Sing Listen Travel 〜歌って、聴いて、旅をして〜

リタイアしてから鬱憤を晴らすようにできなかったことをやってきた。でもマンネリ化してる。まだやり残してることをやろう。

METライブビューイング「ポーギーとベス」

2020-07-01 19:12:00 | METライブビューイング
今日はMETライブビューイング「ポーギーとベス」を二子玉109シネマで。

高校生の頃からJazzでガーシュンの曲はたくさん聴き、ミュージカル映画も(TVでだけど)いっぱい見ていたんだけど、ポギーとベスの映画もガーシュンの伝記映画「アメリカ交響楽」も観た記憶がない。

調べたらポギベスの映画はオットープレミンジャーがなんとポアチエで1959年に撮ってる。ヒットしなかったんだろう。
METがやるのは30年ぶりだと聞いて、黒人歌手にもっと多くの場を与えないと、ってゲルブ総裁が決めたんじゃないかと。

この公演は今年の2/1で、ジョージ・フロイド氏が白人警官に殺された事件をきっかけに爆発した「Black Lives Matter」運動はまだ始まってないんだけど。今これを演ってたら、どういう声が出たんだろう。何が起こったんだろう。
そんなことを考えずにはいられなかったから、少し重たい感じで観ていたよ。

と同時に、METを見ているのかブロードウェイを観ているのか分からないような感覚もあり。

ポギベスのこと知らないからwikipeしたら、

兄・アイラと作家デュボース・ヘイワードとの協力によって書かれ、黒人コミュニティの風俗をリアルに描いたフォーク・オペラ『ポーギーとベス』(Porgy and Bess)は1935年にオール黒人キャストという意欲的な企画で初演されたが、初演時は反響は得られなかった。

とのこと。映画と同様ヒットせず。
オペラもミュージカルもシネマも、まだまだ白人中心の世界っだったから、じゃないかなぁ。

そんな時代なのに、こういうオペラを書いたガーシュンって、すごい。伝記映画「アメリカ交響楽」ではどう描かれてるんだろう。

さて内容は、さすがMET、素晴らしかった。
椿姫、ボエームなどなどの定番オペラを、旧演出・ベテラン歌手で、来る日も来る日も続けてたんじゃダメだからね。

オーウェンズは風邪で良くなかった、とはいえポギベスだから、やはり存在感が凄いわね。森繁のバイオリン弾きみたいなもんでしょ。
エンジェル・ブルーはMETが大スターに育てたいんだろうね。さあ、期待に応えられるか?
あとはスポーティングラインのフレデリック・バレンタインが魅力的だった。

終盤の三重唱くらいからすごく盛り上がって。
最後にポーギーがベスを探しに行くエンディングは感極まる。人間は強く、決してギブアップしないって、見せたんだと思った。





















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