Me&Night&Music…JAZZとお酒で素敵な夜を…

ジャズ&ブルースシンガーのローズが、好きなお酒と音楽について気ままに語ります。独断と偏見に満ちたウンチクも満載!

Come Rain Or Come Shine

2007-07-04 00:03:40 | Weblog
「降っても晴れても」という、あまりオシャレじゃない邦題のこの曲は、
かの有名な「虹の彼方に(Over The Rainbow)」を作曲したハロルド・アーレンの作品です。
(ちなみに、作詞はジョニー・マーサー)

「誰にもできなかったくらい あなたを愛して見せる
 雨が降ろうと 晴れようと…

 初めて会ったときには よくある遊びの相手としか思わなかった
 でも 今の気持ちは疑いもなく 本物の愛

 誰にもできなかったくらい あなたも私を愛するわ
 雨が降ろうと 晴れようと…

 幸せな時も そうでない時も 二人は一緒
 空が晴れたり曇ったりのように
 お金もあったりなかったりするわ
  
 でも私は いつも そう降っても晴れても
 あなたのそばにいるわ! 」


私は女なので、女性の立場で訳しましたが、
男性を主語にしても充分成り立つ内容です。

しかも、「ただただあなたが好き」と言うんじゃなく、
人生の山谷を越えてきた大人の想いを歌っていて、素敵です。
曲調もそれにふさわしく、淡々としているようでいて哀愁があり
決然とした意思を感じさせます。


エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーン、アニタ・オディ…
といった大御所の歌が素晴らしいのは、言うまでもありません。
渋いところでは、ベティ・ロシェ。
最近聴いたバージョンでは、akikoという若い日本人シンガーのもの。
彼女の歌はあまり好みではないのですが、アレンジとバックの演奏が
新鮮でした。

そうそう、忘れてはならないのがありました!
ジャズ・シンガーではありませんが、ベット・ミドラーが
「For The Boys」という映画の中で歌っているのです。
そのシーンにこの曲があまりにピッタリなこともあって、泣けます。
これは、サントラではなく映画の方をぜひ観ていただきたい!


では、何を呑みながら聴きましょうか?
大人の確信に満ちた恋の歌なので、しっかり寝かせて角の取れた
バーボン・ウィスキーがいいかな…
ベイシル・へイデン、クレメンタインあたりをぜひオン・ザ・ロックで。
映画を観ながらオン・ザ・ロックはしんどいなーという方は、
ハーパー・ソーダをどうぞ。






2 コメント

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大人の歌やねぇ~ (パブロ@不易流行)
2007-07-04 11:16:28
初めて聴いたのは、名盤、クリフォードにーさんとやっているダイナ・ワシントン。あのハイトーンで聴くと、なんか楽しげな歌に聴こえてしまったのでした、40年前の私には。

世界や社会は日々変化していて、二人をとりまく状況も変わっていく。これを大人の経験として腹に入れて、なおかつ、変わらないものがただひとつあるよ、という歌ですね。
深読みすれば、変わらない、ではなく、変えない意志を表明している哀しい歌ですか?

変わるものは、じぶんとは関係なく、どうしようもなく、変わっていく。それが人生さ。セラ・ヴィ、無常ってな感じでしょう。
でも、変わっていくことを受け入れると、ふと、変わらないものが見えてくる。それは本当の自分なんて言っちゃダメよ。そんなものはないんだからね。関係さ、関係の絶対性。哀しいね。
この歌を、関係の絶対性から歌い直すと、きっと演歌になりそうだなぁ、じぶんの気持ちをゆるがせる、雨や晴れの日々(象徴的な)。

不易流行。昔の人は、人生も人間も、関係も、よ~くわかっておられたのですね。
パブr、まだまだ勉強です。
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言葉にすること (ローズ)
2007-07-04 19:14:19
パブロさんへ

「変わらない」と言い放つ大胆さや勇気を与えてくれるのが、恋愛のすばらしいところさ、…と言っておきましょうよ。オトナとしては。
そう言って変わってしまったあの人・この人・自分自身を胸に収めて、ね。
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