(腕にマイクロチップが埋め込まれる)、DNAに組み換えが起きる、女性は不妊になる、といった類だ。耳にしたことのある方も多いだろう。
悪質なのは、こうしたデマが意図的に、ごく一握りの人間の利益のために生み出され、世界中に拡散されていることだ。かつては「運動」レベルだった反ワクチンキャンペーンが今や「産業」にまで成長し、人類に不利益を生じさせている。
アメリカ・英国で展開している非政府組織CCDHの報告書によれば、今年2月1日から3月16日までの1カ月半の間に、主にFacebookとTwitterを通じて世界に81万2000件のワクチン関連デマが発信された。その65%は、わずか12人(22組織)の反ワクチン運動家の活動から生み出されたものだったという。
彼らは自然派を謳い、政府の陰謀説を流布し、新型コロナウイルスの存在を否定するなどして、ワクチンや医師を貶めようとしてきた。センセーショナルなメッセージが耳目を集め、今年3月までにSNS上でのべ5920万人ものフォロワーを獲得した。最新の報告書では、その数は6200万人を超えている。
反ワクチン業界は、そうして集めたフォロワー相手にセミナーを開き、会費を徴収し、サプリメントや本の販売などを行ってきた。CCDHの別の報告書では、業界全体の収益は年間少なくとも3578万ドル(39億円超)に上ることが示されている。のみならずアメリカ連邦政府の給与保護プログラム(PPP)からも、少なくとも合計151万ドル超(1億6600万円弱)の融資を受けている。
実質的にその片棒を担いできたビッグ・テック(Google、Facebook、Instagram、YouTube、Twitterといった世界的規模のアメリカIT企業群)に対しても、批判が高まっている。
Facebookを筆頭とするSNSプラットフォーム企業に対し、反ワクチン業界が有料広告などを通じてもたらす価値は最大11億ドルに上るという。その源泉は、誤情報に基づくフォロワーの誤った消費行動であり、フォロワーの被害の上に成り立っていると言ってよい。
今年3月には、アメリカ12州の司法長官がFacebookとTwitterに対し、新型コロナワクチンに関する誤情報への規制を強化するよう求めた(CNBC)。さらにホワイトハウスも7月、FacebookとYouTubeにはワクチンに関する誤情報の拡散への責任があり、対策が不十分であると指摘した(ロイター)。
SNS企業側も当然、誤情報の投稿を削除するなどの対抗手段をとってきてはいる。
8月19日にもFacebook(Instagramを含む)が、反ワクチン業界関連の30以上のページやグループ、アカウントを削除あるいは罰金を科したと、ロイターが報じた。
だが、対応は完全に後手に回っていると言わざるをえない。いたちごっこは目に見えている。
ワクチンを遠ざければ、感染のリスクは格段に上がる
SNSが怖いのは、発信者やシェア元が“知り合い”や“友達”であることだ。それは現実社会でのリアルな知人友人にとどまらない。インターネットでつながった人たち――いわゆるインフルエンサーや、同じ思想や志向等を共有する見知らぬ者同士のこともある。
自らが一方的に支持したり尊敬や憧れを抱いている相手や、心理的距離の近いネット仲間の言葉のほうが、互いに関心の薄い現実の知り合いよりむしろ影響を受けやすかったりするものだ。
ワクチンについて不安をあおるような情報が、身近な人から回ってくるかもしれない。どうか鵜吞みにせずにいったん立ち止まって考えてみてほしい。誤情報に踊らされ、加担させられないよう、冷静に判断していただきたい。
今ワクチンを遠ざければ、感染のリスクは格段に上がる。感染すれば、症状の出ていない子どもであってもウイルスを広める側になってしまう。まだ接種の受けられない幼い弟や妹に、家庭内で感染させる可能性も高い。
社会全体を危険にさらし、直接あるいは巡り巡って大切な人まで傷つけるかもしれないのだ。のみならず、その黒幕をますます潤わせてしまう。
何を信じるべきか。何が本当のリスクなのか。誰でも簡単に発信者になれる現在、情報はまさに玉石混交だ。
親世代が得てきた知識が今、あるいは10年後20年後子どもたちが大人になったときに、どの程度まだ役に立つかは非常に怪しい。それは自身が経験してきた過去を振り返ってみれば明らかだろう。
時代は変わり、常識も変わる。変化する世の中で何を見聞きし、情報をどう取捨選択し、行動してきたか。その実体験こそが、親が子に伝えられることに違いない。ぜひ新型コロナを機にご家庭で、親子で、会話を持っていただけたらと思う。
久住 英二 : ナビタスクリニック内科医師
下記の記事は女性自身オンラインからの借用(コピー)です。
《私が四十歳で今のお店に勤務するようになって、ちょうど今年で十五年になります》
《職場の人間関係はとても良いんですよ。皆さん和やかで、和やかで。悪い人は誰もいないというくらい》
小室圭さんの母・佳代さんは昨年末、『週刊文春WOMAN』の取材にそう語ったという。
都内の有名洋菓子店で働いていた佳代さんはパート勤務と報じられたこともあったが、実は正社員。《今の社員の中では、一番長く勤めていると思います》と、古株としての自負も滲ませていた。
だが現在、佳代さんは洋菓子店の社長と泥沼のトラブルに陥り、絶縁危機ともいうべき状況にあるという――。4月に手術のために1カ月ほど入院していたという佳代さんは退院後、仕事に復帰。だが、6月にはまた仕事を休み始める。本誌も6月下旬、松葉杖を左手に持ち、タクシーで出かける佳代さんを目撃している。
『週刊新潮』(8月12日・19日号)によれば、佳代さんは店の更衣室で靴を履き替えた際に姿勢を崩し、アキレス腱を痛めたという。医師から「アキレス腱断裂」との診断書をもらい、6月いっぱいまで店側の了解のもと欠勤するも、7月に入っても職場に復帰せず、無断欠勤となった。
そもそも足のけがについても目撃者がおらず、店側は労災とは認めずに争うことに……。あまりの不義理に社長は懲戒解雇も辞さない姿勢だという。
佳代さんのケースははたして労災として認められるのか。弁護士法人天音総合法律事務所の代表弁護士・正木絢生さんが解説する。
「労災認定を受けるためには『業務上の事由』による傷病等である必要があります。今回のけがの原因が、佳代さんの言い分どおりに靴の履き替えに起因していたと証明できるなら、労災事故として認定される可能性はあります。労災が認められた場合には治療費と、休職期間中の給与の8割に当たる金額を受け取ることができます。仮に月給を20万円とすれば16万円になります」
■恩人への不義理を繰り返してきた佳代さん
’17年12月の金銭トラブル発覚後には佳代さんが適応障害と診断されて1年半ほど休職。また、店には迷惑電話もかかってきていたという。それでも社長は佳代さんを雇用し続けてきたのだ。マスコミに対しても、佳代さんに都合の悪いことは決して語ってこなかった。
店の近所に住む女性に話を聞くと「社長だけでなくお店の大女将さんも、周囲からいろいろなことを言われても、ずっと佳代さんを庇っていましたよ」と語る。そんな恩人を怒らせてしまった佳代さん。
佳代さんといえば、圭さんの“父親代わり”になろうとしてくれた元婚約者男性から400万円を超える金銭を受け取り、婚約解消後も返金を拒否。小室さんによる説明文書は火に油を注ぎ、金銭トラブルはいまだに解決していない。
本誌は、20年ほど前に小室家と交流があった元喫茶店経営者のAさんから、こんな話も聞いている。佳代さんの夫・敏勝さんは’02年3月に自ら命を絶ってしまう。敏勝さん側の実家から「あなたが殺した」と言われて悩んでいた佳代さんは、遺産相続にかかわるやり取りをAさんに依頼。Aさんは敏勝さん側の親族にわざわざ会いに行ったこともあったそうだ。
しかし佳代さんは突然、親身に協力してくれていたAさんに「手を引いてくれ」と告げる。もう用は済んだと言わんばかりの態度に不信感を抱き、Aさんは佳代さんとの付き合いをやめたという。
■「自分は例外」と特権を求める傾向が
手を差し伸べてくれた人たちに不義理を繰り返す佳代さん――。その言動の真意とはいったい? 精神科医の片田珠美さんは「小室圭さん、そして佳代さんは『例外者』だと思います」と語る。
「例外者というのは、自分は不利益を被ってきたのだから例外的な特権を求めていいと思い込んでしまう人のこと。精神科医のフロイトが名づけた性格類型です。とくに子供のころに苦労した経験があるとこのような思い込みを持ちやすい。佳代さんは母親が病気で裕福な家庭ではなかったといいますから、そうした生い立ちも影響しているのかもしれません」
元婚約者との関係においても、佳代さんは何かと“特権”を求めていたように見える。佳代さんを受取人にして生命保険に加入するよう求めたり、本来なら受給資格を失うはずの夫の遺族年金を受給し続けられるよう口裏合わせを要求したりしたエピソードからも、もらえるものはすべて受け取ろうという意識が感じられる。
それにしても、国民から厳しい視線が注がれている状況にもかかわらず、さらに新たなトラブルを招いてしまうのはなぜなのか。
「佳代さんは、自分の言動が相手にどう受け止められるか、世間から怒りや反感を買うのではないか、といったことが想像できないのでしょう。一方で、自分がいかに苦しんでいるか、いかにつらい状況にあるのかを誇張して同情を引こうとする。これは例外者の心理に密接に結びついています。小室さんの説明文書からも、自分たち母子は被害者で、悪いのは元婚約者だと主張したい欲望が読み取れました。自己愛は誰しも持っているものですが、佳代さんの場合は悪性の自己愛なのでしょう。自分の過ちを認めようとしないため、国民との認識の違いや批判への対応が、ずれていく一方なのです」(片田さん)
ついに15年来の恩人社長にも愛想を尽かされてしまった佳代さん。このままでは手を差し伸べてくれる人は誰もいなくなってしまうが、それでも“自分の生き方”を変えることはないのか――。