原題: GAINSBOURG (VIE HEROIQUE)
監督: ジョアン・スファール
出演: エリック・エルモスニーノ 、ルーシー・ゴードン 、レティシア・カスタ 、ダグ・ジョーンズ 、アナ・ムグラリス
公式サイトはこちら。
観終わって1週間も経ってしまいました。 なかなかblogに手が回らず・・・
回顧録になるはずなんでしょうけど、セルジュ・ゲンズブールの女性遍歴がさらりと描かれています。
彼は自分が醜いことが幼いころからコンプレックスで(でもそんなに小さいころからフランス人はそういうことを気にするんでしょうね。さすがアムールの国!)、
そのことが彼の女性遍歴に影響しているの? と思いきや、
これがどうしてどうして全然関係なく(笑)、彼はモテまくりです。
男だったらたぶん「何であんなヤツがモテる!?」って地団太踏みそう (*^_^*)
彼は恐らく、自分が醜いことを心得て、容姿以外の要素・・・ 例えば音楽、ファッション、ユーモアのセンスなど、
そういう方面に気を遣ったんでしょう。
その中で彼が得た女性操縦術? とでもいうべきもの。
それが女たちを蕩けさせてしまったに違いありません。
よくいますね。 別に取り立てていい男でもないのに、何故か惹かれてしまう。
男は、顔うんぬんではないということです。
全体から醸しだす雰囲気や、言葉のやり取り、そういうものが心を捉えていく。
母性本能をくすぐるというのともちょっと違うかな。
気がつくといつの間にか虜になってしまっているような、そんな男性なのです。
彼を取り巻く女性たち、とりわけ印象に残るのは、ブリジット・バルドーとのエピソード。
BBを演じたレティシア・カスタもとってもコケティッシュで可愛らしい。 まさに「可愛い女」。
彼女とのことがいちばんセルジュも思い入れが強かったのか? と思えるくらいの奔放な日々。
このくらい浮世を気にしないでいられる関係、逆にうらやましくも思う。
当時もたぶん絵になったような気がします。
シャルロット・ゲンズブールの母となるジェーン・バーキンが、BBとは対照的であるからこそ、
余計にBBとの日々が夢のような愛しさに満ち溢れたようにも思いました。
まあ、男性からしたらこの作品、何が言いたかった? と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
華麗なる愛の日々を綴ってもこんなに様になる作品はそうそうありません。
如何にもフランス映画・・・ ではありますが、その「らしさ」を存分に楽しめる点では、本作はおすすめ。
★★★★ 4/5点
セルジュ・ゲンスブールは美男とは言い難いけど、
醜すぎるルックスでもなく平凡なルックスのような気もするんだけど、
本人的にはルックスに自信がもてなかったのでしょうね・・・。
>気がつくといつの間にか虜になってしまっているような、そんな男性なのです。
虜になってしまうけど、永遠に寄り添える相手ではないから、
恋愛遍歴が多くなってしまうのだろうね。
恋人としては最適であっても
家庭人(夫・父親)としては不適合な人だったのかもしれない・・・。
まっ、常人ではないからこそ
多彩なジャンルでストレートに能力を発揮出来たのでしょうね。
マトモで真面目すぎる人からは、平凡なものしか出ないから。
何となくこの俳優さん自体が、ハビエル・バルデムっぽく見えたのよね。
すごく整ってはいなくて、どっちかというと個性的なんだけど惹かれる、みたいな人を持ってきたのはよかったと思います。
実際の御本人の画像と比較しても、エリック・エルモスニーノと似てたし、このキャスティングはよかったと思います。
若い頃のBBやジェーンがおちちゃうのも納得の。
フランス映画にしては軽いかなーって感じだったけど、私はシャブロルのコテコテ映画3本をみた後だったので、気楽に楽しめるタイプでちょうどよかったなーと。
機会あったら、当時のセルジュ出演映画をぜひご覧あれー。
今月はフランス映画祭ですねー。
だから、イケメンじゃないとだめ! っていう女性の気持ちがわからない(笑)
コンプレックスが人に魅力を与えることってあるでしょう? 逆に寄せ付けるみたいな。
セルジュご本人もそうだけど、たぶんエリック・エルモスニーノ自身もそうなんだろうなって。 だからこのキャスティングが成功だったんじゃないかな。
>今月はフランス映画祭ですねー。
ねー♪
・・・なのですが、諸事情により最終日のみの参加(涙)
『ハートブレイカー』買えなかったから。
かえるさんいつ行くの? こんど訊いちゃおうっと^^
全体の雰囲気がね。 何故にそんなにモテるの? という疑問も無理なくて。
何か惹かれちゃってるっていうのもわかる気がします。
私は最終日の2本だけですね。 金曜はもうぱつんぱつん(笑)