
『イントゥ・ザ・ストーム』
"INTO THE STORM" (2014・アメリカ・1h29)
監督 : スティーヴ・クエイル
出演 : リチャード・アーミテイジ、サラ・ウェイン・キャリーズ、マット・ウォルシュ、マックス・ディーコン、ネイサン・クレス、アリシア・デブナム=ケアリー、カイル・デイヴィス、ジョン・リーブ
竜巻に襲われる人々と挑む人々。
ネタバレ有。
竜巻によって起こる自然災害をスペクタクルに描いているがそれは不謹慎なのではないかと思ってしまい途中までは楽しめなかったが、巨大竜巻発生からはそういう事は都合よく忘れてすっかり楽しんだ。
特にピーターとタイタスの意外な活躍にハラハラさせられた。ピーターは念願であった竜巻の目に突入出来たのだからあれはあれでいい人生だったのではないだろうか。わが生涯に一片の悔い無し。と。
ピーターがタイタスのエンジンを掛ける時に掛かるかどうか分からなくてキーを回しながら「カモンベイビー、カモーン!」って言うのがハリウッド映画らしくて良かった。
YOUTUBE二人組も面白い奴らだった。
登場人物の誰かが撮影した映像によって物語が語られる『クロニクル』方式のシステム。クライマックスシーンは誰が撮影したのかよく分からない所も一緒。
教頭の長男を探しに行く時に竜巻撮影隊のカメラマンが一人同行するけど、長男がいる現場ではそのカメラマンが全く画面に映らず行方不明状態になっていた。それはカメラマンを演じる役者さんと監督が不仲で出演シーンを全部カットさせられてしまったのだろうか。と不憫に思ったけど、そうではなくてこの映画でのシステムからするとあの現場での切羽詰まった状況をカメラマンは逐一撮影していたという事ではないだろうか。
それこそが不謹慎の極みではないかと思うが、そう思われるのは困るからなのかカメラマンがあそこで撮影をしていた事については一切触れられていない。
どんな状況であっても誰かがカメラを回していなければならない。というのがこのシステムやPOV方式の難点だろうと思う。
竜巻が発生するとアメリカの映画では牛が飛ぶ。というのが『オズの魔法使』以来のお約束の様。本作では何かの看板的な置物の牛が飛んでた。