
『ウォッチメン』
“WATCHMEN” (2009・アメリカ) 2h43
監督 : ザック・スナイダー
出演 : パトリック・ウィルソン、ジャッキー・アール・ヘイリー、マリン・アッカーマン、ビリー・クラダップ、マシュー・グード、カーラ・グギーノ、ジェフリー・ディーン・モーガン
ネタバレあり。
原作のアメコミ全く知りません。
『ダークナイト』の印象が残っている事もあって、本作もそんな感じのドシリアスかと思っていました。
なので小難しく考えながら観てしまいました。アメコミヒーローに対するアンチテーゼか?とか。
でも南極のシーンでナイトオウルが厚手のコートを着込んでいるシーンで、もしかしたらパロディなのかも。と遅まきながら気付きました。
実際それぐらいの感覚で観た方が良いのかと思います。
結末とんでもない事になっていますから。
もちろん現実では有りませんが、1985年に東京があんな事になっていたら当然自分も今この世にいません。
どれぐらいの人が死んだのかは不明。多分何百万単位。でも、それぐらいの事をしなければ人類は平和になれない。と言いたいのかと思います。
また、ヒーローが正義を行使する事では地球は平和にならず、人類共通の脅威になる事で平和が実現する。
そういった皮肉めいた辛辣な事もパロディをベールにしているから描けて、最後もヒーローモノとして終われたのかと思います。
南極のシーンよりもう少し早く、ナイトオウルの乗り物がセクシーシーンで火を噴く所でパロディだと気付くべきだったのかも。
そうすれば早い段階(その時点でも充分遅いですが)で小難しく考えず観れたはず。
アメコミヒーローは大概何らかの苦悩を抱えていますが、本作のヒーロー達はその抱え方が半端じゃない。
何もそこまで抱えこませなくても。と思っていましたけど、パロディだと気付いてそれもすんなりと納得できました。
2時間43分の上映時間は常識外の様にも思えます。アメコミ映画最長記録を狙ったんだろうか?
それも有るのかもしれませんが、ウォッチメンたちそれぞれの過去と問題を抱える現在を詰め込めばそうなるのも当然。
そこを敢えて切らなかった所は『DRAGONBALL EVOLUTION』に見習って欲しかった。
基本的にヒーローにはヒーローらしくあって欲しいので、本作の中で好きなキャラはナイトオウル。
本作の中で唯一ヒーローらしいヒーロー。多少ずっこけヒーロー的な所は有りますが、そこがまたお茶目。
ナイトオウルの元ネタは、

この方。ここら辺は同じDCコミックなのであからさまな感じ。
青チンさん。包み隠さないのは全てを超越しているかの様。
でも青チンさん、ダイダラボッチ時には着用。スクリーンいっぱいの青チンは自主規制?
ベトナムの方も目の前に巨大な青チンがゆっさゆっさと、青袋がぶらぁ~んぶらぁ~んと現れたらトラウマ必至。