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【TIFF_2012】『天と地の間のどこか』 (2012) / トルコ・ドイツ

2012-10-27 | 中国・香港・アジア映画、その他の映画


原題: Araf - Somewhere in Between [ Araf ]
監督: イェシム・ウスタオ-ル
出演: ネスリハン・アタギュル 、バルシュ・ハジュハン 、オズジャン・デニズ 、ニハル・ヤルチュン 、ウルガズ・コジャテュルク

第25回東京国際映画祭『天と地の間のどこか』ページはこちら。
第25回東京国際映画祭 最優秀女優賞受賞(ネスリハン・アタギュル)





<作品解説>
郊外の高速沿いのドライブインに勤務し、単調で展望のない日々を送る少女。出入りするドライバーたちが、彼女を外の世界へとつなぐ唯一の存在だったが…。
(TIFF公式サイトより)

トルコ映画ということで、昨年『われらの大いなる諦め』が割と好きだったですし、文化が混ざる土地の話ってどこか日本でおなじみの感覚ではないだけにちょっと期待しながら観賞。

原題のArafとは、天国と地獄の間に位置する「煉獄」あるいは「リンボ」を意味するトルコ語である。ダンテの「神曲」では、待たされるばかりの「煉獄編」が最も辛いに違いないと語る監督は、ドライブインでくすぶる少女の状態を煉獄に重ねる。(TIFF公式サイトより)

食堂に働く少女はそこから抜け出すことを望んでいる。一見自分を全く違う世界に連れて行ってくれるかと思った出来事。しかしそれは幻想だった・・・。
トルコの風景、大変厳しいものがありました。大都市イスタンブールと首都アンカラを結ぶ重要な高速道路沿いという何とも殺風景な場所が舞台、しかも季節が冬なので辺り一面雪景色で非常に寒そう。そんな中で毎日毎日ひなびた食堂で同じことを繰り返す少女にとって、彼女が生きる世界はつまらない。そこから抜け出せると思っても、実はそんなに簡単な話じゃない。自分が遊ばれていただけだったと気が付くほど彼女は大人じゃない訳です。
そして自分に起こるおぞましい結末、その後で彼女が選んだ人生は・・・というところで話が終わります。

日本でもこういう話なんていくらでもあると思いますが、文化の違いはあっても若者ならではの悩みは各国共通。「私を連れて行って」的な現実逃避にかかった代償を支払う若者は多い。
トルコはイスラム文化なので、少女の親世代は当然ながら感覚的に「古い」。彼女のことを理解できないのはもちろんのこと、彼女が本当は何をしたかを知ったならば絶縁したり、ひどい時には名誉殺人だって認めそうな雰囲気。母親に何かを相談しても否定されるばかりなのは辛いけど、それでも非常時には母を頼らないことには何もできない。しかし彼女の苦悩は何も解決されない訳です。

そしてこの話の核心である、とある行動に出る訳ですが・・・。
これは結構観ているのが辛い映像、しかもグロい。グロを狙った訳じゃなくて真面目にグロいものを出しているので余計にそう感じます。しかもスクリーン7の大画面・・・。
そこから一気にラストに行くんですが、これが申し訳ないのですがかなり拍子抜けしてしまったというか、結局そこに行くしかない訳ね?というまとめ方で、安易にまとめてしまってもったいない。前半部分の葛藤に対しての答えってそこなの?って感じです。
ネスリハン・アタギュルさんの最優秀女優賞、核心部分の演技とかが評価されたんだとは思います。確かに彼女でもよかったとは思いますが、絶対に彼女じゃなくてもよかったようにも思います。例えば『メイジー』の子役ちゃんとかもよかったし。今年は女優賞選定はこれという突出した人がいなかったのかもしれません。


★★☆ 2.5/5点







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2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
 (とらねこ)
2012-11-17 02:07:14
今頃TIFF作品UPスイマセン。。
これでようやくTIFFUPが全部終わりました。
また来年も見れるといいな。
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とらねこさん (rose_chocolat)
2012-11-17 23:41:03
お疲れさまでしたー。
来年もいっぱい行きたいですね!
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