s*mile!

徒然なるささやかな日常

妖怪アパートの幽雅な日常

2006-06-27 21:47:41 | memo
妖怪アパートの幽雅な日常
講談社
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珍しく本のお勧めを…。

母に勧められて読んでみたんですが
これが!児童書という括りですが、
大人にも読んでもらいたい本です。

主人公は13歳の時に両親を亡くした夕士。
その親友のエリート街道まっしぐらの裏番・長谷。
妖怪アパートに住む面々は
徐霊師の女子高生、偏狂的なファンを持つ小説家、
個展で暴れる画家、次元を行き来する骨董屋、霊能力者…
の他に、人間じゃない「なにか」が多数。
キャラクターは一癖も二癖もあるのが魅力的で、
それが夕士の世界と可能性を大きく広げ、
大人の在り方を教えてくれ、
生きることの付随する全ての事を
自分の糧にしていこうと教えられる本です。

それと、なんといっても食事の美味しそうな事!
るり子さんという手首だけの幽霊が作る
アパートでの賄いの食事が
読んでいるだけでお腹が鳴る程美味しそう!

引越しそばと天ぷら(梅が一枝添えられていた)に始まり
衣がジュージュー音を立てる豚カツ、木の芽の胡麻和え。
太刀魚の塩焼き、出汁巻き。
薄切り肉の湯葉巻き、焼き茄子田楽、鯛のお造り、
鯛の柳川鍋、夏野菜と魚介の石焼そば。

…と毎回書ききれないほどの料理が登場し、
大人は縁側で酒を飲み、
(ドンペリ飲み出した時は心底本の中に入りたかった)
子供はその隣でご飯を食べる。
大人の話に耳を傾け、生きた話に心を躍らせる。
その関係のバランスの良さに憧れすら抱きます。

是非、高学年~大人と幅広く
読んで欲しい本です。

妻のお薦めは、長谷と生徒会長、
そして新任の千晶先生。
最高です。

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