新経口分子標的薬スチバーガ錠(4)
現在の状況を度のようにして表現するのが適切か悩む状態です。何故かというと、臨床試験(治験)者数が100人(プラセボ、スチバーガ投与者数)では絶対的に不足しており、スチバーガ治療が効果を上げているのか、悪化しているのか、誤差範囲なのかが識別が出来なく、医療関係者の間でも意見の隔たりが有り、エビデンスが確立されていないのが問題で表現が難しいのです。
現段階の病状は腫瘍マーカーが6月7日(CEA 21.0ng/ml、CA19-9 35.3U/ml)と7月19日(CEA 26.6ng/ml、CA19-9 45.0U/ml)を比べると徐々に悪くなってきていますが、スチバーガ錠が前文で説明したように効果が無いとは言い切れません。何故かというと通常の癌の進行は腫瘍マーカーが乗数的な増え方をしながら悪化するからです。参考までに、腫瘍マーカーの正常参考値はCEAが0.0~5.0ng/ml、CA19ー9が37.0U/ml以下です。
体調は、手足症候群が徐々に悪化し、水ぶくれ状態から皮膚の剥離が起きてきていますが断裂には至っていません。しかし、痛みは休薬期間中は収まっていくのですが再開すると徐々に以前と同様に痛み、尚且つ悪化していきます。注意点とはして皮膚が剥がれていきますが正常な皮膚と継がっているので無理に剥がすと正常な皮膚が引きちぎれて出血、肉片の露出が起きる可能性があります。
すなわち、何処かで進行及び副作用が無くならないと治療が難しくなり、この状態が2~3回続くと治療中止になる確率が非常に高く成ります。その中でも一番恐れているのは、ビリルビンの数値が急上昇して肝臓系の疾患がおきることであり、それに伴って低い確率ですが多臓器不全の併発です。これは、間違いなく重篤な状態に至ると思われます。
幸いなことに、ビリルビンの値は正常値であり今のところ安心していますが、血圧降下剤を飲用し続ける事、手足症候群になり消炎作用の有るネリゾナ(ステロイド外用薬:バイエル薬品)とヒルドイド(保湿剤:マルホ)を毎日2~3回塗り続けるのは、可成り根性が要ります。それでも悪化して行くのですから新薬は恐るべしです。どのようなものかは、歩行困難な激痛、何気ない指先の鈍痛(キーボードを打つと響く)、皮膚の剥離が起きていますが裂傷には未だ至っていません、成ってしまうと治療中止になると思われます。
まさかと思うけど私の住んでいる都道府県で一番最初に使用許可が出たのは大腸癌患者の中で元気があり、ブッツケ本番の臨床試験に耐えられると思ったのかな(半分冗談です)。
使用出来る患者は、メスを入れた手術を行なっていること、標準化学療法を行なっていること、分子標的薬を2薬以上使用していること、スチバーガ錠の単剤使用出来る人、ある程度元気な人であること、が基準です。
以下にスチバーガ錠を使用する時に使用する「はじめに読む本」とバイエル薬品のURLを記載しておきます。
はじめに読む本
スチバーガ錠ページ
医療関係者用(一部不可)、患者様・ご家族用どちらも閲覧出来ます。
http://www.stivarga.jp/ja/confirmation.php