Me&Night&Music…JAZZとお酒で素敵な夜を…

ジャズ&ブルースシンガーのローズが、好きなお酒と音楽について気ままに語ります。独断と偏見に満ちたウンチクも満載!

Summertime

2007-07-09 19:17:07 | Weblog
今まで恋の喜び・切なさ、別れのつらさ…といった恋愛模様にまつわる曲を
紹介してきましたが、今回は恋心はちょっとひとやすみ。
迫りくる猛暑の夏にふさわしい曲を取り上げます。

「夏… 暮らしは安楽
 魚は飛び跳ね 綿はよく育っている
 あんたの父さんは金持ちだし 母さんは美人
 だから坊や 泣かないで

 いつの日か おまえも高らかに歌う日がくる
 そして羽を広げて 空に飛び立っていく
 その日まで 何の心配もないよ
 父さんも母さんも そばにいるからね 」


’35年にガーシュインが作曲した黒人によるフォーク・オペラ「ポーギィとべス」
の中の最も有名な曲で、赤ちゃんのために歌われる子守唄です。
南部の黒人の生活が前提になっていますが、実際のところ当時の黒人の生活が
安楽であった筈がなく、切なくブルージーなメロディからそのつらさを
受け止めて欲しい曲ですね。


名曲ですから、白人シンガーも取り上げていますが、やはり黒人シンガー
のものが胸を打ちます。
代表的なのは、エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロングや
カーメン・マクレエ&サミー・デイビスJrによる「ポーギィとべス」に
収められているもの。
ニーナ・シモンのライヴ盤は、彼女の歌の深さが伝わります。

…とはいえ、私が初めてこの曲を意識したのは、かのロック・シンガー
ジャニス・ジョプリンの歌。大昔(?)私がロックを歌っていた頃、ジャニス
は神様でしたから、今でも夏になるとあのしゃがれ声で始まる「サマァ~
~タイム、タイム…」が私の耳には聞こえるのです。
(ジャニスは白人です、ごめんなさい)

たいていは子守唄らしく、ゆったりとしたバラードで演奏されますが、
なかにはゆっくりめの4ビートで歌う人もいます。
私もライヴでは色々なビートで演っていますが、このところはレゲエに
アレンジしたりしています♪

蒸し暑い夏の夜に、この曲を聞きながらゆっくりと眠りにつきましょう。
あ、そのためには一杯やらなきゃ、ね。
アメリカ南部に思いを馳せて… バーボン・ウィスキーしかないか。
この際、上等のバーボンはNG。
イエロー・ローズ・オブ・テキサスか、オールド・クロウあたり。
ジム・ビームのライ・ウィスキーもいいかもね。




1 コメント

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ラプソディ・イン・ブルー (パブロ@ガーシュイン好き)
2007-08-22 12:42:26
サマータイムがガーシュインの作曲だって事を知ったのは大人になってからでした。
サマータイムはエラおばさんバージョンが好きです。
カーメン・マクレエは、どうも上から目線で歌っている感じがして、というのも、一度コンサートに行ったことがあって、そのときの印象でしょうね、歌はいいけどお付き合いはしたくないって感じ、まぁ、ぜんぜん相手にされないけど。

ガーシュインはLPを買いました。
ラプソディ・イン・ブルーは深夜放送の最後に、つまり明け方ね、かかっっていて、高校生の私はこれを聞くと毎回切ない気持ちになっていたのです、ああ、明日試験やのにぜんぜんできてない!って。
ラプソディ・イン・ブルーは明け方のブルーに染まる数十分間のニューヨークの風景を描いた叙事詩と、勝手に思っていたけど、ブルーはどうも「ジャズの語法によるラプソディ」という意味があるようですね。

サマータイムと違う話でゴメン。
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