第32進海丸

久しぶりにグローブ座に行ってきた。
『ホールドアップダウン』以来。

グローブ座の舞台の近さはお芝居に
臨場感を持たせてとてもいいなと思った。

『第32進海丸』は書き下ろしなようで。
健ちゃんにぴったりで面白かった。

土佐の漁師さんのお話で漁から戻って
一息ついてから、いろいろあり、
また漁に出て行くまでの数時間のお話を
130分でまとめてあり、
時間軸が１つでセット替えがないから、
その場で起こってる事が
リアルに動いていく感覚で
スムーズに楽しめた。

高知弁と宮崎弁と標準語が入り乱れて、
健ちゃんの声で男っぽい雰囲気のある高知弁て
どんな感じなのか想像がつかなかったけど、
いざ聞いてみると意外とすんなり聞けた。
席がセンターだった事もあるのかもだけど、
台詞で聞きにくい所が私にはなかったな。
ただ、周りの役者さんはとても皆さん
滑舌が良く、声も凄く前へ出ているので
健ちゃんの声が一番聞きにくかったのだけども。

共演者の皆さん、ホントそれぞれとても
演技が達者でコミカルだったり、
シリアスだったり、役を物にしていて
引き込まれた。

健ちゃんはサトルと言う男の子そのものに見えた。
初めは私も、進海丸乗組員の人たちと同じく、
どうしてサトルがいきなり「進海丸」に
乗りたいと言い出すのか、
その真意がイマイチ見えなかったけど、
徐々にサトルの気持ちがむき出しになるにつれ、
その寂しさとかせつなさが痛いほど伝わってきて、
サトルがポロポロ涙をこぼすシーンでは
一緒になって泣いてしまった。
サトル役を丁寧な演出と脚本に忠実に
演じていたんだなと後半に向かうにしたがって
素直に理解出来る演技だった。

最後の、お兄さん役の伊崎充則さんと２人のシーン、
カツオの釣り方をレクチャーして貰う所、
とっても良かったな。
他にもいいシーンはいっぱいあったけども。

今日は泣きすぎて疲れたのでこの辺で。