今回は西浦の9回の攻撃がメイン。もし点数が取れなければこの回で試合が終ってしまうという、西浦の正念場です。今までの桐青戦で一番見所がたくさんあって面白かったです!!どこを重点的に書くか迷ってしまいます。
阿部、栄口もなかなかの活躍を見せてくれましたが、やっぱり今回一番活躍してくれたのは田島だと思います!あの土壇場でのあの一発はもう鳥肌ものでした!!
9回の表西浦の攻撃。まず1番手は9番阿部。気合十分に打席に立ちます!応援団の狙い撃ち、そして「タカヤコール」にのって桐青に挑みます。やっぱりタカヤコールには笑ってしまう・・・。阿部は『ぜってー出る!』とバットを構えます。1球目はストライク。高瀬の投げる速い球を阿部はまだ打てません。でも打つ気満々です。
『クッソ、おもいっきし投げてんな。
けどマウンドはもうグチャグチャだ。
踏んばるタマ投げさせんのは勇気がいる。
問題はフォークだ。追い込まれる前に、なんとかする!』
ですが2球目もストライク。そんな阿部の様子を西浦の面々、応援団は見守ります。三橋の応援が何だか微笑ましいものがありました皆「打て!」の一言で応援します。特に花井は人一倍「振れ!」と声を飛ばします。そんなあくまでも桐青に勝つ気で、強気な花井を見て、勝てる気がしていなかった栄口は戸惑い気味。
「振んなきゃ当たんねーぜ!
最低1点入れなきゃなんだから、先頭大事だぞ!
って、んなこたわかってんだろーけどさ!」
しかしこの花井の言葉を聞いて考え直します。
『花井は勝つ気だ。
今更だけど桐青に対等な気持ちでいるのってスゴイことだよ。
そのうえ実際9回で1点差なのってマジスゲェ。
あと10回やったら10回ボロ負けすんのかもだけど、
この試合は1点差なんだ!
ここで欲張んなきゃウソだ!!』
栄口は桐青に対等な気持ちでいる花井 そして実際今の試合の点数差が1点差であることを改めて実感し、栄口もまた強気になります。応援にも力が出ます!
「広く、広くー!クサイ球カット!!」
・・・ここのクサイ球というのが気になったのは私だけでしょうか。
阿部の打席3球目はボール。阿部は高瀬の決め球が速い球なのかと疑います。ですが考えを重ねていくうちに、速い球を飛ばすことができるのかと弱気になっていきます。でも気を取り直し、打ちに行きます!!
『弱気になんじゃねェよ。
ホントに速球なら同じ球3球目だろ!
タイミング合わせて―――振り切れ!!』
打った球はフェアに!球は内野を抜け転がっていきます。ですが刺されるのも時間の問題。阿部はベースへとにかく走ります!そして阿部の方がベースに着くのが早く、1塁へ出塁することに成功します!!阿部は「っしゃあ!!」とガッツポーズ!!西浦側も「1塁出たあ!!」と湧きます。
次の西浦の打者は泉。一方桐青側。監督は「9番が必死で走りやがって!コーチャーが4番だぞ。わかってんな!」と河合へ指示を送ります。阿部の出塁は想定外だったのか。監督は盗塁の指示を出す田島を警戒します。河合も
『あいつしか盗塁の指示は出せねーってよく監督気づいたよ。
しかし今日のスコア見たら、オレはとんでもねェヘボ投手だな。
4番がコーチャーにいるんだから、1球目から走ってくる』
と田島を警戒。河合は田島を試すためにクイックで試してきます。ですが泉がバントしたことで状況は思わぬ方向に。泉はバントを成功させて1塁に、阿部も2塁に進みます。西浦サイドは沸くばかり。これに高瀬は面白くなさそうに。
『無死一、二塁か。二人ともスッキリしたヒットじゃないけど、
バックせめるような出塁でもない。
認めたくねェが、向こうの勢いに押されてる。
高校野球じゃ、明らかに格の違うチーム同士の試合で
格下が勝つことがある。
見ているほうはミラクルだなんだってはやすけど、
あんなのやられてるほうが崩れているだけだ!
オレは食われないぞ!』
と、高瀬は高校野球で格下相手が勝つのは格上の方が、勝ってに崩れているだけだと考えていました。何か懸念している様子に見えます。確かに実際の試合もそういうパターンが多いですね。
次の打者は2番栄口。田島はいつも通りに盗塁の指示を出そうとしますが、ここにきて桐青に厳戒されなかなか指示が出せません。これにさすがの田島も
『うーん、このタイミングだとギリギリすぎるな。
8回の盗塁は警戒されてなかった上での成功ってことか』
と悩んでいる様子です。モモカンも同じように考えているようで、
『ここからは打つか送るかね。無死一・二塁なら、それでも1点は取れる!』
そんなモモカンから栄口の指示はもちろんバント!栄口のバントにモモカンはかけます。今までも栄口は1回アウトになったものの、着実にバントを決めてきました。河合もここまでの結果からそれを読んでおり、
『ここは当然送りだな。よっぽど信頼があるんだろうが、
ここは簡単にはやらせねェ。
2打席目で打ち上げたのはストレート。同じように打ち上げさせる!』
河合はバントを成功させないようにと速球を指示。栄口はそれをバントしようとしますが前に飛ばず打ち上げてしまいます。栄口も阿部同様、速球を前にして打つことが出来ません。
『ビビってしまった。次は決めなきゃフォークが来るぞ』
どうでもいいですが、ここのビビってしまった、というセリフは何故かお気に入りだったりします。それはさておき、2球目も同じように打ちあげファール。モモカンはそんな状況を見て、
『栄口君でも厳しいような球放っているの?9回に随分余裕あるじゃないの。
それでもヘタに打たせてゲッツーくらうより、バント失敗の方が痛くない。
それに―・・・』
と、慎重に塁を進めようと考えていました。そして栄口への指示は変わらずバント。そして次もまた速球が来ると伝えます。ですが栄口は
『イヤ、ここはフォークなんじゃないの?
打ち上げているけど速球には当たる。
桐青にとっては当てられないフォークの方が確実じゃあー・・・・・・』
といぶかしんでいる様子。そんな疑っている栄口を見てか、次の打者の巣山がタイムを取ってきます。呼ばれた栄口は『ヤベ、そんな不満なカオしたか?』と怯え気味。栄口を呼んだ巣山はそっとあることを伝えます。
「フォークないぞ」「え」
「4回で水谷が三振して以降1球もないんだって」「こ、故障?」
「わかんねェ。まあ他普通に投げてっから大したことないんだろうけど」
「そだな。今もバンバンと投げているし」「だから次も速球くるぞ!」
「・・・・・・っ」「つーことだ。しっかり転がそーぜ!」
今までの今日の試合のデータから次くるのは速球だと伝え、巣山は戻っていきます。が、そこを栄口が呼び止めます。そして栄口は次の打席の緊張からか、おどおどと挙動不審な手振りをしつつも手袋を取り、巣山の手を「ぎゅっと」握ります。ここの栄口の画好きです~。あとおどおど具合も。巣山はこの栄口の行動に「お!?」と驚き。栄口は「ははは」と空元気なように見えます。が、そこに巣山が、
「できっぞ!」
と栄口の手を握り返し、気合を入れさせようとします。なかなか熱いものが!これに栄口も何かを感じ、「おお!!!」とまた巣山の手を握り返し、気合十分にまた打席へと立ちます!ここは何だか見ていると例の三橋と阿部のシーンを思い出してしまいます。三橋、阿部だけでなく、他のキャラのやり取りも面白いですね。ワキ役も熱いです!!
桐青側はそんな栄口、巣山のやりとりが気になるようですが、次の指示も変わらず速球。栄口は緊張した様子でバントのかまえをとります。
『今日はこれで4打席バント。1回失敗してっからここで上げたら成功率5割だ。
5割じゃ、バントの意味ねェ!
怖がンな!!』
速球に意を決して挑んだ栄口。栄口はこの球をどうにか打つことに成功し、送りバントでアウトになったものの、塁を二、三塁にそれぞれ進ませることに成功します!これに栄口はやり遂げた感でいっぱい。表情がすべてを語ります。流石は世界の栄口さんです!やっぱりいざというときに頼りになる存在です!!
次の打者は巣山。モモカンは栄口がやっと転がせる球を巣山が転がすのは難しいと判断し、ストレートに絞り、とにかく当てようと考えます。そしてこう決意し打席に挑みます。
『田島は強烈にマークされてた。なんとかオレで1点だけでも入れるんだ!』
一方阿部も何としてでも1点を取る気でいました。
『転がったらつっ込んでやる。1点とってまず×ゲームをなくす!』
各々が見守る中での緊迫した打席。しかし巣山は高瀬のシンカーを前に苦戦し、三振でアウトになってしまいます。シンカーに次の打者田島は真剣に見入っていました。
次はいよいよ田島の打席。西浦の面々は田島にとにかく期待をよせます。花井、水谷は「たじま、打てよ~!たのむぞ~!!」と田島を一生懸命応援します。花井と水谷の間にいて押しつぶされる、三橋のつぶれた表情が面白すぎます!原作を読んだときはそんなに気にならなかったのですが、いざアニメで動くこの顔を見ると本当におかしいです。徐々に顔が真っ赤になっていくのがさり気にポイントだと思います。三橋も「たじまくん!!がんばれーー!!」と田島をしっかりと応援します!そんな面々の声に田島は親指を立て、ウィンクをして面々の声に答えます!田島~!!この田島のウィンクに3人は「はわっ」と癒されてしまいます。流石は田島様。惚れてしまいそうです。この後田島は緊張した様子で打席へ向かいます。3人は田島に癒され
「よーし、そのイキ!」「うっ打てるー!」「よゆーあんねえっ!」
と更に応援に力を入れます!この後花井が志賀先生に「花井ネクスト」と呼ばれ「うおっと」と我に返るシーンも面白かったです!
ツーアウト、ランナー2,3塁というとてもプレッシャーのかかる場面。ここで打てなければ試合終了、でも打てば同点か逆転。応援する側もここぞとばかりに気合が入ります。とてもじゃないですけど自分は耐えられそうにありません。
が、田島は打席に入ると真剣そのもので打席に集中します。ここが田島のスゴイところのひとつだと思います。やっぱりスターの素質があります。1球目高瀬はこう考えながら投げます。高瀬はいつもの平静を保とうとしていました。
『学校戻ったらソッコーシャワーあびる。サッパリして軽くミーティングして、
家帰って、腹イッパイメシ食って、明日に備えて寝る。
いつも通りの、初戦の終わりだ!』
結果1球目はストライク。2球目河合は集中が切れない田島の様子を見て、今まで田島相手に三振を取ってきているシンカーを指示。2球目もストライクです。ここで2ストライク。次ストライクになれば試合は終ってしまいます!西浦側はとにかく
「たじま~打ってくれーーー!!」
という思いで田島をただ見つめます。応援団も頑張ります。一方田島は割とこの絶対絶命のこの危機を前にしても平静。『よし!』と何か見定めた様子でバットを構えます。そして両者譲らぬ状況での勝負。球はシンカー。ですが田島は「ここ!」と何かつかんだ様子で球に狙いをつけ、とっさに右手指3本のところまでバットをずらして「うお!!!」と球を思いっきり飛ばします!球はレフトの方に落ちます!!皆「落ちたあ!!!」と大興奮!ランナーはすかさずホームへと向かい走ります!さり気に西広の指示が光っています。そしてランナー2人はホームへと帰ってきて2点追加。また桐青に逆転します!!これに田島は
「うしゃ―――!!!」
とガッツポーズをして喜びをかみしめます!ベンチもまさかの逆転に沸き返るばかり。遂にやってしまいました!!
この逆転劇に桐青バッテリーの2人はただ呆然。が、監督は
『バッテリーのせいじゃねェ。
あのバッターを敬遠させなかったオレの責任だ!』
と非は自分にあると考えます。ですがまだ試合は続行中。監督は「河合!!」と声をかけ、気を直すように言います。河合はタイムをとって、打たれて逆転され呆然としていた高瀬にも、気を持つようにと言います。
「点は取ってやる!お前の仕事がなんだかわかるな!」
「は・・・・・・はい!」「おし!」
河合の笑顔が光ります。その後河合は今日の反省はたくさんあると言い、
「まだまだやることあんなァ!」
「はい!!」
とまた平静さを取り戻し、試合に戻っていきます。そして次の打者花井ですが、平静さを取り戻した高瀬のシンカーにのまれて三振で終ってしまいます。これにより西浦の9回の攻撃終了。花井、いいとこなしで終った・・・ですがその分守りに期待です!
次は9回裏西浦の守り。三橋と阿部の出番です。阿部は
『リード1点か。延長に入ったらウチが不利になる。この回で決めたい!』
と試合をこの回で終らせようと決意。三橋へも声をかけます!ですが三橋はそんな阿部の声にかなりびっくりして・・・
「三橋!」「うへ、あはっ」
「?なんだそれ??オラ、最後まで決めんぞ!」「うひっ」
・・・良い場面なんでしょうが、阿部の強引さが目立ってしまった感が・・・何故三橋は阿部相手だとこうなってしまうのか疑問です。三橋は9回みんなが点数を入れたことを思い出し、マウンドへ向かう最中に
『あっ阿部君と、泉君と、栄口君と田島君で、点、入れた!
このままだと、勝てる。
オレが打たれなければ、勝てる』
と自分が打たれなければ勝てると、勝つことを意識してマウンドへと向かっていきます。この次の回、三橋は点数を守りきることができるのか要注目です。遂に試合も残すところ、桐青に点数が入らなければこの守りだけです!
次回は「決着」いよいよ桐青戦決着の時がきました。ここ3ヶ月の激闘の結果がどうなるのか、見てきた側としてはやっぱり気になります。三橋を始め西浦の面々が点数を守る事ができるのか見守りたいと思います。そして次回のスタッフは脚本にメインの黒田さん、絵コンテに水島監督、作画監督に吉田さんと、この回が最終回ともいうべきスタッフ構成になりそうです。次回は動きの面で期待したいなと思います。
で、今月発売のアニメ誌であと2回の構成が分かりましたが、次は桐青戦決着、そしてその次の最終回が、桐青戦後の次の日の三橋達の後日談ということになりそうですね。カレーのシーンが見れそうで楽しみです!
そしてDVD限定の話も制作予定だとか。どうやら内容は原作3巻の「基本のキホン!」になるとか。榛名達武蔵野高校の面々の話です。アニメでどうなるのか気になる話です。榛名の意外な一面や過去話があり、そして珍しく恋愛話も入ってくる貴重なエピソードです。
ではおお振りも残すところあと2回!終るのは寂しいですが、はりきっていきたいと思います!!