『死霊のえじき デジタル・リマスター完全版』 1985年、アメリカ、1時間41分。を観た。
人間とゾンビの比率が1:40万となり研究者は地上の生存者を探しながら地下の施設でゾンビ根絶の研究を続けていた。施設を守る立場の軍人たちはその意義を失い武力によって施設を支配していた。
新文芸坐にて。
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968年)から始まり『ゾンビ』(1978年)と本作によるジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ3部作。『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』は未見。中でも『ゾンビ』がゾンビ映画と言われるジャンルを生み出した作品として知られていると思うが、そこら辺あまり詳しくは知らない。怖いから。
『ゾンビ』以降のゾンビ映画でどの様な作品が作られていったのか?ただゾンビが現れて人間を襲うだけの映画が数多く作られていったのか?本作は『ゾンビ』から話がつながっているのかは分からないがゾンビが現れて人間を襲い続けゾンビ優位となった世界はどの様になっているのかが真面目に考えて作られている。ゾンビに襲われる人間が人間同士で協力協調するかといったらそんな事は無く人間対ゾンビ、人間対人間になるだろうと。『ゾンビ』でも人間同士で対立してた様な気もするが。その様にゾンビが人間を襲うだけではない人間とかつて人間だったゾンビによって"人間とは"といった深いテーマを描ける事を示してゾンビ映画の可能性を広げた作品だったのではないだろうか。違うかも。
ゾンビの腐敗した肉体表現や人体が引き千切られ嚙み千切られたり血液や体液が大量に吹き出したりする人体破壊描写などの当時のゾンビ映画最高峰の素晴らしいサービスショットが披露されるのも見所か。
ジョージ・A・ロメロ監督作品にもあまり詳しくは無いが登場人物の画面中央でのワンショットが多く使われていてそれがカッコ良かった。