監督: 吉田大八
出演: 神木隆之介 、橋本愛 、大後寿々花
試写会場: 新宿バルト9
公式サイトはこちら。 (2012年8月11日公開)
今年の夏、同世代の中高生の注目を恐らく一心に集めているであろう本作。 場内も女子高生がめちゃくちゃ多い。 cocoさんのご招待で完成披露試写会に行って来ました。 いつもありがとうございます。
上映前舞台挨拶、ものすごい人数でした。 (以下敬称略)キャストの神木隆之介、橋本愛、大後寿々花、東出昌大、清水くるみ、山本美月、松岡茉優、落合モトキ、浅香航大、前野朋哉、鈴木伸之、太賀、吉田大八監督が登壇。
顔と名前が一致する人が主要キャストさんしかいないのが残念ですけど、皆さんお題として「○○、やめるってよ」をもらい、○○に自分がこの夏止めたいと思うものを入れてもらうことに。
中には本当に止める気あるの?みたいなお答えもあったりして(笑)、若いなーと。
そしてスペシャルゲストとして、サッカー日本代表の槙野智章&吉田麻也の2選手が来ました。 たぶん「部活つながり」なんだと思うんだけど・・・ このお2人、私はサッカー詳しくないので全く知らなかったんですけど、面白い方のようで、盛んにギャグ言いつつも滑ってたり。。。 笑
吉田さんは、キャストの山本美月さんのファンだそうで、照れまくってました。
橋本愛さんは大人びてしっかりしてるなあという印象です。 そして神木くんは一生懸命ヒット祈願してましたね。
舞台あいさつの詳細は↓の記事に詳しく出ていました。
映画『桐島、部活やめるってよ』完成披露試写会、神木隆之介らキャスト12名+吉田大八監督と、特別ゲストのサッカー日本代表・槙野智章&吉田麻也ら総勢15名で願掛けの「やめるってよ」!! - cinematopics online
あと、動画もありましたのでどうぞ。
映画ですが、比較のために原作も読みました。
「桐島が部活を辞めたことが、周囲の人たちにも影響を及ぼしている」様子を描いた作品なんですが、原作は登場人物毎の章に分かれているのに対し映画は一遍の流れ。
ただし「桐島が部活を辞めた」ショックは、映画の方が色濃く出ている。会話の中にことごとく桐島の話題が出ているのに対して、原作では章毎に完結する話もあるので、全てが桐島の退部に焦点を当てている訳ではなくなってきている。どちらも最後まで桐島本人が出てこないのは同じだから、それであれば話題の人物不在を強調している方が印象には残る。
本と映像との大きな違いでもあるが、本ではそれぞれの人物像や心情を細かく描いているので個人として人物をつかみやすいが、それを全て映像にはできない。だから映像では「桐島が部活を辞めた」ショックを軸として置き、全体の流れを注視する選択をしたのだろう。
その点で、大まかに相関図的に全ての人物を描いたことは正解。これがないと人数が多い分どうにも整理できなくなってくる。流れを重視した中でも、キャラクターを特徴づける工夫もしている。
だがその分、人数が多いためやや詰め込み過ぎな印象も残る。それぞれのキャラクター付けをあっさりとして置かないと観客が混乱してしまうため、勢い流したような感覚になるのは致し方ないところだが、これも苦渋の選択だっただろう。
そしてまとめるが故に、肝心の桐島への想いが原作と比較して強く出てなかったような印象も残る。
この「流れ」をまとめ、桐島ショックの集大成として映画で作られたエピソードとして、宏樹×沙奈×亜矢が絡む話がある。原作にはないこの話を入れることによって、亜矢と沙奈の抱えるジレンマやダークサイドが浮かび上がるのは非常に面白い。
沙奈や梨紗、そして宏樹・友弘・竜汰たちがピラミッドの頂点に立ちながらも実に胡散臭く狭い世界の尺度で生きるのに対し、映画部のゾンビたちは、この下らないヒエラルキーをぶち壊したい願望のかたまりのように、自由でコミカルな存在なのだろう。
高校時代を思い返してみると、何とも狭い視野で物事を考えていたことなどはもう恥ずかしくなる出来事の極致だが、若い時は周囲にあるものだけが世界であることを思うと、クラス内の構図は学園生活モノには不可欠な要素である。
全てのエピソードにも関係してくるが、いわゆる中高生によく見られる「教室内のヒエラルキー」が物語のベースになっており、それぞれの役がどこに位置づけられるのかを確認するのもこの作品の見どころ。
そしてラストシーンを上手いところに落としてきた。 この終わり方はそれまでの諸々をまとめ、さらに余韻があっていい。
俳優陣では松岡茉優は特筆すべき存在。沙奈役は完全に染みついていて、全てを階級に当てはめて心を弄ぶ悪女の女子高生を見事に演じている。
そして橋本愛のクールな表情が印象に残る。 大後寿々花は今回頑固キャラに徹しているけど、逆に帰宅部女子も演じさせてみたいような気もする。 梨沙=山本美月のキャスティングも、彼女の風貌と合っていていい。
男子陣が少々女子に押され気味かなというのが感想。 やはりこれだけ人数多いとよほど印象付けないと難しいかも。でも全員同世代には支持されやすい面々だし、話自体もまとまっているので、映画としては受け入れやすい要素は多い。
★★★☆ 3.5/5点
彼ら、神木くん以外願掛けになってなかったですよね(笑
原作未読どころか、原作の存在すら直前まで知らずに観ましたが、予想外に面白かったです。
もう一回観て原作も読んでみようかな。
これ、映画と原作はほぼ別物と考えた方がいいと思いました。
原作は桐島への想いが深い分、個人エピソードに走っているので、映画化にあたりそこをまとめる工夫がされていましたね。
あんな高校ありえない
に始まり
桐島出てこないじゃんetc
観る気が失せました(笑)
中高モノって基本あり得ない学園設定ですからね(笑)
で、結局観ないの? これそんなに悪くはないと思うけど。
ヒエラルキーというか、才能や容姿といったことについて持つ者と持たざる者というのは確実にあるのですよね。
そういうことに気づき始めるのが高校時代なのかもしれません。
じゃ持つ者がそれで充実しているのかというとそうでもないのかもしれません。
菊池には何事にも熱中できない自分になにか鬱々した気持ちを持っているように感じました。
吉田監督の演出は計算され尽くしていて見事でした。
今度原作も読んでみようかと思います。
吉田監督は、ばらけていた原作を映画用に見事にまとめました。ぜひ読んでみて下さい。
映画部がちょっとカッコ良すぎた気がします。映画の作り手は、やっぱり彼らを貶めることはできないのでしょうか:-)
小説は人物ごとのエピソードでまとまっているので、それを1本の映画にした吉田監督の手腕は高く評価されていいと思いますよ。
>映画部がちょっとカッコ良すぎた気が
まあ、せっかくなので、カッコよくしてあげたかったんじゃないかな??
roseさんはどの人物が一番当てはまります?
私、沙奈だけは嫌だわー、ああいう女っているいる!って感じでした。そのくせ、一番綺麗な女の子と二人っきりでツルんでたりするんですよね。あの女子4人は、本当いかにも居そうで上手いな~と感心しました。もう女の子の嫌な部分を見ているみたいで、そのくせすごい良く分かる。リアリティがありました。
私も高校の時、女子4人組だったんですよー。でも、私の場合は高校の時は、超性格のいいバスケ部部長が親友で、他の二人はソフト部部長と生徒会書記でした。
私、女の嫌な部分を持ってる女の子は嫌いでしたもん。女子クラスだったので、世渡り上手にならないといけませんでした。
P.S.・・・TB出したんだけど、また反映されてないのかな?最近調子悪いみたいですね。
私なら橋本愛ちゃんの役かなあ。みんなと仲良くするふりをしながらこっそり全体から観察してる(笑)と書くとぴったり??
>沙奈だけは嫌
わかるー。
でも現実社会こういう女は幅を利かせてるよね(爆)
>女の嫌な部分を持ってる女の子は嫌い
わかるわかるー。
私もどっちかというとめんどくさいのは嫌いだし、ああもうこいつとはダメだなって思ったら、ぐちゃぐちゃ言わないで黙って離れるしね。
世渡り上手も大変だほんと・・・ 笑
TBの件、gooに訊きますのでお待ちください。ご迷惑おかけしちゃってまする。。。