コツコツ一直線

好きな作品をアニメ・ジャイキリ・牙狼<GARO>中心に感想レビューしています。

GIANT KILLING(アニメ)#17 感想

2010-07-26 01:44:37 | ジャイアントキリング(アニメ感想&画像)

 前回試合で足を捻り捻挫してしまい、途中交代してしまった世良…。そんな世良を元気にさせたのは意外な人物で…。ジャイキリ名シーンのひとつです!
 でもアニメで見るとおいしいところは夏木に持っていかれてしまったような…。後半の夏木がゴールに向かっていくシーンのBGM面白すぎでした。 


 今回は前回のおさらいが短くて安心。3話分消化でいつもより詰め込んだからなんでしょうか。
 前回足を捻り倒れてしまった世良…。試合続行は不可能で堺と交代することになります。世良にとって無念の途中交代でした。サポーターの世良コールがまた…。下がっていく世良の姿が切なかったです…。

 それから次の日。試合はあのまま引き分けで終わってしまったようです。世良の怪我は幸い軽い捻挫で1週間の休みで復帰できるみたいです。これには達海も安心。
 でも達海はリーグジャパンチップスを食べながら、カードにETUの選手のものがないことにしょんぼりしてしたりと相変わらずマイペース。でも常に構えてはいるようです。

「シーズンまだまだ続くんだ。
 こんくらいであたふたしてられっかよ」

 ここであたふたしていたら、確かに監督としてはあれなのかもしれませんね。すぐ切り替えることができるのは達海の良いところの一つなのかもしれません。
 ですが怪我をした世良はあんまり元気ないようで…。いつも騒がしい世良でしたが、今回のことは堪えたようです…。

 一方世良はクラブハウスの2階の椅子に腰掛け、スクール生の練習の様子を見つつ、怪我をしたことに落ち込みます…。世良もまたチップスを食べようとしていてカードが何か確認しようとしますが、出てきたのはよりにもよって夏木のカード…。確かにこれはあんまりですね…。それで世良はETUのFWが夏木だと思い込んでしまいます。

『結局俺はこの程度の器なんだ…』

 そうして落ち込みながらポテトチップスを食べていた世良でしたが、そんな世良に声をかけてくる人物が…。


「そんな油っぽいもん食ってっと、
 脂肪がついて身体が重くなるぞ」


 それは堺。世良と同じくFWについている選手で、競っている選手でした。原作のセリフそのままで登場です!どこかぶっきらぼうな堺らしい登場でした。ここまであまり出番がなかったので、原作でもようやくスポットが当たるときが来たと、登場した時はドキドキしました。堺のジャケットの色がイメージ通りのこげ茶色で地味に嬉しかったです。
 ですが堺は世良を励まそうとするどころか、お前がいなかったら試合に出れる、好都合だ、もっと食って太れと、逆に世良を更に不安にさせます…。
 世良もそんな堺の性格が分かっているのか軽く受け流そうとしますが、ここの世良の今から帰りかという言葉に敏感に反応…。そしてわざわざ戻ってきて逆ギレしてきます。その理由は堺の年齢にありました…。

「入念にマッサージしてもらってたんだよ
 仕方ねえだろ俺もう31なんだからよ
 コンディション維持するだけで大変なんだよ」

 どこかきまりの悪そうにしている堺が良い感じでした。サッカーは特にこういう年齢とか体調の管理が大変そうですね。若手の世良に自分が必死になっているところを知られたくなかったのかもしれません。ベテランはベテランでやっぱり苦労があるようです。
 ですがその後も堺はイライラ気味に世良にあたってきます!この辺堺の素の部分が出ているような。堺は食事管理にも常に気をつけているようです。黒田と杉江がラーメン食べにいった話にも笑。
 ですがやっぱり最後はまたキツい言葉を世良に。

「若いからって調子にのって
 食事とか気をつけねえから
 大事なところで怪我とかすんだよ」

 ですが図星で世良は何も言い返せず、ただ落ち込むばかり…。アニメではポテトチップスが地面に落ちていて、そこがまた良い効果になっているなと思いました。
 そうしてまた世良を挑発しながら去っていこうとする堺でしたが、何か思ったのかふと立ち止まり、また世良に話しかけます――

「あの場面はシュートに行くよな」
「え」

 堺はそう後ろを向き、昨日の試合での世良が怪我したシーンに関して振り返ります。この時後ろにはフリーの椿がいました。でも世良はそれでも打ちにいった…そのことを堺は評価していました。


「打ちにいくよな
 怪我するなんて考えずによ
 FWだもんな」


 そうして堺はFWはそういう人種だということ、何より自分のゴールが欲しいんだと語ります。なんか性(さが)のような…。この辺は時間の流れが穏やかでよかったです。でも結局また厳しく世良に接する堺でした。

「勘違いするなよ世良
 俺は同情してやってるだけだぜ
 FWの奴の気持ちはわかるってだけだ」

 FWというポジションもまた奥が深いのかもしれません。に、してもこの言い方、ついツンデレという言葉が…。
 その後堺は自分のサッカー、今のFWのポジション争いにかける思いを世良に話します。その話からは今堺が置かれている厳しい状況が見え隠れしているようにも思えました。

「俺はピークを過ぎたかもしれない
 夏木の勝負強さも
 お前のスピードも俺はもう持っていない

 でも俺はお前達に劣っているとは思わねえ
 負けるつもりはさらさらないぜ」

 最初はベテランならではの悩みに切ない気持ちになりましたが、さすがはベテラン。そのことを分かっていてもしっかりと意志を持っていました。ベテランならではの強みがあることも確かです。すべて分かった上で臨んでいるというのが強いなと思います。相変わらずぶっきらぼうな堺ですが、ここまで話すということはやっぱりそれなりに世良を心配していたのかもしれません。まあ結局ツンデレなのかも…。
 そう自分の今の思いを世良に話した堺。そして堺は世良にも選択を迫ってきます…。

「お前はどうなんだよ世良
 もう夏木に負けた気か?」

 世良はすぐに答えを返すことができず黙り込んでしまいます…。ここまで話した後に、この選択…。とても重く感じました。その後も容赦ない堺でした。

「だとしたらお前はそこどまりだな、
 終わりだ、終わり」

 ですがそう言った後、堺は世良を励ますように、ふとこんな言葉を…。ジャイキリ名言の一つです。


「ボールっていうのはな、世良……
 しぶとく諦めないヤツのところに
 必ず転がってくるもんなんだよ

 これ、俺の持論」


 ここまで厳しい言葉ばかりだったのに、ここで励ましのような言葉…。堺なりの世良への激励の言葉なのかもしれません。堺の後姿もまたカッコいいですね…。シビれました。堺自身もそれで頑張り続けることができるのかもしれないなーと思ったり。実際このセリフを思い出すたび勇気をもらっています。ベテランFWの堺らしい熱い言葉でした。
 この堺の言葉に世良も力を感じ、元気を取り戻していきます…!そして堺に元気に自分も負けないと意思表示を!


「だぁ――っ!!!
 俺も負けねえっス!!」


 ここの叫びは世良っぽくてよかったと思います!世良の声も回を追うごとによくなってきている気がします。
 元気になった世良を見届けた堺はどこか安心したようにも見えました。原作では描かれなかった堺の表情が。やっぱりなんだかんだで先輩として心配していたのかもしれません。原作ではツンな印象がありましたが、アニメではデレかも。
 そしてまた世良をからかってきます。

「いいって、ポテトチップ食えって」
「食わないっス!もうやめたっス!」
「いいじゃん、食えよ」
「嫌っス!」

 このやりとりもこの二人らしくて良い感じでした。なんか楽しそう~。微笑ましい気分になりました。アニメでは結構長めになっていてニヤリ。そうして時は過ぎていきます…。
 こういう若手とベテランの熱いやり取りがあるのもジャイキリの良いところのひとつですね。原作でも結構若手とベテランのやりとりがキーになることが多く、はっとさせられることも多いです。そのたび、それぞれが悩み、乗り越えていく姿に熱くなってしまいます。 
 あと人物の配置・画面の構図がドラマっぽくて良い感じでした。これで世良の悩んでいる姿をもうちょっと暗く+もっと堺の目が生き生きとしていれば文句なしだったのですが、川田さんの声がとてもハマっていていたのであまり気にしないことに。川田さんの声、本当に堺そのものでした~。世良と堺の会話シーン、目以外は原作の空気を見事表現してくれたと思います!


 次はETU対浦和レッドスターの試合。ジャイキリ回でも浦和は強豪チームかもしれません。怪我している世良はスタンドから観戦。やっぱりどこか面白くなさそうです…。
 夏木は今回も控えですが、今回は出番があるかもと期待していました。ですが練習で張り切りすぎて前にいた堀田を突き飛ばしてしまいます…。堀田の倒れこみっぷりに笑。

「前見ようぜ、夏木…」

 しかも夏木は試合に出る前から既に汗だくで…。相変わらず自信満々+無駄に気合を入れている夏木でした。
 試合ではなかなかETUがなかなか点を入れられず、達海が気をもんでいました。そしてこの状況を変えるために、遂に夏木投入を決意――

「ちょっと早いけど動くなら今か」

 ここでいよいよ夏木が投入される瞬間が…!スタジアム全体が盛り上がります~。堺と交代で夏木はピッチへ入っていきます。8ヶ月ぶりの試合出場ということで、夏木にも感慨深いようで…。

『これだ――
 この瞬間を俺は8ヶ月も待ってたんだ』

 夏木も夏木で試合にかけている思いがあるんだなと感じるシーンでしたが、この後夏木はピッチに入って早々転がったりと無茶苦茶…。しかも感極まって泣き出してしまいます…。

「うっしゃ――来い浦和――!!
 俺が相手だ――!!」

 感情の起伏が激しい夏木でした~。そんな夏木に浦和の選手、さすがの達海も呆れ気味…。達海からこう言われるのってよっぽどなのでは…。まあこれでこそ夏木なのかも。
 ETUのサポーターからも復帰を歓迎される夏木。そんな中夏木はこれまでの8ヶ月間、自分を支え続けてくれた人達へ改めて感謝します…。(後藤・先生・嫁・娘・達海)ここで夏木が実は妻子持ちだったと明らかに…。原作で初めて知った時はかなり驚きました。世の中どう転ぶか分かりません。

『一人の男として……
 必ずピッチで結果を……』

 ここは原作を読んでいる時は夏木のこれまでの苦労に、どこかしんみりした気持ちになったのですが、アニメではBGMが何故かサンバっぽい+楠さんの演技が妙~に真面目で笑いが止まらず困りました…。どうしてこうなったんでしょう。でも夏木らしかったのは確かだったと思います。

 ですがこの後、試合ではETUがふとした隙に1点失点してしまい…。夏木が入って早々いきなりピンチです…。これには最初夏木もあ然としていましたが、すぐにここは真剣勝負の場だったと気を持ち直し、気を引き締めなおします…。


『俺が8ヶ月求めてたのは
 そういう世界じゃねえか』


 そう決めた瞬間、夏木の表情も引き締まっていき…。堺のいう通り夏木は本当に勝負強いのかもしれません。

 失点したことでリズムを崩されるETU。達海と松原もそのことを気にしていました。ですが夏木にボールが回るとその状況に変化が――なんと夏木はボールを受けた直後ゴールを決めてしまいます――!鋭い見事なシュートでした~。まさかというところで夏木、成果を出しました!この辺BGMがやたら壮大で驚きでした。
 そしてまたここからしばらく夏木オンステージのはじまり。点を取った夏木はサポーターの元に駆け寄り、喜びを分かち合います!


「夏木陽太郎!!
 軌跡の大復活弾――っ!!」


 ここの喜んでいる夏木の画はアニメならではの勢いがあってよかったです。相変わらずBGMが南国っぽい…。
 ETUの選手達もそれぞれ夏木のゴールを喜んでいました。村越もそれが夏木らしいと喜んでいるようでした。

「本当に戻ってきたって感じがするよな
 ETU(ウチ)の11番が……」

 夏木も嫁と子の前で自分の雄姿を見せられたということで満足しているようでした。娘寝てしまっているようですけど…。に、しても本当奥さん美人で、一体どういうふうに知り合ったのか気になります。夏木からアタックしたんじゃないかと思っていますが…。
 そして夏木はここからだと、これからもゴールを決めまくって活躍しようと意気込みます――。こうして夏木は見事復帰戦で成果を出すことができました。夏木にとっては最高の復帰戦でした。

 一方スタンドから見ていた世良もこの夏木のゴールにはかなり動揺…。ここの世良の動揺っぷり、本当世良そのものという感じがしました。
 ですがその後すぐに堺から言われた言葉を思い出し、世良は気を持ち直します…。

『ホントの勝負は…
 俺の怪我が治った時だ!!』

 世良も大丈夫そうで安心しました。その後の足に治れと気を込めるのも世良らしくてよかったです~。世良もまだこれからのようですね。
 一方夏木と途中交代した堺。夏木との交代シーンは味気なかったような気がしたり。堺も堺で夏木が成果を出したことが悔しいようで、静かに闘志を燃やします…。

『負けてられっか』

 FW3人それぞれ戦う決意を固めます。堺にもまた試練が…。世良と堺、置かれている状況はやっぱり同じなのかもしれません。堺にも本当頑張って欲しいです。

 一方藤澤さんは今試合の夏木の活躍で現時点のナンバー1FWが夏木だと確定します。そして夏木の復帰がまたETUの好調に拍車をかけるのではと予想しますが、

 達海はいつになく鋭い眼差しでピッチを見据えようとしていて…

 好調続きなETUですが、まだ何か不安要素がありそうです。達海は一体何を見据えているんでしょうか…。


 そうして今回の試合は引き分けで終了!今まで負け続きだった浦和に引き分けることができたということでETUの面々は手ごたえを感じていました。この時点では好調だと思われるETUですが…。
 ゴロー達もなんだかんだでこの結果を喜んでいるようでした。ゴローの応援団に人が何気に増えているのに笑。
 達海はいつものようにマイペース。有里がネクタイ戻したと思いきゃ、すぐにネクタイを緩めている達海でした。ですが達海は有里からチームがいい調子と言われ、何かが気になります…。

『いい調子ねえ……』

 このままいけばいいのですが、このままいくんでしょうか?好調の流れにどこか不穏な空気が流れてきたところで次回へ続きます…。

 今回は6巻の♯54~56を消化。夏木復帰シーンを一気にやってしまいたかったのか、3回消化になりましたがスピード的にはちょうどいいかもしれません。そのため何箇所かありましたが、個人的には世良と堺の会話シーンをしっかりやってくれたので満足です~。FW3人の声も良い感じでした。おかげで軽く書くつもりが今回も長く…。でも原作の感想で書き足りなかったところがあったので、またこうして書けてよかったです。
 原作感想はこちら。2年ぶりに読み返しましたが、やっぱりあれですね…。

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 次回は達海が気がかりに思っていたことが明らかに…。一体何が悪いのでしょうか。大阪戦に向けて話も動き出しそうで、今から大阪のキャラの登場シーンを見るのが楽しみです!
 今日久しぶりにジャイキリを読み返して感じたのですが、ジャイキリアニメは大阪戦で終わる可能性が高そうです。尺も結構長めなので。話的には今後の試合で終わるより良いのかも。アニメもいいところで終われる気がしてきました。

 ではまた次回に!