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~病に負けないで頑張っておられる方々、私の雑記帳を見てやって下さい~

【上を向いて - I LOOK UP】

高額医療費制度の考察

2013年01月08日 | 自分記事

 高額医療費制度の考察            

 

 

癌治療費は金銭の負担が多額で、家庭生活に大きな支障を来たします。その為、高額医療費制度を設けて、国が「限度額適用認定証」を交付し、一定の限度額(自己負担限度額)を超えた分については国が差額を補填してくれる制度です。ただし、自分が加入している保険者(国保、健保など)に問い合わせの上、交付申請を行わなければ成りません。適用は申請した月から受けられます。また、70歳未満と以上では制度上異なります。

まず、70歳未満の計算方法は次の通りです。

世帯区分は上位所得者(適用区分A)、一般(適用区分B)、住民税非課税世帯(適用区分C )に分けられます。適用区分Aの自己負担額は、自己負担限度額(暦月ごと)に、[150,000円+(医療費総額-500,000円)✕1%]または多重該当の場合83,400円に成ります。多重該当の場合とは、過去12ヶ月以内に3回以上、高額医療費の支給があった場合に適用されますが、該当する方は申し出が必要です。適用区分Bの自己負担額は、自己負担限度額(暦月ごと)に、[80,100円+(医療費総額-267,000円)✕1%]または多重該当の場合44,400円、適用区分Cの自己負担額は、自己負担限度額(暦月ごと)に35,400円または多重該当の場合24,600円と成ります。

70歳以上の自己負担額は、現役並所得者44,400円、一般12,000円、住民税非課税世帯8,000円です。自己負担額の計算方法については、条件がありますので、詳細は各保険者に問い合わせして下さい。

また、一時払いが難しい場合、国保の方は各市区町村に、その他の保険の方は「高額療養費貸付制度」が有るので各保険者に問い合わせて下さい。 

ここまでは、お役所的な書き方ですが実際を説明します。厚生労働省保険局の「高額療養費制度を利用される皆さまへ」に記載されているのですが、ご加入の医療保険が患者の皆様の窓口負担額を把る方法として、ご加入の医療保険に対して医療機関が医療費を請求する「レセプト」を用いています(現在のところ、レセプト以外に、医療保険が窓口負担額を的確に把握する方法がありません)。 医療機関は、毎月、歴月単位で、ご加入の医療保険に対して医療費を「レセプト」で請求する仕組みとしており、これにあわせて、高額療養費の支給も歴月単位としています。ご理解いただきますよう、お願いいたします。

何を意味しているか、お解りになる人は少ないでしょう。入院、外来、院外薬局において月単位の計算に成るのです。

適用区分Bの多重該当自己負担額は44,400円ですが、基本的には入院会計と外来会計は別会計なのです。

仮に4月に抗癌剤治療等を行い44,400円を超えた分は支払わなくても良いのですが、下旬に入院して5月初旬に退院したとします。入院費は68,000円で退院時に被保険者が全額支払います。ここに落とし穴が隠れています。4月分の入院会計は44,400円、5月分の入院会計は23,600円となります。5月に抗癌剤治療等を行い44,400円になっていても外来会計分であり、月をまたいだ入院会計分の23,600円は戻って来ません。何故か分かりますよね、5月分の入院会計は44,400円に達していないからです。

皆さんも御存知だと思いますが院外薬局も適用区分Bの多重該当自己負担額は44,400円に成るので別会計です。

私は国保なので役所の高額医療費払い戻し窓口へ病院の領収書と院外薬局の領収書を合わせて提出し、合算した金額が44,400円を超えた分を払い戻してもらいます。

考え方としては、病院の外来会計、入院会計、院外薬局会計がそれぞれ独立していると考えたほうが間違いが少ないと思います。先に述べた23,600円は、当然戻っては来ません。

少しは厚生労働省も考えて欲しいものです。

「高額療養費制度を利用される皆さまへ」のサイトを記しておきます。

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html

 

最後に成りましたが私の状態は、腫瘍マーカー(CEA)が上昇に転じました。CEAの正常値5.0ng/ml以下なのですが、5月から12月までに5回検査を行い、4.24.14.24.35.7ng/mlの結果でした。CT画像を見たところ、ボヤ~とした感じの薄い小さな影が胆管、肝臓にありました。

大腸癌の再々発では無いことを願っています。


大腸癌と小さな本音(2)

2012年11月17日 | 自分記事

 大腸癌と小さな本音(2)             

 

内視鏡的胆管チューブ交換を行ってくれている医師は内科の先生で、内科的内視鏡を使用する手術・施術の専門家です。何回も交換しているので、新しく使用するマウスピースの感触や、麻酔の効き具合等を良く聞かれますが、これって実験台にされてるのかも「次は麻酔の方法を変えてみるか」なんて話をよく耳にします(笑)。

 

胆管が再生したので次回の交換時には胆管チューブを抜きます。残る心配事はアービタックスの2週間毎の治療終焉時期と大量の輸血をしているので、エイズ、肝炎、溶血反応などの発症だけです。

 

話は大きく変わりますが、前記事で「私一人の判断で全てを決めて行く事になった」と書いています、表面上は「両親より先に死ぬほど最大の親不幸はない」と周りに言い続けていました。しかし、そのような覚悟では癌には勝てません。この時、末期大腸癌と一対一の大勝負をしてやろうと己の心に誓ったのです。家族のサポート無しでは当然成り立ってはいきませんが、自分自身の信念を持たなければ負けてしまいます。とはいっても、私も弱い人間ですから自分の側に居る全ての神を信じています。したがって、己を信じることが一番重要なのです。

 

たとえ話としては少し違うかも知れませんが、こんな事もありました。術後、胆汁瘻で高熱が出続け熱を下げる抗生剤を12時間毎(規定投与)に点滴し、氷枕を頭、脇の下、太ももに当てていましたが、短期的には熱は下がります。しかし、次の抗生剤を注射(点滴)する5時間前には38度を超える熱が出始めます。その状態は約4日前後続きました。真夜中の点滴(午後11時頃)を「一度、自分の体に任せて見たいので点滴を止めて下さい」と看護師にお願いして中止しました。翌日の朝の検温時に測った熱は7度3分まで下がっていました。その後にカロナール錠(経口用鎮痛下熱剤)を朝と午後3時に服用し、夜8時ごろに体温を測ったところ6度7分になり、以降は平熱が続き病状も好転していったのです。

 

また、この後に生死を、さ迷った2回目の入院(イレウス・敗血症性ショック)でも、どんな治療をしても熱が下がらないので、ICUに移り2日間血小板を輸血しましたが全て消え去って行き、緊急手術を受けることになりました。執刀医(主治医)と麻酔医が「もう駄目かも知れない」と術後言いながら、家族に今夜が山場ですと説明したそうです。家族は一時自宅に戻り喪服の準備をしていたそうですが、その時父が「まだ、死んでもいないのに何をしているんだ」と怒ったそうですが、父も死んだらまず何処の親類に電話をかけるかを調べていたのですから、どっちも同じようなものです。家族が病院に戻って来て、妹が「もう親戚を呼んだ方が良いか」尋ねたところ、主治医が「ちょっと待って下さい、顔色に赤みが差してきたのでもう少し様子を見ましょう」という返事があったそうです。ここから、奇跡の回復が始まったのです。全て妹から後日、聞いた話です(私には全く意識が無い)。

 

人はみな同じ様に言います。運が良かった、先祖さまが守ってくれた、医師が良かった、病院が良かった、手当が良かった、時間的タイミングが良かったなど全てその通りだと思います。しかし、己に誓った癌との大勝負の気持ちを根底に持ち続けた事が幸運を呼び、次から次へと奇跡的な事が起こったと自分では信じています。

 

この様に振り返って見ると十数回の入退院を繰り返し、よくぞここまでと自分でも感じる幸せを与えてくれた、医師、看護師、スタッフ、家族、親族、その他の人々に【最大限の感謝を奉げたい】と、これからも思い続けるでしょう。

 

 

 


大腸癌と小さな本音(1)

2012年11月17日 | 自分記事

大腸癌と小さな本音(1)                    

             

まず、現在の状況を説明します。以前にも書いたと思いますが抗EGFR抗体セツキシマブ(アービタックス)は、癌細胞EGFR遺伝子の中にKRAS遺伝子変異(codon 12,13)が存在する人について効果なし又は生存期間短縮になると考えられています。ただし、codon13に関しては、効果有りという研究結果も発表されていますが、まだ解明中の域を出ていません。私のKRAS遺伝子変異は(codon12)ですので、予想される結果は上記の通りです。

今までのブログ記事は、客観的で自分の意思をオブラートに包み込んだ形で書いて来ました。しかし、実際のところは現病院の内科病棟へ[貧血]で入院したときから、ただ事では無いと薄々感じていました。輸血と検査の繰り返し、肺からの水抜きと大腸カメラ検査を行ったときに確信しました。「これは、かなり悪い部類の病気だな」と思いましたが、深く考える暇もなく翌日には一時退院しました。それから一週間後に外科病棟に再入院し、午前中から輸血で始まり午後には家族共々主治医から検査報告と今後の治療説明を聞くことになりました。

先生の第一声は「よくも、こんなに酷くなるまで、ほっといたものです」と聞いた途端に私の脈が速く打ち始めた様な気がしました。平静を装って話を聞いていましたが、病名は大腸癌(上行結腸)で現状の説明無し、直ぐに治療説明に入り「緊急に切開手術か放射線治療の何方かに決めなくては為らない」と言われたのですが、初期癌の人か3年生存率の少ない人が受ける放射線治療を最初の治療方法に加わっているのを聞いて、最初の入院から総合的に判断すると「末期癌」だと気付きました。

一瞬、頭の中が真っ白に成り、先生が気配りしながら切開手術だと5分5分だと言われ、何故だか深く考えもせずに「はい、分かりました切開手術で宜しくお願いします」と直ぐに返事をしてしまいました。両親は高齢であり、妹も仕事や両親の世話などで忙しく、難しい判断は出来ない状況下であり、私一人の判断で全てを決めて行く事になったのです。この時に何故だか、坂本九さんの「上を向いて歩こう」のメロディーが浮かんで来ました。

このブログのタイトルにも成っている「I look up」は、最初の「上を向いて」を英訳した部分を使用させて頂いてます。

【永六輔氏 作詞】

「上を向いて 歩こう 涙が こぼれないように 思い出す 春の日 一人ぽっちの夜」

【山岸勝榮氏 英訳】

「I look up when I walk down, down the street all alone.

 So tears will not wet my cheeks as I walk along.

 I remember the spring days I spent with you,But now every night I'm left all alone.」

前置きが長くなりましたが、まず最初に[手術(処置)及び麻酔についての同意書]にサインするのですが、中の一文に「医学の発展に貢献する目的で写真、ビデオ撮影を行うこと、および摘出した組織を検査、診断および研究の目的で用いること、または処分することを了承します(個人情報の特定はできないよう配慮します)」とあるのですが気分的には嫌なものです。

先日、処置室で大腸癌再発場所の胆管に麻酔・造影剤を入れ内視鏡的胆管チューブ交換を行い、別室の技師さん以外は、皆さんお尻が隠れる位の放射線防護チョッキを着込んでいました。人数的には8人前後の医師、看護師、助手、レントゲン技師、麻酔技師、その他の人が居ました(笑うしかないけど、これじゃ大手術だよ)。設備は放射線治療室機器より一回り小さめですが機能は引けを取らないものです。その時にレントゲン撮影も行っており判明したのですが、グチャグチャの胆管が何と表現して良いか分かりませんが治癒と言うより再生していたのです。グチャグチャは主治医が話していた表現です。

胆管が再生し、癌の陰影も消え失せ、腫瘍マーカー(CEA)も基準値内(5.0ng/ml以下)の高めで推移(4.2ng/ml)していますが、3年生存率どころか5年生存率も視野に入ってくるようになりました。しかし、ここに大きな問題が有るのです。アービタックス単独使用治療でピッタリはまり胆管も再生し、後は血液中に潜んでいる癌因子をたたく為に、治療を何時まで続けるかなのです。分子標的薬アービタックスは劇薬なのです。

でも、ここまで回復した先例というか前例が殆どか、全く無いために止めるタイミングを図る事ができないのです。副作用は以前書き込みをした様に発疹・巻き爪・手足症候群・皮膚の弱体化が起こり、缶コーヒーのプルリングを引き上げるのも十円玉を使って開けているような状態です。朝起きると顔から血が吹き出ていたり、日中メガネを掛けていると鼻パッドが当たっている部分から出血する事もあります。外出中は救急絆創膏が必需品です。

今の状況は、おおよそ主治医を含め大学の研究室とか、国立がんセンターなどで情報の収集、治療方法の模索でもしているのでしょうか。毎日、体全体に3種類の薬を使い分けてぬり、6種類前後の薬を朝・昼・夜・寝る前に分ける作業(薬の量/種類が違う)にも疲れて来ました。

 

EGFR遺伝子とKRAS変異および分子標的薬について参考文献のURLを記載しておきます。

がんサポート情報センター

http://www.gsic.jp/cancer/cc_15/lic01/index.html

 


大腸癌の分子標的薬について

2012年10月06日 | 自分記事

 大腸癌の分子標的薬について   

 

大腸癌の分子標的薬について 

 

一般的に、大腸癌において使用される分子標的薬は、アバスチン、アービタックス、ベクティビックスの3種類ですが、作用機序によって異なります。VEGF:血管内皮増殖因子(Vascular Endothelial Growth Factor)に作用するものとEGFR上皮増殖因子受容体(Epidermal Growth Factor Receptor)に作用するものです。 

 

アバスチンは「VEGF」ヒト化モノクローナル抗体、アービタックス及びベクティビックスは「EGFR」になり、アービタックスはキメラモノクローナル抗体、ベクティビックスは完全ヒトモノクローナル抗体という違いがあります、どちらも抗EGFRモノクローナル抗体製剤です。また、殆どの人がアバスチンを通常使用することができますが、アービタックスとベクティビックスはEGFRの中の「KRAS遺伝子」を調べる検査が行われ、この遺伝子に変異がない「KRAS遺伝子野生型」の場合にだけ使用でき、確率は約60%強です。しかし、最近の研究で同じKRAS遺伝子変異型でもコドン(codon1213のうちコドン13の場合は抗EGFR抗体薬の使用が多少なりとも有利に働いているのではないかという報告が出ています。まだ、臨床試験中でありますが「アフリバセプト(一般名)」という新たな分子標的薬が出来ると、治療の選択肢が増えることにつながります。アバスチンが効かなくなった人にもある程度の効果が期待でき、最適な使用方法については今後の臨床試験結果を待たなければなりません。

 

実は、私のKRAS遺伝子変異はコドン12ですが、アービタックス単独使用で3ケ月治療後、CTスキャン、腫瘍マーカー検査(CEA、CA19-9)を行い、癌の陰影も全く無く腫瘍マーカー(CEA)も高めですが正常値内4.1ng/ml(CEAの基準値5.0ng/ml以下)、 CA19-9は大幅(約1/130)に減少しました。末期がん(レベル4b)で遺伝子変異がありながら治りつつ有るとは今でも信じることは出来ません。主治医には解らない人だと良く言われます。私の母は母乳が出なくて、殆ど牛の乳で育てられたかな?(元農家です) 

 

分子標的薬の製造について 

 

アバスチン [(一般名:ベバシズマブ)]

 

本剤は、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される。製造工程の培地成分としてブタの胃組織由来成分(ペプトン)を使用している。ヒト癌細胞株をヌードマウスに移植し、ベバシズマブ又は親抗体(マウス抗体)であるA4.6.1抗体を投与することにより、大腸癌(COLO205HM7、LSLiM6)、肺癌(A549)、乳癌(MX‐1MDA‐MB‐435)、卵巣癌(SKOV‐3)、前立腺癌(DU145)等広範な癌腫に対し抗腫瘍活性を認めた。また、ヒト大腸癌(HM7)、前立腺癌(DU145)を用いた実験的癌転移モデルにおいて、各々肝臓、肺への転移を抑制した。化学療法あるいは放射線療法にベバシズマブ又は親抗体を併用することにより、抗腫瘍効果の増強作用を示した。 

 

作用機序:ベバシズマブは、ヒトVEGFと特異的に結合することにより、VEGFと血管内皮細胞上に発現しているVEGF受容体との結合を阻害する。ベバシズマブはVEGFの生物活性を阻止することにより、腫瘍組織での血管新生を抑制し、腫瘍の増殖を阻害する。また、VEGFにより亢進した血管透過性を低下させ、腫瘍組織で亢進した間質圧を低減する。

 

製造販売元 :中外製薬株式会社

 

 アービタックス [(一般名:セツキシマブ)]

 

本剤は、米国産のウシ血清由来成分(リポたん白質)を含む生産培地を用いて製造されたものである。ウシ成分を製造工程に使用しており、本剤による伝達性海綿状脳症(TSE)伝播の危険性を完全に排除することはできないことから、疾病の治療上の必要性を十分検討の上、本剤を投与すること。マウス抗ヒト上皮細胞増殖因子受容体モノクローナル抗体の可変部及びヒトIgG1定常部からなるヒト/マウスキメラ型モノクローナル抗体をコードするcDNA の導入によりマウスハイブリドーマSP2/0-Ag14細胞株で産生される214個のアミノ酸残基本からなる軽鎖2分子と449個のアミノ酸残基からなる重鎖2分子からなる糖たん白質(分子量:約151,800)

 

 作用機序:セツキシマブはヒトIgG1の定常領域とマウス抗体の可変領域からなるキメラ型モノクローナル抗体であり、EGFR発現細胞のEGFRに対して高い親和性で結合する。

 

製造販売元:メルクセローノ株式会社

販売提携:ブリストル・マイヤーズ株式会社

 

ベクティビックス [(一般名:パニツムマブ)]

 

ヒト抗ヒトEGFRモノクローナル抗体であるIgG2をコードするゲノムDNAを導入したチャイニーズハムスター卵巣細胞で産生される214個のアミノ酸残基からなる軽鎖2分子及び4 4 5 個のアミノ酸残基からなる重鎖2分子から構成される糖タンパク質( 分子量:約147,000)であり、重鎖サブユニットの主成分はC末端のリジンを欠く。 

 

作用機序:パニツムマブは,遺伝子組換え型ヒト型IgG2モノクローナル抗体であるパニツムマブは,ヒトEGFR発現細胞のEGFRに対して特異的かつ高親和性に結合し、EGFRに対するリガンドの結合の阻害及びEGFRの内在化が誘導された。

製造販売元:武田薬品工業株式会社 

 

分子標的薬の製造についての事柄については薬品の添付文書から抽出したものですが一部文章および分子記号、数値を略していますが表現は変わっていません。私が何故、治癒していくのかを検証するために敢えて記しました。メーカー様ご協力感謝致します。(敬称略) 


私の大腸癌考察(10)

2012年09月07日 | 自分記事

 私の大腸癌考察(10)               

 

この頃は必ず38度以上の高熱が出ると、病名は「胆管炎」に加え「胆管ステント交換留置術」がセットになっていました(胆嚢が無いからです)。残された治療方法が遂に「放射線治療」と「対処療法(緩和ケア)」だけです。医療施設により若干の違いは有ると思われますが、ほぼ同様でしょう。後者の治療方法は最終治療で人間の尊厳を考え安楽に最後を迎えるという事も含まれています。初めて死を意識し始めたのもこの頃でした。私の受けた「放射線治療(以下放射線)」はどの様なものか説明した行きたいと思います。

大腸癌の放射線を行う人は、抗癌剤治療も受けられないほど悪化した患者、抗癌剤治療は受けたが効果の出ない患者、または稀に抗癌剤治療と放射線を併用して治療する患者に適用されます。この治療方法で病状が改善する人もいますので、前向きに考えることが一番大事だと私は考えます。結果から先に書きますが腫瘍マーカー(CEA)が最悪18ng/ml 以上だったのが5.8ng/ml まで下がりましたが、通常範囲5.0(ng/ml)以下には成りませんでした。もう一つの腫瘍マーカー(CA19-9)は、1800U/ml以上っだったのが100代U/mlまで下がりましたが一番大事なCEAが5ng/mi以下に成らなければ何処かに癌が潜んでいると考えられます。

本題に戻りますが治療は一定期間行わないと効果が出ませんので途中では止めない事です(悪影響も考えられます)。私の場合は3週間入院して計15照射でした。

大まかに治療の手順は以下のようになります。

1:最初に放射線科の専門医師が診察し、患者の病気の種類、体の状況などを考慮しながら最もよい治療方法を話し合いで決めます。

2:X線またはCTシュミレーターと呼ばれる装置を使用し、副作用を少なく治療効果がよりあがるかを検討します。その後、正確に治療できるように位置決めという撮影を行い、これを基に皮膚にマジックで印(広範囲)を付けます。このマジックは消えやすいもので放射線治療技師でなければ書き直すことは出来ません。シャワーを浴びる時も擦らないで印の上に石鹸の泡をのせ、洗い流すだけですが、これでも印はかなり薄くなります。私の場合はうっかりしていて半分消してしまった事があります。本当に気を付けながらシャワーを浴びるので嫌になりますよ、シャワーが。時間的には最初なので30分~1時間位かかります。

3:毎回の治療は印を書き直してから10分程度で終わります。顕微鏡の先みたいなものが(大きさは70~80cm位)体を360度回転し決められた位置で照射します。私の場合は、5方向から照射しました。左横腹、真上、右横腹、左斜め背中下方向、右斜め背中下方向でした。

4:診察は週1回でした。医師からの状況説明と、異変が起きていないかの確認が主でした。 

副作用は、皮膚のかゆみ、食欲不振、吐き気などです。日常生活はごく一般的なもので、休息を十分にとること、ぬるめのお湯で入浴し印を消さないこと、バランスのとれた食事、直射日光に気を付けることなどです。詳細は、放射線科の医師に聞いてください。 

主治医に、隠れ癌が潜んでいる可能性があるので、これからの治療方法を私が決めなければなりません。対処療法しか無いことを告げられいたこともあり遂に決断しました、危険を承知のうえで分子標的薬アービタックス(セツキシマブ)を単独使用することです。死が早まるかも知れないが自分の気持ちに納得出来る方法を選んだのです。以前記載したと思いますが、上皮成長因子受容体 (EGFR)にKRAS遺伝子変異のある患者には効果がないことに加え、逆に寿命を短くしてしまう可能性があります。 

「災い転じて福となす」を実感するとは思いもよりませんでした。見事に、この治療方法が効果を現し、CEAが4.1ng/ml、CA19-9が14.8U/mlに成りました。今もこの治療方法を続けていますが、体全体に現れる発疹(効果あり)が悩みの種です。治っては、新たに発疹ができる事の繰り返しですが見た目には徐々に増えている感じです。毎日飲み薬と、塗り薬、日常生活等々非常に精神的に苦痛を覚えます。 

中途半端な感じですが一応、大腸癌の考察は終わりにします。

これからは、治療で気づいた事、医療制度などについて記事にしたいと思います。

最後に大腸癌について国立がん研究センターのがん情報サービスURLを記しておきます。右側にある、がんの冊子(PDF)は有益だと思います。

 http://ganjoho.jp/public/cancer/data/colon.html