ちょっと間が空いてしまいましたが、9話の感想を。この辺の話は何と言うか話が暗めということもあるのですが、語りづらくて苦労しました。その中でのフランツの出番には癒されました。フランツの気持ちはどうやら本気だったようです・・・。今回はその辺のシーン中心で書いていこうと思います。
話は前回の伯爵での別荘でのあの後の出来事が描かれていきます。前回急に箱を見た瞬間倒れたビクトリア。これに動揺したヴィルフォールは確信ありげにする伯爵へ銃を向けますが、伯爵は動じず。結局そこにダングラールが来たことでこの場はお預けとなります。一方何も事情を知らないアルベールはただただ戸惑うだけ・・・今はまだアルベールはそこに潜んだ事実に気付きません。
一方フランツはその後伯爵の姿を見かけ声をかけようとしますが、苦しそうに苦痛を堪える伯爵、そこに駆けつけてきたベルッチオを見て隠れて様子を見ます。そしてフランツはここで伯爵の額に光る模様、2人の会話を聞いて何か伯爵にはあると感づき始めます。その会話には2人の信頼の深さを感じました。
「ついてこられるか?
地獄の果てまで」
「無論。どこまでもお相手しますぜ
巌窟王」
2人の会話には並々ならぬ何かを感じます。これを聞いたフランツは更に伯爵を警戒することになります。以降フランツはアルベールに警告をいくことになりますが、中々報われません。フランツがどこまで伯爵の真意に近づくことができるのかにも注目です。
一方アルベールはビクトリアが気絶したことにど動揺しつつ、ユージェニーを探しに。と、そこでカヴァルカンティに遭遇。アルベールは普通に話しかけますが、カヴァルカンティはアルベールを敵視して、自分のことが伯爵のことをよく分かっていると言い、アルベールを苛立たせ、動揺させます。
実際今はカヴァルカンティの方が伯爵のことをよく分かっているのは事実だと思います。そのためカヴァルカンティからみたらアルベールは滑稽に見えるのかも。でも正直カヴァルカンティは何回見ても性格的に好きになれません・・・。まあ親があれじゃあ・・・。アルベールにも恋のライバルの登場です。
それからアルベールは2人で話しているマクシミリアン・ヴァランティーヌのところに。何だかヴァランティーヌはマクシミリアンに心を開きつつある様子。なかなかいい感じです。このままいけばいいんですが・・・。と、ここでヴァランティーヌの水差しに仕掛けられた水をたまたま飲んだアルベールが、その毒にあたり、倒れてしまうことに――。毒の効果は恐ろしいものでした。
でも伯爵が持っていた解毒剤のおかげでどうにか命はとりとめます。これにより更にアルベールは伯爵を心酔していくことになります。それから倒れたアルベールはベッドへ。ちなみにヴァランティーヌはこの時点でもう帰宅しているようです。
その間フランツとマクシミリアンの会話があるんですが・・・この会話はちょっと聞き逃せないと、メモを取ってみました。フランツのアルベールへの気持ち(と思われる)が明らかになっていきます。
まずマクシミリアンはフランツへこう質問します。
「長いからなアルベールとは」
「長いだけではありませんよね?」
「えっ?」
「お2人はどこか他人が入り込めない絆で結ばれている気がして」
ここは放送当時も思いましたが、マクシミリアン何言っているんだ~とかなりつっこみたかったです。これ、恋人に対して言うことでは・・・。まあ2人の出会いが特別なものだっただけに、絆は深いものだと思いますが。
が、フランツは答えたくないのかマクシミリアンにいつからヴァランティーヌが好きなんだと聞きはぐらかします。それにマクシミアンは呆れ気味になっていきます。以降も恋愛話が続いていきます。
「でも・・・好きなら好きでいいじゃないか」
「あなたはまたいい加減なことを」
「いい加減・・・確かにな」
「不思議です。
何故あなたがヴァランティーヌさんを愛せないのか。
婚約者なのに」
「そういう君こそ、結婚できなきゃ、好きになるのをやめるのか?」
「それは・・・」
ここの会話を聞いているとフランツは恋愛に関しては臆病なのかなーと感じました。まあこの状況を見ていていると仕方ないかなとも感じますが。しかしマクシミリアンは鋭すぎ。
そして数々の疑問に答えるかのようなフランツの衝撃発言――。
「やめられないだろ?
やめられないよな・・・愛することは。
――たとえ、結婚できない間柄だとしても」
この一言は放送当時聞いたときはどういうことだ~と随分動揺したのを覚えています。これは・・・もう確定なのかも。でもあんまりそういう風に思ってはまともに見れないと、放送当時はその考えを遠ざけて見ていました。でも今見てみるともうそうとしか思えなかったり・・・。
この発言にマクシミアンも何か感づきます。そして更に追求していくわけですが、ここでも思わぬ発言が。
「ひょっとして、あなたも叶わぬ恋を・・・?」
「結婚するだけが、そいつを幸せにしてやれるとは限らない」
「そうですね・・・そうかもしれません」
何だかフランツ悟っています。深いです。この言葉を迷いなく言える辺り、フランツの想いは本物なんだろうな・・・と改めて感じます。それだけにフランツが報われないのが悲しいところ。ここのフランツの画は味わいが合って、気合入っているな・・・と感じました。
そうして会話していく中でフランツはマクシミリアンのヴァランティーヌへの愛が本物だと改めて気付き、マクシミリアンを信頼できると認めます。
「ヴァランティーヌ、本当に良い奴に出会ったな」
こうして2人は理解を深めます。ここでフランツの気持ちなど色々分かってよかったです。1回目見たときはまさかと思ってみていましたが、2回目見るとそうとしか確信できません・・・。今後アルベールを守るために動くフランツに注目していこうと思います。
以降はアルベールが目覚め、伯爵から毒薬のことを聞かされ、フランツ達とヴァランティーヌの家へ急ぐといった流れに。一方ヴァランティーヌは祖父の世話をしている最中。そこで死亡フラグとばかりに、マクシミリアンの想いに嬉しそうにする様子には切ないものを感じました・・・。そんな孫の様子を祖父も何か思わしげに見つめます。
そんな中、家の執事が水を持ち入ってきます。そして執事はヴァランティーヌに厚意で水をすすめてきます。その中にエロイーズが盛った毒が入っていることを知らず・・・。そしてヴァランティーヌもまた執事に厚意で水をすすめてしまいます。何と言うかどちらも厚意で水をすすめているのがまたやるせないところです・・・。執事も人が良くて死んでほしくなかったんですが・・・。
そうして水を口にした両者は祖父の前で苦しみながら倒れてしまうことに・・・。アルベール達もその後しばらくした後に駆けつけますが――。こうして悲劇は起こってしまいました・・・。
今回最後は雨の中走るアルベールの姿で終わり。伯爵に頼ろうとも伯爵は留守。絶望だけが残ります。果たしてヴァランティーヌの安否はどうなるんでしょうか。次回に続きます。