東野圭吾さんの『あの頃ぼくらはアホでした』には中学校が不良ばっかりで大変だったという話しがいろいろ書いてあるんですが.僕の中学も中々でした。あまりに制服の改造が激しいので.僕らの前の年から学生服がブレザーに変わりました。そんな訳で.僕が一年生の頃.三年生が恐ろしかったんです。ある時.三年生が廊下で自転車に乗ってました。校門で煙草を吸ってました。『先生怒ろうよ!』と僕は見て見ぬふりをしながら心で叫んでました。しかし.校舎が一年生だけ離れてたんで三年生達にあまり会う事なく普段は平和でした。ただ.音楽の時間だけ音楽室が三年生の階にあるので.みんなで震えながら行ってました。まぁ.一年生の中では三年生に呼びだされる.なんて事件もしばしばありましたが.僕は結構優等生だ
ったので全く縁のないものと思ってました。しかし.三年生がもうすぐ卒業という冬の時期.教室に三年生の男女がやってきました。なんだろうと思ってたら『るおっている?』と男が言いました。今の僕なら平然と『いません』と言えるのですが.あの頃素直だった僕は『はい.僕です』と少し声を震わせながら応えました。『ちょと来てくれる』と.三年生の校舎に連れていかれました。あの時のクラスのみんなの視線は忘れられません。僕が初めて憐れみをうけた瞬間でした。《つづく》てへっ。
ったので全く縁のないものと思ってました。しかし.三年生がもうすぐ卒業という冬の時期.教室に三年生の男女がやってきました。なんだろうと思ってたら『るおっている?』と男が言いました。今の僕なら平然と『いません』と言えるのですが.あの頃素直だった僕は『はい.僕です』と少し声を震わせながら応えました。『ちょと来てくれる』と.三年生の校舎に連れていかれました。あの時のクラスのみんなの視線は忘れられません。僕が初めて憐れみをうけた瞬間でした。《つづく》てへっ。