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『死霊のえじき デジタル・リマスター完全版』

2025-04-26 08:53:16 | 映画

『死霊のえじき デジタル・リマスター完全版』 1985年、アメリカ、1時間41分。を観た。
人間とゾンビの比率が1:40万となり研究者は地上の生存者を探しながら地下の施設でゾンビ根絶の研究を続けていた。施設を守る立場の軍人たちはその意義を失い武力によって施設を支配していた。

新文芸坐にて。

『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968年)から始まり『ゾンビ』(1978年)と本作によるジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ3部作。『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』は未見。中でも『ゾンビ』がゾンビ映画と言われるジャンルを生み出した作品として知られていると思うが、そこら辺あまり詳しくは知らない。怖いから。
『ゾンビ』以降のゾンビ映画でどの様な作品が作られていったのか?ただゾンビが現れて人間を襲うだけの映画が数多く作られていったのか?本作は『ゾンビ』から話がつながっているのかは分からないがゾンビが現れて人間を襲い続けゾンビ優位となった世界はどの様になっているのかが真面目に考えて作られている。ゾンビに襲われる人間が人間同士で協力協調するかといったらそんな事は無く人間対ゾンビ、人間対人間になるだろうと。『ゾンビ』でも人間同士で対立してた様な気もするが。その様にゾンビが人間を襲うだけではない人間とかつて人間だったゾンビによって"人間とは"といった深いテーマを描ける事を示してゾンビ映画の可能性を広げた作品だったのではないだろうか。違うかも。
ゾンビの腐敗した肉体表現や人体が引き千切られ嚙み千切られたり血液や体液が大量に吹き出したりする人体破壊描写などの当時のゾンビ映画最高峰の素晴らしいサービスショットが披露されるのも見所か。
ジョージ・A・ロメロ監督作品にもあまり詳しくは無いが登場人物の画面中央でのワンショットが多く使われていてそれがカッコ良かった。


『血戦 ブラッドライン』

2025-04-23 09:04:43 | 映画

『血戦 ブラッドライン』 2024年、フィンランド、1時間40分。を観た。

刑務所から出所し友人の紹介によっていわくありげなクラブの用心棒として再就職をした男。面接直後から仕事を始めたその夜にクラブは何者かによって襲撃を受ける。

池袋シネマロサにて。

同日によく似た邦題のタイ映画『哭戦 オペレーション・アンデッド』が公開されてそちらはゾンビ映画らしいという事は知っていて、こっちはフィンランド映画という事と内容の方はタイトルからして血みどろ系のアクションだろうと観始めたらこっちもゾンビっぽくなりそうな雰囲気を感じていた。それか吸血鬼かも。結局ゾンビでも吸血鬼でも狼人間でもなくギャングと傭兵部隊(?)との殺し合いだったけど、ゾンビかもしれないと自分が勝手に持った先入観でなかなかゾンビにならない事に焦れったさを感じてしまったのは良くなかった。


『皆殺しに手を貸せ』

2025-04-21 22:33:28 | 映画

『皆殺しに手を貸せ』 2024年、アメリカ、1時間31分。を観た。

ある陰謀に利用され無惨に殺された夫の復讐を誓ったモリー・ペイ。

1970年代のマカロニウェスタンやジャッロと言われる血みどろの映画を愛するオースティン・スネル監督がそれらの作品をオマージュして自ら作り上げた西部劇。

正直映画の出来は下手な様に思えた。それが監督の実力なのか監督が愛する作品がその様な出来でそれを忠実に再現したのかは分からない。

キャンタマ袋潰されおじさんを演じた役者さんはこの後の役者人生で"あの映画でキャンタマ袋潰された人"として観た人の記憶に残るのかもしれない。ジェームズ・ボンドのキャンタマ潰したマッツ・ミケルセンの様に。キャンタマ袋の出来映えが素晴らしかったが何の素材を使ってキャンタマ袋にしたのだろう?


『ボサノヴァ ~撃たれたピアニスト』

2025-04-21 12:41:05 | 映画

『ボサノヴァ ~撃たれたピアニスト』 2023年、スペイン=フランス=オランダ=ポルトガル、1時間43分。を観た。

1970年代にブラジルから始まった世界的なボサノヴァブームの盛衰をまとめた本を書こうとする音楽ジャーナリストが世に知られる前に消息を絶った一人のブラジル人天才ピアニストの存在を知る。何故消息を絶ったのか?そこには南米全体の波乱の歴史が深く関わっていた。

ボサノヴァは映画やCMの中で使われれば耳に入るくらいでほとんど聴かないが本作はアニメーションによるドキュメンタリー作品という事に興味を持った。しかし当時世界を魅了したボサノヴァの魅力に迫るというよりもその美しい音楽の生まれた背景には世界中で東西冷戦によるきな臭い動きが有って、南米では社会主義、共産主義への傾倒を牽制するためCIAなどが独裁政治に介入していたとか。それによって一人の天才ピアニストの運命が変わってしまった事が明かにされる。きな臭い社会の中でも美しい音楽は生まれるし、今現在美しい音楽として聴かれている音楽が様々な歴史の中で生まれていた事を少しでも知っておいた方がいいのだろうなとは思う。ボサノヴァに限らずジャズやラップやパンクやフォークミュージックとか音楽が生まれた時代の歴史を調べるとかは多分面倒臭いからしないけど。だから色々なジャンルの音楽的要素だけを貪欲に取り入れていった日本の歌謡曲が好きなのかもしれない。


『プロフェッショナル』

2025-04-20 08:24:27 | 映画

『プロフェッショナル』 2024年、アイルランド、1時間46分。を観た。

1974年、北アイルランドの外れの自然豊かな田舎町。暗殺を営む男はその事を隠して町に溶け込んでいたが町にやって来た男を殺した事により復讐者との殺し合いが始まる。

西部劇を1970年代のアイルランドに置き換えたという事になるのだろう。半世紀も前だからというのを理由にしてもはや何でも有りみたいにして西部劇の様な事をしても面白みには欠くんじゃないだろうか。 敵役を女性にするのは今の時代ではそういう事になるのだろうけど正直リーアム・ニーソンの相手としては役不足と言わざるを得ない。

出演者はアイルランド出身の役者さんで固められている。リーアム・ニーソンもアイルランドのアクセントで喋っているのだろうけど他の人ほど訛りが強くは聞こえない。アメリカ人やクワイ・ガンジンを演じる事も有るしその時でもアイルランドでもアメリカでもイギリスでもないリーアム・ニーソン独特のアクセントが有る様な気がする。

デズモンド・イーストウッドというアイルランド出身の役者さんが出ているがクリント・イーストウッドとは血縁関係は無いみたい。


『影武者 4K版』

2025-04-16 08:26:57 | 映画

『影武者 4K版』 1980年、日本、2時間59分。を観た。

甲斐の戦国大名武田信玄はかねてから自分の死は三年その事を隠し通せと伝えていた。銃に倒れた信玄に瓜二つな男が影武者として役目を果たす事を命じられる。

戦国時代でも平時の情報戦、諜報戦が大事なのだろう。甲斐の国の当主である信玄の顔を知っている人はどれくらいいたのだろう?恐らく多分そんなにいないのではないかと思う。庶民が知る方法は有ったのだろうか?それくらい情報の伝わりが少なかった社会だから情報の操作もしやすかっただろうし、だから真偽の見極めも重要になってきて、誰が何を企んでいて味方なのか敵なのかそれを見誤ると合戦で情勢が変わってくる。なので間者の役割はとても大きかったのだろう。信玄は情報戦にも長けていてだから信長も家康も恐れていたのか。戦国時代に限らず日本史にも疎いのでそういう事なんではないかと薄らぼんやり思った。

戦国武将、戦国大名の跡継ぎ問題は上手く行かなかったのが常だったのか。名を上げた先代がいなくなった後二代目、三代目は先代を越えられないケースが多いのか。そういった事を幾つも目にして家康はそうならない様なシステムを構築したのか。

作品としてはちょっと冗長な感じがした。3時間バージョンは日本公開版で黒澤明監督は編集の期間が足らず納得はしていなかったという事で、時間の余裕が有り編集に納得した形の2時間42分の海外公開版がファイナルカットという事らしい(ウィキペディアより)。そっちの方も観てみたい。

『天国と地獄』にも出演していた仲代達矢さんと山崎努さんが出演。色々と紆余曲折有った上での共演となったらしいが『天国と地獄』とは役柄上での違う関係性の共演を観られて良かった。

ハリウッドのコメディ映画『デーヴ』は多分本作が元ネタなんではないかと本作を今回初めて観て思った。本作にもコメディ的な所は有りそれを膨らませたのではないだろうか。黒澤作品で『用心棒』『七人の侍』がリメイクされているのは有名だけどコメディにされているという事で目立たないのか。『十二人の怒れる男』を元ネタにして『12人の優しい日本人』が作られた様に上手に作ればオリジナルとは違った面白い作品になるという事か。

丸の内TOEI "昭和100年映画祭 あの感動をもう一度"にて。丸の内TOEI①の2階席で初めて観た。丸の内ピカデリーの様にスクリーンが目の前に有るのではなく見下ろす感じ。今も有る映画館では元渋谷シネパレスの現シネクイントの2階席も同じ。昔だと2階席の有った新宿東映パラスとか池袋ジョイシネマ等も見下ろす感じじゃなかったかと記憶している。特に印象に残っているのが渋谷のスクランブル交差点のTSUTAYAの場所に有った渋谷宝塚の2階席が見下ろす感じな上にかなりの急勾配で怖かった事を覚えている。その時は『Shall we ダンス?』(1996年)を観た。大ヒットしていて確か満席で、昔の映画館なので席間が狭くギューギューに詰め込まれた感じなのも恐怖感を増した。

『Shall we ダンス?』は多くの社交ダンス愛好者の方も映画館に呼んでいて、自分の隣に座られたおば様も多分社交ダンス愛好者だったと思われ映画をいとおしく観られていたのを隣からひしひしと感じられたのはいい思い出。


『天国と地獄 4K版』

2025-04-15 17:33:09 | 映画

『天国と地獄 4K版』 1963年、日本、2時間23分。を観た。

ナショナル・シューズの権堂常務の邸宅に3人の専務と常務が訪れていた。業績低下の原因は現社長に有り、ここにいる4人の持ち株を合わせれば会社の実権を握る事が出来ると権堂に訴える。確かに社長の考え方は古臭いが自分以外の3人が主導する靴作りでは自分が理想とする靴は作れないと考える権堂は3人の訴えを突っぱねた。権堂はかねてからこの様な事態に備え持ち株を増やしそれと合わせて大阪の株主からも買い取り自分が実権を取る準備を極秘に進めていた。物別れに終わり3人が去った後準備が整った事を知らされ部下に手付金を持たせて大阪に向かわせようとした時に掛かってきた電話は息子を誘拐したと告げる男からだった。

丸の内TOEI "昭和100年映画祭 あの感動をもう一度"にて。

ネタバレ有り。

サスペンスドラマ。犯罪捜査モノとしてとても良く出来ていて面白いがただの勧善懲悪ではなくて何故人は人に対して憎しみを持ってしまうのかも描かれる。憎しみや妬みを持ってしまうから人なのだ。と開き直る犯人に対して被害者だった権藤は事件が解決しても犯人に対して憎しみを持つ事はなく憐れみに近い感情を持つ。自分に対して憐れみを持たれた事にも苛立つ犯人。両者が和解する事は最後まで無くその断絶はとても根深いとするヒューマンドラマでもあった。映画の幕切れがエンドクレジットが無いのでスパッと終わりそれが無情感を表しているようでもあった。

権藤が最初の一本の電話だけで誘拐を信じてしまうのはどうなんだろうかと思うが時代として人さらいや営利誘拐事件が横行していた平和日本とは言い難い物騒な時代だったという事なのだろうと理解したが(阿片窟みたいな地区も有ったし。あんな菅井きんさん他で見た事無い)、実際は本作の影響を受けて営利誘拐事件が増加したとウィキペディアにはあった。そういう模倣犯罪においてのエンタメや報道からの影響力は大きいという事は理解しておいた方がいいのだろう。

出演者の皆さんカッコ良かった。仲代達矢さんが演じた戸倉警部が『パトレイバー』のカミソリ後藤のモデルなのではないかと思っている。ゆうきまさみ先生は戸倉警部と『殺人狂時代』(岡本喜八監督)で仲代さんが演じた主人公を合わせていると話されている様でなるほどと納得。アニメ版の押井守監督は鈴木敏夫Pを投影していると話されているが。


『HERE 時を越えて』

2025-04-14 17:42:52 | 映画

『HERE 時を越えて』 2024年、アメリカ、1時間44分。を観た。

白亜紀から現代まで一つの視点からその場所で起きた事を見つめる。

実験的映画と言えるのだろうと思うが実験を成功させながらヒューマンドラマとしても作り上げているのがさすが。

トム・ハンクスとロビン・ライトが10代から70代までを演じていて外見をCGで若返らせている。『A LEGEND/伝説』ではジャッキー・チェンも同じくCGで若返っていてこちらではどんな感じなのかにも興味が有った。ジャッキーの方は若返りに何の躊躇もなくといった所だったけど本作ではやり過ぎる事を抑制している感じ。トム・ハンクスの実際の若い頃には似せていなくて今のトム・ハンクスから皺を取ったり肌に艶を出したりという事にとどめていたのではないだろうか、なので10代20代を演じていても外見がそう見えるのかと言えば見えない。ロビン・ライトも同じく。それは最新技術は使うけど役者も尊重している様に思える。『A LEGEND/伝説』の様にやるなら徹底してやるのがいいのかその加減が難しいのかも。

本作では人物のCG加工に目が行ってしまうが役者以外はほぼCGだったりするのかも。調度品だったりクリスマスツリーだったりも。その方が画面上の色んな調節が楽だろうし。ロバート・ゼメキス監督ならそうする様な気がする。

シネマサンシャイン平和島にて。多分2002年のオープンして間もないくらい以来。20数年が経ちその間に色んな映画が上映されて自分が座った席で色んな人が映画を観てきたのだろうなとおセンチな気分になるのはこの映画を観たからだろう。20数年前になんの映画を観たかは憶えていないが。

 

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『A LEGEND/伝説』

2025-04-14 10:28:20 | 映画

『A LEGEND/伝説』 2024年、中国、2時間9分。を観た。

新疆ウイグル自治区で前漢時代の遺跡を発掘している考古学教授は自分が前漢時代の将軍となった夢を頻繁に見るようになる。夢の中で匈奴(きょうど、遊牧民の部族連合体)との争いで騎馬部隊を創設するため必要な種牡馬を探し求めていた将軍は匈奴に追われていた美女を救う。匈奴の聖地を知る美女の導きによって二千年以上の時を越えて教授は黄金が眠るとされている聖地へと辿り着く。

 

『THE MYTH/神話』(2005年)、『カンフー・ヨガ』(2017年)に続くジャッキー主演、スタンリー・トン監督・脚本(本作にはチラッと出てた)による考古学者を主人公とした歴史ロマンアドベンチャーシリーズだという事は知らずに観ていた。なんか似た様な作品が前にも有ったなあとは思ってはいた。ジャッキー演じる考古学者が3作品とも同一人物なのかは分からないがクライマックスになっていつものジャッキーのアクションシーンが見られるのはシリーズの繋がりという所も有るのだろう。なのでいつものアクションが見られて良かった。今後は全編アクションというわけにはいかなくても肝心な所でキレの有るアクションを見させてもらえれば満足出来るかもしれない。満足というより感謝か。

前漢の将軍を演じているジャッキーはCGによって20代後半位から30代の頃の外見に加工されているが全く違和感が無いのが凄い。CG技術の進歩は今や何でも出来る。お馬さんたちにもCGが使われているのかも。

騎乗している馬からの降り方が日本の時代劇、西洋の西部劇などとは違っていた。確か足を掛ける馬具、鐙(あぶみ)が無かったと思うのでそのためにお尻を馬体に滑らせる降り方に必然的になるのか。でも鐙が無かったら足が宙ぶらりんで乗りづらそうなので鐙が無いって事が無い様にも思える。

ジャッキーの20代、30代の頃と言えばイケメン具合も最高潮だった。かつチャーミング。しかしその頃の出演作はアクションしかなくて。当時はジャッキー自身がどう思っていたのか、イケメン最高潮の姿でもっと別のジャンルのラブストーリーやドラマ作品に出てみたかったのか。今になってそう思う様になったのか分からないが自身の作品で『奇蹟 ミラクル』が一番好きと言う事からしてもアクションは有りつつアクションだけではない作品にイケメン絶好調の若い頃の姿で出る事を今の技術で叶えたのではないだろうか。


『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』

2025-04-12 08:36:31 | 映画

『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』 2024年、韓国、1時間58分。を観た。

ソウル地方警察庁広域捜査隊凶悪犯罪捜査班は抜群のチームワークで様々な事件に取り組んでいる。動画投稿等によって過去の犯罪が暴かれながら司法による処罰が及ばない者達が私刑にされる事件が何者かによって連続して起こっていた。

『ベテラン』の続編。『ベテラン』が2015年で9年経ったが本作の設定は2022年で何の理由が有るんだろう?と思っていたがエンドクレジットで誰かが追悼されていてその方がお亡くなりになったのが2022年だった。それが理由だったのかは分からない。主人公の息子が高校生の設定にするのに2022年が丁度良かったのか?

一部の劇場で前作がリバイバルされていたけど配信で復習してから観た。細かい所は全く憶えていなかったので前作を面白く観れたしその点では良かった。ただ本作が前作の面白かった所を移し変えた上でパワーアップを図っている様でそれは正しい続編でもあるのだろうけどパワーアップが騒がしくなっているだけで面白くはなっていない様に感じてしまった。予告をチラッとだけ見た感じでは『ダーティハリー2』になってんじゃないかと思って『ベテラン』シリーズは韓国版『ダーティハリー』シリーズになるのかなあとも思ったけど、『ダーティハリー2』と言えば『ダーティハリー2』ではあるんだけどやっぱりただ騒がしい。前作を観ていなかったならそうは感じなかったのか?9年後とは言わず1年後位でも内容を憶えていない可能性は極めて高いのでその時に本作だけを観直したら1作目と較べずに観られて楽しめるのかもしれない。観直す気になるかがかなり微妙だけど。

マ・ドンソクが『ベテラン』にちょっとだけ関係している事も全く憶えていなかった。マ・ドンソクのブレイクが2016年の『新感染 ファイナル・エクスプレス』だとするとブレイク以前という事にはなる。そう言えばマ・ドンソクの人気シリーズ4作目『犯罪都市 PUNISHMENT』もシリーズモノという事で観ていない。シリーズモノを観るのはもう2作品くらいが限界かもしれない。どうにか頑張って3作品とするとパディントンの3作目は観れる。マ・ドンソクはパディントンシリーズに出れそうな気がする。CGではない特殊メイクで熊役で。

チームの一員が『デビルズ・ゲーム』の主役の人だった。オ・デファン。で、本作で科学捜査班の研究者員役を演じていたキム・ウォネは『デビルズ・ゲーム』でも科学捜査班の研究員役だった。


『プレゼンス 存在」

2025-04-09 11:05:59 | 映画

『プレゼンス 存在」 2024年、アメリカ、1時間24分。を観た。

入居検討中の家の内覧にやって来た家族。家族間の何事にも決定権を持つ母親が気に入り、父親は親友が亡くなってふさぎがちな長女を思って環境を変えるのをためらうがいつもの様に受け入れ、長男は自分の事しか考えていない。そんな家族の様子を部屋のどこかから誰かが常に見ていた。

ネタバレ有り。

 

ホラーに分類されているがスピリチュアル寄りではないかと思った。ピーター・ジャクソン監督の『ラブリー・ボーン』の様な。『ゴースト/ニューヨークの幻』とかもそうか。

ピーター・アンドリュース名義で撮影監督も兼任するスティーヴン・ソダーバーグ監督らしい撮影方法だと思う。多分一人称のカメラ目線だけで映画を作りたかったのだろう。そして家族は見られている事にほぼ気付いていない。

その目線がアレであるなら重力に縛られず天地が逆さまだったりもっと自由でもいいのかなとも思うけど、まだこの世に未練が残っていてアレになりきれずに人間のままででいたいと考えているからなのかも。

そう思ったのは長女の亡くなった親友の話が出てくるのでアレはその親友なのかと思っていたからだけど、家の中の古い鏡の話も出てきているので鏡のアレが正体なのかもと思えてきた。鏡のアレの本当の狙いは長男の方だったという事は無いのか。長男を溺愛している母親が狙いだったのかも。そうだとすればホラーだけどよく分からなくなってきた。ホラーなら理不尽で不条理なのは当然の事で。それに親友だったとしたら何故あの家にいたんだろう?という疑問も出てくる。

 

追記

鏡自体がアレなのではなくて鏡はこの世とあの世を繋いでいて、そうだとしたら親友があの家にいる事に説明がつく。映画の始まりは鏡の有った所からの目線だったりする?家族が鏡の有るあの家に越してきたのはたまたま偶然か。


『アンジェントルメン』

2025-04-08 08:42:08 | 映画

『アンジェントルメン』 2024年、アメリカ=イギリス=トルコ、2時間。を観た。

ヒトラー率いるナチスドイツがヨーロッパを手中にいれようとしていた。最後の牙城イギリスのチャーチル首相はアメリカの参戦を待ち望んでいたがそれを阻んでいたのは海域を制覇していたドイツ海軍のUボート。燃料や食料の供給源を断ちUボートを無力化する作戦が立案され実行チームのリーダーには規律違反で勾留されている男が選ばれた。

非道なナチスドイツには容赦なく非道な事をやり返してもいいという事が暗黙の了解になっているようで、ひたすらナチスドイツ兵が虫けらの様に始末されていってゲーム感覚で楽しい。日本が楽しんでいいのか?というのはこの際置いといて。その内アジア映画で日本に容赦しない作品が作られるのかも。もう有ったりして。

『ビーキーパー』もそうだったけど一流のプロフェッショナルの仕事には一部の隙も無い。想定外の事が起きた時にだけ危機が訪れる。誰かお荷物がいて足手まといになるパターンは今の時代には受け入れられないのか。そういう役を演じている俳優さんが現実で叩かれるという事態になってしまうのかも。昔も悪役を演じている俳優さんが現実でもそういう目で見られるという事は有ったらしいが。

最初気付かなかったがチームメンバーの中にアレックス・ペティファーがいた。2006年のデビュー作のまだ15、6歳の頃の『アレックス・ライダー』の印象が残っている。ユアン・マクレガーも出ていた事など映画自体の内容はほとんど覚えていない。『アレックス・ライダー』のアクション監督はドニー・イェン。『アレックス・ライダー』の前に『SPL/狼よ静かに死ね』(2005年)と『かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート』(2006年)が有って、その後に『導火線 FLASH POINT』(2007年)と『イップ・マン 序章』(2008年)が有るという凄い並び。ドニーさんのアクションが次のステージに昇った頃ではないだろうか。


『ジャングル大帝』

2025-04-07 20:54:04 | 映画

『ジャングル大帝』 1966年、日本、1時間15分。を観た。
大自然アフリカ大陸。その大自然に阻まれ文明の波が届かずかつては暗黒大陸と呼ばれていたが人間による開発が進められようとしていた。白ライオンのパンジャが王として治めている地域ではどの動物も平等な立場でいられたがその為には人間に家畜として飼い慣らされている動物たちを食糧として調達しなければならなかった。家畜を奪われた人間から憎まれるパンジャに容赦ない罠が仕掛けられる。

『ジャングル大帝』のテレビ放送60周年を記念して1966年に公開された劇場版を1週間限定で上映。この劇場版はテレビシリーズの第1話と第41話を中心に編集されたものらしい。

『ジャングル大帝』の原作漫画は未読でテレビアニメは子供の頃繰り返し再放送されていたのを見ていたが恐らく内容は理解出来ていなかった。

印象に残っているのはレオが頑なに弱肉強食を拒否してその結果自分の体調に不調をきたして解決策として人工肉(今で言う大豆ミートだったか?)を作り上げた事。その後どうなったかは憶えていない。

ライオンが王として君臨する動物の王国での弱肉強食問題を真剣に考えて荒唐無稽だとしてもその答えを出している事に当時なんにも分かっていない子供でも色々と考え信用が出来ると思ったかもしれない。そこら辺の事は見て見ない振りをしている某ディズニーの某『ライオンキング』がいくら感動作であろうとも全く信用していない。

弱肉強食を否定し平和な王国を作ろうとしているのはパンジャとレオの親子だけで極めて稀なケースだという事が分かった。他の地域では普通に食物連鎖が行われていてそれを目にしたレオはその事に疑問を持つ。パンジャはたまに家畜を食べていた(人間側にいる裏切り者という事で)らしいけどレオはそれも拒否してそれまでの常識や自然の摂理と言われるものまでを根底からひっくり返そうとする。手塚作品で言えば『ブッダ』もシッダルータ王子が平民の窮状を見て何かを変えなきゃいかんと行動する話じゃなかったけか。それでどういう結果を迎えるのかはこの映画だけでは分からない。まだ子供であどけないレオが争いの無い誰もが平等な世界を目指す救世主になろうとしている所まで。

本編が終わって席を立とうとしたら特典映像が有った。NHK制作の手塚先生のドキュメンタリー2本のダイジェストと、手塚作品のテレビアニメ主題歌ヒットパレード。

ドキュメンタリーの1本では手塚先生の厳しいスケジュールの中での創作過程の過酷さが伝わる。手塚先生の破天荒エピソード好きだけどその破天荒は過酷な状況が有っての事なのも分かった。描きたいアイデアは売るほど有る、と言われていてだから過酷でも描かずにはいられなかったのだろう。それに加えてアニメも作りたいからその資金を生み出すためにも漫画も作り続けなければならなかったという話も何かで聞いた事が有る。


『ムースポート』

2025-04-07 08:29:39 | 映画

『ムースポート』 2004年、アメリカ、1時間51分。を観た。

メイン州ムースポートでは町長が急死したため選挙が行われる事に。配管工のハンディが立候補していたがそれを知る者は殆どいなかった。町民の一部は町に新たにやって来たアメリカ合衆国前大統領モンロー・コールに立候補を依頼し、町の獣医師サリーに一目惚れした前大統領は快諾するがサリーはハンディと長年付き合っている仲だった。

今年2月に亡くなったジーン・ハックマン最後の出演作品。どこの配信にも無くて中古のDVDを買うしかないかと思っていたが、それから1か月くらい経ってアマゾンの配信で何か観るものはないかと探していたら本作が有った。やっぱりジーン・ハックマンが亡くなったという事で復活したのだろうか?DVDやブルーレイで廃盤となったら再販は難しいけど配信はそこら辺は融通が利くのだろうか。

約20年前の作品でその間何年か前まではDVDレンタルや配信でいつでも観られる環境には有ったがこれがもし引退状態にあったジーン・ハックマンの最後の出演作品になったらと思うとなかなか観る気になれずにいた。それにいつか俳優業復活が有るかもと思ってもいたのでこれが最後と認めたくない気持ちも有った。結局本作が遺作となった。

選挙戦の騒動が描かれるコメディなんだろうなと思っていたが、ハンディとサリーが長年の付き合いからちょっと上手くいかない時期に入っていてそこにサリーに一目惚れした前大統領が絡んできて、といったロマンチックコメディの方にも重点が置かれていた。ジーン・ハックマンにはロマンスモノのイメージは殆どと言うか全くと言ってもいいくらいに無くて、ロマンスの要素も有るアクションだったりサスペンスだったりドラマは有ったし、観てない出演作品の中にロマンスモノが有るのかもしれない。本人もその事が分かっていて、ただ、ロマンスモノに出演するには歳を取っているしロマンスに出るのはこれを最後と決めて、結果映画自体も最後の出演となったのではないだろうか。

映画の出来も最高傑作とはいかないけどロマンチックコメディとして満足できたのだろう。と、自分が満足できたので勝手にそう思う。堅苦しい人生ドラマよりジャンルを問わずに色んな作品に出てきたジーン・ハックマンに相応しい最後の作品と言えるのではないか。

映画としては最後まで元気なおじいちゃんのままの姿を残された。役者としてタフガイのイメージのままで年老いた姿を残したくは無かったのか。イーストウッドが年老いた姿もさらけ出す事を選んだのは映画作家としてそうするべきだったのだろう。


『ミッキー17』

2025-04-02 21:14:11 | 映画

『ミッキー17』 2025年、アメリカ、2時間17分。を観た。

人類は地球から離れ新たな惑星へと旅立たなければならなかった。先遣隊として4年間の惑星間航行に出た旅団の中に一人だけ人体モルモットの役割をする男が乗っていた。

 

ポン・ジュノ監督はジブリ作品からも影響を受けているのだと話されている様だがこれまで何作品か観ているけどジブリ作品からの影響は全く感じられなかった。本作に限ってはアレが『ナウシカ』だったり『もののけ姫』に似ている事への言い訳なのかな?とも思えてしまう。『デューン 砂の惑星』とも思えるが。

壮大なメッセージ性を匂わせつつも特に響く事の無い所は『アバター』か。壮大なメッセージ性を匂わす所がポン・ジュノ監督の持ち味であるのだろうけど。半地下のも個人的にはあまり響かなかった。

SFとしての映像が良く出来ていたのでメッセージ性よりもエンターテインメント性の方を高めてくれた方が良かった。

ロバート・パティンソンの声ってあんな感じだったっけ?と誰か別の人が喋ってんのかとも思っていたが役作りだった事が後になって分かった。もしかしたら18人全員の声色、だけじゃなく演技もを変える意気込みは有ったのかも。『クローンズ』の時のマイケル・キートンはそこら辺どうしてただろう?確か4人か5人くらいだったと思うけどそれぞれ変えていたような気がする。

 

丸の内ピカデリーのドルビーシネマにて。最近洋画を観に行っても邦画の感動作の予告を無理矢理見せられて映画自体嫌いになりそうになってしまうが、ドルビーシネマだとドルビーシネマの性能紹介映像を流す関係なのか予告の本数が少なめで、それでかは分からないが3本くらいの予告が全部邦画じゃなかったのがとても良かった。不快な気持ちを持ちこさないで映画本編に入れる。