





*紙本淡彩 本紙136×37cm
*共箱 状態良好
*価格 15万円
☆戦前、京都画壇を中心に個性的な画風
で活躍した、富田渓仙の風景画です。
上方には「養老の滝」と賛が、中央から
下部にかけては父に酒?を注ぐ息子、
および松が、淡彩で勢いよく描かれ
ています。
一種の理想郷図ですが、渓仙自身が
楽しんで筆を執った雰囲気が画面全体に
あふれおり、貪欲にあらゆる画法を
体得していった画家でしか描けない、
南画とも近代日本画とも少々異なる
「渓仙ワールド」です。
渓仙は、人物としても型破りな性格で、
当時の中央画壇とは一定の距離を置き、
わが道を行く画生活だったらしいですが、
大御所・横山大観に「あいつは偉い画家だ」
と言わしめたりと、玄人受けもしていました。
そんな渓仙と、駐日フランス大使であり
詩人の、ポール・クローデルと詩画集を共作
したこと等は、極自然な成り行きであった
のでしょうね。