コツコツ一直線

好きな作品をアニメ・ジャイキリ・牙狼<GARO>中心に感想レビューしています。

マクロス FRONTIER 第22話 「ノーザン・クロス」 感想

2008-09-06 16:06:24 | マクロス FRONTIER(2008春夏)

 今回はシェリル復活回!ノーザンクロスを披露する瞬間はとてもテンションが上がりました!あと今回はアルトへのオズマのセリフにシビれました。今回はそんな2人中心にお送りしていきたいと思います。


 始めはレオンとグレイスのやり取りから。前回ブレラがランカを連れてフロンティアから去っていってしまったことはグレイスにとっても意外だったようです。グレイスはレオンに、ギャラクシーを失って行き場を失っていた私達と手を組んでくれた恩は忘れてはいないと言いますが、やっぱりそれだけでない気がします。
 また被害を受け続けているフロンティアにあと3ヶ月という期限が。2人はそれを知りここが潮時だと感じている様子。その会話後通信は終わります。通信後グレイスはレオンに…

「せいぜいその椅子の座り心地を楽しむといいわ」

 と、呟きます。どうやらレオンにも死亡フラグが立ちつつあるようです。これは近いうちにレオンに何かありそうです。グレイスはレオンに見切りをつけたようです。
 でもそれはレオンも同じ。レオンはビルラーに協力を取り付けようとします。こうして2人の協力関係は崩れていきます。

 一方アルト・ルカはあれからもバジュラとの戦闘に明け暮れていました。新型弾頭MDE弾の開発によって、戦いはスムーズに進んでいきます。
 そんな中ルカは、アルトにナナセはしばらくこのまま目覚めない方がいいのかもしれないと話します。というのも…

「だって何て言えばいいんです?ランカさんのこと。
 あなたの大好きだったランカさんは僕らを裏切って、
 バジュラを逃がすために行ってしまったなんて…」

 という、ランカがフロンティアから去ってしまったことから。確かにランカ好きなナナセがこのことを知ったら落ち込むのは確かだと思います。でもナナセのランカの絵は正直やりすぎだと思いました。ナナセにとってランカは神的な存在なのかも。
 そう悩むルカにアルトは、

「簡単な話さ。
 ナナセが目覚める前にカタをつけて、あいつを連れ戻せばいい」
「勝ちましょう、バジュラに」

 と、バジュラを倒してランカを連れ戻せばいいと言います。これにルカは頷きますが、2人は良くない考えに傾いていますね…。周りが見えていません。この敵はバジュラのみという考えが、今のアルト達のダメなところなんじゃないかと思います。アルトは国民と同じようにレオンに良いように、考えを動かされている気がします。

 一方政治の方では第5代フロンティア大統領にレオンが就任することに。…茶番にしか見えません。艦のクルー達はそんなニュースを見てウンザリしている様子。
 と、そこに希望が!シェリルが歌っている姿がTVに映し出されます!歌っている曲はシェリルには珍しいおとなしめのテンポの曲な「妖精」歌詞もシェリル自身についてのもので、これもまたシェリルらしい曲だと思います。結構この曲も好きになりそうです。今までより、歌にはシェリルの想いが感じられました。このシェリルの歌は皆に好意的に受け取られているようです。
 そのシェリルの歌をアルトも驚きつつ、街で聴いていました。と、それを聴いている中、クランもその横に。シェリルの歌を聴いたクランは、

「いい歌だな…」

 と呟きます。ミハエルを失った悲しみがこの瞬間だけは癒えているといいなと思いました。またルカがこのころシェリルの歌からフォールド波形を検出。また波乱が起きそうです。
 それからクランはアルトに、

「もっと早く、素直になっておけば良かった…私もあいつも。
 でも、ずっと踏み出せないままだった……」

 と、自分の想いを語り、そしてアルト達には自分達と同じようにはなってほしくないと言い、ここでクランはシェリルの病気のことを、アルトに話すことにします―。遂にシェリルの病気のことをアルトも知ることに。アルトはそれを聞いてどうするのでしょうか。

 一方歌い終わったシェリルはエルモ社長と会話。やっぱりあの避難した時に何かあったようです。どうやら社長は、シェリルのチャリティに協力している様子。その社長の助けは、

「今のあなたの歌には愛があります!それだけで十分ですよ、私は!」

 と、いう歌を愛する心からくる純粋なものでした。社長を見直しました。でもまた社長に悲劇が。またまたレオンの使いの人がシェリルを迎えにきます。中々社長は報われません…。

 連れて行かれたシェリルはそこでレオンとルカに会い、そこで自分の病気・V型感染症について知らされます。どうやらこの病気、バジュラの体液中と接触する事でやはり発症する様子。シェリルがいつこれを浴びたのか気になります。しかもシェリルのその病の進行は脳まで進行しているようで…シェリルは改めて死の宣告をされ、苛立ちます。
 しかし、この状態になったからこそランカと同じように、歌うことでフォールド波を放ち、バジュラを静めることができるようになると聞き、シェリルの心は揺らぎます。レオンはシェリルに歌うように促してきますが、果たしてシェリルはどんな選択をするのでしょうか。しかし病が進行したことでその力を得たというのも皮肉ですね…。

 一方オズマ・キャサリンは荒れた街をただ歩いていました。と、そんな中ボビーが2人を発見!3人は再会を喜び合います。ボビーは本当に良いキャラなんだなと思います。
 そうして艦に戻った2人は艦長に今までの事情を説明。また艦長はオズマにランカが記憶を大分取り戻し、11年前の真実を確かめにランカが旅立ったことを知らせます。オズマはランカが自分の道を決めたことを知ります。
 また艦長はSMSが解体され、新統合軍に編入される事が決まったと皆告げます。そして艦長は、

「我々も決めねばならないな。自らの行く末を」

 と言います。これもレオンの手回しによるものなんでしょうか…。オズマもまた選択を迫られるようです。

 仕事を終え、夕方頃シェリルは早乙女家の屋敷に戻ってきます。何だかすっかり自宅のよう。これを屋敷の人は知っているのか気になるところ。
 と、シェリルの部屋にアルトが――。どうやらアルトはシェリルの病気のことを知って、いてもたってもいられなかったようです。シェリルはアルトを見て安心しますが、ここでシェリルは無理がたたったのか、倒れてしまいます…。ここのところ苦しむ描写がなかったのでちょっと安心していましたが、やはり病気は着実にシェリルを蝕んでいたようです…。

 一方キャサリン達は、自分たちの本当の敵を見極めるために、ある行動を起こすことにします。それは、この先の自分達の運命を決める大事なもの。これを受け取った隊員の表情には驚きが…。隊員達はどんな選択を下すのでしょうか。選択の時が迫ります。

 夜の早乙女家の屋敷。アルトは庭でシェリルの目が覚めるのを待ちます。アルトもまたそのメールを見ようとしますが、ここでシェリルが目を覚まして後回しに。
 起きたシェリルはいつものようにアルトに強がりを言いますが、病気のことを知ったアルトはもういいんだとそれを止めようとします。これでシェリルはアルトも自分の病気のことを知ってしまったのだと悟り、今の自分の気持ちについてアルトに語ります。

「聞いたのね…。
 そっか、あんたにだけは知られたくなかったの。
 何でだろ、病気のことが分かった時、真っ先にそう思ったの」

 シェリルはミハエルに知られた時と変わらず、どうしてもアルトにだけは病気のこと知られたくなかったようです。これもアルトのことを特別な存在だと思っていることからきていることなんでしょう。ここのセリフにはそんなシェリルのアルトへの気持ちが感じられました。
 でも頑張り続け、辛そうに病気のことを語るシェリルにアルトは耐え切れなくなり、

「もういい…もう無理して笑わなくていい、
 歌わなくていいんだ、シェリル」

 と、抱き寄せて慰めのような言葉をかけます。これを前回ランカに言ってあげていれば、物語の方向も変わってきたんだと思うんですが…。ランカだったらこの言葉に頷いたのかもしれませんが、シェリルはこの言葉に頷くことはできませんでした。

「嫌よ!私は歌うわ!!
 私にはもう歌しかないの!それだけが私の生きた証なのよ!!
 だから…私は……」

 戸惑うアルトを前に、シェリルはそう必死にアルトに訴えかけます。今のシェリルには歌がすべて。シェリルは歌うことをやめようとはしませんでした。この病気で唯一救いがあるとしたら、歌えることだと思います。このセリフにはシェリルの心の強さを感じました。しかし布団の涙が気になってしまったのは私だけでしょうか…。
 でもシェリルも完璧ではありません。シェリルも病気のことが不安で、弱気になっていました。

「でも怖いの……怖くて寂しいくて、変よね。
 私はシェリル。シェリルとして生きるって決めたのに」

 これにアルトも心を決めます。そんなシェリルをアルトは強く抱きしめ、

「俺がいてやる!
 お前が歌うなら、その最後の瞬間まで、
 俺はお前の傍にいる」

 と、シェリルに自分の想いを伝えます。そしてアルトはシェリルを抱きしめます…!シェリルもそれを拒まずに受け入れます。2人の想いはこの瞬間通じ合ったように見えました。ここのシェリルのはかない表情がとても良い感じでした。何だかアルトが頼もしく見えました。このシーンのアルトはカッコよかったです~。この回のアルトは今までとは違って見えました。これまでの出来事がアルトを変えたのかもしれません。
 そしてアルトはシェリルの頬を触り、シェリルの涙を拭います。ここのシェリルの瞳を見つめるアルトの絵がとても良い感じでした。この一連のシーンの画、ばっちりで良かったです。
 そんなアルトの瞳を見て、シェリルは笑顔に。そしてシェリルはアルトにお願いします。

「……アルト、あたしに勇気を頂戴。
 ずっと歌い続ける勇気を」

 アルトはこのシェリルの言葉に頷くように、シェリルにキスをします。何だかこの後2人がどうなったか気になるところですが、このシーンはここまで。でも遂にアルトとシェリルが想いを通わせる時がきました。個人的にはこの2人のカップリングが好きなので、このまま行って欲しいと思いますが、この先どうなるのやら…。一番のネックはシェリルの病気でしょうか。治療法が見つかればいいんですけど。

 一方ランカとブレラはあれから宇宙を旅していました。でもランカの直感頼みなので、なかなか順調というわけにはいっていないようです。2人+1匹の旅は割とまったりしている様子。でも今のランカには希望が満ち溢れていました。

「行こう、ブレラさん!」

 と、2人の旅はアイ君の故郷目指してまだまだ続きます。ランカの表情がやけに活き活きとしているのが印象的でした。2人の会話とかは余裕があればもう少し聞きたかったかも。
 
 そうしてフロンティアでは運命の時が。皆の意思をひとつにと目論むレオンの大統領就任の演説が始まります。レオンはバジェラとの戦いを「聖戦」と呼び正当化しようとします。この演説中の、とにかく大げさすぎる動作にはには笑いが止まらず困りました。流石は杉田さんです。もう茶番にしか見えなくて困ります。これじゃあグレイスにも見限られるわけです…。
 でもレオンのわざとらしい演説は国民の心を見事に掴みます。こう見ていると国民大丈夫かと言いたくなりますが、現実で起こるとシャレにならなそうで怖いです。

 一方SMSのメンバーは艦に集結。レオンの演説を皆呆れた様子で見ていました。メンバーはブリッジの面々始め、皆大体のメンバーがメールに賛同して集まってきていました。艦長の為じゃないのと突っ込まれるモニカが良い感じです。メンバーは7割ぐらい集まってきているようです。アルト・ルカがいなかったのが気がかりなところでしたが…。
 大体の面々が集まったところで艦長はクルーへ向けて話をします。

「諸君!正義を気取るつもりは無い。
 だが我々は、ただ上の命令にのみ従う事を良しとせず、
 自ら、この選択の余地のあるSMSに入ったはずだ。

 我々は現時刻をもって兵隊から海賊へ、鞍替えする!
 最初の獲物はこの船だ!いくぞ、野郎ども!!」

 艦長はこうバッチリ決めます!ここまで私の中でどうも印象が薄めだった艦長ですが、ここで一気にイメージが変わってきました。獲物発言には思わずビックリ。やっぱり艦長は熱い人でした!でも海賊でいいのかとかツッコミたかったり…。
 こうして元S.M.Sの隊員達はマクロス25を強奪して、宇宙へと飛び出していきます!一体隊の皆はどこへ向かおうとしているのでしょうか。艦を敬礼して見送るクランの姿が気になりました。クランはクランで何か目的があるのか気になります。

 この艦長達の反乱はレオンにも伝わってきます。でもレオンは「有罪確定か…」と、この艦長達の行動をよんでいた様子。またよからぬことを企んでいそうです。
 と、ここで大統領就任記念のゲストとして招かれていたゲスト・シェリルが登場!!シェリルは最後まで歌い通すことを決めたようです。そして遂に「ノーザンクロス」を皆の前で披露します!!ここからEDまでBGMはノーザンクロスです。この瞬間、待っていました~!!一気にテンションも上がりました。やっぱりシェリル復活の時にかかってきましたね。歌っている時のシェリルの画はやっぱり綺麗でした。
 ただ残念だったのは歌がかかっている時、戦闘シーンばっかりであんまりシェリルが写らなかったことでしょうか。ここだけが唯一残念に思いました。でもノーザンクロスはやっぱり良い歌だなと思います。おかげで1回目は歌が気になって、セリフを聞き取ることに集中できな~い!と嘆いてしまったり。
 シェリルが歌っている最中、マクロス25には追っ手が!しかもその中にはアルト・ルカが!!ルカはともかくとして、アルトが追って側にいるのはちょっと納得いかなったです。アルトはまだ半端なのかも…。シェリルを守るためなら分かる気もしますが。ルカは停戦を呼びかけますが、艦長は、

「皆が右を向いていると、つい左から見直したくなる性分でな」

 
と、聞く耳もたず。カッコいいです。
 そんな戦闘の中、アルトはオズマに何故と疑問を投げかけます。でもオズマは…

「何でだよ!?そうしてあんたは…!!」
「相変わらず融通の利かん奴め。だから巻き込めないんだよ、お前は」
「ちゃんと答えろよ!!」
「気にくわんトップのために、血を流すのは趣味じゃなくてな。
 俺の大事な女達を守るには、これがベストのやり方なのさ」

 オズマの大事な女達発言にシビれました~!さらりとこういうことが言える辺り、オズマはすごいな~と思います。が、アルトはその答えに納得できず、

「女って…それが大人の言う事かよ!!」

 とオズマに立ち向かっていきます!これが理解できない辺り、アルトもまだ子供ということなのかもしれません。でもオズマはそれにも、

「悪いが、俺は大人じゃなくて男なんだよ。
 お前こそ、ただ流されてるんじゃないのか?
 状況に、その時々の感情に!
 早乙女アルト、お前の翼は何のためにある!!」

 と、アルトに痛い言葉を突きつけます。実際その通りなんだと思います。そろそろアルトも自分の意思をはっきり決める時がきたのかもしれません。オズマ、言ってくれました。
 そうして戦いは両者激突で終わりへ。言葉で責められてもうアルトはダメかと思いましたが、アルトはオズマから一発くらったものの、オズマへ一矢報いることに成功します。これにはオズマも思わず「腕を上げたな…」と一言。アルトもパイロットしては着実に成長をみせていました。
 その後オズマは艦と共にフォールドしていきます。去り際オズマはアルトにこう言います。

「アルト、ランカは自分の道を選んだ。俺も俺自身の道を選ぶ。
 お前はどこに行く?」

 と、オズマも自分の道を決めたようです。去る艦を見てアルトはただ悔しそうに叫びます…。今回アルトの優柔不断がこの結果を招いたように思えました。何にしろ今まで言いたかったことはオズマが言ってくれたので、満足でした。アルトにも決断の時が迫っているようです。

 EDはそのままノーザンクロス!入り方が好きです。このままノーザンクロスで締めに入るかと思いきゃ最後にはランカ・ブレラが。2人は地球のような星の前まで来ました。
 そしてランカ達がこの星まで来たことはグレイス達にも伝わっていました。レオンに暗殺者の手を差し向けられたグレイスでしたが、ここでグレイスはやられず、暗殺者を返り討ちにしていました。これはまあ予想通り。しかしこのパイロットスーツ、何だかエロいです…。
 これに他の意識を共有する者達も、

「おお、遂に!」
「遂にたどり着いたのね!」

 と、喜びの声を上げます。やはりこの星、なにかありそうです…。これにグレイスも、

「ええ……バジェラの真の女王が住む地に。
 私たちの宝島に!」

 と、同調。この地球に似た星にすべてが集まりだし、いよいよ話はクライマックスに向けて盛り上がってきました。


 次回は「トゥルー・ビギン」アルトがレオン・ビルラーからバジュラの生態・ランカの歌の秘密を聞かされるようです。残されたアルトがどんな選択を選ぶのかに注目です。あとアルトの手料理が気になります~。またランカも遂に過去のことを知ることになるようで、これがこの先の展開にどう繋がるのか気になるところ。物語もいよいよ終わりに近づいてきました。
 今回はノーザンクロスが作中で聞けてとても嬉しかったです!シェリルも遂に復活しましたし。オズマのアルトへのセリフも良かったです。アルトへ言いたいことは今回オズマが言ってくれました。とりあえず前回妙になってきていた話の流れが、また戻ったのではないかと思います。

 ではまた次回に!