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書苑よしむら

古書の世界へようこそ!大阪:天神橋筋3丁目にある美術古書籍 書苑よしむらの日々録です。

資料としての絵はがき

2009-01-12 12:17:20 | 古書入門
「図説 尼崎の歴史」の豊富な図版の中で、
よく目立ったのは資料として使われている絵はがきの存在です。

日本史の教科書にのるような歴史的大事件なら、
写真が残っているかもしれませんが、
カメラが一般に普及していなかったころの庶民の日常生活はなかなか写真に残っていません。

そこで写真絵はがきがとてもよい資料となってくるのです。

戦前までは鉄道開通など、
何かの記念に絵はがきを作ることも
多かったみたいです。

また海外向けにとられたもの、
観光地のお土産用なども、
今とはちょっと違った視点(記録としての意味もあったのかも)
で撮られていて、
興味深いです。

ですので、一見、なにげない絵はがきにみえても、実は資料的価値の高い
絵はがきかもしれません。

ほんのり、はんなり

2009-01-06 07:48:25 | 古書入門
昔の絵はがきって、裏面も可愛らしいんですよね。

ポストカードの表記や罫線、切手の貼る位置など。

こういう、奥床しい気遣い、
ほんのり、はんなりした可愛らしさは
日本の文化だなぁ~と、いとおしく思います。

古い絵はがきをみかけたら、裏面みてやってくださいね。

えはがき その3

2009-01-04 00:07:09 | 古書入門
今テレビをみていて知ったんですが、
アクセスを増やすコツとして、改行を沢山し、余白を増やし、見やすくするというのがあるみたいですね。
でも改行が多い本って嫌ではないですか?
内容がないのを、余白で水増ししているみたいで、、、、
戦後ぐらいまでの小説なんて、基本的に文字でびっしりですよね。
ずっとそういう本を読んできて、そして、そういうのが好きなので、
無意味な改行に
抵抗があるのかもしれません。


さて、そんなことを思いながらも
即売会の準備は続いています。
今日ご紹介するのは外国絵はがきです。
イタリア、エジプト、ドイツが多いのですが、
戦前のもので白黒なので、なんとなく情緒があります。

でも今私たちがイメージする外国と大差ないのはおもしろいですね。
やっぱりエジプトはラクダ!
イタリアは街中にあふれる彫刻~!!
、、というベタな感じ、、、なんですが、
アクが抜けていて、素敵です。「空想の余地がある」という感じです。

でも、過去50年以内にできたような、新しい名所ってあんまりないんですね~。

えはがき その2

2009-01-02 15:51:01 | 古書入門
昨日にひきつづき、お正月から即売会の準備中です。
えはがきを何百枚と整理していると、眼が肥えて(変になって??)きて、
マイベスト・えはがきもマニアックになってきます。
写真のこれ、瓦シリーズですが、見ているうちに
だんだん可愛くおもえてきました。

たくさん集めると楽しそうです!
しかも、沢山集められるお値段なんですね~。(会場で見つけてみてください!)
今年は「瓦」!いかがですか?

阪神古書籍即売会より・書

2008-01-08 06:01:02 | 古書入門
阪神の即売会はお正月気分がまだのこる9日よりはじまります。ですので、いつもより華やかな、日本的なものを選らんで出品いたします。書幅もその一つ。

今回は頼杏平(広島生・山陽の叔父・儒学者) 皆川淇園 (儒学者) 長尾雨山、柴野栗山、松坂帰庵などが揃いました。


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古書のある毎日(7 )

2007-03-03 20:02:48 | 古書入門
◎即売会の楽しみ(2)
まず開催場所。私(E)がいつも訪れてたのはたいていデパートやお祭りなど、なにかのイベントに併催、という形のものでしたが、そうではなく、古書の即売会のみでおこなわれるものもあります。
大阪では谷町にある、大阪古書会館。最近ではここが会場になることが多いです。百貨店以外の、屋内の即売会は、馴染みがなかったのですが、天候に左右されないメリットがあるらしく、また本の傷みも屋外に比べて少ないので、業者側にすると良いことが多いですね。ただ古書素人な人だと、いつやってるのか、情報が掴みにくいのと、少し行きにくい感じがするのが、またに傷でしょうか?(ちなみに、全然そんなことはないので、是非いらしてくださいね!)
その他は(よしむらが参加したものでは)梅田の阪神百貨店、大丸、大阪天満宮、OMMビル、などがありました。
阪神は年明け好例のもので有名です。
また、天神さんは早春と秋に開催で、屋外の即売会では有名です。
また昨年参加した即売会で変わったものとしては、芦屋の美術館で開催されたものがありました。
美術専門のよしむらとしましては、まさしくぴったりの会場。
このように古書の即売会は様々な場所で一年中おこなわれているのです。
(即売会の情報はブログで随時ながしていきますので、よろしくお願いいたします。)

古書のある毎日(6 )

2007-02-24 20:53:07 | 古書入門
◎即売会の楽しみ(1)
皆さんは古書の即売会に行かれたことはありますか?即売会、といってピンとこなければ、百貨店の催し物会場、または屋外(お寺など)で行われている古本市の事です。
古書素人の時は、またまた通りかかったとこで、市に遭遇して「あ、なんかあるかなー?」と、覗いてみたり、京都の下賀茂神社や知恩寺なんかの古本市は有名ですので、その時期に京都へ遊びにいく予定を立てて、立ち寄ったりしていました。
買うのはだいたい3、4冊。ちょっと見て、続きが読みたくなるような小説があれば買うだけで、探している本は特にないのです。収集家ではないので、本の値段の安い、高いがわかるわけでもありません。
なので、それよりは一癖ありそうな古本好きのおじさんや店員さんを眺めて、その「古本市」の雰囲気を楽しむ、といった感じでした。
当時は「古本屋で働いてる人」になりたかったので、本当に店員さんをあこがれの眼差しで見ていました。
また、どこから集まって来たのか、古本市のお客はほとんどおじさん、しかもみんな似たような、しかし個性的なおじさんなんですね。なので会場はグレーや茶色のアースカラーのイメージ。古本も茶色が主体だからお客と商品が調和してます。
若い人も何となく物静かで、大声で話す人はあまりいません。でも、人が見てる本がなんか気になったり、読みたかった本が偶然見つけられて興奮したり、と静かに熱い気持ちが交差している、独特なムードがあります。そんな独特の空間に身を置いている事がなんか楽しかったのです。
でも私が経験している即売会、それは即売会の一部分であり、本当の姿ではなかったのです。

古書のある毎日(5 )

2007-02-21 16:00:03 | 古書入門
古書店は忙しい〈3〉
値段を付けました。では次はというと、商品を仕分けていきます。どこで売るとよいか、店に並べるか、即売会に持っていくか。そのジャンルの品揃えが充実するまで、もうしばらく寝かす場合もあります。
そうした本の整理や移動の様子は、端から見れば本をひもでくくったり、単に山積みにしているだけなので、見た目は引っ越し作業と全くおなじです。ですので、即売会前後に、はじめて店に来られたお客さんは「この店は移転のための引っ越し作業中だ」と思われるのではないでしょうか。
私(E)も学生時代に古本やさんに行って、いつも本が梱包されたままだったり、山積みにされてるのを見て「もうちょっと片付ければ良いのに、、」と思っていました。
しかし、仕入れてから値付けをして、仕分けしたり、即売会から帰ってきた商品の整理や発送する商品を選り分けたり、、、等、商品の出し入れや移動がかなり多いので、どうしても引っ越し作業中状態が続いてしまうのです。(まあ、ポリシーで美しい状態をキープされてるお店や、大きな倉庫や作業場をお持ちのお店はこの例には当てはまりませんが。)
なので、店内が大変な事になっていてもドアが開いていれば営業中ですのから、引っ越し作業中と思わずに、お客さまにはゆっくりと本を見ていただければと思います。

古書のある毎日(4 )

2007-02-16 20:24:37 | 古書入門
古書店は忙しい〈2〉
本を仕入れたら今度は値付けです。値付けの仕方はそのお店のカラー、方向性を示しているもので、法則や決まりはありません。確かに値段の相場はありますが、あえて高く付けたり、安く付けたりする事もあります。新刊本ならなんでも高く付ける店があったり、逆に新しい本でも店の方向性に合わなければ安く付けたり。そうして、品揃えだけでなく、価格を通しても店のカラーを出していけるのです。
また、古書店で面白いのが、他店で買ったものを値段を付けなおして売る事があるということ。いわゆる「せどり」で、これ専門でやってる方もいるようですが、私なんかはこっちで買ったものをあっちで高く売られるとなんだかクヤシイ気持ちになったりするのですが、主人いわく、そういう「スキ」もお客さんに対する「お楽しみのひとつ」なんだそうです。
でも大量に仕入れた本、ひとつひとつに値段を付けていくのは気が遠くなるような作業です。(横で見ていて)
情報が簡単に手に入る時代ですので、ある程度の値付けなら素人でもできるかもしれません。でも、ネットで相場を調べて、市場を考え、、、とやってるとものすごく時間がかかりますよね。だからこればっかりはやっぱり経験と勘が必要な作業だと思います。

古書のある毎日(3 )

2007-02-15 16:50:13 | 古書入門
古書店は忙しい〈1〉
私(E)が古本やさんになりたかった理由は大きく二つありました。ひとつは本が沢山読めること。もうひとつは古本やさんには何というか、ずっと座って店番をしているというイメージがあって、早くいえば「暇そう」「楽そう」な商売だからいいなあ、ということでした。
しかし、実際にお手伝いをしてみると、これが実に忙しい!(まあ、楽な商売なんてありませんが。)
まず何はさておき商品の仕入れ。市で仕入れたり、お客さまから直接買い受けたりしますが、すべてが一点ものであり、欲しいものが欲しい時に手に入るような事はまれです。運、縁に多分に左右されるのが、辛くもあり、楽しくもあるところ。空振りの時もあるので私なんかは大変だなあ、と思うのですが、主人はいつも楽しそうに仕入れに出掛けていきます。市の場合はどんなものが出ているのか、買い受けの時は何が出てくるのか。もしかしたら仕入れがこの仕事の醍醐味なのかもしれません。