コツコツ一直線

好きな作品をアニメ・ジャイキリ・牙狼<GARO>中心に感想レビューしています。

GIANT KILLING(ジャイアント・キリング)#87 モーニング46号 感想

2008-10-19 19:37:00 | GIANT KILLING (原作感想)

 今回話は前回と打って変わって意外な方に。話はETUのあるキャラの代表入りの話から始まっていきます。その人物とは誰なのか、そしてその後のETU・達海は・・・?という感じで話が進んでいき、また話が面白くなってきそうです。
 話としてはいよいよこの話がきたか~という感じで面白かったのですが、この急な話の方向転換にはしばらく戸惑いました。その辺後に補完してくれるといいのですが・・・。

 
 今回始めはETUの広報部の様子から。ここではまだ探訪編が続いていると思っていますが、先を見る限りもう終わっていたようで。思わず1週読み飛ばしたのか?と焦ってしまいました。結局笠野さんのことは謎につつまれたまま先へ進みます。笠野さんの存在を出す意味があったのかちょっと謎です・・・。
 で、広報部の方では電話がなっていたものの、のんきな上司達は電話に出ずチームの3連勝に浮かれているばかり。この状況に有里は呆れ、つい

「はいこちら
 広報部が私しか働いていない
 イースト・トーキョー・ユナイテッド」
『永田君・・・・・・!!』

 と、やさぐれてしまいます。有里はっきり言いすぎ~。これにショックを受ける上司たち2人組みが面白かったです。まあそう言われると傷ついてしまいますよね・・・。
 てきとーに電話に出た有里でしたが、相手が誰だか知るとすぐに態度を変え、慌てながら後藤を呼びに行きます。この時気になったのはおしらせなどが書いてあるボード。夏木、何かやらかしたんでしょうか・・・?その電話の人は協会の人。ひょっとしたら・・・と期待が膨らみます。
 そして電話に出て話を聞く後藤。それを広報の3人がじーっと見つめます。そして電話が終わった後、後藤は驚きつつも、嬉しそうな様子で、その知らせを3人に教えます。それは――

「呼ばれた・・・・・・
 赤碕五輪だ・・・・・・」

 と、赤碕の五輪日本代表入りのことでした!!遂にETUからも代表選手が出る時がきました――!!後藤の表情がその嬉しさを表しているようでした。

 その知らせはすぐに選手達にも伝えられます。赤碕も今までになく嬉しそうな様子。頬に線がかかっている赤崎をはじめて見ました。よっぽど嬉しかったんでしょう。大阪戦でも代表入りに執着しているシーンがあり、その後試合で奮闘しましたが、まさか本当に代表入りするとは・・・。驚きです。
 知らせの後、赤碕は早速代表の練習入りすることに。赤崎はオリンピック日本代表の予選メンバーに呼ばれます。これによって赤崎は次の試合に出場できなくなりますが後藤は、

「そのぶんETUの代表として頑張ってきてもらいたい
 皆もそういう気持ちで送り出してやってくれ」
「うおーっ!!」
「よう!代表――っ!」
「おめでと赤崎!!」

 と、明るく赤碕を送り出そうとします。そこには誇りのようなものを感じました。選手達も赤碕の代表入りを喜びます。
 そして椿も赤碕の代表入りに驚いている様子。

『スゲ―――――ッ
 代表とか出ちゃうのか
 ウチのチーム・・・・・・!

 昨日まで一緒にやってた赤碕(ザキ)さんが・・・・・・
 急にオーラがかかって見える・・・・・・!』

 オーラがかかった赤崎のカットが面白かったです。椿の中ではすっかり神がかりになっているようで。そう思ってから椿も「びっくりですねー」と世良に同意を求めようとしますが、世良はというと同年代として複雑な様子。「俺も選ばれたい――っ!!」と突然唸りだします。悔しそうです。これには横にいた椿・佐野も驚き。それから今の現状について嘆きます。

「この2試合休まなきゃ・・・・・・
 大活躍して俺も呼ばれたかもしれないのに――!」
「しょうがねーだろ お前
 肩の打撲があったんだから」

 世良はどうやら大阪戦でのあの無茶なプレイで肩に打撲してしまったようですね。確かにあれで怪我しなかったらおかしいだろうと思っていましたが・・・。世良も色々大変です。まあ調子はいつもと変わっていなく相変わらずという感じがしましたが。あとすかさず突っ込みを入れる佐野にウケました。世良のツッコミ係は佐野が適任な気がします。
 そんな世良を見ていた椿は、世良もまた代表入りの可能性があることに気付き、それをぼやくのですが・・・

「そっかー
 世良さんまで五輪代表の世代なのかー」
「お前もだろうが椿」

 椿にもまた同じように堀田からのツッコミが。椿がまったく自分の代表入りについて考えていないのが、椿らしいなとちょっと笑ってしまいました。椿も絶対この先呼ばれるって!と思わずツッコミそうになりました。椿もこの先の活躍次第では近いうちに呼ばれそうだなと思います。
 で、SBの2人組みはそんな赤碕の代表入りを聞いて・・・

『俺達は代表には選ばれないけど
 なんか悔しい・・・・・・』

 と落ち込み気味。きっとこれまで色々赤碕に言われていたされていた分、色々複雑なんだろうなと思います。でもこの2人が代表に呼ばれる可能性は実力的にも今は感じないかも・・・。
 で、ジーノは赤崎にこう言います。

「これで少しは女の子に人気が出るよ ザッキー」
「なんで人気ないって決めつけるんスか・・・・・・」

 これまたジーノらしい一言でした。確かに赤崎は人気が微妙そう…。でも代表入りすれば結構注目されるようになってくるので、これからは分からないかもしれません。ジーノは試合最後まで頑張っていれば代表に呼ばれそうな気がするんですが・・・。

 そうして皆に祝われ、赤崎は早速準備に入ることに。ここで達海が赤碕に祝いの言葉をかけることに。そして達海は赤崎に手を差し出し握手。それは何だかいつもの達海らしくない(良い意味で)まっすぐな言葉でした。

「おめでと赤崎
 俺の監督生活でお前が初の代表選手だ
 自分のことのように嬉しいよ
 このチャンスを生かせ」
「ど・・・どうも」

 達海の笑顔がその気持ちを表していました。良い笑顔です。赤崎の代表入りを達海もまた心から喜んでいました。赤崎の照れた表情も良かったです。
 何だか達海にしては真面目だな・・・と思っていましたが、ここで達海は終わらず。その後達海は選手達の方に向き直り、調子づいて選手達をこう煽ります!

「喜べ!出場機会の少ない奴ら!
 チャンスだ!次のスタメン赤崎の枠
 いっこ空くぞ!」
「!!いっ・・・・・・」
「もちろん赤碕よりいいプレーしたら
 そのままレギュラー定着ってのもあるからなー!」

 やっぱり達海は達海でした。ちょっといじわるです。これに赤崎は、
 
「なっ・・・なんだよ それー!
 今 言うかよ そういうこと」

 と、動揺しますが、達海はそれがどうした?と言わんばかりに赤崎へこう言います。

「ははっだってそうだろ?
 一試合とはいえお前は別のチームに行くんだ
 その間俺達だって動いている

 何かつかんで帰ってこねーと・・・・・・
 居場所がなくなってるかもしんねーぜ?」

 この達海の言葉はきっとチーム的にこれでいいんだと思いました。これでまた選手達のやる気も上がると思いますし。浮かれてはいられません。チームにとって良い影響になりそうです。まあ色々大変なこともありそうですが・・・。
 話を聞いた後、赤碕はため息をつきつつその言葉に返事。

「・・・・・・
 はあ――っ
 はいはい頑張りますよ」

 赤崎もこの先苦労が多そうです。代表入りしたからといって油断していられません。
 と、そんな2人のやり取りを聞いていた赤崎とは犬猿な仲の黒田がここででしゃばってきます。

「はは――っ
 ざまあねえな赤碕!!
 浮かれてっと足元すくわれるぜー!!」

 ・・・が、黒田も実は安心できる状況ではなく。達海は冷ややかに黒田へツッコミを入れます。

「そういうクロは次累積で出場停止じゃんかよ」
「!!」
「お前こそ足元すくわれるぞ」

 黒田もまた累積で、次の試合は出場停止になってしまっていました。黒田も油断していられません。ここは黒田の調子の変化も面白かったのですが、やっぱり黒田に呆れるような、哀れむような目線を向ける杉江が面白かったです。ここのシーンは妙にツボに入りました。読み返すたび笑いが~!
 それから赤崎は早速準備へ。達海は赤崎を送り出します。

「おし行ってこい」
「ウス」

 そして選手達も冷やかし半分で赤崎を応援し、送り出します。こうして赤崎は代表戦へ。赤崎の活躍に期待です。代表戦で試合での出番があることを祈っています。

 赤崎を送り出した後、達海はいつもの調子で練習するかと呟きます。

「さ――ってと
 俺らも始めっか――」

 ここでは達海の手を組んでいるカットがちょっと好きです。そんな感じでETUもETUで練習開始。と、そんな達海を見ていた後藤。後藤は達海・練習する選手達を見ながらこう思います。

『俺がGMの職に就いて2年・・・・・・
 失敗ばかりしてきたが・・・・・・
 ようやくひとつの結果が出た

 代表チームを嫌がるチームは少なくないが・・・・・・
 ウチみたいに小さいチームにとって
 これほど知名度を上げる
 大きなチャンスはない』

 これまで見ていると苦難が多く、色々悩まされ続けていた後藤でしたが、ここでようやく成果が出ました。後藤もやっと報われたのではないかと感じました。
 そして達海の後姿を見て後藤はこの成果をもたらしてくれた達海へ感謝の気持ちをいだきます。

『お前のおかげだ・・・・・・ 達海……
 
お前のやり方が ひとつ認められたんだ・・・・・・』

 確かに1巻から振り返ってみると、赤碕がスタメンになったのも、これまでのベテランでスタメンを固めていたそれまでの状態から、達海が若手中心にスタメンを入れ替えたから。達海が若手を促進させなければ赤碕が今代表入りできたかのかも分かりません。これまで反発も多かった達海のやり方ですが、赤碕が代表入りしたことで、ひとつ成果を上げることに成功しました。
 達海へ後藤が感謝するこの瞬間。これは1年前後藤の男気に惹かれジャイキリを読み出した自分にとっても嬉しい瞬間になりました。でもまだまた試合は続いていきます。これからはもっと良い方向に向かっていくはずだと思いましたが・・・。


 それから試合は対ジェム千葉戦へ。ですが赤崎・黒田とスタメンを欠いたETUは千葉相手に苦戦を強いられていました。2人に変わり亀井・宮野が入りましたが、そこを相手にマークされ思ったようにいかず。村越が亀井をカバーしたりしますが、ETUは防戦を強いられます。
 この作戦を仕掛けている千葉の監督は外人の人。なんだか見るからにキツそうな感じが・・・。達海に松原は何が悪いのかと話しますが、達海は亀井の調子は悪くなかった、でも黒田の控えということで始めから狙われていたと、これは向こうの狙いだったと分析。・・・というか亀井を使うのがどうかと思ったり。自分の中では亀井=やられキャラというイメージが強いので。今後亀井が作中で活躍することはあるんでしょうか・・・。
 それに加え宮野もまた同じようにジーノからのパスを遮断し、宮野をサイドから孤立させ調子を崩されていました。
 上手くかみ合わない2人。松原は替えるかと訪ねますが、達海は「替えない」と言い、

「多少の手応えを感じさせてからでないと・・・・・・
 今後のモチベーションに影響する」

 と、今後のことを気にして替えないことに。ですが、内心で調子を崩され、達海はどうやら動揺している様子。

『亀井や宮野に自信をつけさせる
 いい機会だと思ったのに・・・・・・
 くそっ・・・・・・』

 達海の狙いは今回は外れてしまいました。これまで話では割と選手に焦点が当たっていましたが、今回の話では監督・チーム自体の話になっていくんでしょうか。これまでレギュラーが何らかの形で何人か抜けたら、ETUはどうなるんだろうと気になっていたので、興味は湧いてくるのですが、少なくともこの試合風向きはよくないように思えます・・・。

 一方千葉の監督。監督は今のチームの優勢な様子を見て、達海に対し厳しい言葉を呟きます。

「リーグを戦うということは
 そう容易なことではないよ
 
 この先君は
 それを嫌というほど思い知ることになるだろう

 調子に乗っていられるのも今のうちだよ
 新米監督・・・・・・」

 これは手厳しいお言葉・・・。千葉の監督の眼光が鋭かったです。流石は綱本先生が応援するチームの千葉。話の大事なところで絡んでいきそうです。今回はここで終わり。果たして試合の行方はどうなるんでしょうか・・。


 次回はジャイキリなんで展開が読めないところがありますが、このまま試合が続くか、試合が終わりチームが落ち込んでいるかどちらかの気がします。
 予告では達海がぼーっとしているカットが。ETUに波乱の予感がとある辺り、ただではすまなそうです・・・。ETUもまだ問題が多そうですが、そこを上手く乗り越えていってほしいと思います。

 あと最後に前回~今回の展開についてどうしても。ジャイキリは大好きな作品なのであまりこういうことは言いたくありませんが、今回やっぱり残念だったのは、藤澤さんの取材話がまとまらないまま、次の展開に入ってしまったことでした。これでは藤澤さんが椿の故郷・学校を見てきただけの話で、この先印象にあまり強く残らない話になってしまうのではないかと感じました。探訪編の話はどの人の話も良い話だっただけに惜しい感じがします。この先の展開でここは本当に補完してほしいです。
 これまでジャイキリの展開の速さには戸惑うこともありつつ、そうきたか~と思うことがほとんどで気に留めませんでしたが、今回はちょっとそこにしこりが残りました。とりあえずそこもいつかちゃんと補完してくれることを祈りたいと思います。

 ではまた次回に!



2 コメント

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藤澤さんの取材 ()
2008-10-20 01:28:22
はじめまして、ジャイアントキリング感想いつも楽しく読ませていただいてます。

今号の展開は私も最初「あれ?笠野さんは?」と思いましたが、
ジャイアントキリングは原作の方が別にいらっしゃるだけに、話の構成がしっかり考えられていて、
これまでにも6巻の堺さんの「諦めないやつの前に…」の伏線回収が9巻に収録されるあたりだったりとか、
かなり時間がたってからの伏線回収もあったことですし、
この先、例えば藤澤さんの書いた記事が掲載された時とかに、また続きがあるんじゃないかなーと思っています。
わざわざ連載3回もかけてやったエピソードがあれだけで終わるとは思えないので…。
記事タイトルは「ETU 7番の系譜」だったりして…とか思うとなんだか楽しみです。
でもそうなると達海のことも取材しないと書けない記事になっちゃいますね(汗)
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コメントありがとうございます! (管理人:ソウキ)
2008-10-21 22:36:56
 晴さんコメントありがとうございます~!こちらこそはじめまして。そしていつも読んでくださりありがとうございます~。

 今回の展開はジャイキリらしいというか展開がいきなりという感じで、いつもより驚いてしまいました。でもおっしゃる通りここまで3話もかけていますし、記事が掲載される時まで時間差があるかもしれないということで、しばらく先での伏線回収があるかもしれませんね。すいません、ちょっと焦ってしまいました。
 堺のあのセリフの時の伏線回収は見事だったと思います。あの時もその回まで伏線回収されるかヒヤヒヤしていましたが、無事回収してくれて安心しました。この時のこともありますし、まだ分かりませんね。
 ジャイキリは毎回見どころがありワクワクさせられてばかりで、話もしっかりしていてすごいと毎回感心させられてばかりです。たまに今回みたいなことがあって驚かされることもありますが、そこも意外性があっていいのかもしれないなーとこれを打っている時に思いました。

 でもこの取材が記事になる時が本当に楽しみですよね~。個人的にこの7番繋がりな2人が好きなので期待しています!達海に関しては選手から監督になった経緯とか、まだまだ謎が多いのでいつか取材してくれないかなーと密かに思っています。
 とりあえず、この先で今回の取材のまとめが入ることを祈って今後も読んでいきたいと思います!
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