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パイロット養成講座

多くの機長、副操縦士を育てた坂井優基が、パイロットになろうとする人や訓練生に送るアドバイス

大学の学部

2013-03-28 | PMDG NGX

はしもんさんの質問に答えて

質問

将来パイロットになりたい現在高校一年の女子です。
大学は工学部に進もうと考えています。
将来のことを考えて機械に強くなっておいた方がよいと考えています。
大学ではこれを学んでおいた方がよいというものはありますか?

パイロットを目指していられるとのこと嬉しい限りです。

最近では各社とも女性パイロットが活躍していますし、すでに女性の機長も誕生しています。

以前にも書きましたが必ずしも工学部が有利なわけではありません。

文化系と理科系ほぼ半分ぐらい、文化系の方が若干多い気もします。

パイロットの道は、自社養成、航空大学校、様々な大学のパイロットコース、自衛隊または海上保安庁などからの転職とわかれます。

まだ時間がありますので良く見極めてください。

パイロットの世界では微分積分はほとんど必要ありません。

高校の物理、それも力学と電磁気学、熱力学はしっかり学んでおいてください。

あと絶対的に必要なのが英語です。

管制官との会話もそうですし、最近では外国人の機長も大勢います。

マニュアルも原典を確かめるときは英語が必要になります。

話す、聞く、読む 英語が鍵になります。

 


一途一心、命をつなぐ

2013-01-12 | PMDG NGX
天皇陛下の心臓バイパス手術をした天野先生の本です。
分野はまったく違いますが、物事への取り組み方、様々な練習、常時手術のことを考えているなど、生き方として参考にできる部分がたくさんあります。
良ければ一度読んでみてください。

グルービング2

2012-11-21 | PMDG NGX
質問
グルービングのイメージって、電車のホームが線路に向かって少し斜めになっている、みたいなことで合ってますか?

いえそれは滑走路の傾斜です。

その傾斜とは別に、滑走路のの右端から左端まで、幅5mm深さ5mmの溝が32mmごとに掘ってあるのをグルービングといいます。この溝の隙間をつたって、滑走路に降った雨がどんどん両端の方に流れていくようになっています。

りんごさんのコメントに答えて

2012-10-10 | PMDG NGX
コメントさせてください。今晩、キエフにて日本映画祭があり、「ハッピーフライト」2008年上映 の映画を鑑賞致しました。エンジニア、地上アテンダント、国際線フライトアテンダント、管制官、エンジンの中にカモメが入らないようにエアガンで追い払う役の方、機長、副機長の活躍、など飛行機にまつわる方々のご活躍や全体像をみることができ、飛行機業界を目指していらっしゃる方には興味ある映画であろうなと思いました!それにしても、気候は生き物のように予測不可能な部分があるようで、管制官と機長との会話など常に確認は欠かせないなと思いました。まさに冷静沈着が要求されるような気がして、これは他のあらゆる仕事にも当てはまることかなとも思いました。大変勉強になった映画でした!

この映画パイロットの目から見ても本当に良くできていました。
最初に上映されたとき、コンビニのローソンでタイアップとして、機内で作ったお菓子を売っていたのですが、どんな味がするか試したくて買いにいきました。

気象の道具

2012-09-26 | PMDG NGX
sayurobo01さんのコメントに答えて

昔は天気図だけで飛んでいました。
それが今では気象レーダーに、スーパーコンピューターの計算、Xバンドレーダー、フェイズドアレイレーダーとどんどん進歩しています。
しかもインターネットやiphonで個人が簡単に見られるようになっています。
その分、安全性も向上してきていると思います。

コンピューター

2012-02-22 | PMDG NGX
bb27さんの質問に答えて

一つ気になったことがあったのでお聞きしてもよろしいでしょうか。
質問27のコンピューターの調子が悪くなるというのは具体的にどのようなことなんでしょうか?

通常、操縦用のコンピューターは、ノーマルモードで動いていてかつ3重に装備されています。
ノーマルモードでは、例えばフラップを出して飛行機の機首が上がろうとするような動きや、エンジンの推力を変えた時のピッチの変化はコンピューターが補正します。
コンピューターの回路の一部などが故障するとオルタネートモードというモードになります。
このモードでは、様々な変化にはパイロットが自分で対応しなければなりません。
新しい飛行機は、コンピューターの補正を前提に作られているために、基本的な安定性や操縦性は従来の飛行機に劣ります。
その方が、燃費を良くしやすいからです。
その分、オルタネートモードになった時の操縦特性は悪くなります。


富津ビジュアルの経路

2012-01-26 | PMDG NGX
ウムキさんの質問に答えて

質問

最近の富津ビジュアルですが、どうもアダムまで行かずにバチスからダイレクトにカイホに向かう機があるようです。このようなルート選択はどのように決定されているでしょうか?お時間のある時に教えてください。よろしくお願いします。

答え

この部分はほとんど管制官からのレーダーベクターです。前の飛行機との間隔が開いていると、ベクターでヘディングをかえ最後はダイレクト ウムキまたはダイレクト カイホでクリアフォー富津ビジュアルアプローチとなります。


大型機の操縦

2011-09-25 | PMDG NGX
DKさんの質問に答えて

質問

こんばんは。
参考となるソフトの紹介ありがとうございました。

私はこの半年ほどの間に採用試験等で737NGやQ400のFFSを操縦する可能性があります。

経験者に話を聞くとパターンフライトや急旋回、ILSなどを実施し当然ながら、パイパーやセスナなどの訓練機とは慣性が違い苦戦したということでした。

小型訓練機と大型機との操縦における違い、注意点などポイントがありましたら、アドバイスいただけないでしょうか。
よろしくお願いいたします。

小型機は高ければ操縦桿を押し、低ければ操縦桿を引くというような動作で操縦することができます。
大型機でこれをやると安定しません。大型機の操縦はまず姿勢を作り、パワーをセットして待つということが基本です。
例えば今高くなったとして、ただ闇雲に操縦桿を押すのではなく、現在のピッチより1度か2度下げます。
そして下向きのレートを作ります。
ここで高度ばかりを見てはいけません。
いったんピッチを決めたら今度は速度を見てパワーが足りているのか多いのかを判断してエンジンのN1を操作します。
その後、左右があっているかどうかを確かめます。
横方向はただ左、右に動かすのではなく、もし左にいるとしたら少しバンクを右にとってすぐ水平飛行に戻し、ナビゲーションのようにヘディングで乗ります。
その後、高度またはグライドスロープに戻って、今のピッチが適切か判断します。
丁度良い高度になったらピッチを少し上げます。

基本は姿勢とパワーを作って待っているという点と
動作の結果をチェックして対応するのは、速度や横方向のずれをチェックしてそれに対応した一週遅れということです。

もし訓練で使っていた飛行機が丸形の昔の計器を使っていたのでしたら、PFDのテープへの慣れも必要です。

これらは、シミュレーションソフトを使ってもある程度訓練できます。

Good Luck!


HUD

2011-09-14 | PMDG NGX
kooriさんの質問に答えて。
IDENT参照
HUDは毎回使っているわけではありません。

HUDには良い点と悪い点があります。
良い点は非常に正確にコントロールできることです。
HUDを使っているパイロットが操縦しているのを反対側の席でFDを見ているとFDがセンターからぴたりとも動きません。
また目を、外、計器と移す必要がないところも便利です。

悪い点は、HUDばかり見て操縦していると、自分の機体がどんな姿勢でどちらを向いてとんでいるのかわからなくなる可能性があることです。
特にHUD内の表示の位置と、実際の計器の表示の位置がずれているために、直感的に自分の姿勢がつかみにくくなります。

使えば便利だが、使いこなすには練習が必要といった感じでしょうか。

POS

2011-08-27 | PMDG NGX
日付を確認し終わったら、ポジションを入力します。
現在の飛行機で位置情報の基本になっているのはIRSと呼ばれるレーザージャイロです。
このIRUが位置を決めるためには最初にIRSがどこにいるかを入力する必要があります。
ポジションページの左上に飛行機がいる空港をICAOの4レターコードで入力します。
羽田はRJTT、千歳はRJCC、福岡RJFFのように空港毎にコードが決まっています。
次にもしゲートに止まっている場合にはゲートナンバーを数字で入力します。
またGPSの緯度経度も利用できます。
これらの、ポジションのうちどれをIRSに入力するかは航空会社ごとに決まっています。
GPSならGPSの緯度経度の右横のボタンを押して、数値を画面の一番下のスクラッチパッドに移し、
その数値を次にIRSのポジション入力を求めている四角い箱が並んだ列の右のボタンをおしてIRSに入力します。
間違ったものを入力すると、ポジションを確かめろという警告がでてきます。
この時に、無理にそのポジションを入力してはいけません。
間違ったポジションを入力すると、時間の経過とともにIRSの計算する場所がどんどんずれてきます。

IDENT

2011-08-24 | PMDG NGX
FMSを立ち上げたら最初にするのは、IDENTページを開くことです。
このページ上で、機種、エンジン出力が正しいことを確認します。
またNAVDATABASEの日付を確認することも重要です。
PMDGのデフォルトではNAVDATABASEは一つだけですが、通常は日付の違うものが二つ入っています。
航路上の各種のポイントの名称や、航空路、出発、到着方式などは28日毎のサイクルに応じて変えられます。
NAVDATABASEもこのサイクルに合わせて28日毎に改訂されます。
(日付はあくまでもゼブラタイムで変わります)
このNAVDATABASEの入れ替えは地上でしかできません。
フライト中に、日付が変わる場合にはどちらのNAVDATABASEを使うかは各航空会社ごとに決められています。

PMDG NGX

2011-08-23 | PMDG NGX
日本でも多くの新しい航空会社ができようとしています。その中では737-800とA320がこれからの新興会社の主力となっていくと思われます。
残念ながらエアバス系は良くわかりません。せっかく737-NGXという良いソフトが出てきたのでこれを使っていろいろと説明していきたいと思います。
小型の訓練機とジェット機の違いはいくつかありますが、その一つがFMSがついていることにあります。
パイロットの前にあるデーターを入力する装置のことをCDUと言います。
このCDUは、FMSだけでなくACARSなどいくつもの装置の入力デバイスとなっています。
FMSへの入力はまず、CDUについているMENUボタンを押します。
そうすると画面にFMS、ACARSなどいくつかの文字とカレットという矢印がでてきます。
このFMSと描かれ横のボタンを押すことでFMSに入力できるようになります。
FMSに切り替わったら、INITREFというボタンを押してください。
ここで、最初の画面がでてきます。
その時、左下に出てくるINDEXという文字の横を押すことで、FMSの中のINDEXページが表示されます。