コツコツ一直線

好きな作品をアニメ・ジャイキリ・牙狼<GARO>中心に感想レビューしています。

GIANT KILLING(ジャイアント・キリング)#180 モーニング43号 感想

2010-09-23 21:54:10 | GIANT KILLING (原作感想)

 今週のジャイキリ。前回で終わったかに思えた神戸戦。これまでのジャイキリの流れ的に終わってもおかしくなさそうだったので、ヒヤヒヤしていました…。でも今回はちゃんと続きがありましたー。まさかあるとは思わなかったので驚きでしたが、嬉しかったです~。今週分を読んでまた気持ちが高ぶってきました。


 攻め続けるETU。神戸はなかなかボールを奪うことができないようです。そしてその流れでまたボールは椿へ回ってきます!この後椿は赤崎にパスを出そうとしますが、神戸にクリアされてしまい、チャンスを逃してしまいますが、神戸戦まだまだ盛り上がってきそうです!

 で、ETU対神戸戦を山形の佐倉達もミーティングルームで見ていました――。そこには山形のコーチ、そしてベテラン選手の古内ことケン様もいました。やっぱりケン様はどのコマでも存在感ありますね。あとキラキラしているし~。
 次ETUが対戦することになるのはオールスター戦でも親交があった佐倉率いるモンテビア山形。今のETUを見て、佐倉達はどんなことを思うのでしょうか…?に、しても登場人物紹介の佐倉の項目が~。なんでよりによってそこ~とツッコミたくなりました。

 なんか得意げに試合を観ているケン様。

「完全に息を吹き返したかな?
 ETUは」

 ですがそんなケン様の言葉を佐倉はまだリードしているのは神戸で、このまま終われば試合巧者は神戸になるとあくまで冷静…。ここまでは佐倉も試合となると真面目になるのかなーと感じました。
 が、そんな佐倉の話を聞いたケン様は突然立って、佐倉の顔を見ようとします。すると……

「そんなことを言いながら
 顔がニヤけているじゃないか佐倉」

「や…やめろケン!
 別に…ホホ…
 そんなわけじゃあ……」

 そこにはかな~りニヤけた顔をした佐倉が!!ここまで冷静に話していた人物とは思えません!どうやらここまで必死にニヤニヤを堪えていたみたいですね~。とても佐倉らしいです。
 しかもスタッフもそんな佐倉の思いに関しては気付いていているようで、どこか暖か。

「監督は達海さんのファンですからね――
 ETUの調子がいいといつもこうですよ」

「や…やめてくれ!士気に係わる!」

 必死に否定しようとする佐倉が面白すぎ。ここのシーンはなんか読んでいて和みました~。前回の佐倉の顔つき的に勝負は勝負だと割り切るタイプのキャラなのかとも思いましたが、やっぱりこの方が佐倉らしくて良いなーと思います。山形にもなんだか親しみがもててきました~。今回はこのシーンを読めただけでも満足です!

 その後ケン様は佐倉に誰でも憧れの選手はいると「別にいいじゃないか」と言います。そして特に今、同じ立場・同じ舞台で戦えていられているなら感慨もひとしおだろうと。ケン様はそんな佐倉だからこそ、いざという時頼りになると信じているようでした。

「なぁに
 心配はしていないよ佐倉
 君はその時になれば勝負に徹する男だ」

 ここでケン様が思い出したのは、前ETUと試合をした時の佐倉のこと…。その時佐倉は厳しい表情で指揮を執っていて、そして互角の戦いへ持ち込んだようです。当時はスコアしか出てこなかったので、まあ普通に終わったんだろうなーと思っていたのですが、やっぱりこうして相手側とかの様子を見ると、色々ドラマがあったんだろうなーと感じます。
 そう佐倉を信じるケン様ですが、佐倉はというとなんだか戸惑っているようで…。佐倉にとってはちょっと違ったようです。


『あの時はただ…
 緊張して堅くなっていただけなんだが…』


 ポカーンとしている佐倉にまた笑。そんな一面もまた佐倉らしいなーと思いました。これまで作中で出てきた監督が皆堂々としていたのもあって、こういう監督もいていいんだろうなと思います。ケン様もすべてお見通しというわけではないようですね。

 そこに前回出てきた山形のデコボココンビも様子を窺いに。あと謎の外国人選手も。で、3人で試合を観ている佐倉達を見て、外国人選手は今こうしてスタッフが集まり、意見を交わしたりしていることには、

「次の試合が我々にとって
 非常に大切なものを含んでいるということだ」

 と、山形にとって大事な意味合いをもつ試合だと推測します。次の試合も読み応えのある長い試合になりそうです…。そんな話を聞いてデコボココンビの二人も驚き。


 一方からかわれた後の佐倉。佐倉は達海へ憧れている事は否定できないものの、今感じている気持ちがそれだけではないとも気付いていました。
 そんな中思い出すのはあのオールスター戦のこと。

『与えられた選手だけで最高のチームを作る
 思えばETUで挑んでいるのと同じこと……』

『この人は監督業の
 そういうところに喜びを見出している』

 その試合で指揮をとる達海の姿を見て、佐倉はETUと同じように挑んでいたこと、達海が楽しんで指揮をとっていたことに気付きます。そんな達海の姿と自分を佐倉はどこか重ねて見ていました。


『そしてそれは
 同じく小規模な山形というクラブを率いる
 私も同じだ』


 同じサッカー観をもった達海と佐倉。だからこそ佐倉は達海に親近感を感じ、常に上を目指す達海に憧れているようです。ですが佐倉もただ憧れているだけではなく。だからこそ達海と戦い、勝利しまた上を目指そうとも思っているようで…。


『ライバルと呼ぶにはおこがましいが…
 似たサッカー観を持つあなたとせめぎ合うことは
 私の成長……

 そして山形の躍進に繋がるんです

 私はお互いにいい状態で
 ぶつかりたいと思ってるんですよ
 タッツミー』


 佐倉も佐倉で勝利には貪欲なようです。佐倉も監督らしい一面を持っているのは確かなようで。なんだか試合前にして、熱い展開になってきました~。きっと達海も達海で佐倉とはまた違った感じにやる気になってくれるんじゃないかと思います。同じタイプの監督同士の戦い…どうなるかますます楽しみです。正々堂々とした試合になってきそう。
 で、この試合でETUはいい状態で、山形戦に挑めるんでしょうか…?


 ここからはETU対神戸戦の試合に視点が戻ります。交代で赤崎に代わって丹波が入りました。残り時間も少なくなってきたということで、そろそろETUに頑張って欲しいところですが…。達海もできることは全てやったという感じで、選手達を見守ります!

「う――っし
 頼むぜ――」

 神戸も左サイドばかり攻め込まれ、またじわじわと追い詰められていました…。達海の作戦もきいてきているようです。しかも椿の位置が上がったまま。しかも神戸の監督はこのまま行く気のようで…。

「なぁに構わん!
 同じポイントを攻めてくるなら守るほうは楽なものだ!
 集中してカウンター狙え!」

 なんだか神戸に負けフラグらしきものがたってきたような…。どうやらこのまま終わりそうに無く、いつチャンスが巡ってきてもおかしくはなさそうです。
 しかもスタンドにいる控え選手達がまた動き出す時が!久々の出番です。

 打 て 打 て
 ゴ ー ル は 近 い

「崩せてる 崩せてる!
 あとはシュートの精度だけだ!」

「とにかくしっかり2本枠に飛ばせ――!
 そしたら一気に逆転だ――!!」

 殿山が隠れていなくて妙に安心したり。どんどん盛り上がっていくETUサイド。これは期待できそうです!
 藤澤さんも椿の復活に感心しているようでした。改めて椿の存在の大きさを実感です。

『たった数回のプレーだけで
 スタジアムの空気をひっくり返すとはね……』

 椿も落ち着いて攻めているようで、調子を取り戻したようです。そんな椿の健闘ぶりを見て、藤澤さんは更に椿に何か可能性を感じます。


『7番の系譜……
 笠野さんの言っていた達海との共通点は
 こういうところなのかもしれないわね……』


 久しぶりに7番の系譜の話も出てきました。そしてその後には同じように試合を見守る笠野さんの姿が…。笑みを浮かべていて安心しました。この試合あとは攻めるだけのようです。
 これでまたこれで椿が一歩前に進んだ気がしますが、この話がどこに繋がっているのかも毎回読むたびに気になります。

 そしてまたETUが攻める展開に!交代で入った丹波も勢いよく駆けていきます!でも神戸も守備を固めていたりと、やっぱりそう簡単にいかせてはくれない様子。達海も真剣です。
 ですが丹波が神戸の選手を引き付けたところで椿にパスを出します!さすがは丹波です!そしてまた椿が動く時が…!今回も駆ける姿がとても勇ましく見入ってしまいました~。スピード感がまた出ています。
 そうして椿はゴール近くまで切り込んでいきます…!

「一直線に来たあっ!!」

 椿のスピードに神戸の選手も追いつけず、驚くばかり…。応援するサポーター達(コータ・ゴロー)も興奮!いや、この瞬間は本当たまらないものが…!
 待ち構えるGKをはじめとする神戸の選手達。ですがここで椿はジーノが駆けつけたことを察知し、ジーノへさっとパスを出します!前回のように椿が攻めてくると思っていた神戸の選手達にとって意外な行動でした…。
 そして次はジーノ!ここのジーノの表情がなんかいつになくジーノらしくて良い感じだなーと思ったり。で、今後はジーノがチャンスを窺うことになるのですが、ここはジーノ。ジーノらしいプレーが光ります――

「日本人の特性なのかね
 行列とか人混みを好むけどさ
 ボクは理解に苦しむよ

 広いところは広く使えば
 いいじゃないか


 その方がボールだって上手に蹴られるよ」


 そうしてジーノは一見誰もいないところにボールを出します――。ここからのコマ割りもまたあの試合の空気に似た臨場感を感じました…。コマの広い取り方がまた絶妙でした。ジャイキリのコマ割りは本当場の空気を再現するかのような何かがあってすごいと思います。


 そしてその後、
 そのスペースに駆け込んできたのが、
 清川――


 清川はどうにか追いつき、シュートを放ちます――。まさか清川がここでくることは…。清川の意地・執念がこもったような、とても力強いシュートでした…。

 今回最後は、清川のゴールした瞬間で終わりです!本当に一瞬が上手く描かれています。清川左SBポジション確保へ向けて更に前進です!石浜との約束に向けて清川もまた一歩踏み出したのかもしれません。色々なキャラが悩み、そして試合で意志を見せる…これもまたジャイキリの醍醐味な気がします。
 ゴールの瞬間は丸々1ページ使われているのもあって、なんか感慨深いような…。喜んでいる世良がなんかまた良い感じ色々あったぶん更に、ようやくここまで来たかと思えました。ここまでくるまで本当に長かったですね…。なんにしろこれでETU同点です!


 次回はようやく神戸戦が終わりそうな感じがしますが、話がどう締めくくられるのか楽しみです。ETUも良い調子で山形戦にいけそうです。後はとりあえず前回書いたことが少しでも分かればもう文句なしです!山形戦へ向けてジャイキリもまた盛り上がってきました~。
 あとエクストラ3も10月の単行本と同時発売ということで気になります。表紙が椿らしいので期待中。

 ではまた次回に!