Me&Night&Music…JAZZとお酒で素敵な夜を…

ジャズ&ブルースシンガーのローズが、好きなお酒と音楽について気ままに語ります。独断と偏見に満ちたウンチクも満載!

Angel Eyes

2007-07-28 23:56:25 | Weblog
’53年に「ジェニファー」という映画のために作られた曲ですが、
映画の方はヒットせず(当然私も見ておりません)、曲だけが
スタンダードとして半世紀以上歌い継がれています。

これは「天使の瞳(Angel Eyes)」を恋人にした男(女でも?)
の哀感・悲壮感を歌った曲。

「恋なんて どこかに去ったと思い込もうとしたけど
 いまだに 不愉快なぐらい僕のそばにいて
 僕の心は 身動きできないんだ
 それは 僕の天使の瞳(Angel Eyes)がここにいないから

 天使の瞳は 悪魔が送りこんだのかも…
 あの瞳は 僕にはたまらない輝きなんだ
 この恋を 諦められない
 今夜も 彼女を捉まえておけなかった…

 今夜は僕のおごりだ
 何でも好きなものを 注文して
 楽しくやってよ 幸せな皆さん
 僕のことを笑って 呑んでくれ

 失礼して 僕はでかけるよ
 もちろん、事実ははっきりしてるさ
 ただ 今夜は誰が彼女の「一番」なのか
 なぜ彼女がここにいないのか 知りたいんだ 」


リアルなシーンが目に浮かぶような歌詞でしょう?

この主人公は、分別のありそうな中年男性って感じがしませんか?
それが魅惑的な瞳の女性に出会ったばっかりに、恥を承知で
パーティを抜け出して、彼女を探しに行かずにはいられない。

残された友人達は、どんな会話を交わすんでしょう?
男たちは彼の肩を持ち、女たちは嫉妬と羨望のため息をもらす。


さて、この主人公を女性に置き換えるとどうでしょうか。
男は滑稽さや道化じみたポーズで格好がつくけど、女がこれを
演じて悲惨な感じを与えないですむのは、よっぽどいい女。
そして、お相手の「魔性の男」が、よっぽどいい男でないと。



作者のマット・デニス自身が弾き語りしているバージョンは、
悲壮感を閉じ込めた粋な大人の軽さを感じさせて、いいですね。
同じ意味でいいのは、Mr.AOR(アダルト・オリエンテッド・ロック
の略。大人向けのロックてな意味)こと、ボビー・コールドウェル。
フランク・シナトラを推すかたも多いのですが、超モテ男のシナトラ
では、リアリティがない、とアタシは思ってしまいます。

案に反して、多くの女性シンガーも歌っています。
アニタ・オディのは、大人の女の魅力満載。
悲壮感ではなく余裕さえ感じさせます。
伊藤君子さんのは、伊藤さんのお若い頃の録音のせいか
恋人を引きとめておけない不安・切なさが伝わります。

この曲に合うお酒…
かなり悩んだのですが、こんな気分のときはお酒の味なんて
分かりません。
ウオッカにレモンでもしぼって、くいっと、かっこよく。

Give Me The Simple Life

2007-07-27 00:26:40 | Weblog
タイトルを直訳すれば、「シンプルな生活を私に」って
ことになるんですが、ジャズの曲では珍しいですよね。
ふつうは、特別なこと(いいも悪いも)を歌うことが断然多い
のですから。

「どうして 争いごとに巻き込まれて いらいらしたりするのか
 私には 信じられないわ
 私は 気取って出歩くのに 向いてないの
 普通の生活が 欲しいだけ

 雉料理を楽しめるって人もいるんでしょうけど
 あんなの ナイフから落としちゃうわ
 私には トマトやマッシュポテトをくれればいいの
 普通の生活が 欲しいだけ

 私が求めているのは
 広くて大きなものじゃなく ちいさな家
 あなたの愛と笑い声とにあふれた 楽しい家庭 」

 
…と、まあ貧乏ミュージシャンのためにあるような曲なのです。


私たちは、人とは違うこと(もの)、特別なこと(もの)
を手に入れたときに幸せを得たと思いがちなんだけど、
ほんとは、そうじゃないんだよね。 
…ってことを思い出させてくれる、素敵な曲です。

負け惜しみなんかじゃなく、ただ笑いあって暮らせることの
大切さ、いとおしさ、を知っている人には、ぜひこの歌を
聴いて欲しいな。

アタシは愛と笑顔だけじゃなく、いい音楽とおいしいお酒も
欲しいけど。 …あら、アタシってまだ修行不足ね。


この歌は、もちろん男性シンガーも歌ってますが、
主語を男性にしちゃうと、ちょっと、ねぇ。
やっぱり、女性が歌うほうがぴったりくるのでは?

頻出しておりますが、やはりこういう「人生モノ(?)」を
歌わせると、カーメン・マクレエがいいんですね。
彼女の歌は、説得力のかたまりです。
あと、私が好きなのはロレツ・アレキサンドリアのバージョン。
独特のフレイジングとタイム感で、玄人受けのするタイプの
シンガーです。

お次は合わせるお酒ですね。
トマトとマッシュポテトだけじゃね。
ま、2番の歌詞には、スクランブル・エッグとベーコンも登場しますが。
シンプルで飽きないお酒… やっぱり、ワインですか。
ややこしい理屈は抜きで、お安いイタリアのテーブルワインで充分。
赤でも白でもロゼでも、お好みで。
あ、日本の地ワインもクォリティはとっても高いですよ!



 

A Song For You

2007-07-21 21:39:20 | Weblog
前回のブログで告知した私の「殴り込みLive」は、おかげさまで大盛況・
大盛り上がり大会となりました!!
ジャズライヴとは思えないほどの爆音・ハイテンションで、いい汗かきました。
いらしてくださった皆様、本当にありがとうございました!

さて、今回は’70年に作られた名曲「A Song For You」を取り上げます。

「僕はいろんな場所に行き
 たくさんの歌を歌い
 あんまり良くない詩(うた)も書いた

 一万人もの人の前で人生を演じてきたんだ
 でも 今は君のために この歌を歌っている
 
 君は僕に対して実際以上のイメージを抱いてくれたのに
 僕は君に冷たくした  
 だけど わかってほしいんだ
 君以上に大切な人は 誰もいない
 
 お願いだ わかってくれないか
 僕たちは孤独だから 僕は君にこの歌を歌っているんだ
 

 僕は永久に 時も場所も超えて 君を愛そう
 僕は生涯 君を愛するよ
 君は僕の真実の友だから

 そして僕の生涯が終わったら
 思い出してくれ 
 僕たちが一緒にいた時を
 僕たちは孤独で 僕が君のためにこの歌を歌っていたことを
 僕たちは二人ぼっちで 僕が君のためにこの歌を歌っていたことを… 」

 
うた歌いなら、絶対歌いたくなる曲の一つです。
何万人の人に見つめられても、拍手喝さいを浴びたとしても
いや、だからこそ、いっそう孤独を感じることがあると思う。
私はそんな大観衆の前では歌ったことはないけれど。
(せいぜい千人規模のイベント…)

もちろん、歌手じゃなくてもそんな気持ちわかるでしょ?
大勢の人に囲まれているのに感じる孤独って、絶対あるよね。
そんなときにこそ、一番大切な人に気付くんじゃないかしら。

この曲は、人生規模のLove songなの。
相手は、配偶者でも恋人でも親友でも親でも子でも、いい。
大切だという想いを伝えたい相手に、ぜひ贈ってくださいな。



作者のレオン(正しくはリーオン?)・ラッセル自身も歌っていますが、
一般的にはカーペンターズのバージョンがよく知られていますね。

でも、ジャズ・シンガーの名唱も、とってもたくさんあります。
人生の奥深さを込めて聴かせるのは、カーメン・マクレエ。
伊藤君子さんの歌もカーメンに負けないくらいすばらしい!
渋いところでは、峰順子さん。ベースのアルコ(弓で弾く奏法)を
バックに、しっとり沁み入るように歌っています。
その他、ポップス系の歌手も(カントリーの大御所ウィリー・ネルソンとか)
大勢歌っていますから、ぜひお気に入りを見つけてくださいネ。


この曲に合わせるお酒はむつかしいですねぇ…
じっくり熟成させた味わい深いお酒でないといけません。
私なら、やっぱりスコッチ、それも15年以上寝かせたシングル・モルト。
スプリング・バンクの25年ものなら申し分ないけれど、なにぶん、
お値段が…

そこはお財布と相談の上、人生の深淵を味わいましょう…


ローズのライヴ告知!

2007-07-18 01:15:15 | Weblog
私のブログを読んでくださっている皆様、いつもありがとうございます!

いきなりですが、あたくしめのライヴのお知らせです。

7/19(木) 20:30~ (2回ステージ)
大阪市中央区千日前2-3-9 
レジャービル味園2階「Ground Zero」
というライブ・バーで、私のジャズ・ユニット“JAZZ JAM JAIL”の
「殴り込みライブ」(笑)を決行します。

ふだんはハード・ロックやパンクのライブをやっているお店なので、
「若いもんにちょっとハード・ジャズを聴かしたろやないの」ってなわけで
企画しました。
若者に敷居を低くするために、ジャズライブでは珍しく「投げ銭」(チップ制)
スタイルでやります。

ちなみに、JAZZ JAM JAILのメンバーは…
 超絶技巧を誇るギターの村山義光、ベース佐々木研太、ドラムス高野正明
 ヴォーカルあたくしめ・ローズ、という結成以来10年間不動のメンバーです。


大阪近辺にお住まいの方、お住まいじゃなくても行ってやろうという方、
ぜひぜひ、話題の昭和レトロビル「味園」にいらして下さいね!
最寄駅は大阪市営地下鉄・堺筋線or千日前線もしくは近鉄線「日本橋」駅です。
⑤出口から南西へ徒歩2~3分です。

 ※ 「ブログ読んでるよ~」と気軽に声をかけてくださいね!
   ローズったら、喜んで、ハグしちゃうかも!?



It’s Only A Paper Moon

2007-07-18 00:35:57 | Weblog

「ねえ、これはボール紙の海の上を渡ってく
 紙のお月さまなんだけど
 君がこの僕を信じてくれたら
 インチキじゃなくなるのさ

 君の愛がなかったら、安キャバレーのパレードみたいだし
 君の愛がなかったら、安っぽい音楽になっちゃうよ

 確かにインチキ臭いさ
 でもね、君が僕を信じてくれたら
 偽りではなくなるのさ 」


’33年に、「グレート・マグー」というお芝居のために書かれた曲ですが、
’45年にナット・キング・コールが歌って大ヒット。
日本では、ライアン・オニールとテイタム・オニールの親子が共演した
映画「Paper Moon」の主題歌のイメージが強いかもしれませんね。

映画では、ライアン演じるモーゼがドジな詐欺師ということもあり、
私もライヴのMCでふざけて、「詐欺師の曲です」なんて紹介しますが、
深読みすれば、恋の本質を突いてたりする歌なのではないかしら。

  
  恋する人の言うことならば、すべて信じられるし信じたいと思う。
  彼が作ってくれたのなら、紙のお月様だって、本物より輝くかもしれない。
  恋する人がそばにいない時間は、まやかしっぽくて、一緒にいる時こそが、
  真実自分の生きている時間だと思える。

ね、恋の初めの頃って、こんな感じではありませんか?

いつか、紙のお月様が、やっぱりただの紙だと気付く時が来るまで、
うっとり見とれておきましょう。

ただし、相手が本気で二人のために‘紙のお月様’を作ったのか
それとも、手練手管の詐欺師なのか、見極めが肝心。
ま、それはとってもむつかしいことで、マニュアルなんてないのよね。
ある意味、先に惚れちゃった方が負け、なんだけど。

「騙されておいてあげましょ」… というくらいの貴方なら、
何も申しません。どうぞゲームを楽しんでくださいな。


エラ・フィッツジェラルドやメル・トーメのバージョンもいいですが、
やっぱりこの曲は、ナット・キング・コールに尽きますね。
キャラクターとしてはメル・トーメの方が詐欺師向きかもしれませんが(笑)

この曲に重いお酒は似合いません。
シャンディ・ガフ(ジンジャーエールとビール)や
ビター・オレンジ(オレンジジュースとビール)といった、
ビア・カクテルはいかが?




Summertime

2007-07-09 19:17:07 | Weblog
今まで恋の喜び・切なさ、別れのつらさ…といった恋愛模様にまつわる曲を
紹介してきましたが、今回は恋心はちょっとひとやすみ。
迫りくる猛暑の夏にふさわしい曲を取り上げます。

「夏… 暮らしは安楽
 魚は飛び跳ね 綿はよく育っている
 あんたの父さんは金持ちだし 母さんは美人
 だから坊や 泣かないで

 いつの日か おまえも高らかに歌う日がくる
 そして羽を広げて 空に飛び立っていく
 その日まで 何の心配もないよ
 父さんも母さんも そばにいるからね 」


’35年にガーシュインが作曲した黒人によるフォーク・オペラ「ポーギィとべス」
の中の最も有名な曲で、赤ちゃんのために歌われる子守唄です。
南部の黒人の生活が前提になっていますが、実際のところ当時の黒人の生活が
安楽であった筈がなく、切なくブルージーなメロディからそのつらさを
受け止めて欲しい曲ですね。


名曲ですから、白人シンガーも取り上げていますが、やはり黒人シンガー
のものが胸を打ちます。
代表的なのは、エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロングや
カーメン・マクレエ&サミー・デイビスJrによる「ポーギィとべス」に
収められているもの。
ニーナ・シモンのライヴ盤は、彼女の歌の深さが伝わります。

…とはいえ、私が初めてこの曲を意識したのは、かのロック・シンガー
ジャニス・ジョプリンの歌。大昔(?)私がロックを歌っていた頃、ジャニス
は神様でしたから、今でも夏になるとあのしゃがれ声で始まる「サマァ~
~タイム、タイム…」が私の耳には聞こえるのです。
(ジャニスは白人です、ごめんなさい)

たいていは子守唄らしく、ゆったりとしたバラードで演奏されますが、
なかにはゆっくりめの4ビートで歌う人もいます。
私もライヴでは色々なビートで演っていますが、このところはレゲエに
アレンジしたりしています♪

蒸し暑い夏の夜に、この曲を聞きながらゆっくりと眠りにつきましょう。
あ、そのためには一杯やらなきゃ、ね。
アメリカ南部に思いを馳せて… バーボン・ウィスキーしかないか。
この際、上等のバーボンはNG。
イエロー・ローズ・オブ・テキサスか、オールド・クロウあたり。
ジム・ビームのライ・ウィスキーもいいかもね。



For All We Know

2007-07-07 23:50:16 | Weblog
前回は、揺るがぬ愛を歌った曲をとりあげました。
が、人の想いも、取り巻く状況も、日々変わっていくもの…
そのやるせなさも涙も隠した大人の別れを歌う曲を今回はご紹介しましょう。

「多分…
 私たちは 再び会うことはないでしょう
 
 あなたが行ってしまう前に
 もう一度 この甘いひとときを

 今夜は“お休みなさい”は言わないわ
 最後の瞬間まで


 もしかして…
 これはただの夢かも知れない
 
 だから、今夜は私を愛して
 明日は誰か他の人のためにあるの
 明日は来ないかもしれない… 」


こんなシーンで、あなたは涙を見せずに別れることができますか?
様々な修羅場をくぐりぬけてきた私・ローズでも、正直に言えば、
自信がないですねぇ…

 映画「マジソン郡の橋」の中で、この曲が効果的に使われていました。
 さすが、ジャズおたくのイーストウッド監督です。
 

切なくやるせない歌詞に比べると、メロディーが割と印象に残りにくく、
実は、あまり好きな曲ではありませんでした。
しかし、多くのシンガーが名唱を残しています。
聴き込んでいくに連れて(年齢も重ねていきますし…)、胸に染み込む
ように惹かれていきました。

お薦めの筆頭は、やはりビリー・ホリディでしょう。
この切なさには耐えられないという貴方には、サリナ・ジョーンズの
軽いボサ・ノヴァ バージョンを。
私の一番のお気に入りは、「MISTY」のときにも紹介したソウルシンガー
ダニー・ハサウェイ!! 
私は彼の歌を聴いて、この曲の良さに初めて気付いたんです。
ダニーの娘レイラ・ハサウェイも、ジョー・サンプルと共演しているCDで
この曲を取り上げています。アレンジもフレージングも違うのに、レイラの
歌の底にはダニーの歌が流れていて、思わずうなってしまいました。

この曲は、もう、ひとりでじっくり聴くしかありません。
ただ、心が冷え冷えとするような別れ方をした場合には、ふさわしくないですね。
想い出をそっとしまいこむように恋人と別れた人にこそ、聴いて欲しい。
その場にふさわしいのは、マーテルのコルドン・ブルー(ブランデー)かな。
両手で想い出を優しく包むようにブランデーグラスを温めて、豊かな芳香と
哀しみに酔ってください。


Come Rain Or Come Shine

2007-07-04 00:03:40 | Weblog
「降っても晴れても」という、あまりオシャレじゃない邦題のこの曲は、
かの有名な「虹の彼方に(Over The Rainbow)」を作曲したハロルド・アーレンの作品です。
(ちなみに、作詞はジョニー・マーサー)

「誰にもできなかったくらい あなたを愛して見せる
 雨が降ろうと 晴れようと…

 初めて会ったときには よくある遊びの相手としか思わなかった
 でも 今の気持ちは疑いもなく 本物の愛

 誰にもできなかったくらい あなたも私を愛するわ
 雨が降ろうと 晴れようと…

 幸せな時も そうでない時も 二人は一緒
 空が晴れたり曇ったりのように
 お金もあったりなかったりするわ
  
 でも私は いつも そう降っても晴れても
 あなたのそばにいるわ! 」


私は女なので、女性の立場で訳しましたが、
男性を主語にしても充分成り立つ内容です。

しかも、「ただただあなたが好き」と言うんじゃなく、
人生の山谷を越えてきた大人の想いを歌っていて、素敵です。
曲調もそれにふさわしく、淡々としているようでいて哀愁があり
決然とした意思を感じさせます。


エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーン、アニタ・オディ…
といった大御所の歌が素晴らしいのは、言うまでもありません。
渋いところでは、ベティ・ロシェ。
最近聴いたバージョンでは、akikoという若い日本人シンガーのもの。
彼女の歌はあまり好みではないのですが、アレンジとバックの演奏が
新鮮でした。

そうそう、忘れてはならないのがありました!
ジャズ・シンガーではありませんが、ベット・ミドラーが
「For The Boys」という映画の中で歌っているのです。
そのシーンにこの曲があまりにピッタリなこともあって、泣けます。
これは、サントラではなく映画の方をぜひ観ていただきたい!


では、何を呑みながら聴きましょうか?
大人の確信に満ちた恋の歌なので、しっかり寝かせて角の取れた
バーボン・ウィスキーがいいかな…
ベイシル・へイデン、クレメンタインあたりをぜひオン・ザ・ロックで。
映画を観ながらオン・ザ・ロックはしんどいなーという方は、
ハーパー・ソーダをどうぞ。





Sometimes I‘m Happy

2007-07-02 22:49:43 | Weblog
「私は 時にはハッピーに 時にはブルーになるの

 私は 時にはあなたが大好きで 時には嫌いになるの

 その理由は あなたを愛しているから
 あなたがそばにいてくれる時が 一番幸せなの 」
 
…と、恋心の機微・いじらしい女心を歌った曲です。


そうですよね。どんなに大好きな人でも(大好きだからこそ)
むかっ腹の立つ時ってありますよね。
恋しているときは、心がとっても敏感になっていて、些細なことで
ハッピーにもブルーにもなるもの。
でもそれは、相手を思う気持ちの強さゆえ… そう思えば、ちょっと
楽に、心が軽くなりませんか?


まず、カーメン・マクレェの名唱は文句のつけようがないですね。

私が大好きなのは、日本ではあまり知られていないシンガーですが、
アリス・デイのバージョン。彼女はフロリダ出身の黒人シンガーで、
現在はスイス在住だそうです。黒人らしい粘り気と抜群のスィング感
の持ち主で、私の好みにどんぴしゃ。
 スイスのジャズ・クラブでのライヴを収録したCDには、この曲が入っています。
 (私が持っているのは輸入盤。日本盤は発売されてないんじゃないかなぁ)
 オープニングに歌っているのですが、どう聞いても一箇所歌詞を間違えてます。
 でもそれもご愛嬌。ライヴ盤の楽しいところです。


この曲は、恋人と軽い喧嘩をして、仲直りしたもののちょっとギクシャク…
なーんて時に、「アタシの気持ち」って相手に聴かせるとイイかも。

そんなときに呑むのは、アマレット・ジンジャーなんていかが?
恋の国(?)イタリア産の「アマレット」は、アーモンドの甘い香りのする
リキュールです。ジンジャー・エールを注いでレモン・スライスを添えましょう。
甘い香りに、ジンジャーがピリッときいて、喧嘩の後の二人にはぴったりでは
ないかしら?