寓話の部屋

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第133話 ミンジョク自決

2022-06-09 09:32:34 | 召喚大統領が異世界を逝く!

第百三十三話 

「プーヤンで、ツイステ・モトヒノ軍との戦闘が始まりましたッ!」

「ハァアアア?!」

愕然とするムーンを始めとするコーライ政府首脳。

「誰が勝手に戦闘を始めたニダ?!停戦を命じるニダ!!ツイステ・モトヒノ大使を呼ぶニダ!!」

とパニックを起こし、叫ぶムーン大統領。

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押っ取り刀で大統領官邸・赤瓦台まで駆けつけた在ウルソ・ツイステ大使であった。
モトヒノの大使は、大使館が群衆に囲まれ来られないとの無情な通達をよこしたw。

開口一番、ツイステ大使が言う。
「貴国が我がツイステ軍に組織的襲撃を加えたとの報告を聞いております。いかなるつもりなのか。」

「そんなの知らないニダ。何かの陰謀ニダ。友軍の振りをしてだまし討ちなどウリナラがするわけがないニダ!!」
と必死に訴えるムーン。

「フッ…。なんてね…、わかっていますよ…。我が軍の諜報の水準はお粗末なモノです。友軍のフリをしてウルソまで軍を展開し、一気に斬首作戦を行うという秘策も神算鬼謀を誇る貴君にはバレバレだったのですね。ここまで来たらいいわけはしません。」
と、言い放つと、元海軍大将だった経歴の大使は、懐から拳銃を取り出すと、自分の口にくわえて発砲した。
どこまで自国政府の人間から信用が無いんだカンパネラ(ツイステ中央情報局)w。

目の前であっという間に自裁した大使を見てムーンのパニックは更に増すことになった。
平時でさえ、友好国であるはずの大使が民衆に切りつけられるコーライである。
戦争状態になったら敵国の大使が民衆にリンチされ、死体を槍の上に突き刺されてデモされるくらいの事態を予想して悲観した元軍人のツイステ大使の悲壮な思い切りの良過ぎる身の処し方であった。
どうせなら手榴弾のピンでも抜いてムーンも巻き込めばもっと良かったのであろうにw。

大脳部が吹っ飛んだ大使の遺骸を前に、恐怖と困惑の極みに陥ったコーライの首脳部。

「どどど、どうするんですか?」
「どッ、どうするニダ?!」
「とにかく、ツイステ・モトヒノが我が国を支援するために軍を派遣したんではなくて、占領するために来たのは明白なのねん!」

その場で、一番肝が据わっていたのは、キムボール・ジョンソン将軍であった。
何十年も対ツイステ・ダイシン帝國戦略を指導していただけはある。
というか自分の手で部下を目の前で処する血生臭い場数が一線を画しているw。

「といっても、南のモトヒノに派遣したと思ったら、こんどは北のダイシン帝國国境に軍のほとんどを転進させて、南方の戦力はガラガラですよ!」
「すぐに呼び戻すニダ!」
「とはいえ、度重なる内線戦略は破綻寸前で、急には展開できないのねん!」

このボンクラ政権の軍事的良心は、まだ軍事的素養のあったキムボール・ジョンソンだけだという悲劇w。

「モトヒノ大使を呼び出すニダ!」
「魔伝話してみましたが、大使を呼びつけて殺害するようなところには怖くて行けないと拒否られましたァ!」
「なんで、もうバレてるニダ!ていうか、ウリがやったんじゃないニダ!濡れ衣ニダ!」

ちなみに覚悟ガンギマリのツイステ大使が、友邦たるモトヒノの大使に生前・召喚直前に万が一の際には自決するからそれを政治利用しろと因果を含めていたのだった。
ツイステ大使のあまりの愛国心にモトヒノの大使は感涙したという。

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かくして組織的抵抗は難しい、強力なツイステ・モトヒノ連合軍はすぐさまウルソまで到達し、だまし討ちよりは多少抵抗は出来ても城下の誓いを行わさせられるまでさほど時間は掛かるまいと当のムーン大統領ですら覚悟していたのだったが…。



2 コメント

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Unknown (新宿会計士)
2022-06-09 10:23:32
凄い展開ニダ。
現実世界では既にウェン・ツァイイン氏が引退し、今や収監を待つ身ニダ。
やっと現実が小説が追い付くニダ。
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Unknown (Unknown)
2022-06-09 15:36:58
ツイステ合州国の整教徒は、自裁するんですね。
もしかして、大使は、整教徒ではない?
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