K病院へ着き、受付にその旨を伝え紹介状を手渡しました。どうして良いのか判らず受付の前に立っていると、何と看護師が車椅子を押してきて乗って下さいと言うので、その通りにしました。連れて行かれた場所は循環器内科待合でした。いすに座って待っていると5分ぐらいで診察室に呼ばれました。ここでも、こんなに酷くなる前に何故病院へ来なかったのかと聞かれ、検査数値の説明を受け、2~3分後に即刻入院と言われたので、家に戻って入院支度をしても宜しいですかと聞くと、「ダメです、直ぐに入院しなさい」でした。また看護師が車椅子で迎えに来て私を乗せ内科病棟の緊急用個室に入りました。取りあえず家に連絡を取り、入院書類を記入し保証人になってくれる叔父に連絡を入れ、看護師に昼食を食べていないことを告げると良いとのことなので、一階のローソン(コンビニ)に歩いて買いに行きました。K病院は売店ではなくコンビニが入っている病院なのです。当然、病院で必要なものも売っています。気持ちも落ち着いてきたところで、7階の病室から歩いてローソン迄往復できるのに、何で車椅子が必要だったのか不思議に思えてきました。
何もする事無くベットでボーとしていた時に両親と妹が入院に取りあえず必要な物を持って来てくれました。午後3時くらいと記憶しています。3人は病室を出て行き医師の説明を聞きに行きました。その後、I医師が大まかな治療方法と輸血療法に関する危険性の説明および同意書を書きました。
危険性の内容は、輸血後肝炎、エイズ、溶血反応、アレルギー、蕁麻疹、細菌感染などです。 実際の治療が始まったのが午後5時ごろから赤血球製剤2パックの輸血が始まりました。輸血は1日あたり2パックと決まっていて、1パック2時間ぐらいかかります。
もし、輸血しなければ「赤血球は肺から酸素を取り入れ体の隅々まで運ぶ役割をします。赤血球が不足すると貧血になって、脳や心臓などが十分働けなくなり、生命に危険をおよぼすことがあります。」なんて今更何だと思っていたのが翌日から「貧血による入院」が「癌の疑い」に変更になったのです。
22日以降は輸血と平行して大腸内視鏡(A法)、注射バリウムなどの検査を行いました。一番面倒くさい検査が24時間クレアチニンクリアランス(22~24日)でしたが、これまた突発事故の原因になるとは考えもしませんでした。
看護師がそれまで蓄尿していた機器をひっくり返し、病室に撒き散らしてしまったのです。仕方が無いのでトイレへ行きたいときは内科病棟のトイレを利用するのですが掃除をしている看護師の後ろを通り抜けるときに、滑って鯉のぼり状態で頭から床に転んでしまったのです。
直ぐに頭部CTスキャンを行うことになりましたが異常は有りませんでした。これが、ケチの付き始めかもしれません。
肺にも水が溜まっており、太い注射器で5本抜きました。何だかんだで25日まで輸血が続き、6月30日にMRI検査を受けることになり、26日に一時退院をすることになり再入院は7月5日外科に決まりました。