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インポッシブル

2013-07-23 17:11:25 | ア行の映画

Lo Imposible

『インポッシブル』
“THE IMPOSSIBLE” (2012・スペイン=アメリカ・1h54)
監督 : J・A・バヨナ
出演 : ナオミ・ワッツ、ユアン・マクレガー、トム・ホランド、サミュエル・ジョスリン、オークリー・ベンダーガスト





2004年のタイ、スマトラ島沖地震で津波に襲われ離ればなれになった外国人一家が異国の地で懸命に生き延び再会を願う。



津波に襲われたらどういう事になるのかが事細かに描かれていて観ていて息苦しくなるほどで、それほどに映画の一シーンとして見事なシーンだったと思う。

一家には奇跡が起こる。ホッとしたけどそんなに上手くいくものなのだろうかと思ってしまう。でも実話がベースとなっているのだからそういう事も起こり得るのだろう。
天災という人間にとっては理不尽に思える事も起こすけど奇跡も起こす。神の存在を意識せざるを得ない。こうして信仰心は生まれるのかも。


折れた矢

2013-07-04 20:28:04 | ア行の映画

折れた矢 韓国映画 OST(韓国盤)

『折れた矢』
(2012・韓国・1h40)
製作・監督・脚本 : チョン・ジヨン
出演 : アン・ソンギ、パク・ウォンサン、キム・ジホ







大学を解雇されたのは不当だとして裁判を起こした教授が判決に納得が行かず判事をクロスボウで射ったとされる事件を裁く法廷では、教授の行為を司法へのテロとみなし教授に不利な審理が行われていた。



教授は矢を射ったのか射っていないのかが争点となる法廷ミステリーなのかと思っていたけど、理不尽な事にも決して屈しない男の正義の物語だった。

2007年に起きた事件でこれだけ不可解な裁判がまかり通ってしまったってのが恐ろしい事だと思う。



アン・ソンギが時折トニー・レオンに見えるのが物語に集中出来なくてちょっと困る。



エンドロールでの韓国ロックは場違いな感じがしたけど、体制におもねらない男=ロック。という事での選曲なのだろうと納得してみる。

韓国の音楽はあまり聴かないけどたまたまこの人の歌声聴いてなんだかスゲエなと思った。ロボットアニメの主題歌歌って欲しい。



アフター・アース

2013-06-28 19:23:55 | ア行の映画

アフター・アース (アルファポリス文庫)

『アフター・アース』
“AFTER EARTH” (2013・アメリカ・1h40)
製作・監督・脚本 : M・ナイト・シャマラン  製作・原案・出演 : ウィル・スミス
出演 : ジェイデン・スミス、ソフィー・オコネドー、ゾーイ・イザベラ・クラヴィッツ







人類が地球から去って1000年。もはや地球は人類が生息するには適さない場所になっていた。その地球に不時着した父と子は一刻も早く地球から脱出しなければならなかった。



M・ナイト・シャマラン監督作。である事はあまりおおっぴらにされていないような。ウィル・スミス親子の共演作である事の陰に隠れているような。
本作を観る際にはそこら辺の意図をもっと汲み取った方が良かったのかも。
M・ナイト・シャマラン監督作と思って観るとどうしても何か裏のある作品なのではないかと疑って観て、それで結局なんにも無いので物足りなく思えてしまう。
でもウィル・スミス親子共演のSF作品として観れば、タイムリミットサバイバルアドベンチャーサイエンスフィクションファミリードラマとしてそれなりの作品に思えたのかもしれない。



ジェイデン・スミスの幼少期を演じたちょっとチェブラーシカに似てた少年もスミス一家の一員なんだろうか。
ジェイデン・マーティンという少年。スミス一族ではなかったし今後ブレイクも予想されるイケメン君であった。



新宿ミラノ1にて。


エンド・オブ・ホワイトハウス

2013-06-14 19:19:48 | ア行の映画

ポスタ- A4 パターンC エンド・オブ・ホワイトハウス 光沢プリント

『エンド・オブ・ホワイトハウス』
“OLYMPUS HAS FALLEN” (2013・アメリカ・2h00)
製作・監督 : アントワーン・フークア  製作・出演 : ジェラルド・バトラー
出演 : アーロン・エッカート、モーガン・フリーマン、リック・ユーン、アンジェラ・バセット、ロバート・フォスター、ディラン・マクダーモット、ラダ・ミッチェル、コール・ハウザー、メリッサ・レオ、フィンリー・ジェイコブセン、アシュレイ・ジャッド





ホワイトハウスがテロリストにより占拠された。大統領をはじめ要職に就く人物を人質に取られ政府は迂闊に手出しできずにいた。ただ一つの望みはホワイトハウスに潜入していた最強の元SPの男だった。



ネタバレ有。



ホワイトハウスを舞台としたテロシミュレーションアクション映画。
どこかの国の誰かが本気で後のこと考えずにこういう事を起こそうとしたら実際に可能なのかもしれなくて、そして起こってしまったらこれぐらいの惨事になると。

しかし後のこと考えたら実行するのにはかなりの勇気がいると思う。勇気と言うよりは狂気か。アメリカを敵に回すのだから。
仮に今回の事が成功したとしてもその後に延々とコテンパンにされるまで続くであろうアメリカの報復に対してはどこら辺まで考えていたのだろう。



大統領が3つ目のコードを簡単に吐いてしまったのは拍子抜けだったけど、多分あれは強硬な態度だった大統領でさえも落ちてしまうほどの卑劣な行為をテロリストがとったのではないだろうか。その過程は脚本には有って撮影もされたのでは。
それはあまりにも卑劣でしかも現実に模倣可能だったのかもしれない。それが故に自主的に規制したのかどっかから規制されたのか。
そんなのは勝手な妄想に過ぎないのだけど、そんな事が有ったとして。その判断は恐らく倫理的には正しい選択だったのだろうけどアクション映画としては失敗だったのではないか。



出演者が意外と豪華。豪華と言うかなんかの映画で見た事ある人たちがゴロゴロ出てる。



追記

池袋シネマ・ロサにて。


イノセント・ガーデン

2013-06-06 19:29:20 | ア行の映画


★枚数限定ポスター★■両面印刷Ver■ [映画ポスター] イノセント・ガーデン (STOKER) [DS]


『イノセント・ガーデン』
“STOKER” (2013・アメリカ・1h39)
監督 : パク・チャヌク、
出演 : ミア・ワシコウスカ、ニコール・キッドマン、マシュー・グード、ダーモット・マローニー、ジャッキー・ウィーヴァー








娘の18歳の誕生日に父は不審な死を遂げる。葬式の最中にそれまで存在すら知らされていなかった父の弟が娘の前に現れる。



ほぼ全編に渡る思わせぶり演出。思わせぶられるだけ思わせぶられて真相が明らかになった時にスッキリするかというとそういう事も無く。
パク・チャヌク作品ってそういうんだったけか。



冷凍庫、遠っ!って思った。


オブリビオン

2013-06-05 17:06:56 | ア行の映画

ポスタ- A4 パターンE オブリビオン 光沢プリント

『オブリビオン』
“OBLIVION” (2013・アメリカ・2h04)
製作・監督・原作 : ジョセフ・コシンスキー
出演 : トム・クルーズ、オルガ・キュレリンコ、アンドレア・ライズブロー、モーガン・フリーマン、メリッサ・レオ








地球脱出のエネルギー源としての海水汲み取り作業の保守点検をするふたりの男女。男は憶えの無い記憶が時折甦る。ある日記憶の中の女性が宇宙船に乗って落ちてきた。



ネタバレ有。



良く出来たSF映画で見応えが有った。アッと驚く展開も有って楽しめる。
ただラストがよく分からなかった。ラストと言うよりラストに登場した少女の父親が誰なのかが分からなかった。
話しの流れからして主人公が父親という事は推測できるけど、それを確信させる描写は無かったはず。多分。見逃してたのかも。

父親を明らかにしないのはキリスト教の処女懐胎を連想させようとしているのかと思った。52号の登場も49号がああいう事になった後での復活という意味も有るのでは。
人類の新しい歴史が始まりそこで新たな伝説が生まれる。
それをトム・クルーズ主演でやってしまうと別の意味に取られかねないのでは。トム・クルーズと言えばサイエントロジーの熱心な信奉者である事は有名で。そうなると新たな伝説はキリスト教から生まれたのではなくサイエントロジーから生まれたというように。
映画に出演者個人の信仰とかは関係ないんだろうけど、興味本位でそういう風に思ってしまう。



結局海水汲み取っていたのは人類ではなかったわけで。その意味はなんだったのだろう。人類を絶滅させるためとか。



新宿ミラノ1にて。


アルティメット・ファイター

2013-05-31 16:08:40 | ア行の映画

アルティメット・ファイター [DVD]

『アルティメット・ファイター』
“FIGHTING” (2009・アメリカ・1h45)
監督・脚本 : ディート・モンティエル
出演 : チャニング・テイタム、テレンス・ハワード、ズライ・エナオ、ブライアン・ホワイト、ルイス・ガスマン、ロジャー・グーンヴァー・スミス







ニューヨークの街角で路上販売で生計を立てるショーン。ショーンの喧嘩の腕を見込み賭けストリートファイトの世界へと導くハーヴェイ。やがて二人の前に大金の動くビッグファイトの話しがやって来る。



格闘アクション映画として観ると肝心の格闘シーンが普通。チャニング・テイタムは頑張っていた。
どうしてもジャッキー・チェン、トニー・ジャー、ドニー・イェンレベルを期待してしまうが、あの人らレベルはもはや異常の域なのでそこまで期待してしまうのは酷なのかも。

ストリートファイトする場所が路上のみならず屋内の一室だったり高級マンションのバルコニーだったりするのはそのスペースを利用したアクションが見られて面白かった。

格闘アクション映画として観るよりも闘う男とマネージメントする男のバディムービーとして観た方が面白いのかも。
二人の間に芽生えつつあった信頼関係はビッグファイトの大金を前にしてどうなるのか。といったスリリングは有った。



ルイス・ガスマンはシリアスな役。



底辺から成功を掴み取ろうとする物語としてテレンス・ハワードつながりで『ハッスル&フロウ』を思い出した。
ひょっとしてこの映画の監督って『ハッスル&フロウ』の人だったりするのかも?と思ったけど全然違う人だった。
Hustle & Flowフットルース 夢に向かって [DVD]








『ハッスル&フロウ』の監督はリメイク版『フットルース』を監督していた。
リメイク版『フットルース』も観ておきたいなあと思いつつもなかなか観ないでいる。今なら100円でレンタル出来るのだろうけど。



チェブラーシカにそっくりな女の子が出ている。



2009年頃のブロードウェイの舞台の看板の中に『キューティ・ブロンド』が有った。
どうやらミュージカルになっているみたい。ミュージカル映画としてリメイクなんていう事もあるのかも。
Legally Blonde



俺俺

2013-05-29 19:03:08 | ア行の映画


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『俺俺』
(2012・日本・1h59)
監督・脚本 : 三木聡
出演 : 亀梨和也、内田有紀、加瀬亮、高橋恵子、ふせえり







つい出来心のオレオレ詐欺をきっかけとして次々と自分が増殖していく男。劣化していく自分を削除し始める自分が現れ遂にはオリジナルの自分にも身の危険が迫る。



三木監督の新境地不条理サイコホラーとして観なければいけなかったのかもしれない。
いつもながらの三木作品を期待していたので新境地に違和感。

ふせえりさんはいつもながらに面白く。

合成は良く出来ていた。その分撮影は大変だったろうなあと思う。



フライドチキンdisり即フォローは、母親が子供に嫌われたくない気持ちと三木監督がケンタッキーを敵に回したくない気持ちが本作のテーマである虚の自分と本物の自分との二重性と重なり合う重要なシーン。では決して無いと断言出来よう。


ウィ・アンド・アイ

2013-05-14 17:33:34 | ア行の映画
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『ウィ・アンド・アイ』
“THE WE AND THE I” (2012・アメリカ・1h43)
監督・脚本 : ミシェル・ゴンドリー
出演 : マイケル・ブロディ、テレサ・リン、レイディーチェン・カラスコ



高校生活最後の日、帰路のバス車中。We(私たち)とI(私)の間で揺れ動くティーンエイジャーの心の内。



集団に属している時の私と、個人でいる時の私は別人格。その事に気付きそれにどう折り合いをつけて世の中を渡ってゆくのか。
より良き社会人となるための第一関門が若者たちには待ち受けている。

本作の若者たちのWeの時の傲慢さには腹立たしいばかり。しかし我が身を振り返ると自分もそうであったのだろう。せめて本作の若者ほどでは無かったと思いたい。


オズの魔法使

2013-05-10 20:25:15 | ア行の映画

Wizard of Oz [VHS] [Import]

『オズの魔法使』
“THE WIZARD OF OZ” (1939・アメリカ・1h42)
監督 : ヴィクター・フレミング
出演 : ジュディ・ガーランド、バート・ラー、レイ・ボルジャー、ジャック・ヘイリー、フランク・モーガン、ビリー・バーク、マーガレット・ハミルトン







竜巻で家ごと飛ばされた少女ドロシーと犬のトト。故郷に帰るため偉大な魔法使いオズの元を訪ねる。



虎の門に期間限定でオープン中の映画館と言うか映画上映スペースで上映されたので観に行った。
Garden Theater in 虎ノ門四丁目http://www.mt-garden.com/index.php
何かのエコロジー関係のイベントにテントが設置されていてそこでの上映。テントで映画観るのって『どついたるねん』以来だろうか。

どついたるねん [DVD]









昼間だったからなのかテントの中は真っ暗にはならなかったり(薄暗いというよりも薄ら明るいといった感じ)、空気でテントを膨らませているのか空調の音がうるさかったり、座席がギイギイいったりと環境的には必ずしも良くはなかったけど映画が面白かったのでそれほど気にはならなかった。



本作の前日譚にあたるとされている『オズ はじまりの戦い』を先に観ていたのは順番的にどうだったのか。良かったのか悪かったのか分からないけど、もう観ちゃったので仕方ない。
『オズ はじまりの戦い』がつながりをきちんと考えて作られている事は分かった。そういう風につながってるのか。と思いながら観れた。
家に踏みつぶされた魔女ってレイチェル・ワイズ?

『ツイスター』で竜巻で牛が飛ばされるのは本作のオマージュだったという事をようやく分かったのが良かった。他にも色々と後の作品でオマージュを捧げられているのが有るのだろう。



トトが可愛かった。何より挙動が面白い。賢いんだろうけど賢いと言うよりものすごく人懐っこいように思えた。
人の周りをうろちょろしてて何か突拍子もない事が起きてビビッて遠ざかるけどすぐにまた近寄ってくる。その繰り返しが面白かった。



ジュディ・ガーランドを見てると何故かマット・デイモンの顔が浮かんできてしまう。演技の感じが似ている気がする。
パロディで(なんならリメイクでもいいけど)ドロシー役をマット・デイモンがやったら意外とはまるのではないか。お下げ髪のマット・デイモンが歌い踊る。
かかしとロボットとライオンはメル・ギブソンとケヴィン・コスナーとハリソン・フォードで観てみたい。



『オズの魔法使』は“使い”ではなく“使”。「早っ」とか「遅っ」などの現代用語を先取りしていたかのよう。


アイアンマン3

2013-05-09 17:16:44 | ア行の映画
くり
Iron Man 3

『アイアンマン3』
“IRON MAN 3” (2013・アメリカ・2h13)
監督・脚本 : シェーン・ブラック
出演 : ロバート・ダウニー・Jr、グウィネス・パルトロー、ドン・チードル、ガイ・ピアース、ベン・キングスレー、ジョン・ファヴロー





アベンジャーズの活躍によって地球が守られてから1年が経った。アイアンマンことトニー・スタークは心に後遺症を負っていたがヒーローを続けていた。
テロリストによる爆破テロがアメリカ国内で頻発する中、トニーはテロリストを倒す事を宣言させられるが、逆に圧倒的武力によって窮地に追い込まれてしまう。



途中までは興味深く観ていたけど、小難しい内容についていけなくなってしまった。



本作は3作目という事で一応3部作という形でキリのいい所でとりあえず終わりにしてみたんじゃないだろうか。
トニー・スタークは初めにアイアンスーツ有りきのヒーローであって、そのスーツが無くなってもヒーローの自覚が芽生えると。
最後の「アイ・アム・アイアンマン」の言葉は1作目の時とはその意味は大きく異なるのではないかと思う。



ドン・チードルは終わりの方でポロシャツソルジャーとして大活躍していた。
アイアンパトリオットを脱いだ直後のジャンピング・チードル・パンチがカッコ良かった。まるでトニー・ジャーかの様だった。トニー・ジャーの場合あの体勢からきっと脳天ひじ打ちにいく。

ジョン・ファブローが肥えてた。

ドンとジョンとベンとガイが出てる。ドンジョンベンガイ。
昔志村けんさんがテレビ番組(ドリフ大爆笑だったか)のコントで「栗と鳥と酢」って言ってたのを何十年経っても覚えているけど、あのコントをテレビで見る事は二度と無いのだろう。



ウィリアム・サドラーがアメリカ大統領。ロボコップ作った人でジョージ・クルーニーのいとこの人が副大統領でB級政府感が半端なかった。

ジョージ・クルーニーのいとこの人、ミゲル・フェラーが故ピート・ポスルスウェイトな感じになってきた。

ミゲル・フェラーとドン・チードル
130509.jpg



新宿ミラノ1にて。


アンナ・カレーニナ

2013-04-27 09:25:24 | ア行の映画

Anna Karenina

『アンナ・カレーニナ』
“ANNA KARENINA” (2012・イギリス・2h10)
監督 : ジョー・ライト
出演 : キーラ・ナイトレイ、ジュード・ロウ、アーロン・テイラー=ジョンソン、マシュー・マクファディン、ケリー・マクドナルド、ドーナル・グリーソン、アリシア・ヴィキャンデル





帝政時代のロシア。若い男と不倫に落ちたアンナにはその代償が待っていた。



文豪トルストイの不朽の名作を映画と舞台劇をハイブリッドした斬新なアプローチで描く。といった所だろうか。
それは元々のトルストイの名作を知っている、理解している事を前提とした上での斬新さなのではないだろうか。
その名作も知らなければ舞台となっているその頃のロシア史も知らないときてるので、斬新さを理解出来ないしそれ以前に内容をよく理解出来ないという。

自分の思うままに生きたアンナは帝政時代の王朝を象徴していて、それは堕落とか背徳を意味しているのかも。厳粛なキリスト教の教義にさえも背く。
一方で清らかで正しい心の持ち主のキティは農民と共に生きる貴族(?)の男を夫に選び夫と共に清く正しく生きる。そのキティはロシア革命で王朝を倒し社会主義へと進んでゆく理想の象徴であるのかも。

その当時はアンナは許されない存在であり、キティは正しくこうあるべきとする女性(人間)であったのか。
しかし現代の目線で見ればキティが象徴した社会主義の理想は残念ながら幻想のままで終わってしまい。
アンナの方は女性の生き方に厳しい制約が有った時代に自分の思うままに生きようとしたけどそれが叶わなかった悲劇の女性。という風にその立場が原作が書かれた時代と異なって見えてくる気がする。

で、結局女性が抑圧され自由に生きられない時代がかつて有った。という斬新なアプローチの作品の割に観ているこちらの感想はありきたりな所に落ち着いてしまう。



調べたら原作が書かれたのはロシア革命よりも前だという事で。文豪トルストイは作家であり後に革命にも影響を与えた思想家でもあったという事なんだろうか。


愛、アムール

2013-04-18 19:45:55 | ア行の映画

ポスタ- アクリルフォトスタンド入り A4 パターンB 愛、アムール 光沢プリント

『愛、アムール』
“AMOUR” (2012・フランス=ドイツ=オーストリア・2h07)
監督・脚本 : ミヒャエル・ハネケ
出演 : ジャン=ルイ・トランティニャン、エマニュエル・リヴァ、イザベル・ユペール







老老介護の行く末。



重たい内容。重たい内容をドンと観客の目の前に突き付けて後は知らんぷり。何か答えを提示するでもなく答えは観た者自身で見つけなければならない。さながら道徳の時間映画。

タイトルの愛の後にクエスチョンマークを付けたらいいんじゃないだろうか。この映画で描かれているのは『愛?アムール?』と。

最後まで二人の間には愛は有ったのだと思う。愛が有ったからこそああいう結末に至ったのだと思う。
何事かを選択、決断しなければならなくなった時に愛を最優先させ、愛が有るから二人だけでなんとかなると思い込んでしまったが、その結果はああいう事で。
傍から見ればそれは愛?と思えるのかもしれないけど、二人の間ではあの結末も含めて愛だったのではないだろうか。


オズ はじまりの戦い

2013-03-22 18:05:28 | ア行の映画

オズ はじまりの戦い (竹書房映画文庫)

『オズ はじまりの戦い』
“OZ: THE GREAT AND POWERFUL” (2013・アメリカ・2h10)
監督 : サム・ライミ
出演 : ジェームズ・フランコ、ミシェル・ウィリアムズ、レイチェル・ワイズ、ミラ・クニス
声の出演 : ザック・グラフ、ジョーイ・キング






1905年、カンザス。女たらしで自己中心的な手品師オズはその性格が災いして気球で遭難しかかるが一命を取り留める。不時着したその地はオズと呼ばれ、その地と同じ名前を持つ偉大な魔法使いだけが悪い魔女を倒すことが出来ると信じられていた。



有名ミュージカル映画『オズの魔法使い』の前日譚。『オズの魔法使い』は未見。観ておいた方がより楽しめる所も有ったんだろうけど、でも多分問題は無かった。



ファンタジーだという事は分かっていたけどどういう感じのファンタジーなのかが分からなかった。
監督がサム・ライミ(ブルース・キャンベルは門番)なのでダークファンタジーなのかと思っていた。緑の魔女あたりでダークな方に行きかけたけど、最終的には健全なファンタジーで幕を閉じる。
その健全さが単純に良いと思った。オズ対悪い魔女との戦いのくだりとか、オズから仲間たちへのプレゼントのシーンとか。いい者が悪い者をやっつけてめでたしめでたしで良かった。

オズがクレヨンしんちゃんに変わっても全く違和感なく話が展開できると思う。
しんちゃんと決定的に違うのはオズが最後に元いた場所に戻らない事。そのままいなきゃ『オズの魔法使い』につながらないからだろうけど。
しかしそこに居ついちゃうって事は、あのオズという場所は死後の世界のように思える。最初にオズ(人物)がオズという場所を何の抵抗も無くあっさりと受け入れる事からしてなんだか変な感じはした。

オズ(人物)はオズ(場所)では死んだ事になって。死ぬ事によって偉大な魔法使いオズとして存在し続ける。
実際には死んでないけどなんだかよく分からない世界で死んだ事になってるって、考えてみるとスゴイ事になってんなあと思う。



続きは有りそうな感じだけどこのまま健全さは保たれるのかは微妙な気がする。
他のファンタジー作品でも大体はダークな方に向かうし。ディズニーが途中でほっぽり出した『ナルニア国物語』にしても終わりの方は暗い感じになるようだし。



陶器の少女が可愛かった。テッドとの共演とか見てみたい。チョーヤバそう。しかしテッドと共演すると陶器の少女が下ネタまみれになってしまいそう。



新宿ミラノ1にて。2Dで。多分恐らく3D効果はそんなに無かったんじゃないかと思う。


王になった男

2013-03-19 20:09:36 | ア行の映画


韓国音楽 イ・ビョンホン、ハン・ヒョジュ主演の映画「グァンヘ、王になった男」O.S.T - Music By Mowg、キム・ジュンソン


『王になった男』
(2012・韓国・2h11)
監督 : チュ・チャンミン
出演 : イ・ビョンホン、リュ・スンリョン、ハン・ヒョジュ、チャン・グァン







権謀術数がはびこる中、王様の影武者となった男はやがて一国のリーダーのあるべき姿を見つける。



シリアスな時代劇かと思ったら意外とコメディ。なのでシリアスなら有り得なさそうな事が次々起こる。ならばコメディとして観ようと思うと次第とシリアスな展開になる。
そのシリアスとコメディのバランスにうまく乗り切れなかった。



元ネタは恐らく『デーヴ』なんじゃないかと思う。
Dave: Original Soundtrack Album










『デーヴ』はファンタジックコメディで押しきっちゃうのでめでたしめでたしで終わってあー良かったと気持ちよく観れるけど、本作の場合『デーヴ』との違いを出すためなのかシリアス、真面目なメッセージをぐいぐい押しつけられて観ているこちらの心がどんどん離れていってしまった。



渋谷東急にて。5月中旬で閉館。東急系なのでさよなら興行も無くまたひっそりと終わりを迎えるのだろう。
『ジャックと天空の巨人』の後『L.A.ギャングストーリー』が最後の上映作品の様。

東横線の旧渋谷駅の所にシネコン作ればいいのに。