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キック・アス/ジャスティス・フォーエバー

2014-03-30 08:03:05 | カ行の映画

Kick-Ass 2

『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』
"KICK-ASS 2” (2013・イギリス・1h43)
監督・脚本 : ジェフ・ワドロウ
出演 : アーロン・テイラー=ジョンソン、クロエ・グレース・モレッツ、クリストファー・ミンツ=ブラッセ、ジム・キャリー、ジョン・レグイザモ





レッド・ミストが父の復讐に燃えマザー・ファッカーと名乗りキック・アス及びヒーロー軍団に戦いを仕掛ける。



前作のファンからは不評みたいな感じらしいけど結構面白かった。
幼稚で野蛮なヒーロー映画だけどそれはアメリカという国自体が幼稚で野蛮であるという批判でもあるのだろうと思った(本作はイギリス映画)。
そんな批判をしながらも最終的にはきっちりとヒーロー映画として盛り上げ(ヒットガール対ロシアの大女が良かった)、やっぱりヒーローいるといいよねっていうヒーロー待望論、それでは誰がヒーロー役をやるかっつったらそれはアメリカさんにお任せしたいという期待(押し付け?)でも有るのではないか。


神奈川芸術大学映像学科研究室

2014-02-19 19:21:55 | カ行の映画


『神奈川芸術大学映像学科研究室』
(2013・日本・1h10)
監督・脚本 : 坂下雄一郎
出演 : 飯田芳、笠原千尋、前野朋哉



映像学科の生徒が無断で機材を持ち出そうとしたところ破損してしまう。教員は事態が大事になる事を避けるための処置をとるがその事が事態をややこしくしてしまう。



面白かった。芸大の人の卒業制作作品だかなんだからしいがもう完全にプロの作品。坂下監督は既にプロの現場でお仕事されているらしい。

自主映画はそんなに観ていないが、独りよがりで観ている側に何をしたいのかが伝わってこないというイメージが有って。それが本作にはそういう事が無く、ちゃんと観客に伝わるように作られていてそれでいて面白いという本当にプロの作品だと思った。

個性的という部分ではちょっと弱いのかと思うが俳優さんたちは個性的な面々だった。


キリングゲーム

2014-02-06 21:07:13 | カ行の映画

KILLING SEASON

『キリングゲーム』
"KILLING SEASON” (2013・アメリカ・1h25)
監督 : マーク・スティーヴン・ジョンソン
出演 : ジョン・トラヴォルタ、ロバート・デ・ニーロ










ボスニア紛争で因縁を持ったアメリカ人兵士とセルビア人兵士が戦いの場をアメリカに移し二人だけの戦争を勃発させる。



ネタバレ有。



森林を舞台とした二人きりのサバイバルデスマッチを予想していた。トミー・リーとベニチオ・デル・トロの『ハンテッド』の様な。
確かに壮絶なデスマッチだったけどそれはどちらかが生き残るための戦いというよりお互いを傷つけ合うための戦いの様だった。なので見てて痛い描写満載。この映画ヒットさせる気ないんじゃないかと思えるほど(実際限定公開止まりで興行収入もあまりよろしくなかったみたい)。

目を背けたくなるほどの痛めつけ合いが戦争においての現実という事なのか。

その割に二人だけの戦争の終戦はいささか楽天的過ぎる気がした。直前まで殺し合いを繰り広げていた者同士でもお互い腹を割って話し合えば小噺で笑い合える仲にもなれると。
そうだったらいいなとは思うが、その理想論に足りないものは被害にあったボスニアの方たちの心情や意見ではないかと思う。
加害者(セルビア人)と仲裁者(アメリカ人)の間で仲直りした所で被害者はなんにも納得できないだろう。


楽隊のうさぎ

2014-01-23 19:32:46 | カ行の映画


『楽隊のうさぎ』
(2013・日本・1h37)
監督 : 鈴木卓爾
出演 : 川崎航星、宮崎将、鈴木砂羽、井浦新



吹奏楽部に入部した男子中学生の成長記。



成長記と言ってもそんなに劇的な成長ではなく。2年ぐらいをかけてゆっくりと少しだけ成長する姿を描く。
その姿は見ていてもどかしくも有るけど、最後でほんのちょっとだけ成長した姿に良かったと思えたのもそのもどかしさを感じていたからなのだろうと思う。

主人公を演じる川崎くんのもどかしさは素なのか演技なのか分からないがとにかくもどかしい。



鈴木監督の盟友矢口史靖監督の『スウィング・ガールズ』とは敢えて違う方向性を狙ったのだろうかと考えてしまうが原作が元々こういう感じなのかも。


鑑定士と顔のない依頼人

2014-01-16 20:12:35 | カ行の映画

La Migliore offerta (The Best Offer)

『鑑定士と顔のない依頼人』
"LA MIGLIORE OFFERTA” (2013・イタリア・2h11)
監督・脚本 : ジュゼッペ・トルナトーレ
出演 : ジェフリー・ラッシュ、シルヴィア・フークス、ジム・スタージェス、ドナルド・サザーランド






一流の美術品鑑定士には誰にも知られたくない秘密が有った。鑑定を依頼した女性にも多くの秘密が有った。鑑定士の秘密が知られた時女性の秘密も明らかになるのだった。



ネタバレ有。



コンゲームの騙される側から描いた作品。最後の方までこれがコンゲームである事を悟らせない作りが巧みだけども、『スティング』などのコンゲーム好き人間といたしましては騙される側の心情を情感たっぷりに描かれてしまうのはコンゲームにおける騙す側に立って得られる面白さや爽快感に水を差される様でちょっと嫌だった。

ただ本作はそのドンデン返しのトリックだけを見せびらかすだけの作品ではなく、そのトリックの中にいる人物の感情を深くまで描いた所が本当の見せ所なのだろう。

美術品の偽装なら1ミリでも見逃さない男がただ一度だけ訪れた愛の偽りを見抜けず心奪われ、異国の地のカフェで傍から見れば絶対に来ないであろう愛する女性を一人きり待ち続ける。っていう結末はとてつもなく残酷で。トルナトーレ監督性格悪いなと思った。しかし、何かでトルナトーレ監督はこれをハッピーエンドとか言っているような事を読んだような気がするけど確かではなく。それは愛を知らない偏屈爺さんが偽りではあるけど愛を知ったとすればハッピーエンドっちゃあハッピーエンドなんだろうけど。やっぱり性格悪いなと。不確かな情報を基にした憶測で決めつけて申し訳ないが。

映画としては後世に残る作品だろうと思う。それは認める所ではありますが、ただ好きか嫌いかで言ったら嫌い。


くもりときどきミートボール2 フード・アニマル誕生の秘密

2014-01-15 20:12:56 | カ行の映画

Cloudy with a Chance of Meatballs 2 Movie Novelization (Cloudy with a Chance of Meatballs Movie)

『くもりときどきミートボール2 フード・アニマル誕生の秘密』
"CLOUDY WITH A CHANCE OF MEATBALLS 2” (2013・アメリカ・1h35)
監督 : コディ・キャメロン/クリス・バーン
声の出演 : 梯篤司、甲斐田裕子、斎藤志郎、森川智之、佐藤せつじ、菅原正志、庄司将之、梅津秀行、雨蘭咲木子







水から食べ物を作り出すマシーンは人知れず進化し食料生物を生み出していた。



ハイテンションなアニメーション。面白かったけどちょっと疲れた。ハイテンションについていくのがしんどいのは加齢による所なのか。

主人公のお父さんと野菜生物ピックルさんの釣りのシーンはほのぼのとしていて良かった。

おさるのスティーブは前作よりもさらに面白くなっていたのではないか。
スティーブ見るとヘアバンドつながりで談志師匠を思い出す人もいるのではないか。






清須会議

2014-01-13 15:36:18 | カ行の映画

清須会議 (幻冬舎文庫)

『清須会議』
(2013・日本・2h18)
監督・原作・脚本 : 三谷幸喜
出演 : 大泉洋、役所広司、小日向文世、佐藤浩市、妻夫木聡、浅野忠信、鈴木京香








信長亡き後の織田家の後継者を決める会議が開かれる。



会議の丁々発止のやり取りで笑わせてくれるコメディだと思っていたけど、政治時代劇を時にユーモアを交えて。として観た方が良かったのかも。
三谷監督らしい、三谷監督ならではの時代劇と言えるだろうとは思う。

会議がメインだと思っていたのでその前後がやたらと長く感じた。会議はその前後が大切という事なのか。



あんまり笑える所は無かったが、浜辺の旗取り合戦のオチと忍者の不甲斐無さは面白かった。



池袋シネマロサにて。


攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers

2014-01-08 20:04:00 | カ行の映画

【映画パンフレット】 『攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers』 監督:黄瀬和哉 .出演(声):坂本真綾

『攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers』
(2013・日本・0h57)
総監督 : 黄瀬和哉  監督 : 竹内敦志
声の出演 : 坂本真綾、塾一久、沢城みゆき、松田健一郎、檀臣幸、上田耀司、中國卓郎、中井和哉、藤貴子、沢木郁也







荒牧の依頼によりサイバーテロ事件を自分の部隊を率いて捜査する事になった素子。テロリストグループの中には素子が一目置く男たちも加わっていた。



1作目を観直してなんとか内容が理解できて面白いと思えた上で本作を観たら本作も面白かった。
内容はやっぱり難しいけどなんとなくは分かった。

アクションシーンが良かった。今回はアクションシーンにより力が入っていた様に思えた。



このシリーズで描こうとしているのは素子率いる公安9課のメンバーが何故悪をくじく側にいるのかその理由だったりするのではないだろうか。
公安9課の連中は悪の側にいても超一流になれるであろうと思われ、それが何故警察官として正義のために命を賭けるようになるのか。
それは9課に素子がいるからという事になるのだろう。そして素子の裏には荒牧がいて。
2作目ではまだバラバラのスタンドアローンな連中が素子(荒牧)を中心に精鋭部隊となってゆき最後に大きな事件に立ち向かうというのを期待したい。


キャプテン・フィリップス

2014-01-06 19:24:17 | カ行の映画

キャプテン・フィリップス [Soundtrack]

『キャプテン・フィリップス』
"CAPTAIN PHILLIPS” (2013・アメリカ・2h14)
監督 : ポール・グリーングラス
出演 : トム・ハンクス、バーカッド・アブディ、バーカッド・アブディラマン、キャサリン・キーナー







海賊に襲われた貨物船の船長は知恵と機転と勇気で船員たちを守ろうとする。



面白くないとは言いづらい作品。面白くないと言ったら、そういう面白いとか面白くないで判断するべき作品ではないと返されて言葉を失うみたいな。

本作のキャプテンの様にリーダーかくあるべしと。全くもって仰られる通りで。
ポール・グリーングラス監督の緊張感の有る演出手腕もいつもの通りで。
でもやっぱり面白くは無かった。



トム・ハンクスのコメディが観たいなあと常々思っているが次はウォルト・ディズニー役。ウォルト・ディズニーならエドワード・ノートンの方が似てるとは思う。エドワード・ノートンだと若い頃のウォルト・ディズニーになってしまうけど。

下の画像はたまたま居合わせたファンに友達っぽい感じでというリクエストに応えての写真らしい。こういうノリの良さを見るとやっぱりコメディやって欲しくなる。

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キャリー

2014-01-05 20:15:21 | カ行の映画

Carrie (Original Motion Picture Soundtrack)

『キャリー』
"CARRIE” (2013・アメリカ・1h40)
監督 : キンバリー・ピアース
出演 : クロエ・グレース・モレッツ、ジュリアン・ムーア、ガブリエラ・ワイルド、アンセル・エルゴート、ジュディ・グリア、ポーシャ・ダブルデイ、アレックス・ラッセル





俗世を忌み嫌う母親に育てられた少女キャリーはある日念動力の力に目覚める。それでもなお普通の高校生らしい暮らしを願っていたキャリーは卒業のプロムパーティへと誘われ束の間の幸せを手に入れた。



ブライアン・デ・パルマ監督作品『キャリー』のリメイクと言うよりスティーヴン・キング原作『キャリー』の再映画化なのだろう。
キャリーの母親の妄信的な信仰心がこの物語の要になっているのだろうと思うけど、本作ではデ・パルマ版よりもその事がより細やかに描かれている感じがした。

母親の信仰心によって抑圧され続けてきたキャリーがある事をきっかけに特別な能力が発露しやがてその能力が爆発してしまう。
映画としての面白さは抑圧され続けたキャリーがその特別な能力をいかに爆発させるかという所だろうと思う。それはデ・パルマ版よりは若干スケールは大きくなってはいるものの、都市一つをぶっ壊してしまうほどの最近のハリウッド映画と較べたらやはりこじんまりとした印象になってしまい、それは映画全体にも同じ印象を与える事となった様な。



キャリーをプロムに誘った男はブタの血入りバケツ直撃でお亡くなりになってしまったよう。デ・パルマ版では気絶じゃなかったかと思ったけど記憶違いかも。
ドリフの金ダライ脳天直撃コントが記憶に焼き付いている世代なのでそんなんで亡くなるかなあと思ってしまうが、ドリフの場合中身空だし、こっちは恐らくブタの血が20リットル(20キログラム)は入っているであろうトタンのバケツが5、6メートル上から脳天を直撃したらそれは充分に死に至るのではないか思い直した。


劇場版SPEC~結~ 爻(コウ)ノ篇

2014-01-03 15:41:06 | カ行の映画

【映画パンフレット】 『劇場版SPEC〜結〜爻ノ篇』 出演:戸田恵梨香.加瀬亮.北村一輝

『劇場版SPEC~結~ 爻(コウ)ノ篇』
(2013・日本・1h31)
監督 : 堤幸彦
出演 : 戸田恵梨香、加瀬亮、向井理、大島優子、遠藤憲一、栗山千明、北村一輝








人類とスペックホルダーとの覇権を賭けた争いは最終局面を迎え遂に人類は核ミサイルの発射ボタンへと手をかけた。このまま人類が滅亡する事は運命として決まっていた事だったが当麻と瀬文、そして仲間たちはその運命に最後まで抗う事をやめなかった。



もの凄くどデカい話になっていて、どデカ過ぎて瀬文の出る幕無しなのが瀬文の刑事魂ナメんなの熱血な活躍を期待していた者としてはガッカリだったしスッキリもしない所ではあった。
ただ、後になってよく考えてみればセカイによって全てが止められたあの世界の中で何のスペックも持たない生身の人間の瀬文が当麻の呼び掛けに応じてあの場に駆けつける。それは瀬文と当麻が以前にテレビシリーズの中で交わした約束であって、それを刑事魂によってきっちりと守ってみせる。実は瀬文大活躍と言っても良かったのかもしれないのではないかと思った。



結末が雰囲気重視で何の事だかよく分からない感じになっていたけど、平行世界(パラレルワールド)が幾つも存在する中でそのどれにも存在できなくなってしまった当麻。その当麻の存在を瀬文だけが見つけられがっしりと捉まえる事が出来たという事なのだろう。
それは充分に感動的ではあるけれどもうちょっと分かりやすい感じでも良かったんじゃないのかとも思う。

そういう結末で当麻と瀬文の関係は『GHOST IN THE SHELL攻殻機動隊』の素子とバトーになった様にも思えた。となると当麻と瀬文の『イノセンス』なんかもちょっと観てみたい。
『ベルセルク』のガッツとキャスカの線も有るがあそこまでは酷い事にはなってない。



池袋シネマ・ロサにて。


劇場版SPEC~結~ 漸(ゼン)ノ篇

2014-01-03 15:38:11 | カ行の映画

【映画パンフレット】 『劇場版SPEC/スペック/〜結〜漸ノ篇』 出演:戸田恵梨香.加瀬亮.北村一輝

『劇場版SPEC~結~ 漸(ゼン)ノ篇』
(2013・日本・1h34)
監督 : 堤幸彦
出演 : 戸田恵梨香、加瀬亮、竜雷太、向井理、大島優子、北村一輝








それまで世界を牛耳っていた者たちによるスペックホルダーたちへの粛清が始まろうとしていた。日本警察の中のわずかな者たちはそれを阻止しようと懸命に努力するが、その果てに待つ人類滅亡の筋書きは何者かによって既に決定づけられていたのだった。



これまでの総集編的な所に次回本当の完結に向けての新作を織り交ぜてといった日本映画によくありがちな所なのかと思っていたけど、過去のシーンを織り交ぜつつの完全新作だった。



人類の運命、そして地球の運命という事でかなりスケールがデカくなっている。そのためこれまでの警察モノである必要は無くなってきてはいる。ただ、一介の公務員である警察官たちが人類の運命を賭けた巨大な争いを喰い止めようと必死になっているのは何故なのか。それは人を守り社会を守るのが警察官の使命であるから。という時としておちゃらけやギャグが暴走してしまう中でその一点だけは揺るがずちょっと臭いぐらいに熱血なのが本作の好きな所ではある。



映画の始まりは係長待遇から雅ちゃんへの手紙で顛末が語られるという形になっていたけど、それはどこら辺から無い事になっていたのだろう。なんか自然と無い事になっていた。



池袋シネマ・ロサにて。


かぐや姫の物語

2014-01-03 15:30:10 | カ行の映画

かぐや姫の物語 ビジュアルガイド (アニメ関係単行本)

『かぐや姫の物語』
(2013・日本・2h17)
監督・原案・脚本 : 高畑勲
声の出演 : 朝倉あき、高良健吾、地井武男、宮本信子、田畑智子、仲代達矢








竹の中から見つけられた小さな女の子は急速に成長しかぐや姫と名付けられた。その美しさから求婚する者たちが押し掛けるが姫はそれらを全て拒み続ける。遂には帝にまで求婚された姫はある願い事をしそれが叶う日がやって来る。



超古典な物語を真正面から正攻法で描いたアニメーション作品。それでいて退屈な作品になっていないのが高畑監督のすごい所だろうと思う。

求婚者たちのお宝探しエピソードも端折らずに丁寧に語られていて。こちらの感覚としてはそこはダイジェスト的にテンポよく通過してもいいんじゃないかとも思ったけど、そこも律儀にきっちりと描く所が高畑監督らしさなのだろうと思う。
理論によって作り上げられた筋立てをきっちりと理論的に積み上げる事によって一つの作品を完成させる。だから最初の理論の所で躓くと先に一歩も進まないっていうのが高畑監督が仕事が遅いとされる理由なのではないだろうかと勝手に想像した。
そこら辺が宮崎監督とは違う所で、宮崎監督が躓いた場合にはそこで止まるのではなくてちょっとずつでも進もうとして、で最終的には理論はひとまず置いといた感覚的な勢い、感覚だけではなく理論を基にした勢いみたいな事で突破してなんとしてでも期限内の完成へと辿り着かせる。
その姿をお互いに見て宮崎監督は高畑監督の事を腹立たしくも有り羨ましくも思い、高畑監督は宮崎監督の事をまだまだ甘いなと思っていたりして。と勝手に想像。



高畑監督のインタビューか何かでかぐや姫が月から地球にやって来た理由が原作には描かれていない。という事を言っていて、本作ではその理由が描かれていて、それがキャッチコピーの「かぐや姫の犯した罪と罰」につながっていた。
罪とはかぐや姫が地球とそこに住む人間に興味を持ってしまった事で、月の世界に住む俗世から解脱した者たちにとってはそれは許されない事であって。だからその罰と言うか戒めとしてかぐや姫は地球で人間としてひと時の間生きる事で人間が欲にまみれた生き物である事を身をもって知り苦しむがよい。という事なのだろうと思う。

かぐや姫に与えられた美しさも人間の欲を露わにする手段として用意されたものなのだろう。捨丸兄ちゃんでさえその美しさの前には妻子の事をあっさりと忘れかぐや姫と愛の逃避行へと旅立とうとする。



かぐや姫は人間の欲深さに疲れ果て月へと帰りたいと願い、そして月へと連れ戻される。という所で原作は終わっているのかは知らないがそこまでしか知らない。
本作では地球は自然や様々な生き物にあふれ季節によって色どりを変える大変に貴重で素晴らしい星で、そこに住む人間は欲深く罪深い生き物ではあるけれどだからこそ月の世界とは違う面白くて愛おしくもあるのでした。という事がかぐや姫が経験した事によって描かれていたのではないだろうか。



本作の製作費が50億円と言われているけど、それは本作を作るにあたってジブリの新しいスタジオを作ったという事らしいのでそのお金も込みでの50億円なのではないだろうか。
その新スタジオ建設も『ナウシカ』完全映画化の布石なのではないかとつい考えてしまう。


グランド・イリュージョン

2013-12-20 21:03:03 | カ行の映画

【映画パンフレット】 『グランド・イリュージョン』 出演:ジェシー・アイゼンバーグ.マーク・ラファロ

『グランド・イリュージョン』
"NOW YOU SEE ME” (2013・フランス=アメリカ・1h56)
監督 : ルイ・ルテリエ
出演 : マーク・ラファロ、メラニー・ロラン、モーガン・フリーマン、ジェシー・アイゼンバーグ、ウディ・ハレルソン、アイラ・フィッシャー、デイヴ・フランコ、マイケル・ケイン







謎の人物によって集められた4人のイリュージョニストが行うイリュージョンは犯罪性が高く警察は4人を追う。最後のイリュージョンが行われた時それらは何の目的で行われていたのかが明らかになる。



ネタバレ有。



コンゲーム作品。劇中の大半が騙される側(警察)の視点で描かれるのでどうにも気分が乗らなかった。
騙される側からというのは劇中で行われるイリュージョンを観客も体感し一緒に騙されるという意味においては正しいのだろうけどコンゲームとしての面白みに欠けるような。騙される側(警察)から描くのも一つのトリックであったわけだけど。

サー・マイケル・ケインはあっさりとにいなくなっちゃったような。


危険なプロット

2013-12-19 20:09:53 | カ行の映画

Dans La Maison: In The House

『危険なプロット』
"DANS LA MAISON” (2012・フランス・1h45)
監督・脚本 : フランソワ・オゾン
出演 : ファブリス・ルキーニ、エルンスト・ウンハウアー、クリスティン・スコット・トーマス、エマニュエル・セニエ






現代の高校生たちの文章力の低さを嘆く国語教師の前に驚くべき才能を持った生徒が現れる。文章力の高さに加え不道徳ながらもその題材に教師は強く興味をひかれるのだった。



ネタバレ有。



フランソワ・オゾン監督の作品を観るのは多分初めて。



生徒が教師をあたかも挑発しているかのようなのは何かしらの目的が有っての事なのだろうと思って観ていたけど何も無く。そこがやや拍子抜けする所ではあった。
では生徒が教師の前に現れた理由はなんだったのかを自分なりに考えてみるに、生徒は文学そのものを表していたのではないだろうか。文学(=生徒)に挑発され翻弄され魅了され、そして最後には破滅させられるがそれでも教師は文学を突き放すこと離れることが出来ない。そういう文学の魔性が描かれた作品だったのではないだろうか。



生徒役のエルンスト・ウンハウアーは関ジャニの太鼓の達人が上手な人似。



クリスティン・スコット・トーマスは全編フランス語だったが役としては多分イギリス人の役。